彼岸を旅して廻る

ご無沙汰している間、
台湾の嘉義、台中、彰化、台北、そして香港、八代(熊本県)、宮崎、熊本と廻ってました。
 
 
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台湾新幹線(高鐡)嘉義駅ホーム
 
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台北中心街の風景
 
 
ちょうどお彼岸(中秋節)を挟んでのシーズンで、
どの出張先でも、ひと頃の酷暑から、涼しい風が吹いて来たり
朝晩が凌ぎ易くなり、ホッとしている。
 
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少し涼しくなったとはいえ、台北の秋の日差しは猛虎に例えられるように強い
 
 
台湾の中部でも実りの秋を迎えようとしていた。
 
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嘉義県にある国立の農業試験場
 
 
その後、大きな台風が通過したというから、
出逢った関係者の皆さんの仕事や生活に影響はなかったか心配だ。
 
 
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台北の青果市場で。この日葉物野菜は入荷していなかった。価格も通常の10倍以上もするものもあるという
 
 
台北では、日本のあの人気者と遭遇。
 
大フィーバーを巻き起こしていた。後日紹介しよう。
 
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台北で僕が好きな寧夏夜市で、なじみのフルーツ屋台に顔を出した。
ひと月前に来た時と商品がすっかり変わっていた。台湾でも果物が季節の移ろいを教えてくれる。
 
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香港では、日本総領事館を皮切りに
主要大企業、メガバンクなどの香港支店、
香港地場起業家や欧米のファンドマネジャーなど
過密スケジュールで訪問した。
 
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100万ドルの夜景は未だ輝き続けている
 
現下の中国の経済・社会の動向や投資環境、
中国化の動きを見せ始める香港社会の動揺、
香港から観た日中関係など精力的に情報収集してきた。
 
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「カントリーリスクときちんと向き合いながら、輸出志向型から内需重視型に移行する中国のこれからの変化と可能性を取り込むことこそビジネスチャンス。多くの日本人が見過ごしている」と、立場や業態は違っていても香港や上海に長く常駐する
皆さんは異口同音に強調する
 
 
やはり日本のメディア報道と現場のビジネス感覚とは
まったく様相が異なっていることが改めて確認された。
 
 
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上海やシンガポール、プサンなどとの激しい競争にあり、正念場を迎える香港経済
 
Dsc06905危機感すら漂う香港のこれからが注目される    
 
 
帰国して留まることなく、九州南部を行き来した。
 
 
本当に落ち着きのない性分が、
たまに自分で面倒に思う時がある。
 
 
でも、いつもいつも刺激を受け、
命のパワーに点火してくれる地域の元気な人たちと出逢う感激を味わえるから…。
 
 
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宮崎で次々と新機軸を打ち出し、海外事業もステージアップする若き農業経営者。逢うたびに進化を遂げている
 
 
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伝統かめ壺造りの醸造中の黒酢が秋空に映えて黄金色に輝いている。匠の技が現代に生かされ、そして海外に羽ばたいていく
 
 
前向き元気な皆さんは、ますますパワーアップしていて
やることが有り過ぎて目を回している。
 
 
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東京からの強力な支援者を囲んで、早朝から若き農業経営者の精鋭が集まってくれた。次々と日頃温めてきたアイデアがぶつけられる
 
 
 
今、ニッポンの地方が元気だ !!
 
 
そう自信をもって宣言できる。
 
世界に向けても、自信を持っていい。
 
 
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宮崎空港で。
口蹄疫、鳥インフルエンザ、新燃岳噴火など度重なる試練を乗り越えて一歩ずつ前進している
 
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熊本県八代市で予想を超える沢山の若い経営者の皆さんと交流した。僕はこの街特産のある産品をどんなことをしてでも中国に輸出を果たしたいという、強い執念を心密かに燃やし続けている…
 
 
 
家の小さな庭に、数本だけど
白と紅の彼岸花(曼珠沙華)が咲き、ススキが穂を出した。
 
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身近に、小さい秋を感じることが出来た。
 
 
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不思議な共通点

このひと月は、ベトナムと台湾ばかり何度も通い、
あたかも中国を避けているかのようで
まるで安倍政権の外交みたい(W)。
 
 
ベトナムと台湾
 
 
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ベトナム・ホーチミンシティー
 

     

 
僕らは同じ東南アジアという荒っぽい括り方をするけれど
実はこの両者、とっても遠くて、
文化も伝統も全く違うことぐらいは誰でも知っている。
 
 
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台湾・台北
 
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ホーチミンシティー
 
 
でも、よく考えてみると、この台越、
どちらも親日的な人が多いこと、
まあまあの景気の時でも、活気と元気を僕らに与えてくれるところ、
大らかで、懐が深くて、開放的な気分を感じる所など
共通点が多い事にも気づく。
 
