気になる国

          
サッカーの話題が出たので、もうひとつ。

     
    
ワールドカップでは、当然、吾らがニッポンを応援しているのだが、
もうひとつ気になるチームがある。

     
    
それはアルゼンチン

    
      
多くが認める優勝候補で、強いし、
どこか野武士のようなたくましさを持つチームカラーも好きなのだが、2年前、首都ブエノスアイレスを訪ねて、この街の魅力に取り付かれてからは、アルゼンチンという国が頭から離れなくなってしまったからなのだ。

   

Dsc_4384

     
   
大人の哀愁漂う、ホワイトラテンの街を歩くと
その重厚な景観と風の香り、行き交う人たちのシックないでたちに、
もうメロメロになってしまった。

      

この辺の事は改めて紹介することにして、
今回の話題はサッカーだった。

    

Dsc_4520

「7月9日通り」沿いのビルにも大きな看板が。

   

   
市内最大の繁華街であるフロリダ通りを歩いても
目に付く、目に付く、あのスカイブルーの縦縞が…。

    
Dsc_5956

    
Dsc_5589

   
  
メッシ、テベス、サビオラなど、代表選手の名前も見えるぞ。

   
    
サッカーファンならたまらないんだろな。

    

           *               *

    
     
郊外のボカ地区を訪れる。

   

ボカ港は、
あの「母をたずねて三千里」のマルコ少年が上陸したとされる港だ。

   
Dsc_5282

    
    
官能的な動きが魅了するアルゼンチンタンゴの発祥地でもあり、
また、人気チーム「ボカ・ジュニアーズ」の本拠地でもある。

    
Dsc_5319

   
   Dsc_5193_2

    

とにかく時間を忘れて歩き回る。

  
Dsc_5258
     
Dsc_5242
   
Dsc_5491
    
Dsc_5251

   
    
ふと、どこかで観たような後ろ姿…。

  
Dsc_5342    

    

     
振り向くと、ああ~っっ!!

     

  
 Dsc_5355         

代表監督マラドーナのそっくりさんじゃないか。

   
    
この人、結構有名人らしく、振る舞いも堂々と板についている。

      
今頃は、引っ張りだこなんだろうなあ…。
         

    

きっと国を挙げて代表チームを応援してるに違いない。

   
Dsc_5953_2    
   

こんな体験してるから、
あの縦縞ユニフォームを看ると、つい気になってしまうのだ。

         

障害あっての醍醐味

                
アイツさえいなければ、上手くいくんだが・・」

     
   
海外のある国で商談をしていて、
我々ニッポンチームがいつも発するため息である。
      

人相も良くない商談相手メンバーのアイツは、
我々との取引きを快く思っていないのか
しょっちゅうネガティブな発言をしたり、
条件を引っくり返してきたりして、何度も振り出しに戻ったりする。

   
   
忍耐、忍耐。 

    
    
アイツをこの商談からはずしてくれ、と相手方に頼むわけにもいかず、ストレスは溜まる一方…。

      
     

         *                   *

        
    
        

話は変わって、今ワールドカップで世界中が盛り上がっている。

         

僕も普段は熱烈なサッカー狂ではないのだが
この期間だけはにわかファンに変身し、
深夜だろうが昼間だろうが中継にかじりついて観戦している。

       

Dsc_1737
サッカーの町 埼玉県浦和

     

          
そのにわかファンにとって、はじめ良く解らなかったのが
オフサイドというルールである。

   
       
このルールというのは、

ゴール前で味方からボールを受ける時は
ゴールキーパーの他に
もうひとりゴール側に敵がいなくてはならない

というものだ。

   
    
つまり、
敵のいないところでボールを受けられないということになり、
必ずパス回しをしたり、ドリブルを使って
相手を突破しなければいけないことになる。

    
   
なんと面倒で、まどろっこしいルールなんだろうッ!

    
   
僕が選手だったら、相手ゴールのそばで待ち伏せして
ロングパスを受けてゴールキーパーと1対1でシュートすればいいと考えるんだが、オフサイドルールによってこれが出来ないのだ。

     
    

しかしだ。
   

もしそうだったとしたら、
サッカーの試合なんて、きっとつまらないものになってしまうに違いない。

      

オフサイドがあるからこそ、
組織的な戦術やドッキドキする離れ業の個人技を楽しむことが出来るわけで、ここがサッカー観戦の醍醐味なんだ
と後から改めて知ることになった。

        

          

                 

アイツさえいなければ・・・。

あのリスクさえなければ・・・

       

そう、
アイツは、リスクは、
僕らのプロジェクトをよりエキサイティングしてくれるヤツ
だったんだ。

           
      
すんなりと運んじまうビジネスなんて大した価値はないし、
第一、ちっとも面白くないじゃないか。

       

過去をよぉ~く振り返ってみれば、
僕はこれまで何百何千のプロジェクトに携わってきたが、
例の「アイツ」が、敵か味方か第三者の
いずれかの中に存在しなかったケースはただの一度もなかった。

        
     
僕が生来、関わってきたビジネスは
未体験、新規立ち上げ、再挑戦、リスク、困難、挫折、逆風、危険、
反常識、トラブル、クレーム
があるのが当たり前で、
そんなこと気にもしていなかった。
   

       
そうなんだ!
       
