確かに今年は、ず~っと変だった。
年が明けて1月、
冷凍餃子事件が発覚し、
原油が初めて一バレル100ドルという値をつけた。
異変の始まりだった…。
その後もずっと、
社会も、経済も、政治も、そして生活までもが、
これまでの常識を超えるような異常に変な事が起こり続けた。
お隣の中国でも、
去年は金猪年といって、あれだけの高成長を遂げ順風満帆だったのに、旧正月の南部の大寒波を皮切りに毎月のように信じられないような大変化が襲った。
中国だけでなく世界を引っ張る使命を帯びて -中国・上海
北京オリンピックの成功で一時溜飲を下げたが、多くの国民が早くこの年が過ぎてくれればいい、と願うほどの一年だったのではないだろうか。
みんな同じ夢を見た・・・ 中国・青島
もちろん、9月のアメリカに端を発する世界同時の金融危機は、
「百年に一度の大津波」と金融の神様とまで呼ばれたグリーンスパンに言わせしめるほどの歴史的激震が始まっている。
“あの”一週間前にいた -ニューヨーク ウォール街
一方、私の活動も、今年はすっかり変化した。
確かに、相変わらず海外出張は多かった。
もう一度行ってみたい大人の街 -アルゼンチン・ブエノスアイレス
が、農林水産物の「ニッポンを売る!」海外販路開拓活動に加え、中小企業庁の「地域資源活用プログラム」と「農商工連携」のふたつの看板プロジェクトのメンバーとして、全国各地の農林畜水産、中小地場産業の現場を数多く訪問させていただいた。
農商工ブランド作りの天才 ― 三重県・津
それに伴い、今年ほど何百、もしかしたら千人を越える皆さんと新らたに知己を得ることが出来たし、以前から仕事を通じてお付き合いしてきた方々とは、さらに密着した協働作業を行なってきた。
元気人イッパイの梁山泊 ―愛媛県・西条
でも、その大半が、答えの見えない新たな挑戦を始めたばかりで、まだまだゴールが見えるプロジェクトはほとんどない…。
変といえば、
年末恒例の今年を表す漢字一文字が「変」だったそうだ。
共同通信社
まさに、ほんとうに変な一年でもあり、
そして変化を求められた一年でもあった。
私は、5年以上前から、「ニッポンを売る!」テーマの講演や会合で事あるごとに、現場で頑張る皆さんに対して、
「この難局をピンチと観るか、それともチャンスと観るか?」
「ピンチをチャンスに変えよう!」 と訴え続けてきた。
もちろん今でもその気持ちは少しも変わらない。
開拓者精神の先進地 -北海道・札幌
ひとつ事を生涯貫き通すこと、極め尽くすこと、変わらぬ信念を持ち続けることを至上の美徳だと称える日本人にとって、変わること、変化させること、変貌してしまうことにためらいを持つ人は少なくない。
これからアジアのハブになる予感 -沖縄県・コザ
けれども、私は、社会にも、組織にも、商品にも、個人にも、
「絶対に変えてはいけない事」と「大胆に変えていかなければならないこと」の両面があると常々思っている。
ここぞ極東に開かれた日本海の西の玄関 -島根県・浜田
伝統や文化、地域の素晴らしさや環境をしっかりと守ることにおいてさえも例外はない、と思っている。
あったかい とにかくすべてが暖かい 秋田県・秋田
今、世界が大変化を起こしている時代だからこそ、我々が絶対に守り抜かなければならない事と、もっと大胆に変えていく行動に出ることがあると考える。
報道だけでは伝わらない伝統と変化の街 タイ・バンコク
歴史的に観ても、長い年月にわたり持続していること、
継続・継承されてきたことは押しなべてそうなっている。
既得権や成功事例として固定化し、その後の環境変化に適切に対応できなかったものは、ほとんどが淘汰されている。
しかも、予想を超えるスピードで。
戦前から続く“粘り腰の伝統”は今も力強いぞ -香港
モノポール(一極)支配から滑りおちた落日の大国とは言え、
かの国の新大統領は「CHANGE!」 「Yes! We Can!」というスローガンを掲げて当選した。
今こそ明るく、若さで -ニューヨーク・タイムズスクエア
マルチポール(多極化)あるいはノーポール(無極化)、フラット化するだろうと言われる今後の世界において、日本国内でも多くの分野で一極集中は終わりを告げようとしている。
よそ者だから感じることのできるこの街の素晴らしさ -山形県・山形
であるならば、まず変化(チェンジ)を求めるべきは、
政権交代でも、役所や大企業でも、社長や部長でもなく、
自分自身である、ということがおのずと分かるはずだ。
自分が変われば、本当に世界は変わる…。
Yes, We can !! -ニューヨーク・セントラルパーク
東洋にだって “なせば成る!”がある 台湾・台北
どう考えてみても、
自ら志を掲げて一歩踏み出す元気人たちにとって、
来年は、まさに「百年に一度の大チャンス」がやってくるとは思えないだろうか!! ねッ 皆さんッ!
忘れかけてた元気を奮い立たせてくれた -カンボジア・プノンペン
なぜなら、
固定化された秩序での成長下では困難だったこれまでと異なり、ローカルはセントラルに対し、中小規模は大規模に、マイナー商品はナショナルブランドに、市井の個人は既成セレブに対して、知恵と行動次第では立派に存在感を示すことが出来るチャンスがやって来るという訳だ。
作られた多様化なんぞに惑わされず、
真に自分のやりたい事、信念を、今こそ現実の形にしよう!
自分が動けば、多くの支援者だって集まりだすという
元気で明るく、面白い一年にしていこうではないか。
惚れた熱い街 -ブラジル・リオデジャネイロ コパカバーナ海岸
変という漢字。 私はとっても大好きです。
ヤッパリ変かしら???
皆さんは、やっぱりよそ見なんぞはせず、
一意専心、岩をも突き通す、ですか?
それもまた大切。
僕の心の隙間を埋めてくれた -岩手県・盛岡
ただし、流れゆく水のように、
外部の変化に応じて、
柔軟に自らの形を変えていくことも肝要ではないだろうか。
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この一年間、本ブログにお付き合いいただき、
心から厚くお礼申し上げます。
来年もまたよろしくお願いします。
皆さん、良いお年をお迎えください。
否、良いお年にしてください!
精神(文)と身体(武)のバランスこそ -香港・文武廟
本当に、ほんとうに
ありがとうございました。
「ニッポンを売る!」啓上