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台北
 
この点では、中国や香港、タイやマレーシアなど
他の国とは微妙に異なる感じがする。
 
 
 
そして僕が最も強く
台湾とベトナムで注目「させられて」いる共通点というのは
 
バイク
 
 
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台北
 
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ホーチミンシティー
 
 
なぜか無意識にバイクにばかり
カメラを向けているから不思議なんだなあ。
 
だから僕の画像のストックは、バイクを写したものばかり。
   
       
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台湾・台南
     
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後ろのが4人、前のが1,2,3,4、エエッ、5人!?  ホーチミンシティー
 
 
バイクを通じて、街の、人のエネルギーを感じているのだろうか?
 
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台北
 
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ホーチミンシティー
 
 
まき散らす排気ガスもなんのその。
   
街頭に突っ立って、
ただただその躍動と、けたたましい爆音に酔いしれる…。
 
 
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ホーチミンシティー
 
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台北   
 
 
自分では乗らないのだが、
台湾とベトナムでは妙に心惹かれる乗り物なのだ。
 
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ホーチミンシティー
 

ニッポン農業の無限大の可能性を探る旅

ベトナム編を自動アップしているこの一週間、
宮崎の元気な生産者の皆さんたちと
再び台湾の台南へ行っていた。
 
事務局の方に呼びかけて頂いたところ、
20名近くの経営者の皆さんが
一年で最も忙しいこの時期にツアーに参加して頂いた。
 
感激そして感謝です。
 
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僕にとっては、2週間ぶりの再訪で、
台南には今年、都合4回目になる。
 
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玉井区のマンゴー集荷市場で
 
もう10年を超える付き合いになる農業法人経営者の仲間で
先代からの付き合いも多く、
知己の関係を超えた同志のような頼もしい存在。
 
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検疫処理、選果選別の最先端の現場を視察する
 
 
彼らにとっては
農産物の輸出は、きっかけの序章に過ぎない。
 
「世界を相手にするニッポン農業の可能性は無限にある。」
 
という理念のもとに、次の時代を見据えて
国内外で様々な活動をしている。
 
 
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日本人技師・八田與一が企画した烏山頭ダムで
 
アジア各地の生産現場を観て、事業・交流を展開するのもそのひとつで、今回は、僕が通った台南でのマンゴーの主産地を訪ね、台南市政府の農業局長や農協に当たる組織の秘書長や現場責任者と関係構築をした。
 
同時に、参加者の中で自社の製品を
台湾向けに実証輸出を希望する全員の成約も勝ち取り、
今後の日台農業交流に弾みをつけることが出来たと思う。
 
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収穫しやすいように低木化させたパパイヤの樹
 
 
今回の訪台ミッションは、
団長に活躍目覚ましい女性の高峰由美氏を据え、また、
僕の15年来の農業、そしてブログの師匠である
やまけんこと山本謙治氏と、
京都から流通の専門家である内田貴文氏にも
同行して頂いた。
 
やまけん氏にアジアの農業現場を案内するのは
僕の長年の夢であったが
やはりいつものように僕の方が啓示をうけるばかりであった。
 
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念願の台北で魯肉飯(ローバープン)を頬張るやまけん氏
 
 
氏の日本および海外の農業生産者に対する応援の思いは
ますます熱を帯びている。
 
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僕の行動の原動力は、このような
前向き、広い視野、常に挑戦のスピリットを持つ
全国生産者・支援者の仲間からチャージされているのである。
               

山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた(その2)

マンゴー選果場での視察が終わったら

お決まりの試食である。  
 
思わず唾液が染み出てくる。
 
 
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台湾ではお馴染みのマンゴーナイフで碁盤状に切り込みを入れる。
そして皮の部分を反転させると・・・
 
 
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「ほうら、このとおり。手で汚さずに食べられますよ」と毎度披瀝される
 
現地で頂く、完熟したマンゴーは殊の外、ジューシーで美味しい。
 
 
           *               *
 
 
マンゴーの畑、いや山を見せて頂いた。   
 
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去年は天候異変で気温が上がるのが遅れたため
収穫が遅れて、日本市場では他国産と競合して
思うように販売が伸びなかったと、今年も危惧している。
 
