アジアビジネス先進地「神戸」で

商談のために神戸に出張した。

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久しぶりの神戸だったので楽しみにしていたが、
商談に熱が入りすぎて、ゆっくり街を探索することが出来なかったのが残念。

神戸は大学時代の恩師の故郷であることと
福岡市と共通点が多いことから
私は前々から強い興味を持っている。
自分の故郷以外で、唯一住んでみたい憧れの街でもある。

同じ港町であり、商業・サービス業など第三次産業の集積も高い。
また最近、地震に見舞われたことでも共通している。

福岡市は、いま「21世紀の中華街構想」というビジョンを掲げているが、
神戸は、横浜と並びチャイナタウンの本家本元だ。

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(神戸・南京町)

今回商談に訪れた食品の輸出についても、
ここには輸出を行なう商社が多く集積しており、
「ニッポンを売る」商流の基礎は、東京・横浜に劣らない。

また、神戸市は、
アジアからの企業誘致、観光誘致にしても一日の長があり、
多くの面で見習うことが多い街である。

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(ポートライナーから神戸港をのぞむ)

そういえば、異人街周辺には、
台湾・香港からの団体旅行客で一杯で、
異国情緒ある風景に加え、
日本語よりアジアの言葉の方が多く耳に残り、
あっという間に海外旅行(出張?)している気分に浸ることが出来た。

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(異人館付近はアジアからの観光客で一杯)

麦秋の甘木で

甘木市役所で講演をさせていただいた。

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甘木は、福岡県のほぼ中央に位置し、
面積では県下で3番目に広い。
人口は約4.2万人で、
畜産、農業、林業は市の基幹産業である。

来年3月には、近隣の朝倉町・杷木町と合併
朝倉市としてスタートをする予定だ。

ここでも、中国・アジアにおける
反日活動の動向、経済関係緊密化、ビジネスチャンス等に対して
とても強い関心が寄せられた。

この地域の農産品の海外輸出候補として挙げられるのは、
青ネギ、ナシ、甘柿、ブドウなど
国内でも商品化に成功した優良品目が多い。
とりわけ「博多万能ネギ」で知られる青ネギの産地としても有名だ。

この「博多万能ネギ」が香港では定番商品になっていて
毎週数便、エアカーゴで定期的に送られていることを
現場の生産者や行政担当者も知っておらず、
大いに興味を持っていただいた。

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(香港の高級スーパーで売られている「博多万能ネギ」)

認定農業者の方から
「コメの輸出は出来ないか?」という前向きな質問も出され、
関東や福岡などの大消費地向けの商品生産に
日夜励んでいるこの地域の生産者の
発想の柔軟性に改めて驚いている。

会場の参加者とやり取りをしていたら
予定の2時間があっという間に過ぎてしまった。

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(まさに麦秋の朝倉路)

群馬で盛り上がり

群馬県前橋市で講演をさせていただいた。

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      (会場の群馬ロイヤルホテル)

主催は、製造、物流、ITソフトなど
県下の元気企業で構成される「群馬国際ビジネス協同組合」で、
海外ビジネスに関する共同事業や情報交換を行なっている。

昨年度は、中国から研修生を受け入れ、
日本式のビジネススキルやマネジメントを研修させ、
関連企業に派遣することで目立った功績を挙げている。

今日の講演では、やはり時節柄、
4月に発生した中国の反日運動について関心が強く、
中国ビジネスにおけるカントリーリスクに対する質問や意見が多かった。

ただ、私のコメントとしては、
1.テレビ報道を通じて繰り返して流される
中国人デモ参加者による暴力的行為が、
必ずしも全中国の意思を反映していないという事実にも目を向けること

2.確かに、今後もかなり長期間、
反日感情に起因するビジネスリスクが常に存在することを忘れてはならないこと

3.日中ビジネスのチャンスは、
むしろ今のような逆風の時にこそヒントが落ちていることが経験的にあること
などを挙げた。

また、全国的なうねりになりつつある
「ニッポンブランド」のアジア市場向け輸出についても紹介したが、
参加者から強い関心を引き、大いに盛り上がった。

「群馬国際ビジネス協同組合」のようなビジネスアライアンスこそ、
これからの日本の輸出事業は、
機動的で実現可能な組織形態かもしれない。

今後の活動が大いに期待される。

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                      (JR高崎駅)

本組合の事務局を担当している
㈱群馬中央総合研究所というシンクタンクの研究員の方に話を伺ったが、
群馬県の景気は全般的に堅調に推移しているという。

若者の就職率も順調で、中央学園という専門学校グループの全就職率が90%を超え、日本一になったということで経済誌にも紹介されたという。

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                    (高崎にて)

高崎から夜9時ごろ、新潟発の新幹線で東京に帰る車内は、
金曜の夜ということで、新潟や群馬の赴任先での仕事を終え、
週末に東京の自宅に戻るビジネスマンで満席だった。