人生で一番高いところに登った日(その2)

私たちを乗せたロープウェーは、あっという間に1,106mの高さを登り、降りたった眼前に広がったのは4,000mをゆうに越える4,506m超絶景だった。澄み切った青空、氷河の林。信じられない光景が広がる。

しかし、素晴らしいところがあると必ず欠点があるのが今の中国(笑)。一歩踏み出すごとに意識が遠くなる。酸欠である。それはひどいもので本当に辛かった。

でもその傍らをスタスタと老人が駆け抜けていく。なんでもここの常連さんらしい。私は、持参した巨大な枕を吸い吸い、一歩前に歩を進めては休み休みしながら、呆然と彷徨した。

一番高いところで4.588mあった。

しばらく絶景を堪能した後、下山した。途中道すがら、鍾乳石の奇岩や少数民族の踊りや長征の史跡などを見て、ふもとのナシ(納西)族の住む麗江(れいこう)の街へたどり着いた。

(シリーズ続く)

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。