アジアふれあい街歩き1(台湾・萬華その2)

           
(前回より続く)

    

僕が路地裏歩きをするときは、
ホテルのフロントなどで入手した簡単な観光地図とカメラだけを手にして、軽装で飛び出すのである。
   

サンダル履きなんか出来ると最高なんだけど。

       
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戻る時間だけ決めておいて、あとは目的なし、計画なしで
ただ勘のようなものを働かせて、ひたすら歩く。
    

大切なのは、道中での発見。

       

何気ない日常との触れ合いを楽しむ。

もちろん仕事のヒントを見つけ出すことも忘れない…。

       
    
萬華は、龍山寺など寺院が多いから、ちょっと裏手を行くと
仏具屋さんが軒を連ねている。

    
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しばらく前から、中国の仏教や道教、土俗信仰などの神様についても知識を仕入れている。面白いよ。

      

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社会主義を採っている中国大陸と異なり、
台湾は、長年にわたり宗教施設が点在して残っているから興味深い。

   
また、仏事、仏具なんて日本の感覚で言えば
極めて質素なデザインや色使いをイメージするけど、
中華圏では結構カラフルなんだと再認識すると
パッケージや販促などでも何か参考になるような気がする。

  
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ただ、オランダや日本の支配もあったし、
戦後、中国大陸からの移民も多いから、きっと新旧混在しているのだろう。

   

古さや歴史の重みと言うよりは、南方中国系人の生活と信仰について理解する手がかりのようなものを感じる。

   
   
占いも盛ん。

    
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顔や全身のホクロの位置で吉凶が判るというのだから。

       
     

お守りだっていろいろあるよ。

   
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                                     (次回に続く)
         

アジアふれあい街歩き1(台湾・萬華その1)

          
僕は、NHKの「世界ふれあい街歩き」という番組がとても気に入っている。
    
    

歩きながら流し撮りをしてもほとんどブレない特殊なカメラを使用して、世界の街角を、見た目に近い視野と動きで散策するという趣向だ。

  
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偶然京都でそれらしいカメラで撮影している現場に遭遇。
同じカメラではないと思うが、こんな感じ。

        

      
この番組の魅力は、なんといっても
行ったことのある通りを追体験する楽しみはもちろんのこと
未だ行ったことのない街に思いを馳せながら楽しむのも一興だ。
    

    
よくある穴場スポット紹介番組ではなく、
通りや露地での日常の何気ない中から、
庶民生活や習慣風俗、行き交う人の様子にじかに触れ、
もしかしたらビジネスのヒントだって発見できるかもしれない。

     

僕は、常々提案しているのだが、
日本産品の海外販路開拓、すなわち
ニッポンを売る」活動で海外に行った時も、
時間を捻出して、少しでも街歩きをしてもらうことを勧めている。

   

観察、 発見、 応用、 アクション…。

   

路地裏ほどこんなに情報が転がっているところは無い。
      
   

これからの時代、「気づきが一番必要だと思っている。
    

だって、
ワクワクするくらい日本も世界も変化しているんだもの。

    
   

そんな楽しみを動画ではないが、僕がアジアの路地裏を歩いた時の様子を素人スナップ写真で再現してみたいと思う。

    

今週一週間、毎日午前0時にアップしますね。

   
   
              *           *

   

第1回は、台湾・台北市の萬華地区をご案内しましょう。

    
    
萬華地区は、タイペイ市の西南部にあり、
観光名所としても有名な龍山寺周辺から、
渋谷のような若者スポット西門町に連なる一帯を指す。

       
   
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毎日、終日参詣客が耐えない龍山寺

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台北の本屋で立ち読みした(笑)歴史の文献によると、
この一帯は、原住民の言語で「艋舺(Mankah)」(マンカァ)
と呼ばれていたらしい。
    
意味は、丸木舟が沢山集まるところだと書いてあった。

    
Dsc_9801                         今も公園の名前に旧地名が偲ばれる

   

清の時代に交易拠点として街が形成され、
台北でも最も古くから栄えた地区のひとつである。

  
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いにしえの繁栄の名残りを残しているような建築物
         
      

日本統治時代に、日本人に馴染みやすいようにするためか
同じ発音で「万華」と字を当てたそうである。
     
戦後、大陸からの表記に改められ、
今の「萬華」(マンホア)となったために、
もともとの地名「艋舺」は、字も発音もすっかり変わってしまったのである。

   
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高雄(旧名は打狗)など、
同じように表記が変わってしまった地名は至る所に存在する。

   
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萬華地区は、門前町、下町風情が残っており、
いつもは、僕も滅多に足を運ぶことは無いが、
時折、時間を気にせず歩いてみたいエリアのひとつである。

   

    
さあ、街歩きをはじめよう!
  
