2006年を締めくくる

      
年末ギリギリまで海外出張を繰り返していたら
とうとうブログ記事を更新する余裕も無く
いつの間にか一年を締めくくる時になってしまった。

    

時勢の変化に追いつくことで精一杯で
あっという間の一年だったから
多くの事をやり残してしまったが、
特に、力を入れたかったブログを通じての情報発信が不十分だった事は反省材料だ。

   

今年は、1月から8月までは中国じゅうを北から南まで訪ね歩いたが、9月以降は中国以外の国や地域への出張に明け暮れた。

    

数えてみたら中国を除いては、
8つの国や地域、12都市をグルグル廻っていた。

   

また、北海道・東北から九州まで国内各地を訪問する機会も増え、
多くの素晴らしい方々と出会えて、本当に嬉しかった。

      

業種・業界は違えど、いずれもチャレンジ精神に富み、地域のこと、日本の事、アジアの事の為に知恵を絞り、一所懸命に行動している人たちばかりで感動の連続だった。

    

私にとって大いに刺激となり勉強になり、そして貴重な財産となりました。

   

この場を借りて、厚くお礼を申し上げます。

   

先が見通せない経済環境の中、
前例のない様々な活動に対して、信念と自信を持って取り組んでいる挑戦者たちばかりだ。

    

結果が出ない間は、組織にあっては少数派に甘んじ、外部からは容赦ない批判の洗礼を浴びる事もあり、決して居心地の良い活動環境ではないはずである。

それでも、あたかもこれを楽しんでいるかのようにアグレッシブに行動を起こしている。

    

やはり日本人はやるな!と誇りを感じる瞬間をどこにいても体験させてもらった。

    

来年のビジネス環境は、ネット社会の出現やビッグバン、ボーダレス化などに続き、多くの産業で構造的な変化がますます顕著になる年となるだろう

   

人口減、高齢化、異常気象、資源保護、原料・資材等の過剰と不足などが物資や人の流れを変えていく。

  

また、国内市場の縮小とアジアなど新興国マーケットの拡大傾向もすすむだろうし、市場原理の側面からも、これまでの常識の逆転が始まる

   

私はこれらの動きを、時局の転換、いわゆるパラダイムシフトだと捉えており、今後の数年は、戦後60余年の変化に匹敵するだろう見ている。

     

だから柔軟な発想と機敏な行動力を持った人たちにとっては大チャンスが訪れるはずだと信じている。

   

来年もこのブログを通して、私が現場で体験したこれらの変化の一端について紹介し、皆さんと一緒に「ニッポンを売る!」テーマを考えていきたい。

   

これからもどうぞよろしくお付き合いください。

    

元気あふれる皆さんにとって、2007年が素晴らしい年となります事を心からお祈り申し上げます。

     

良いお年をお迎えください。

     

            

お知らせ

明日から海外に出張しますので
記事のアップはしばらくお休みです。

       

まだ、ロシア・ウラジオストク編も完結していないのですが、

この間、最近訪ねたベトナム、カンボジア、タイ、台湾、中国、高知編など紹介したい記事を準備していますので、順次アップしていきます。

     

期待しないで待っていてくださいね。

       

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Vladivostok/market

   

061121pho
Vietnam/Pho

    

061121anchol
Cambodia/Encorewatt

   

061121katsurahama
Kochi/Katsurahama

      

   

再開します

のブログもしばしの夏休みを頂いていた。

特に消えていた訳でもないのだけれど・・・

 

「最近更新していないが、どこかの国で捕まってるんじゃないか」とか

  
「もしかして行き倒れているのでは?」
  

などど心配していただくメールをたくさん頂いた。

今日も、このブログをいつもチェックしてくださる方から
激励のメールをいただき、再開することを決めた

     

たまたま、今日9日の朝日新聞の朝刊地方版に
私を紹介していただいた記事が掲載され、
あちこちから「読んだよ」と連絡を頂き
照れくさい反面、とても嬉しく励みになっている。

農産物輸出コンサルということで紹介してあるのだが、
まさかこんなに大きく紙面を割いていただいているなんて
本当にビックリ仰天してしまった。

記事に書いてあるほど活躍しているかどうかははなはだ疑問だが、
このように世間に紹介された以上、
これからも精一杯頑張ろうと考えている。

   

海外マーケティングはもとより、アジアからの企業誘致、観光誘致、
ベンチャービジネス支援などやりたいことがヤマほどあるのだが、
おのれの限界を謙虚に省みながら、一歩ずつ取り組んでいこう。

   

それでもこの夏休みのわずかの間、様々な事が起こった。

梅雨の長雨、猛暑、水害と天災も続いているし、
中東、テポドン、靖国など内外でも懸念材料が噴出した。

おのが正義を貫くことが摩擦や対立を生むことを
21世紀の今日も世界中で実感している訳だが、
少なくとも「ニッポンを売る!」プロジェクトが成立するのは、
世界が平和で安定していることが大前提である、
いわば「平和産業」なのだ。

 

このひと月間も、
講演やプロジェクトミーティングなどを通じて、
多くの方々と接してきたが、
官・学・ビジネス・市民の現場では一様に、
自らの限界や制約を乗り越えようとチャレンジしている人たちばかり目に付いた。
 

ニッポンは相変わらず元気なのである!!
    

