世界を俯瞰して考えてみる(その1)

                    
連休を挟んで、これまで10日余り、
宮崎を除く九州6県と山口県を廻ってきました。

    
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九州の穀倉地帯-佐賀県   JR特急かもめからの車窓

    
   

いつまでも続くのでは、と思わせるほどの猛暑も
台風余波の雨もあって、涼しさが戻ってきた。

   

28℃でも涼しくなった、ってんだから、尋常でない。

                            

農水産業の現場を廻ると、あらゆる産品に日照被害や高温障害などの影響が出ており、病害虫の発生や収穫の遅れ、規格外品の大量発生などが起こっている。

   

甘柿の産地では気象の影響で、ある品種については歩留まりが悪化していて、厳しい状況を迎えようとしているところもある。

   

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日曜の夜というのに大勢の生産者の皆さんが勉強に集まってきてくれた 福岡県
    
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また、夏の高温で赤潮が異常に発生したため
沿岸部での水産養殖業へのダメージはことのほか大きく、
深刻な状態にある事業者も相当数に上っている。

    

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口蹄疫のような大きなニュースにもならず、
世間が知らないところで様々な対策が施されているが、
年末から来年にかけての見通しも立たなくなっているケースや
加工場も休止している地区もある。

   

現場の様々な現状や要望をうかがうにつけ、
第一次産業の厳しさを改めて思い知らされた。

   
    
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大型ショッピングセンター内に設けられた県産材とふれあうコーナー  熊本県
地域の元気企業の挑戦的な取り組みだ。子供たちがなかなかその場を離れない。
自然のオーラがあるから?

              Dsc_0912_2JR新八代駅で
         
 

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地域の野菜づくしの郷土料理  
素材と調理技術の融合が眼と舌の上で交響楽を奏で、人知れないところで手間を惜しまない生産者や調理人の心意気のようなものを感じて心底感激する  

          

      
さて、九州行脚の最終目的地は長崎である。
    

かつての外国交易の窓口であり、維新回天の舞台ともなった地である。

   
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長崎では、農商工連携のプロデューサーを志す皆さん方と交流し、
私からは、出島精神が息づくこの土地らしくスケールの大きい海外との連携も含めた、大胆で型破りなコーディネートの必要性について熱く訴えたのだった。

   
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研修会の会場外観

   

Dsc_4171  早くから中国人観光客を積極的に誘致している先進県

  

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「瓦と教会」 僕はこんな風景が大好きだ   中町教会 

   
                                 (次回に続く)
             

思いを寄せて(その6)

   

最終回はアメリカ・ニューヨーク編です。

  

僕にとっては、自分でアイデアを出すことの大切さを

いつも諭してくれる街なんです。

     
        

        

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タイムズスクエア付近にて

    

汝は手になきものを望み、

 手にあるものを軽蔑す。」

                     ルクレティウス(古代ローマの哲学者)

      

        

      

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グリニッジビレッジの露天

       

運命は神の考えるものだ。

人間は人間らしく働けば、それで結構だ。」

                                     夏目漱石

      
         

     

Dsc_9856       ラジオシティー付近

       

Have a nice day !

                           ニッポンを売る!

    

    

    
お付き合いありがとうございました。

                                 (シリーズ終わり)
              
      

思いを寄せて(その5)

     
第5回目は、ブラジル・リオデジャネイロ編です。

    

陽気でおおらかなカリオカ(リオっ子)の笑顔が忘れられません。

五輪とワールドカップで注目の街です。

   

   

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コルコバードの丘の頂上で

     

僕らは一体、何にこだわっていたんだろう?

                                   ニッポンを売る!

      

     

     

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リオの露天市場で

     

明日は明日。みずから思い煩らわん。

一日の労苦は一日にして足れり。」

                               キリスト

    

    

Dsc_7062       イパネマ海岸とコパカバーナ海岸を結ぶ

   

さあ! バスに乗って出かけてみようよ

 きっと面白いものに出会えるから。

                                 ニッポンを売る!
            

思いを寄せて(その4)

      
第4回目は、山形・山寺編です。

   

日本の季節感を心ゆくまで堪能しました。

    

     

Dsc_0923     せみ塚 芭蕉がしたためた短冊をこの地に埋めたといわれている

     

    「(しづ)かさや 岩にしみいる 蝉の声

                                      松尾芭蕉

            

        

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山寺の麓の民家で

    

こんな日々に感謝したい

       

    

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山寺

      

あと、もう一息。ガンバレッ!!

でも、ここの眺めが実は一番綺麗なところ。

一番辛い時に立ち止まって、眺める余裕が欲しいよね。」

                                     ニッポンを売る!
               

