車の王国 …天津

北京から天津に移動した。
天津から3回目のライブをお届けする。

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天津最大の目抜き通り ・・・浜江道

天津といえば、今や自動車産業が集積しており、
南の広州とならび「華北のデトロイト」になろうとしている。

今秋には、トヨタの第2工場も稼動し、
クラウンが増産される計画だそうだ。

国では「肉」と言えば豚肉を指し
かつては「車」といえば自転車の事を指していた。

以前は「車使うの?」と言うと
私も「ああ、自転車なんだ」と反応していたものだ。
もちろんこんなことを言うと今では皆に笑われる。

そう、ここ天津では、自転車の数がめっぽう多い。

それもそのはず、天津は自転車の生産地で
生産台数もトップだし、ずいぶん前から輸出もしている
くらいだ

明け方まもなく、外に飛び出してみると
もう道路には自転車が次々と湧き出してくる感じだ。

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普通の自転車あり、電動機つきあり、サイクリング車あり、と
他の都市よりバラエティーに富む。

また、自転車通勤専用グッツがあるらしく、
今の季節はサンバイザーやホコリ除けなども
ご婦人方には必需品のようだ。

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女性サイクリスト専用の紫外線&ホコリ除け?

自転車王国に加え、これから自動車王国にもなる勢いで
現市長以下、天津の都市開発に相当力を入れており、
港湾はもとより、開発区、商業区、郊外と次々とビックプロジェクトを推進中である。

天津の繁華街の中心に位置する日系の伊勢丹百貨店天津店を訪ねた。

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2~30代女性のファッション発信地 -伊勢丹天津店

責任者の方のお話によると、ここ数年、好景気とノウハウ蓄積により急速に売り上げを伸ばしており、今後も積極展開を計画中だそうだ。

単に北京、華北、内蒙古地区の積出港ではない
「ニュー天津」がその姿を現し始めた。

27日の最高気温35℃。

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天津名物(その1) 肉饅頭

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天津名物(その2) 麻花児(マーファール)

急速に進歩・成長する北京

日に続いて北京から2度目のライブレポートを行なう。

ビジネス商談を控えて、早朝の空き時間に
恒例により北京の市場を視察した。

夏の風物詩である地元「大興産」スイカや
日本では見かけることの無い、平べったい盤桃と呼ばれるモモが目を引く。

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北京の夏のシンボル「大興すいか

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平べったい形をした桃

いつの間に中国の農産物はこんなに種類が豊富で、しかも品質が向上したのか、と本当に驚いてしまう。
中国産は粗悪で危険などと観念だけで判断していては、時代遅れになる可能性すらある。

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多くの夏野菜が品質も鮮度も大幅に向上している

つい時間が経つのも忘れて、丹念に売り場を廻り、
買い物客の行動を観察する。

後、中国での小売業の成功事例に必ず挙げられるイトーヨーカドーの麦倉会長に5年ぶりに再会し、北京における事業の概要について詳しくお話を伺った。

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最近の北京の消費動向や我々の取り組むべき姿勢などについても、多くの示唆を頂いた。

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店内は商品があふれ、買い物客でごった返していた

特に、今の中国人は、経営者もマネージャーも、農業従事者も皆、海外も含め熱心に内外の事物を広く学び取る精神に富んでいる中国人の姿は、さながら、戦後、あるいは東京五輪の頃の日本人と少しも変わらないハングリーさで、今や既得権益を守る傾向の日本人では、今後敵わなくなるのではないか、という見解には、改めて危機感を感じた。

大胆に中国幹部人材育成を強化し、現地化を進める同社の戦略は、広く北京の市民に受け入れられる存在に成長している。

2008年北京五輪までにさらなる事業展開の目標も、すでにゴールが見えてきたそうだ。

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26日現在も建設中の五輪メインスタジアム

数多くの教訓を得て少々興奮し、ホテルへの帰路についた。

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北京市街の夕景

北京からアップ

5日に北京を訪れた。

先回の上海に続いて、
今度も部屋でインターネットが出来るので眠い目をこすりながら、エントリをアップすることにした。

今日の北京は、午後6時過ぎの時点で気温28℃だったが、
霧が発生しており湿度が高く、蒸し暑かった。

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                 25日夕刻の北京空港付近

気温は高いがカラッとした北京独特のさわやかな夏が私は好きなのだが、初日は空振りに終わってしまった。

空港から市街に続く道も、
新設の高速道路や電鉄が走っていて全く様変わりしている

鉄道沿線も駅周辺はマンションが林立し、さながらニュータウンである。

オリンピックを2年後に控え、ますます建築ラッシュだ。

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ホテルに着くと、午後7時過ぎだというのに、
部屋がまだ清掃されていないということで外で30分以上も待たされたのにはビックリしてしまった。

