もうすぐ…(その1)

               
9月30日は旧暦8月15日の中秋節を迎える。

      
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今年は閏年だからずいぶん遅い中秋となる。

        
日本では、お月見にススキとお団子というイメージだろうか?

        
中華圏では、多くの皆さんが知っているように、
旧正月(春節)に次ぐ大きな節句で、重要なギフトシーズンでもある。

 

今回、台湾、香港、マカオへの訪問でも
訪ねる親しい会社や友人宅では、月餅が振る舞われ、
お土産に、と必ず頂くのが通例である。

      
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小豆やナツメ、ハスの実の餡にアヒルの卵を名月に見立てて
      

これが少々重くて、かさばるから
昔の日本の結婚式のように持ち帰るのが辛いのも
この季節の風物詩のようなものだ。

 

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マカオの会社からも大きな包みを頂いたが…

 

それに加えて、月餅は皮にも餡にもラード(豚脂)を使うから
艶があっていいのだが、口に入れると重くて、
ひと口食べると胸がつかえるほどヘビーな食感なのだ。

    
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最近の和菓子などは甘さ控え目、ソフトな口当たりが主流だから、日本人には少し持て余す食べ物だけど、お節句の品だから仕方がない。

         
景気の良い会社、パートナーとして期待されている会社からは、月餅と共に、赤い専用のポチ袋もこっそり配られる。
      
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結構な額が入っていてビックリ。 面子(メンツ)の国なんだなあ

      
いつの時代もどこの国でも季節の節句は楽しいひと時。

      
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香港にて
      
      
今頃、各地ではランタン祭りやパーティー、観月会、音楽会など、賑やかに行なわれていることだろう。
               

現場が第一 荒れるアジアを12日間巡り、自らの原点に立ち戻った

            
またまたご無沙汰してしまいました。

ごめんなさい。
         

8日から12日間、急きょ台湾、香港、中国広東、マカオを回ってきました。

        
       
目的はもちろん反日の嵐に揺れるアジア各地で、ニッポンの地方の販路開拓現場の実情はどうなっているか、自分の目と耳と肌の知覚アンテナで感じるためです。

     
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普段はいつも穏やかな香港・ビクトリア湾も今回はとても荒れた
         
             

思えば、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行したときも、香港・台湾に向かう大きなエアバス旅客機の乗客はたった数人という体験から、2度の鳥インフルエンザ、靖国参拝、さらに、一昨年の中国漁船体当たり事件、昨年の原発風評など、それらの渦中にあって、いち早くサービス現場の実情を観ておくことが、少しでも元気ニッポン全国の仲間の皆さんたちへの参考に供したいとの思いからなのです。

(断っておきますが、私が触れるべき現場というのは、デモの様子や、流行病で野戦病院化した医療現場なんかじゃありませんので。絶対に近寄ってはいけません)

 

      
各地では様々ビジネス関係者、支援機関サポーターの皆さんの生の話を聞いたり、販売サービス、物流などの現場に行ったり、テレビや新聞などの現地報道などに浸りっぱなしになるのです。
      
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いよいよ神戸BEEFが香港上陸
          
      
だから、いくら現場のライブとはいえ、
一部の見聞や伝聞ということになりますから、これだって部分的な体験談に過ぎない訳ですけど。
           

中国、香港、台湾というと
とかく同じ中華系と一括りにされがちですが、
それぞれに反応や行動パターンが違います。
           

中国大陸が一番過激だと思われがちですが、
報道では香港が最も強烈でしたよ。
           

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香港の街頭で売られている英字紙
         

親日といわれる台湾でも
戦後史を観れば必ずしもすべてがそうではないことは理解できるでしょう。

      
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台北郊外でプロジェクトが始まる
     
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今回は残念ながら路地裏歩きの時間はゼロだった・・・。 台北・天津街で
       
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台北世界貿易センター展示場では次の展示会の準備が進んでいた