出荷のタイミングも、競争に打ち勝つ為の充当な要素だ。
 
 
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まだ大きさが達せず袋掛けしていないマンゴー
 
 
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見渡す限りのマンゴーの樹
 
 
これをパノラマで撮ると
 
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360度こんな感じ。
 
これだけの袋掛け作業をどうしているのかと聞いたら
袋掛けだけでなく、枝の剪定、摘果、袋掛け、収穫、施肥と
その都度何度も山に入って一本ずつ全て手作業で行うという。
  
気が遠くなりそうだ。
 
 
やはり台湾でも農作業する人がいないので
東南アジアからの外国人労働者で成り立っているのだという。
 
10年先の日本の姿が見えてくる。
 
 
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ご覧のとおり、接ぎ木をしている。国際競争に打ち勝つために不断に研究改良を重ねているという
 
 
もちろん国内向けと海外輸出向けは圃場を区別しており
農薬や肥料の管理も国別に徹底的に行っている。
 
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研究、栽培、加工、検疫、マーケティングとすべての過程において
輸出向けの組織と体制が整備されている。
 
 
 
それでも実績に甘んじることなく、厳しい海外市場での競争に立ち向かう関係者の意気込みは凄まじかった。
 
 
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山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた

いよいよシーズンが始まった。

 
 
そう、台湾産のアーウィン(愛文)種マンゴー
海外輸出の季節がまたやって来たのだ。
 
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台湾新幹線・台南駅で
 
 
台湾のブランド名産地である台南市玉井区の選果場では
輸出向けマンゴーの選果、蒸熱処理、事前検疫の作業が
始まっていた。
 
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今から7月いっぱいまで食事を摂る時間もないくらいの
多忙に追われている。
 
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今年も立派なマンゴーが日本や韓国、中国などに向けて
化粧を施されて航空便の出荷を待っている。
 
 
 
今年から無添加のドライマンゴーも商品化され
先ずは台湾市場に売り出されるのだが
早くも注文に追い付かないほどの人気ぶりだそうだ。
 
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無添加で1年間保存でき、しかも素晴らしい食感を呈するその製造ノウハウは、驚くほど緻密な温度管理にあった
 
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見よ、この飴色の光沢を! 出来立てのアツアツは生果を凌ぐほどの濃厚な美味しさだ
 
 
そろそろ首都圏でも台湾産のアップルマンゴーを見つけたら、
最新鋭の処理機器と日本の検疫官が常駐する
この選果場から大切に送り出されたものである可能性が高い。
 
 
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東南アジアで目撃した農産物輸出の現実に身震いした瞬間(とき)

一週間で、台湾とベトナムを廻ってきた。
 
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ベトナム南部の街の市場で
 
 
これがハブ都市の台北とホーチミンだけなら
オーソドックスな行程だが
いつもながら僕の場合、そうではない。
 
 
台湾は南部の、ベトナムもホーチミンから
数百キロ離れた農業地帯を訪問。
 
5日間、連日自動車で5~6時間の移動で気力の勝負。
 
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ホーチミン市街から一歩外へ出ると延々と水田が拡がる
 
日本のように高速道路ではない荒れた道を
しかもハリウッド映画並みに対向車線にはみ出して
正面衝突寸前で回避するような暴走スタント運転するから
もう生きた心地がしないシビレるスリルを
トコトン味あわせてくれる。
 
 
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ベトナム地方都市の八百屋さんで
 
 
今回の目的は、ニッポンを売る!ではなく
現地の彼らが、グローバルマーケットに向けて
その広大さだけでなく、
深さも、スピードも、技術も、発想においても
全ての要素において徹底した近代事業化に向かって
ドンドン進化成長させている現実を目の当たりにしてきた。
 
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台湾最大のマンゴー産地ではいよいよ海外向けの出荷が始まった。職員は食事を摂る暇もないほど忙しい
 
 
僕は自分に向けて
農産物輸出戦略の在り方を根本的に問い直す契機にしたかった。
 
 
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360度広がるマンゴーの畑
 
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国情が違う、文化が違う、体制が違う
目を背けるための理由ならいくらでも挙げられる。
 
 
でも、野球でもサッカーでもそうだ。
 
いま世界で、そしてすぐ近くの成長アジアで
「何が起こっているか」ということを、
その国で一流を目指すプレイヤーなら自分の眼で確かめることだ。
 
 
これが素人の僕ではなくて、
若くて志のある生産者が観たら、どれだけ武者震いするだろうか?
と考えた。
 
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ベトナム・ファンティエット付近に拡がる、ある果物の畑。壮観!!  後日紹介する
 
 
世界はスゴイ!!!  
 