障害があるってことは、
仕事でも人生でも当たり前のことだったんだ

    
    
       
     
ちなみに
あの、ある国の人相のあんまり良くないアイツとは、
今では僕の大の仲良しになっているから不思議なもんだ。
   
                

        
        
      

ああ~ッ、またオフサイドかよ~っ

       
      

    ・・・だから、面白くなるんだね。

    

Dsc_7127
次回のワールドカップ開催地ブラジル・リオデジャネイロのコパカバーナ海岸で
2008年撮影
              

京野菜その1 ネギ狂い(3)

                     
(前回より続く)

もう一軒の法人さんを訪ね、栽培の現場も見せていただいた。

      

ここの社長さんも、京野菜生産のプロフェッショナルということで
全国的に有名なお方である。

    

その福福しい笑顔と常に新しい物づくり、消費者ニーズの情報感度が傑出していて、すさまじい好奇心とチャレンジスピリットの塊だ。

      
      
桂川河川敷に広がる圃場。

    

Dsc_4624

    
   
様々な京野菜が整然と栽培されている。
   

プロ向けの多品種少量生産ですわ。」

   
       
賀茂ナス、万願寺トウガラシ、伏見トウガラシ、京かぼちゃ・・・
    
 

         
Dsc_4690

   

他にも、まだなじみの無い新品種や
同じ野菜でも特別に味の濃い野菜など
ビックリするような商品を次々と紹介して頂いた。

       

まるでエジソン・・・。

       
    

整然と定植されている九条ネギの畑は、
まるで豪華な西洋の庭園のよう。

    
Dsc_4664        

        
青々としてスラリと伸びた肢体は、目にもまばゆいばかり。

   

観て美しいものは、もちろん食しても素晴らしく美味しいはず。

   
Dsc_4693

    
   
その証拠に、フランスやイタリア等から有名シェフが頻繁に訪れ、
絶賛していくというから、その実力はまさにニッポン代表。

   

より日本的なものほど世界に通用する、 という
僕の持論がまたここでも証明されたような気がする。

    
      
Dsc_4764

          
   
一法人で、300店舗を超える和洋中の料亭やレストランと契約しているというからスゴイ。

         

有機肥料へのこだわりも半端ではない。

            

徹底した需要重視(マーケットイン)の哲学で、
次々と世の中に受け入れられる商品を送り続けている。
        

       
Dsc_4741

          
   
先回のエントリで紹介したY社長と共に、
僕の知らなかった京都農業人の底知れぬパワーとチャレンジスピリットに触れ、ネギ狂いの僕もますます京野菜の魅力に取りつかれてしまった・・・。
                                      (シリーズ終わり)

   
Dsc_4756                 

京野菜その1 ネギ狂い(2)

             
(前回より続く)
   

京都伏見区で
あのしなやかで艶やかな肢体の九条ネギに逢うことが出来たのだ。

   
Dsc_4406

       

ここは九条ネギを専門に生産している農業法人さんの作業場。

        

社長さんをはじめ従業員さんたちの笑顔と元気な挨拶が心に響く。
      

やはりKYOTOは違う・・・。

     
     
 
九条ネギについて伺った。
         

京都を代表する九条ネギは、西暦750年から品種保存に努めたもので、
丈が長くて柔らかく、とても甘くて風味の良い青ネギである。

   
Dsc_4401

    

一年を通して周年栽培されており、
こちらでは有機肥料、減農薬栽培にこだわっているという。

    

春は若ネギ、夏秋は薬味にも向くピリッとした辛さが特長だが
旬はなんと言っても冬で、
この時期は葉の裏側に、特有の旨み成分の「ぬめり」がある。
    
     

ああ、想像しただけでよだれが落ちてきそうだ。

    
Dsc_4415

    
   
また、ビタミンCやカリウム、食物繊維も豊富で、民間療法でも
食欲増進はもとより、肩こり防止や疲労回復、鼻づまりや便秘の改善などが期待されるという。

   

京野菜いうもんは、京料理によってはじめてその美味しさが
引き出されるんですわ
。」

    

説得力ある・・・。

           

         
九条ネギが一段と味わい深い存在になった。
       

Dsc_4411_2        

ダンディーなY社長さん、ご案内ありがとうございました。

                                         (次回に続く)
             

京野菜その1 ネギ狂い(1)

                        
野菜なら何でも美味しく頂く私だが、
ネギという代物は、とりわけ目がない素材のひとつである。

            

ネギ狂いといっても良いほどだ。

            

       
京都の町を歩いていたら小腹が空いて、
立ち寄った店で注文したのが、これ。

          

Dsc_4829

その名も“刻みきつねと九条ネギうどん”。

   
   

ああ~関西の味だぁ~っ。

   

きつねに含んだ出汁の味が口いっぱいに染み渡る。

      

Dsc_4846

   
そしてなにより、甘ぁ~いネギの味が抜群に相性良く
全身がとろけてしまうような至福の一瞬を迎える。

  
   

ネギって、どうしてこんなに奥深い味がするんだろう。

      

よく聞く九条ネギってどこが違うんだろう?