私自身、この出会いや縁を糧に、
自分の限界を突破するような挑戦的な行動を起こし、
このブログを通じて、様々な挑戦者たちやその活動の一端についても紹介していきたいと思う。

   

時々更新しますので、これからもお付き合いください!

  

オリンピックが開幕

昨日、イタリアのトリノで冬季オリンピックが開幕した。

一昨年のシドニー夏季オリンピックでは、
日本の若者たちの大活躍でメダルラッシュとなり
国内が大いに盛り上がったことは、まだ記憶に新しい。

060212torino
(画像はロイターより)

4年に一度の最高のステージで、世界を相手に競技や演技で
自分最高のパフォーマンスを目指して躍動する若者の姿は
いつも私たちを感動させる。

そのわずか数秒数分数時間のために
日々厳しいトレーニングを行い、
自己の身体と精神を極限まで高めるプロセスを思うと
感動もひとしおだ。

今、日本の若者はニートだフリーターだと
世の大人たちから蔑まされているが、
この豊かな環境の下で
どっこい世界を目指して、金メダルを目指して
頑張っているのは本当に頼もしい。

凡人には縁のない天賦の才能に加えて、
厳しいトレーニングをしたものだけが得られる資格だと思われがちだが、最も重要なのは、世界に挑戦する、世界一を目指すという志や高い目的意識をまず持っていることだ。

また、最近では、その競技のコーチだけではなく、専任のトレーナーや栄養士、心理学士、広報マネージャーなどの専門家を集めチームを作って、長期のプログラムをもって戦略的に取り組む選手もいるという。

また、国や大学、企業などの支援を受けているケースも多い。

これを良く考えてみると、今我々が取り組んでいる「ニッポンを売る!」事業と共通点があまりにも多くはないだろうか

私は、よく講演で、このスポーツの例をとって農水産業や食品、地場産業の関係者に訴えることがある。

「日本一の商品は、品質ではそのまま世界一の可能性が高い。金メダルはともかくとして、国際試合で鍛えることで、自分たちの実力をもっともっと高めてはどうだろうか!」と。

欧米市場をはじめ、最近では香港、シンガポール、上海などアジア大都市の市場も、世界中の商品がしのぎを削って販売競争を繰り広げている。しかも、同じ世界市場の東京と違って、言葉も商習慣もまるで異なる敵地(アウェー)戦である。

高い目標意識を掲げ、外部の様々な専門家をチームに取り込んで、海外にも通用する商品作りを目指せば、内外での競争力強化に大いに役に立つこと請け合いだ。

もちろん厳しいプロセスや涙のドラマもある。

世界を目指すのは、ひとつスポーツの世界や精密工業産品ばかりではない。

年頭のご挨拶

新年明けましておめでとうございます

挫折覚悟で始めたブログ「日本を売る!」
おかげさまで、何とか一年が経過しました。

日本各地に広がるすばらしい風土や地場産品の数々。
これを海外に輸出したり、観光客や企業を誘致しようというのですから
この5年あまり、常に発想転換と行動が求められると感じる毎日でした。

この分野に限らず、日本全体が新たな挑戦を始めています。
輸入から守ることに加え、輸出で攻めへ、
そして、資本も人も誘致する
という
誰も体験したことのない未知の世界へ踏み込むのです。

常識の反転である以上、これまでの経験や知識が、
時に外部環境の大変化への対応の妨げになる可能性がある
こと、自戒を込めて訴えたいと思います。

日本を売る!アクションは、まだ始まったばかり。

私たちは専門家でないからこそ、素人感覚で取り組んだからこそ
スタートが切れたのかも知れません。

しかし、これからが正念場です。

海外へのパイプは忍耐強く頑張れば実現できます。
核心は、誘致であれば受け入れ側、輸出であれば供給側が如何に体制造りに取り組めるかがカギだということを強く感じています。

すなわちこのテーマ、実は「国際問題ではなく、国内問題だったんだ」と気づくことからスタートするんです。

流通再編、少子高齢化、農業改革、地方自治、物流・インフラ活用・・・

2006年は、全国的なうねりとなりつつある誘致活動も輸出事業も、地方がさらに主体的に行動を始める一年となります。

それだけに一層の競合と淘汰が繰り広げられ、そのぶん連携論議もすすむでしょう。

既成概念にとらわれることのない破壊と創造、そして改革と開放とが目の前ですすんでいく中で、私たちは如何に処すべきかについて考える時、これを前向きにとらえ、先取りして行動する年になると思うのです。