 
しかも、農業・農業技術の持つ可能性
地球規模で、その価値でも貢献性においても
「超」モノすごい夢と可能性を秘めている素晴らしい分野だと
認識する若者が続々と出てくると、僕は信じている。   
 
ハイテク産業や先端工業は、野球のように
やる国は限られているが、
農業や観光、地場産業なら世界中でみんなやっている。
サッカー人口のように世界規模だ。
 
 
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とんでもなく奥まったベトナムの山間地で、元気な日本の農業法人がこれからプロジェクトをスタートさせる。スゴイ発想だよ!
 
 
 
僕に残された人生でのこれからの使命は、
   
さらに多くのニッポンの若きサムライたち
この身震いするような 魂の感動と恐怖と
そして自信と誇りを感じてもらい
 
地球と歴史を意識するくらいの
スケール大きな心のタイマツ(松明)に点火していくことだと
心の中で誓っている…。
 
 
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ベトナム・ホーチミンで

21世紀型産業社会の実現を目指す女性リーダーの県

台湾中南部の嘉義県を訪れた。
 
嘉義という地名に馴染は無くても
阿里山といえば知っている人も多いだろう。
 
そう。世界3大登山鉄道のひとつ阿里山森林鐡路のある
台湾最大の観光名所のひとつだ。
 
 
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また即席麺の父と呼ばれ、日清食品創業者の安藤百福さんの出身地でもある。
 
 
嘉義県は東西に長く、西端の海岸線から、東端は富士山より高い玉山(3,952m)の峰につながる、めっぽう多岐に及ぶ地理的環境にある。
 
 
ちょうど北緯23.5度の北回帰線が横切るのも、ここ嘉義県である。
 
 
だから、物産も豊富。
 
海産物は養殖の牡蠣やサバヒ、農産物では高山茶、メロン、柿、トマト、タケノコ、トウモロコシ、オクラ、花卉類では胡蝶蘭とトルコキキョウが全国的にも有名だ。
 
 
 
この日、嘉義県の公邸に 張花冠県知事(県長)を訪ねた。
 
 
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農業振興に関する日本の地方とのプロジェクト連携について協議するためである。
 
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京劇の主役のような端正な顔立ちに
魂のこもった眼差しが印象的な嘉義初の女性知事である。
 
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物事もズケズケとはっきりしていて
通訳をしていてもとても小気味良い。
 
 
今、日本の人たちは、これからは東南アジアだとか、まだ大陸だなんていうけど、日本にとって一番重要なパートナーは台湾よっ!
 
 
長いこと政権から軽視されたために開発から遅れてしまったけど、それを逆手にとって緑あふれる食と農と観光の拠点にするのです。
嘉義県は21世紀に相応しい、まさに自然と産業が調和した地域づくり戦略を積極的に展開するので、経験豊かな日本の協力がぜひとも必要なのです。」
          
ときっぱり。
 
 
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嘉義にも名物カラスミ(烏魚子)がある
 
 
農業、経済商工、観光の各局長も自信満々な表情。
 
  
最近、我が国政府も、女性の能力発揮を、と協調を始めたが、海外ではもはや珍しくなく、男性には出来ない発想や対応力、気配りもあって、大いに学ばなければならないと感じた。
 
 
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山あり海あり、文字通り山海珍味
 
 
目指すべき道や成長戦略が明確な組織は、
行動も早く、人心もまとまりやすい。
 
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豊かな嘉義のフルーツ
 
 
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別れ際の記念品交換の場でふと女性らしい柔らかな笑顔を見せてくれた。地元では嘉義のお母さんと呼ばれるほど県民から親しまれている
 
   
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公邸内に設えられた超プレミアム級の阿里山高山茶の茶葉。あたり一面に清々しい香りが漂う
 
 
農水産物商品の輸出促進もいいが、ただそれだけが海外対応の施策なのだろうかと考えると、いずれアジア新興国にこの分野でも追いつかれ、追い抜かれるのではないかと心配するのは、ただひとり僕だけであろうか。
 

台湾ブドウの名産地で、新たなチャレンジが始まる

台中市の西南に隣接する彰化県
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面積は台湾本島では最小の県ではあるが、人口は130万人で逆に2番目に大きな県である。
 
 
ここ渓湖鎮の特産はブドウ
巨峰葡萄は台湾でもその名が知られている。
 
 
 
ブドウ園を訪問した。
 
 
 
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高付加価値化、加工度向上、輸出振興を目指して
2年前からワイン用ブドウの栽培に乗り出したという。
 
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白ワイン用の品種だそうだ
 
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青果では思うように収益が上がらなくなったという。
 
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この農園では大企業がバックアップ体制を敷き、
苗や肥料、農薬、栽培技術指導を行い
収穫したブドウも糖度に応じた価格で買い取りを保証する。
 
