香港で名月(その1)

      
今年は旧暦の8月15日、すなわち中秋節が10月3日となり、
1日の国慶節の祝日と重なったから、香港の街もひときわ賑やかな様子となった。

   

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香港でもお月様といえばウサギさんなんだ
     

      
  
街では、中秋にはなくてはならない月餅も売り出している。

  
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あちこちで月餅を買うことが出来る

   
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氷皮ってアイスクリームの月餅なのかな          コーズウェイベイで

     

   

高級スーパーなどに行くと、
この時期日本産の梨が山積みに売られている。

   

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満月にちなみ、ギフト用やちょっぴり贅沢なデザートとして
広く市民に好んで買って頂く。

  

僕が今回、目にしたのは鳥取梨、大分日田梨、福島梨などだった。

   

日本国内と異なり、大玉が人気のようだ。

        
   

   

        *                   *

       

         

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午後、時間をやりくりして、
香港島南東郊外の石澳
(Shek O )へ約10年ぶりくらいに足を運んだ。

   

昔から有名なビーチで、
10月というのに多くの若者たちが海水浴やサーフィンを楽しんでいた。

      

     

日本では十五夜にススキ・お団子の季節に海水浴なんて
考えられないけれど・・・

     
      

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週末ということもあって、海水浴場は人でいっぱい。

    

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いつも観察していて面白いのは、
浜辺でのバーベキューBBQと表示する)である。

   
    
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日本でも若い人の間でおなじみだが、香港では趣向がチト違う。

   

ここではお決まりである二股のBBQ専用の大串に、
肉や野菜などそれぞれ好きな食材を突き刺して炭火で焼くのだが、
なぜか串を持ったまま焼くのである。
   

     
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日本のように網の上に載せてひっくり返しながら焼けば
もっと楽そうなのだが、こちらではおしゃべりしながら、持ったまま。

   

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自分で焼くものには自分の責任で、ということか、
それとも人に取られないように???
      

でも結構、和気あいあいな雰囲気。

   
   

さらに不思議なのは、
必ず食材にハチミツを刷毛で塗ってから焼くのだ。
(瓶に糖漿と書いてあるから水飴かも)

   

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香港のBBQでは絶対定番のハチミツなのだ
   

   
焼肉はsimpleに塩と胡椒だけに限るぜ!

などというウンチクは、ここでは通用しない。

 

見るからに甘ったるそうなのだが、

こちらではそれがイケるんだそうだ。

   

ところ変われば… である。

    

     
聞けば、台湾では中秋の節句の時に、
全島的にバーベキューをするのが最近の慣わしだそうだ。

     

おかげで、中秋前には、
肉やトウモロコシが飛ぶように売れるらしい。

      

精肉業界の仕掛けでも図星当たったのかなぁ。

      

  

もっとも香港ではそうでないらしいから、これも不思議。

      

       

      

そうこうしているうちに陽も西に傾き、あたりが暗くなってきた。

   

さあ、今宵は中秋。

   

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夜、火を灯して持ち歩く香港のちょうちんは、昼間観ても綺麗

     
      

       
まもなく満月もお顔を出してくれることだろう。

 

        

久しぶりに香港で名月鑑賞だ。

                                  (次回に続く)

             

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“香港で名月(その1)” への7件の返信

  1. 食文化も大きく違うので味覚も違うんでしょうね。
    焼肉に蜂蜜…。
    う~ん、チョッと遠慮したいですね。^^;

  2. meneさん コメントありがとうございます。“ニッポンを売る!”活動をする上で、この食文化の「ギャップ」に戸惑うことも度々あるんです。ペットボトルのウーロン茶に砂糖が入っていて甘かったり。でも最近はこれを逆手にとって、海外の嗜好に日本の食材を合わせていくことによって、新しい商品や食べ方を開発しようというムーブメントも手がけているんですよ。ピンチはチャンス、ギャップはチャンスという具合に発想を切り替えてみるんです。muneさんのお隣の鹿児島県の皆さんと4年プロジェクトでワクワクすることを始めています。アンパンとかカリフォルニアロールが誕生する日を地域の皆さんと一緒に追及してるんですよ。鹿児島県産サツマイモや黒糖を使った月餅なんて流行らないかなぁ、なんて。例えば、もしかしたらわが国に初めてゴム印と言う素材が現れたとき、象牙や石、木に慣れていらっしゃった頃の職人さんたちはそのまま受け入れたんでしょうか? muneさんのブログhttp://hankoshokunin.miyachan.cc/e115392.html
    で、ゴム印を彫るプロセスを画像と動画で見せていただいた時、本当にすごいと驚嘆しました。初めて知り、機械でない手彫りの技を垣間見て心底素晴らしいと思いました。もっと多くの人に知ってもらうといいですね。

  3. なるほど。
    こういった文化の違いを理解したうえで、商品を売っていかないと、本当のマーケティングにはならないんですね。
    勉強になります。
    ちなみに、今月の16日~20日まで、天津の富裕層へ中国の留学生とともに、日本産農産物に対する意識調査を行ってきます。
    実際に現地の声や見解を聞けることは、そうめったにないことだと思うので、しっかりと調査してきますね!

  4. syotaroさん コメント深謝。
    う~んッ!残念。実は、僕は22日から天津に行くんですよ。入れ違いですね。
    今回のミッションは、「日本を売る!」さらに先をいく、
    初めてのプロジェクトに挑戦するので、今からワクワクしているんですよ。帰国したら、ぜひ情報交換しましょう。気をつけて行ってらっしゃい!!

  5. BBQですが、私見ですが個人主義と衛生に対する観点の相違だと思っています。
    網の上に食材を置いて、ひっくり返しながらシェアーする「もやい」の文化は、パンパシフィックでは通用しても、熾烈な戦いで民族闘争、階級闘争をを繰り返してきた、アングロサクソン系や漢民族には、理解が及ばないと思います。
    でも、理解し合えばきっと仲良くなれるものと、信じております。

  6. じーこむらさん コメントありがとうございます。 深遠な民族文化論的考察(?)、いたみいります。実は僕もこの習慣に個人主義的なものを感じていたんですよ。これはこれで良いと思います。火鍋なんて最近あちこちで大流行ですよね。ちなみに今、札幌に着きましたので、今夜はもやいの文化を堪能するためにジンギスカンでもやりますかッ。でも独りじゃあねえ・・・。

  7. そうなんですか!!!
    それは、残念です。
    また、どんなプロジェクトなのか是非ともお聞きしてみたいです!!!
    では、天津での話も含めまして、次の機会によろしくお願い致します!

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