(前回より続く)
台南が古都であることの証左のひとつに
寺廟が多いことが挙げられる。
街の中心にある武廟 朱赤の壁が一際映える
後方の扁額「大丈夫」は台湾4大扁額のひとつ。「人倫之至」も台湾を代表する名額でこれを観るたび、パワーをもらう。
僕が戌(イヌ)年だからじゃあるまいが、
ホテルの周りでもちょっと歩くとすぐにお寺に突き当たる。
“台湾精神”の拠りどころ
あの世でもご先祖様がお金に困りませんように・・・
お賽銭を上げて、「平安米」を一袋頂いて帰り、家で一緒に炊いて食べる。厄除け・お守りの意味があるらしい。昔は貴重だったお米を大切にする土地柄からか。
お寺と言っても、立派な構えをしている寺社もあれば
アーケードの一角にポツリと仏壇のように祠が建っているものまで様々だ。
とにかく数十メートルおきにお寺があるような感じ
簡素だけど台湾らしいお供え物
大きな寺廟にもなると、こんなお供え物も
土地の収穫物は、何よりの宝
それにしても、台南の人の信心深さは並大抵のものじゃないことは、すぐに分かった。
媽祖像に心を込めて祈る
今、日本でも仏像や仏画などが、一部の若い人たちの間で密かにブームになっていると聞く。
若い人もお寺の門前に差し掛かると、ちゃんと拝んでいく
僕も一時期、中国道教や中国仏教に興味を持ったことがあり、
いろいろ知識を仕入れたことがあったが、
また時間が出来たら改めて学び直してみたい、
そう思わせる古都の情景だった。
順風耳将軍 神様もピアスしてたんだ
台南には、また孔子廟もある。
「聖域」って、ここから来た言葉だったのか
歴史と習慣、そして精神性が、今も台南人の生活に深く根を下ろしている。
どこの国もそれぞれに素晴らしい伝統と文化を持っている。
武廟の門前で芳香漂う花を売る老婆