       
       

Dsc_5070  
      

      

幸運にもあこがれの
あのしなやかな肢体の九条ネギたち逢うことが出来たのだ。
                               
                                     (次回に続く)
                

チマキの季節

       
今日6月16日は、旧暦の5月5日で
中華圏では端午の節句を祝う日だ。

    
    
日本の端午の節句なら、鯉のぼり、五月人形、柏餅、菖蒲湯なんかを思い浮かべるが、中国の端午節と言うと、粽(チマキ)しか思い浮かばないのは認識不足なんだろうなあ。

   
Dsc_1985        
        

ほかに、もともと端午節の起源となった楚の時代の詩人「屈原」と
「ドラゴンボート(竜船)レース」なんかもあったっけ・・・。

       

        
ちょうど昨年の端午節のギフトシーズンに合わせて、
東国原宮崎県知事が台湾を訪問されたのだった。

   
Dsc_9440
台湾の人に差し出されたチマキを頬張る東国原知事  09年6月

         

同行した時のブログに、街角で粽子(ちまき)を作っていたお母さんとのやりとりをアップしたことを思い出したぞ。

http://asianet.cocolog-nifty.com/nippon/2009/06/post-4f9f.html

        

        

今年も偶然、端午節の直前にタイペイにいた

       

いつもリサーチする乾物市場でも、売ってる売ってる。

チマキ作りセットが。

  
Dsc_7945
      

竹の皮、タコ紐、もち米、乾し椎茸、干しナツメ、蓮の実などを売っているぞ。

     

     
日本の食品メーカーの方を案内して
やって来たのは「南門市場」。

    

観光地としても有名な市場だ。

     
   
この一角には惣菜コーナーが充実していて、様々な専門店が軒を連ねている。

       
Dsc_1959

     
この季節は、どの店も地方色豊かな色んなチマキを競っている。

   
Dsc_1966

一体何種類あるんだろう?

   
Dsc_1704

    
   
土地の風習にならう品物は、繁華街ではあまり見られないから
特に、このような場所に足を踏み入らなければお目にかかれない。

    

案内した日本の方が、このような庶民風俗が気に入ったらしく、
大いに喜んでいただいた。

    

    

この市場の中でも有名な「億長御坊」という店には、
買い物客が殺到している。

    
Dsc_1913

         

トンポーローのような上海風の惣菜で名を馳せた店だそうで、日頃は、仕事帰りの主婦などが買い物をする名店だが、この時期は、何人ものオバサンたちが、一生懸命わき目も振らずにせっせとチマキを作っている。

  
Dsc_1883

その早いこと、正確なこと。
    

Dsc_1870
   

どこにもいるねえ、職人芸が。

   

うちの店のはおいしいんだから、ぜひ買っていきなよッ。」

  
Dsc_1761

 

オバサンたちが気さくに声をかけてくれる。

   

なんてったって、天下一品なんだョ!」

   

Dsc_1851
人気投票ランキングで2年連続、惣菜部門で首位だったんだそうな。
「天下第一攤
」(ナンバーワン店舗)の称号が彼らの誇り

        

物を売るのには、このくらい自信を持って売らなきゃ、
台湾では通用しないんだ。
   

ふと、そう思った。

    
Dsc_1909

      

   
2年続けてのチマキ作りライブを堪能したことになる。

   
    
Dsc_1713

        

入梅のころ

         
西日本・中部地方などが相次いで梅雨入りしたと思われる
と発表された。

    

   
2ヵ月半ぶりに京都を訪れた。

   
Dsc_4781

     
その日は夏を思わせるような暑い日だった。

    

春や秋ももちろん素晴らしいけれど、僕は京都は夏が好き。

   
Dsc_5952_2

      

    
かつて一年間、仕事で毎週京都に通い続けた経験があるけれど
いつ訪ねても美しい。

季節の衣をまとった自然も町並みも、そして人も。

   
Dsc_6765     
   

四季が明瞭だからこそ、折々の風情が際立っているんだろうな。

   

世界の誰もが感じるニッポンが ここにある・・・。

       
      
    
大河ドラマで大ブームの幕末史跡のひとつ 木屋町

     
Dsc_5895

   
     
高瀬川沿いに、
付近には土佐藩邸跡や志士たちの寓居跡などが目白押し。

      

先回、3月末の頃は、ちょうど桜の季節で、
あまりの美しさに目を白黒させたっけ。

        
Dsc_7664
3月撮影
   
Dsc_7731

     
        
     
今は、翠の青葉が映え、
垂れた柳の枝が爽やかな風を感じさせてくれる。

   
Dsc_6818
四条大橋のたもとから

    
   
いよいよ川床(鴨川納涼床)の季節ですねえ。

   
Dsc_5545
  
Dsc_5292_2    
                                 先斗町

    
     
   
平年より遅いらしいけど、これから長い梅雨が始まる。

      
Dsc_6591

   
    
ほどよい恵みの雨になることを祈っている。

    
Dsc_6864
    
Dsc_5871