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明るく元気な園主の胡さんの話では
ブドウ栽培は、米作に比べ単収ベースで5倍の収益があるという。
 
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ただし、施設や手間がかかるので同面積とはいかないから
単純に比較はできないというが、
ワイン用にチャレンジする胡さんの表情はとても生き生きとしている。
 
日本も海外も挑戦者の姿は皆同じだ。
 
 
隣に、ゴーヤ(苦瓜)の棚栽培も
 
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ヘチマ(絲瓜)と並んで台湾にはなくてはならない食材だ。
 
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ミニトマトの収穫にも出逢った。
 
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台湾では盛んに高糖度のミニトマトが作られている。
 
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中央に掘られた溝に液肥が入れてあり、水中に根が張る「半水耕栽培」というのだそうである
 
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見学を終え、渓湖鎮のもう一つの名物「羊肉爐」を全員で囲んだ。
 
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そのまんまヤギ肉の鍋である。
 
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赤身肉でクセがなく、とても食べやすい。
 
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ここ台湾でも、園主ひとりで鍋の管理を受け持つ「鍋奉行」が生まれる
 
 
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生肉が必ずしもメインでなく、滋味深いスープを楽しんだり、
骨の髄をストローですすったり
数種の料理をついばんだりで、地方色あふれる逸品だった。
 
 
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鍋用のタレは、中国チーズとといわれる腐乳を使う
 
 
ここ台湾彰化だけでなく、韓国・中国・東南アジアでも
農業の新たなチャレンジはすでに各地で始まっている。
 

輸出を超えた海外農業ビジネスの可能性を感じた旅(その1)

1日から、台湾を訪ねた。

    
   
中南部の台中彰化嘉儀
そして台北の4カ所を4日間で廻ってきた。
 
つい先回の北海道に続いて
ちょいハードスケジュール。
 
 
人口約270万人の文字どおり
台湾中部の中心都市・台中の街は、
新幹線効果もあって、最近すっかり変わっている。
 
 
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ホテルの窓からの眺望
 
 
雨が比較的多い台北に比べ
台中は晴天が多いはずだが、
さすがに梅雨に入ったか、この日は朝から雨模様。
 
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でも、裏通りには
昔と少しも変わらない朝の風景も
 
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朝の軽食(早点)の店では
豆乳に蒸饅頭、揚げパンなど気軽に食べられる。
 
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台中では、上場企業で商談と工場を見学した。
 
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工場建屋の壁面緑化  やはり気持ちがいい
 
  
さらに蘭の栽培施設も見学させてもらった。
 
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さすが蘭大国 -台湾だ。
 
明日、シンガポールに向けて出荷の準備に大忙し。 
 
 
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日本も台湾も成熟段階に入り
難しい経済運営を迫られているが
農業分野でも“輸出を超えた日台協力の姿”が
垣間見えた出張となった。
 

反転攻勢に出る“元祖”経済特区の生みの親を訪ねる

ようやく連休に入り、少し腰を据えて
ブログのアップに励もうかと思った矢先、
明日から台湾の台北と台中を訪問することになった。

 

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台北の路地裏で  今年2月

      
まる2か月ぶりになる麗しの島。

 

GWで日本人観光客が、メーデー連休で中国人観光客が
押し寄せているだろうか?
            

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台北・双連の露天商街
    

         
経済紙の報道によると
今年1-3月の実質GDPは前年比1.54%増
予想より下回った。
     

     
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京都の事業者さん達と台湾の文化遺産ともいえる茶芸館で一服する

                      
               

消費も低迷し、IT関連の輸出も伸び悩んでおり、
成長アジアの中にあって、台湾は少々元気がない。
            
     

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それでも2月には、台湾元と中国人民元がドルを介さずに
直接取引できるようになったり、
            
出遅れたFTAなどの締結促進のために特区を設け、
医療や農業の規制緩和を先行的に実施するなど
攻めの姿勢が目立ってきた。

 

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多くの日本の元気企業が投資もしている
      

 
経済特区といえば、中国が広く知られているが
実は1966年に台湾が輸出加工区と称する特区を
世界でいち早く開設し、
これがモデルになったといわれている。

 

農業の高付加価値化についても
政策の主要テーマと位置づけられており
今後ますます競争が激化することが予想される。

    
      
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連休で骨休みしたい気持ちもあるが、
せっかくの機会なので、新たな動きについても
現地でウォッチしてきたいと思う。
         
      

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歩きながら食べる台湾バナナは最高。それでも近年価格が暴落して生産者は苦境に陥っている

    
      

   
次のアップは5日頃を予定しています。

 

   
皆さん、良い連休をお過ごしください!