埒が明かないので、若い黒服の女性マネージャーにクレームを付けたら、テキパキと応対して豪華なスイートルームを手配してくれて2度ビックリした。

今、その広過ぎて持て余すほどの部屋からインターネットを利用しているのである。

ハードも、ソフトも大きく変化しているので、
そのひずみも起こるし、多くの混乱もあるようだが、
明らかに進歩もうかがえる。

一部、一地点、過去の一時期の事象を見て中国を論じることの怖さを体験した数時間であった。

青森で守りと攻めを考える

日の豪州戦、残念でしたねぇ。」
「最後の10分間、虎の子の1点を守ろうと、攻めることを忘れ、隙が出来たのでしょうか?攻めと守りのバランスは難しいですね」とつい壇上から叫んでしまった。にわかサッカーファンのくせに…

「社団法人東北経済連合会創立40周年記念フォーラムin青森・東アジア交流の未来」が、13日青森市内のホテルで開催され、パネルディスカッションのパネリストとして参加させていただいた。

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前半は、伊藤忠中国総合研究所の古屋代表による「中国の今後の動向と日本企業」をテーマに講演が行われた。

幅広いテーマと事例をもとに、とてもわかりやすく実践的な内容だった。

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中国は不安定な社会事情ではあるが、今後も持続的成長は可能であり、「政冷(政治関係の冷却化)」が叫ばれる日中関係も「経冷(経済関係の冷却化)」にはつながらないだろう。ただし、個別ビジネスではしっかりとリスク管理をして中途半端な取り組みはしないことの重要性などについて説かれたが、とても共感を覚えた。

後半のパネルディスカッションでは、東北学院大学の柳井教授をコーディネーターに、地元企業家お二人、青森県、そして私の4名で中国・アジアビジネスの要点について事例紹介した。

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会場は330名におよぶ東北一円から集まった企業人や個人が熱心に耳を傾けた。

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青森といえば、リンゴ、ナガイモ、ホタテなどの海外向け輸出では実績があり、日本の成功モデルでもある。農産物・食品輸出の面では、むしろ私が学ばなければいけない地域だ。

今、東北地区では、観光誘致をはじめ様々な分野で東北7県が連携を模索している。今後、東北経済連合会の役割は更に重要になることだろう。

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幕田圭一東北経済連合会会長の挨拶

攻めの姿勢が感じられる東北地域。国際ビジネスでいつもキーワードになる「守りと攻め」の話題で、ワールドカップの話題につい触れてしまったのである。

若きサムライ戦士たちを今こそ応援したいし、また、自らの海外へのチャレンジ精神を奮い立たせている。

夜、昨年1月に記録的な大雪に見舞われた時、青森で初めて聴いた津軽三味線をもう一度堪能した。

先回同様、感動に心が震えた。

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「日本的なものほど国際的になる。」

今夜もそう感じた。青森がさらに親しくなった。

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ねぶたのミニチュア

ソロライブ in Shanghai

イブと言えば、9日に松浦亜弥が「上海新天地」でソロライブを行なうらしい。

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会場の新天地のライブハウスの前では写真のような立派な看板が出ていた。「上海新天地」は、都市再開発・レトロモダンなどで世界的な注目を集めた商業・不動産プロジェクトで、上海で働くセレブたちの集いの場でもある。

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上海セレブが集まるところ ―「上海新天地」

たまたま新天地を管理する会社の広報部長氏と話したのだが、社内の上海人女性社員の間では、このライブの話題で持ちきりらしく、一枚450元なり(約6800円)のチケットを買うことなんてなんでもない様子で、もちろんすぐに完売したそうである。ゴージャスな食事代は別らしく、なんとも都会の消費ぶりにはビックリする。

日本のバブル時代に、アメリカの超人気コンサートやハリウッドスターが次々と日本市場開拓のためにやってきたように、これからエンターテイメントの分野でも日本を含めた世界の芸能人たちが中国を目指してやってくる時代になったのかも知れない。

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消費の主役は、やはり若い女性

海外ライブに大興奮  from Shanghai

私はIT関連の仕事にも関わっているにもかかわらず、パソコンの扱いは電子メールとホームページ閲覧くらいだ。

そんな私が、今回初めて上海からブログをアップすることができて、今、静かに興奮している。

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7日の上海の風景

ホテルの自室でインターネットが初めて通じたことによるもので、なんとも不思議な感じだ。

私が1984年に北京に長期駐在していたころはまだFAXもなく、テレックスや写真電報が通信手段で、国際電話も通話料が高い上に、滅多に通じないので使い物にならなかった事がまるでウソのようだ。

上海で商談をしたその日のうちに、街の様子をこのようにアップできるのがいまだに信じられない。

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モノトーンが良く似合う上海の街

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考えてみれば当たり前のことが、こんなに便利だと感じるのは、昔の不便さを知っているからこそのこと。

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でも、今日だけは昔話は横に置いといて、メールの交信を楽しもう。

末尾に“from Shanghai”などと余計なことを付け加えそうだ。 (続く)