(前回より続く)
僕が路地裏歩きをするときは、
ホテルのフロントなどで入手した簡単な観光地図とカメラだけを手にして、軽装で飛び出すのである。
サンダル履きなんか出来ると最高なんだけど。
戻る時間だけ決めておいて、あとは目的なし、計画なしで
ただ勘のようなものを働かせて、ひたすら歩く。
大切なのは、道中での発見。
何気ない日常との触れ合いを楽しむ。
もちろん仕事のヒントを見つけ出すことも忘れない…。
萬華は、龍山寺など寺院が多いから、ちょっと裏手を行くと
仏具屋さんが軒を連ねている。
しばらく前から、中国の仏教や道教、土俗信仰などの神様についても知識を仕入れている。面白いよ。
社会主義を採っている中国大陸と異なり、
台湾は、長年にわたり宗教施設が点在して残っているから興味深い。
また、仏事、仏具なんて日本の感覚で言えば
極めて質素なデザインや色使いをイメージするけど、
中華圏では結構カラフルなんだと再認識すると
パッケージや販促などでも何か参考になるような気がする。
ただ、オランダや日本の支配もあったし、
戦後、中国大陸からの移民も多いから、きっと新旧混在しているのだろう。
古さや歴史の重みと言うよりは、南方中国系人の生活と信仰について理解する手がかりのようなものを感じる。
占いも盛ん。
顔や全身のホクロの位置で吉凶が判るというのだから。
お守りだっていろいろあるよ。
(次回に続く)