      
とはいえ、あれだけ過激な報道、散発的な事件があるにもかかわらず、消費者・生活者としての市民多数の消費行動は目立って変化していません。

      
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香港の中心街で行われたドラえもんのイベントには大勢の人でごった返した
       

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子供の笑顔をみると、今回は一際ホッとする

 

もちろんこれが国家や組織、イデオロギーとなると、まるで違う見方をしているのですから十分に注意しなければなりません。

 

海を超えると、様々な視点、価値観等が、多様に複合的に存在しているのです。

 

最近、円高や景気動向にばかり目を奪われていましたが
改めて海外でチャレンジする原点に立ち戻った感覚が鮮明に蘇り、背筋が伸びる思いがしたのです。
                       

水の都で出会った伝統漁法に見惚れた2時間半

      
松江といえば宍道湖畔。
      

街を流れる堀川と併せて
水の都」と呼ばれる所以である。

    
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ようやく空が白み始めた早朝、
目が覚めて窓から景色をぼや~っと眺めたら
湖面になにやら物干し竿ほど長い棒を持った人が乗る小舟が沢山行き来しているではないか。

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そうだ、宍道湖名物“しじみ漁”だ。

    
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これまでも何度も目撃したのだけれど、
漁が出来るのは月木金曜の週3日間の
しかも午前中の3~4時間と決められているそうだ。
    

資源保護ための漁獲制限である。
          

あの長い竿の先にはジョレンと呼ばれるカゴがついていて
これで湖底を掻くようにしてシジミを採捕する。

   
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これは“手掻き”と呼ばれる漁法である。

 

一見のんびりした動きに見える光景も
近くからよく見ると、とても重労働であることが分かる。

     
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ここで採れるのはヤマトシジミという種類で
全国で約1万8千トンの漁獲量のうち
宍道湖で約4割がとれているのだという。
      

有名「ブランド」ですもんね。

     
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貴重な自然の恵み

              
     
シジミにはカルシウムや鉄、ビタミンB12などのミネラルが豊富に含まれているのに加えて、最近では肝機能を高めるアミノ酸が注目されている。

     
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松江名物“しじみのすまし汁”。

しじみの旨み成分がギュッと濃く出たダシが忘れられない。

      
オルニチンやメチオニンと呼ばれるアミノ酸は知っている人も多いことだろう。飲酒後や疲労回復に効果があるとされている。

       
           
        
船を巧みに操りながら
湖面を行き来する漁船に見惚れていたら
あっという間に2時間半が過ぎているのに気が付いて
ビックリするやら、もっと観たいやらで、
泣く泣く宿舎に引き上げた。

    
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少々気の重い日々に、心癒される街

パソコンが退院してきた。
      
が、まだ完全回復でなく
重症のままでの帰宅である。
       

器械が思うに任せず、気が重い・・・。

 

 

さて、この間、島根県松江市に行ってきた。

    
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8月最後の日とはいえ、沿線山間部の田園風では
稲穂がこうべを垂れ始めている。

     
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島根県は、農産物の輸出では、知る人ぞ知る
JA西いわみの米と、JAくにびきの牡丹などの輸出で
早くから組織的な活動を展開し、
実績・経験を有している先進県である。
         

今年も面白いことをやってくれそうである。

 

         
しばし、街へ繰り出してみた。

 

名城松江城を中心に城下町を散策できる遊歩道が整備されている。

 

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武家屋敷前  日本の道百選
            

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出雲名物「割子そば」

                  
松江は訪ねる度に、また来たくなる静的な魅力に満ちた街である。

            
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静的魅力とはいうものの、どっこい今は
国民の応援を担って最前線で頑張ってくれている。

       
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こんなにも近かったんだ

 

今年は古事記編纂1300年を記念して出雲大社を中心に
11月まで様々なイベントが繰り広げられている。
http://www.shinwahaku.jp/(神話博しまね)
       

   
ぜひ多くの人に訪ねてもらいたい聖地である。

 

   
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宍道湖大橋川河口の夕景に心を奪われた