ドバイから香港を紹介中だが、今、札幌に来ているので
さらにシリーズを割り込んで北海道篇のレポートを。
北の大地に降り立つや、一瞬のうちに秋の深まりを感じる。

夜の大通公園
海外に行き来していても、四季が不明瞭な東南アジアだと、
仕方のないことだが、こんな感覚は乏しい。
今回は、日本の季節感、南北に長い国土を実感することができ、
ああ~、シ・ア・ワ・セ!

いつも来る度に、北海道の空はひと味ちがうな、と感じる
ニュースの天気予報では、明日は最高気温が一桁になるでしょう、とか、標高が高い峠では積雪もあるのでご注意・・・・
などと言っている。

ススキノ付近で
僕は寒さに鈍感だから(暑がりです)、
外出しても薄いシャツにスーツのジャケットだけ。
地元の皆さんは、もう、すっかり冬の装い。
コートを着ているビジネスマンもいる。
なんだか自分が間抜けに見える・・・。
* *
札幌市で開催された
「北海道ブランド海外販路拡大セミナー&商談会」に
参加させていただいた。
https://www.sapporo-cci.or.jp/content/details/overseas_business/2009/08/post-6.html
毎年全国各ブロックで展開されている農水省主催の輸出オリエンテーションの会に、今年北海道では、国交省北海道開発局、経済産業局、道庁、札幌・函館市、ジェトロ、商工会議所連合会、北海道経済連合会ほか多数の経済団体が共同主催するという強力な連合サポート体制で海外輸出に関する情報発信とマッチング事業が
なんと2日間にわたって展開された。
ただでさえ、北海道という広域経済圏を対象としている上に、
支援機関も一極まとめて勢ぞろいのウルトラパワー級の事業となった。

セミナー会場には多くのビジネスマンや支援者が参集した
海外各地から、マーケットを代表する需要家や輸入商社
計20社もの第一線バイヤーを招聘。
その力の入れようが分かる。
一日目は、
大型セミナーで150名を超える熱心な参加者を集めた。
私が前座で基調講演させていただいた後、
続いて、タイ、台湾、香港の最前線で活躍する貿易専門家から各マーケットにおける日本食品流通事情や事業展開のポイントが熱く語られた。
北海道といえば、農林水産物・食品の輸出、外国人観光客誘致のトップランナーであり、経験者も多いからか会場は緊張感すら漂う。
私こそたいへん勉強させていただいた。
二日目は、
輸出商談会と試食プレゼンの輸出産品発掘会が催された。

商談会場では緊張感と熱気が入り混じった
海外20名を越すバイヤーに対して、それぞれ8コマの商談枠だから、延べ何社の商談が半日で展開されたことになるのだろう。

巨大ホールに、ズラリと商談ブースが並ぶ姿は壮観だ
道内各地から集まった食品関連事業者により、
熱のこもった商談を繰り広げられた。
続いての発掘会では、
それはバラエティーに富んだ北海道ブランドの商品が展示紹介され、慣れた販売トークが飛び交い、会場内は賑わいを見せた。

熱を込めて海外バイヤーに売り込む
本当に北の大地のパワーは違うわ・・・
と、僕はため息をつくばかり。
北海道ナンバーワン、日本一など自力のある会社も多く、
もっともっと海外で販促活動を展開すれば、
ものスゴいことになるだろうなあ、とこれからが楽しみだ。

あっという間に時間が過ぎてゆく
あるベテラン海外バイヤー曰く、
「北海道の事業者の皆さんは、とにかく辛抱強いよ。」
と賞賛する。
また別のバイヤー氏は、
「九州の事業者さんの場合、会話の70%以上はとにかく元気にしゃべってくる。でも大切なことを聞き忘れたから、帰国して改めてメールで確認するなんてこともよくありますよ。
それにくらべて北海道の事業者さんは、50%はこちらの話を聞いてくれます。
どちらも特徴あって面白いですけど・・・」と。
僕自身も思い当たる節があって、思わず笑ってしまった。
明日札幌から、翌日は鹿児島出張だ。
よし、ぜひ観察してみよう!
寒さ暑さの気候だけでなく、
売り込み方にも南北でこんな違いがあるなんて・・・。

北の大地の贈り物