日本を元気に、そして地方が元気になるために、私は今年も現場で頑張っていきたいと決意しています。

本年もどうぞよろしくお願いいたします

建国記念日に沸く横浜中華街

今年初めて横浜中華街を訪れた。

ちょうどこの時期は、
10月1日が大陸・中華人民共和国の
国慶節で、
10月10日が台湾の
双十節
いわゆる建国記念日が続き、
中華街でも、毎年それぞれの出身者による慶祝行事や
記念のイベントなどが行われる。

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私は、かつて日中ビジネスの促進団体に勤務し、
3年間ほど、横浜地区の貿易を営む企業の管轄担当をしていて、
ここ中華街の多くの経営者の方々には大変世話になった。

20年ほど前は、
今ほど日中貿易が完全に開かれた時代ではなかったから
中国貿易を専門にしている企業は、
それなりに独占的な利益を得ているところもあったが、
反面、様々な困難や苦労も多かった。

中華街、横浜地区の経営者は、華僑であれ、日系であれ、
柔軟性というか度量の深さのような一種独特の雰囲気があり、
その頃20代の私は、彼らに大人(たいじん)の風格を感じていた。

この日、中華街の大陸華僑系のリーダー格の社長さんと15年ぶりに再会し、情報交換させていただいた。

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地下鉄も直下まで延伸し、新しい中華街の改造に
街を挙げて積極的に取り組むプロセスを仔細に伺った。
日本でも、これだけ中国との交流が活発化し、
商品や人々の結びつきが拡大している中、
文化発信地としての中華街の新たな役割を担っているのである。

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(横浜関帝廟)

博多ラーメンと焼酎と和菓子

来る3月4日(金曜)午後
グランドハイアット福岡にて「FOOD2005 福岡対話」が開催される。
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福岡商工会議所福岡市、社団法人福岡貿易会などの主催による
フードビジネスシンポジウムで、今年で6回目を迎える。
1998年から続いている毎年恒例のビジネス支援事業で
第一回から企画のお手伝いをしているせいか、
この事業には、ことのほか思い入れが強い。
今回も司会進行役を務める予定だ。
今年のテーマは、
「アジアでおこせ!元気印福岡(九州)の食旋風」と題し、
4名の講師をお招きしている。
050221Kawaharaトップは、
博多とんこつラーメンを全国版に広めた
博多一風堂」でおなじみの
㈱力の源カンパニーの河原成美社長である。
年商50億を超える一大企業に育てた上
昨年より上海に本格出店した。
日本の粉食文化を世界に伝える、というビジョンのもと
果敢に新事業にチャレンジされている。
050221Nakamura続いては、
三井物産㈱九州支社の中村哲哉部長だ。
九州各地に息づく優れた焼酎を、
内外の消費者に広く紹介する「焼酎ルネッサンス」プロジェクトを手がけ、昨年、人気テレビ番組「ガイアの夜明け」でも紹介された。
050221Karube3番目は、
㈱博報堂九州支社スーパーバイザーの軽部拓氏である。
大手広告代理店のブランディングの専門家で、
国内はもとより、最近はアジアでのブランド作りにも挑戦している。
氏の著書「あなたはクセで生きている」は、プロのマーケーターならではの独自の視点からの文化論、人間論である。ぜひ一度購読されたい。
050221Tanakaそして最後は、
福岡市菓子協同組合田中治雄理事長にお願いしている。
実は、田中理事長とは、昨年2度にわたり
海外への博多和菓子の販路開拓の活動に同行させていただいている。
福岡対話ご登壇にあたり、
先週から今日にかけて4名の講師に個別に面談をさせていただいた。
今後の事業展開、そして情熱と冷静のまなざしで中国ビジネスを熱く語る
一風堂の河原社長。
あふれ出るアイデアと行動力で、眠れるプレミアム焼酎を世に送り出す中村部長。
本物のブランドは、人間の五感に訴える力を持つ、と熱っぽく語る軽部氏。
長い伝統と近代的なセンスを和菓子という形で表現する田中理事長。
4名の講師に共通するのは、
元気力・発信力のものすごさと
マンパワーをもっとも重要視する人間力だと感じた。
各氏の興味深い考えや提言を如何に引き出すことができるか、
今から楽しみだ。
今回の「福岡対話」は、無料でこの素晴らしい講師の話を聞けるばかりか、
セミナー後の交流会では、講師と個別に面談できる場も設けている。
お申し込み、お問い合わせは
福岡商工会議所 国際センター
電話:(092)441-1117 まで
定員は200名だが、残席残りわずかだそうだ。
お早めに申し込んでいただきたい。