宿へ着くや否やバタンきゅーとベッドに倒れこんだ。ひどい高山病である。激しい頭痛とめまいが襲ってきた。2~3時間は昏々と眠り続けたであろうか。
案内役の中国の人も起きてきたので麗江の街をひとまわりしてみようということになり、出かけることになった。若かった。旧市街がまるごと世界遺産という稀有な街で、地球上で唯一象形文字を使っている珍しい少数民族である。
はるか昔から連綿とずっと続いている生活風景は、素人の私が見ても大変興味深い。
自然と共生して生活しているその姿は、現代人の私たちの今後の在り方にきっと大きな示唆を与えるに違いない。
あんなに苦しんだ高山病も忘れたかのように、その後、民族音楽の夕べなどを楽しんだ後、宿に戻った。
夢のような一日だった。図らずも、こんな軽装で、人生で一番高いところに来るなんて。
(シリーズ終わり)