思いを寄せて(その3)

   

第3回目は、アラブ首長国連邦・ドバイ編です。

      

   
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ドバイ市内のモスクにて

    

古人の跡をもとめず、
古人のもとめたる所をもとむべし

                         松尾芭蕉

    

(私の解釈)
物事の結果ではなく、その本質を学ばなければならない。

     

      

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ドバイの街頭で

    

ああ、ここにまでもか、と嘆くか、

なぜここにも受け入れられているのか、と考えるか

                                      ニッポンを売る!

   

    

Dsc_8598     ドバイの青果卸売市場にて

      

人間は、一人では人間ではない

                            テニソン(イギリスの詩人)
            

思いを寄せて(その2)

   
第2回目は、沖縄那覇編。

          
さあ、どうぞ。

      

     
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壷屋やちむん通り

   

イチャリバチョーデー」    沖縄方言

       

(大意)
一度あったら皆兄弟 。一期一会

   

     

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那覇市街の露地で

    

本当の幸福というのは、
人生がよりよく生きられる状態に
自分ですることなんだもん。

自分でしないで、
ほかからしてくれることを
待ってる限り 来やしないよ
。」

                             中村天風

    

    

   
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島バナナ   那覇・牧志公設市場

   

止まって看える時間。

でも時は確実に熟していく。」

                    ニッポンを売る!
                   

思いを寄せて(その1)

    
今日から約一週間あまり、
秋のゴールデンウイークが始まります。

  
中華圏の国々も「中秋節」で海外旅行を楽しむ人もいます。

   

僕は今日から、海外の投資家を案内する仕事で、ありがたい事に(とっても悲しいことに?)しばらくお休みが取れません。

   
そこで6回に分けて、連休バージョンをお届けします。

   
       

これまで僕が訪れた街のほんのワンカット。

  
そのワンカットへの思いが
落ち着かない毎日に一服の清涼剤となるんです。

    

ご一緒に何か感じてくれると嬉しいです・・・。

       

第1回目は台湾編です。

    

  
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台北市孔子廟

    
子曰く「学びて思わざれば、すなわち罔(くら)し、
思いて学ばざれば、すなわち殆
(あやう)し」と。

                         論語為政篇

          

(大意)
いくら学んでも、自分なりにじっくりと考えなければ真の理解につながらない。
反対に自分の限られた経験や知識にだけ頼って、学ぶことをしなければ、
考え方が狭くなり、一方に偏ることになって危険この上ない。

                                             

      
          

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台北市孔子廟

   

窮すれば則(すなわ)ち変ず。 変ずれば則ち通ず

                                     易経

(大意)
物事が究極まで進んで行き詰まると、そこには変化が生じてくる。
変化が生じると、そこから新しい道が開けてくる    

                            
   

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台北市孔子廟

   
         

これからは、君たちの時代だよ。

胸を張って前進しよう!!

                                      ニッポンを売る!
       

Hong Kong だより

     
レ、レ、レ、!?

     
   
気温32℃、湿度90%の香港に着いて
東京より涼しく感じるのは何故?

    

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日本の暑さは異常だったんだな、と改めて知る。

  

街の中心街は、
相変わらず中国大陸や東南アジアの観光客で賑わっている。

      
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おりしも、旧暦8月15日(暦では今年は9月22日)の中秋節までまもなくと言う訳で、あちこちで月餅やギフト商品のディスプレイ(飾りつけ)が始まった。

  
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一年のうちでも大切な節句のひとつで、
各店舗でもギフト商戦が始まっている。
      
     
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それでは、香港のスナップをご覧いただくことにしよう。

   
   
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油麻地街市にて

  
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またミルク騒動が起きており、日本製の人気再び

   

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路上での鹹魚(ハムユイ)干し。僕はこの発酵臭がたまらなく好きなんだなあ。

   
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麥文記麺家のワンタン麺

   
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ipadで新聞を見ながらランチするビジネスマン

  
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こちらの女性も情報収集しながらのお食事!?  香港人は複眼指向?

    

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ウォン安韓国の猛攻続く  ニッポンはもっと知恵を働かせてガンバレ!

       
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せわしない街の一角で、ホッとするスポットを見つけた

      
   

香港って、どこを見回しても興味が尽きない街だよね。

   
    
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南の大地を駆け巡る

       
北海道のへそを自認する富良野から帰還して翌々日。

    

今度は、九州のへそである熊本県を延べ3日間かけて
縦断・横断した。

   

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まだ、北の大地の印象覚めやらない時分だったが、
それだけに大九州の山河を目前にして、

      
南の大地もすごかぁ~っ!!