                             (次回に続く)

   
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非常時だからこそ見えたという人のこころ

        
地元紙によると
口蹄疫問題で宮崎県は1日、
県内全域に出していた非常事態宣言を44日ぶりに一部解除した。

   

これにより外出やイベントの自粛が緩和される事になったという。
        

完全に気を緩めるわけには行かないだろうが、
ひとまず安堵できるニュースであることには違いない。

    

        
翌2日朝、宮崎空港に降り立った。

      
もちろん消毒用マットは常備されてはいるが、
なんと空港内の催事スペースでは、
さっそくイベントのオープニングセレモニーが行われていた。

   
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ずっと静かだっただけに、
マイクの明るい声が新鮮に心に響き渡る。

   
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宮崎らしさが戻ってきた…。

   
  
もっとも、いつもは観光客やビジネス客でにぎわう空港ロビーも
口蹄疫後はまだまだ閑散としているが。

  
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夜、国内・海外で一緒に汗を流している多くの仲間が集まってくれた。

  
  
この3月以来、
地元でも仲間が集まることはこれが初めてなののだという。

   
  
話題はやはり口蹄疫にまつわる話。

      
口蹄疫問題を通じて、皆口々に
このような緊急事態になって改めて感じた人々の暖かい善意
逆に、風評や根拠の無い差別意識など、いざと言う時の冷淡さを身をもって感じるなど、沢山の生々しい体験を伺った。

   
   
とりわけ毎週現場に動員されている県職員の方のお話は、想像を絶するものばかり。

     
もちろん心が引き裂かれそうな畜産農家の皆さんの辛い心情や
阿鼻叫喚の殺処分の現場の話は涙なしに聞くことが出来ない。

    

この職員の方も、生きた子豚を抱きかかえて眼を背けながら獣医による処分の注射を打つ苦悩や実際に消石灰を大量に扱うことで火傷(水と反応して高熱を発するのだ)や眼・鼻の炎症や不眠症など肉体的、精神的な苦痛が常に付きまとうのだそうだ。

   

一方、テキパキと作業を進める頼もしい存在の自衛隊隊員さんたちへの感謝の念も忘れられない。

   

圧巻だったのは、多くの牛や豚を殺処分して埋設した土の上に、誰とも無く作業をした方が、涙を流しながら焼酎を撒き、花束を捧げて両手を合わせて頭を垂れている姿を観た時には、その場でこらえきれずについ声を上げて泣いてしまったというシーンだった。

   

命に対する日本人の情け、ありがたく頂きますという経済動物への慈しみの情を感じないわけにはいかない。

     

      
その日集まった若い仲間も、草の根的に義捐活動を展開している。
   

それは極めて自発的であり、誰から求められたものでもない。

  
   
本ブログにもコメントをくれるAYAさんデザインの「HOPE」バッジ。

http://www.kitenn.jp/hope/

  
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またAYAさんからは、
入手したばかりの義捐リストバンド「モーブーバンド」も頂いた。

   
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http://hopstep.miyachan.cc/e178811.html

    
     
   
宮崎県人はいざと言う時だってスゴイぞ。

   
   
絶対に県内で封じ込めるとあらゆる努力を払った
その後の宮崎県の防疫対策は高く評価されていいと思う。

       

順調に進めば、むしろこれからの経済復興が正念場だ。

      

地域経済は本当に深刻な打撃を蒙っている。

      

   

みんなで応援しよう。

    
  

がんばろう宮崎

  
     

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変わるアジアと  替わる日本?

           

この空 ど~こだッ?   
        

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もう一枚ネッ。

    
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港のはしけのクレーンが見えてる。

   

           
  

そう香港です。

   
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滝のような土砂降りが3日間続いたかと思うと
今度はうって変わって、ピーカンの天気。

   
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建物の中は、クーラーが利き過ぎていて
寒さと乾燥でブルブル。

   

外に出ると、気温は30℃、湿度は95%を超える
ムッと息が詰まりそうな外気だから、
極端な変化で体調がおかしくなりそう。

    

それでも香港は元気。

     
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文ワイ報 6月25日付け

   
   
輸出が7ヶ月連続して増加しているなど、今後EU懸念は残るが、
好調中国の景気につれて、回復基調は本格的。

  
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欧州ブランドの正規店には、夜遅くも外の通りにまで行列が・・・

    
      

ショッピングモールはどこも大変な賑わいだ。

   
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ニッポンブランドの回転寿司も長蛇の列

         
     

    
話題と言えば、
台湾と中国がECFA(経済協力枠組み協定)締結にこぎつけ
香港のCAFAに続いて自由貿易圏がまた実現することになった。

    

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もっとも香港にとっては中継貿易先が減ることになるし、
台湾内部でも国論を割るような議論が未だに続いているのだが。

   

間違いなくアジアは、大変化を遂げている・・・。

      
   

    

一方、わが国と言えば、
      

 また変わった(替わった)そうですねぇ・・・。

    
   

香港の親しい友人から皮肉られる。

   

そう、総理大臣のこと。

   

 走馬灯のように替わるけど、大丈夫なの???

     

        
   
もう、日本の情勢なんてほぼ眼下に無い感じ。

     

総理大臣だけでなく、アジアの盟主の座も入れ替わり?
     
           

以前はあれだけ日本事情に精通していた人たちが
まるで他人事のような見方に変わってきているようで
世の移ろいを肌で感じる瞬間だ。
     

      
    

     

露地を歩くと、ワールドカップ

    
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ここ香港でもサッカーは大人気スポーツだ。

    
     

 
「本日、日本対パラグアイ戦のライブ中継やります。」

    
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路地裏の多くの食堂やバーに張り紙がしている。

       
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今日の朝刊には、残念ながら日本がベスト8に勝ち残れなかった記事が大きく掲載されていた。

     

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    明報 6月30日付け

    
      
アジア勢が無くなった…。  無念。

   

 
でも、国際舞台に挑戦して、本当に良く頑張った。

   

厳しい国内世論を跳ね返して結果を残した
監督そして若きサムライたちに心から健闘を称えたい。

       

海外に挑むニッポン青年たちも、

人に頼らず、泣きごと言わず、やはり自分が変わってるんだ。

      
      
     

そう、あした7月1日は、
香港の中国返還13周年の記念日に当たる。

   
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