   

    
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3日間で10ヶ所の農業生産者、農業・畜産団体、市町村などを訪問して、現地で生の声を収集だ。

     

    
海外販路開拓(輸出)、農商工連携、商品開発など
地域農業に関する様々な課題について情報交換・意見交換を行った。

    
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和牛、豚肉、コメ、甘藷、ユズ、シソ、果樹、菌茸類など
さすが九州熊本、多様な産物が目白押しだ。

     

Dsc_7941     鮮やかな赤色が印象的な熊本かんしょ

      

       
熊本は、またの名を「火の国」と称するが、
暑いのは気候だけでなく、人の心がヤケドしそうに熱々なのだ。

    

   
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とにかく何処へ訪ねても、熱っぽく語る方ばかり。
   

     

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来年の九州新幹線開業に向けて、今、熊本は燃えている・・・

    
   

青年、ベテラン、年配、女性、辣腕経営者、革新的公務員様々あれど、共通するのは、皆プロフェッショナルな経験と高い志を持っていること。

   
   

こちらが後ずさりしそうなくらいの情熱をぶつけてきてくださる。

   
    
今、熊本県人が熱い…。

     

      
ある町では、地域のお年寄りが集まって始めた事業が
とんでもなく大きく膨らんでいる。

  

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元気おばあちゃんたちがこさえた(作った)味噌漬け(奥)
ミョウガ葉で包んだ大福もち(
手前)。 美味しかったぁ~。

        
     

そして、そのおばあちゃんたちの夢が海外に売り込みに行きたい
ということ。
     

あと10年若かったら良かったとにねぇ・・・。

     
   
ぶ、ぶ、ぶ、ぶっ飛んだ。

   
       

     
畜産と米作二組の若いご夫婦の生産者にも脱帽。

   

カップルどちらも眼がキラキラと輝いている。

    
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僕らの前では、ご主人が熱く未来を語ってくれ、
奥さんが横でニコニコ聞いているが、
もしかすると奥さんも内心は新たなチャレンジに燃えてるかも知れない。
      

だって顔にそう書いてあるもん。

  
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奥さんが握ってくれたおむすび。塩加減がチョー絶妙。
有機米なのに、味が濃くて甘くてビックリ。スゴい研究実践の成果だ。

     
     
素敵ナイスなご夫婦だった。

     

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花材用ハナモモの畑。 手入れが行き届いている

     

        
熊本県は、「ニッポンを売る!(海外販路開拓)」行動でも、
全国でもトップクラスを行くエリアだと自信を持って言える。

    

これからは、北も南も目が離せない。

    
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大地のキャンパスに立って(その5)

       
(前回より続く)
         
自然景観やラベンダーもそうだが、
富良野といえば、素晴らしい農産物も特筆すべき地域資源。

      
   
様々な品種をもつ富良野メロンはその筆頭格。

   

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鮮やかな赤肉の色と
爽やかな糖度が口中一杯に広がるプレミアムメロンをはじめ、新品種も続々と登場。

        
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外人観光客もその甘い芳香とみずみずしい食感に
メイドインジャパン・フルーツの素晴らしさに、
きっと舌鼓を打っていることだろう。

    
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「サンタのひげ」という名のご当地スイーツ(登録商標)

     
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スイカも夏の定番商品。

  
    
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大玉、中玉、小玉、プチ…。

日本人はどこまで開発熱心なのか

   
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野菜だって見逃せない。

      
   
富良野にんじんは、ご存知の通り生産量日本一であり、
色艶、食味、ともに申し分ない、町を代表する太宗商品である。
      

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何度も丁寧に水洗いされ、
最後は目視によって厳格にチェックされる。
   
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この時期、全国各地に出荷されている。

       

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ただ、今夏は異常なほどの高温と雨の影響で
生産量が大幅に減り、価格も2~3倍もの高騰となっていて、
関係者を失望させている。

          

      
富良野たまねぎも道内2位のメイン商品。

     

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広大なたまねぎ畑を仰ぎ見て、もうビックリするばかり。

      

この数日も大雨がたたり、せっかく収穫して自然乾燥しているが、異常なほどの降雨で水浸し。
      
しかも畑に入れないまま、この後、高温になれば間違いなく腐敗が始まる。

      

農家のため息が心を締め付ける。

規模が大きいだけにダメージも半端じゃないはず。

          
地球を汚し、異常気象が毎年やってくるとしたら
本当に私たち地球市民の食糧は一体どうするのだろうか?

          
       

富良野ブランド野菜は、
ほかにもジャガイモ、かぼちゃ、とうもろこし、豆類など素晴らしいものばかり。

      
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最近、特に評判の良いとうもろこし。収穫直後の甘さは感動ものだ。

    
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大地の恵みに感謝し、生産者、流通関係者に感謝して、
観光と並んで、ぜひ安定した基幹産業となってくれることを
ぶ厚い雨雲の下で、強く強く願った。
   
                                  (シリーズ終わり)

   
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富良野にも秋の気配が