2013年を振り返る(里山の景観に感動編)

今年も一年間各地の現場を訪問する機会を得たが、
いつもながら、どこに行っても誰を訪ねても
心躍る素晴らしい出逢いばかりだった。

 

その中から、敢えてひとつ選ぶとして
これぞニッポンの里山の光景として
目に焼き付いた11月の感動をもう一度。

 
米の収穫も全て終わり冬支度の頃、
島根県松江市から東南方面に車を走らせる。
 
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山間部に入ると道の両側に、果樹が赤い実を付けている。
 
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車が止まったのは、上意東の畑(はた)地区。
 
 
そう、知る人ぞ知る干し柿の里である。
 
 
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海抜約180m前後の山腹は、風水でいう龍の通り道のような
入り組んだ谷あいの地形をしている。
 
後にその地形が、日本有数のブランド干し柿の秘密であることを知る。
 
 
 
周りは柿の木だらけ。赤い柿が実っている。
 
ただ、僕には馴染みのない形をしている。
 
 
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縦に細長い西条柿である。 
 
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実には4本の筋というか溝がある
四つ溝西条柿といわれている。
 
もちろんこのままでは渋くてとても食べられない。
 
話によると、戦国武将の毛利家が兵糧食として
ここに西条柿を持ち込んだと言われ、
樹齢400年を超す老木もあるという。
 
 
この日も収穫された西条柿が
加工場に集められる。
 
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畑地区には19戸の生産者さんがいて
この日、JAくにびきの案内で
組合長さんの加工場を見学させて頂いた。
 
 
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溝もくっきり見事な西条柿だ。
 
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まずはじめに機械でヘタを取る。
 
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こんな具合になる。ここまでは簡単。
 
 
次に皮むき。
          
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見ているととても素早くてきぱきと見えるが
実際はひとつずつとても丁寧に皮をむいている。
 
この仕事はご婦人方の担当だそうだ。
 
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根気と熟練が要る作業だ。
 
皮をむき終わると重さを測って、選別する。  
 
干し柿は、一本の紐に10個と決まっているから
重さが異なる柿を、一本の紐ごとに重さを均一にするために
選別をしなければならないのである。
 
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見ているだけで大変手間がかかる作業だと驚く。
 
紐を付けたら、いよいよ乾燥する工程にはいる。
 
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晴れた日は、こうして窓を開け放ち、天日と風で乾燥させる。
 
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干し柿造りで重要な三要素というのがあって、それは、
①乾いた冷たい風が通り抜けること
②昼間は十分な日差しがあたること
③気温の日格差が大きいこと
なのだそうだ。
 
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ちょうど昨日は、この三条件がベストの状態で揃ったそうで
昨日から干した分の列は、初日としては最高の出来栄えなんだそうだ。
                 
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あめ色の宝石と呼ばれる所以だ。
 
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ひとつひとつ驚くほどの手間をかけ
しかも自然条件がそろって初めていい商品が出来るのだ。
 
ブランド加工品とは、
このような陰の苦労や条件が積み重なってできた逸品なのである。 
 
そこでこの畑地区の地形というのが
乾いた冷たい風が、遠くに見える中海から吹き付けてきて
この特殊な地形をした谷間を通り抜けていくことで
見事に干しあがる理想の環境だということなんだそうだ。 
 
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山の向こうが中海。風が吹きぬけてくる極めて特徴的な地形。だからこの地区だけでしか出来ないのだ
 
 
以前、林道を山腹に一本作るというだけだけで、気象条件が変わるかも知れないと大議論にもなったくらいに神経質なことらしい。
 
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真心を込められて、陽光と寒風と外気に身をさらす
 
 
一週間ほど天日に晒してから、移動して熟成させる。  
 
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約ひと月干したら出来上がり。 
 
僕が訪ねたのは11月だったから、まだ出来ていなかった。 
 
ちょうど今頃が出荷の最盛期なのでは?
 
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頂いたのは、去年の製作分。真っ白な粉を吹いて、糖度はなんと60度になるらしい
 
これだけ手間暇がかかるのだから、高級品となる。
 
首都圏、関西と広島岡山などの山陽地区にも販売されているそうだから、見つけたらぜひ買って食べて欲しい。
 
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柿小屋と呼ばれる3階建てのこの建物の光景の素晴らしさは、
今でも思い出す。
 
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ウットリしてしまう。
 
今年のメモリー。
 
 
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今年の里山の景観感動賞
 
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ちなみにこの表面に白い粉を吹いたのがコロ柿と言われるもので
島根県の戦略商品となっている。
 
 
一方、縁結びのパワースポットとして、女性の参拝が絶えない八重垣神社のすぐそばに、もう一つの干し柿加工場がある。
 
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こちらは、あんぽ柿である。
 
あんぽ柿と言えば、福島県伊達産が有名だが
ここ島根県でも生産されている。
 
 
やはりこれも西条柿を一つずつ丁寧に皮を剥き、
乾燥機を使って水分を30%くらい飛ばす、
少しウエットな状態で中がトロッと溶け出るようだ。
 
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気が遠くなりそうに丁寧な処理と扱いには恐れ入る。
 
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しっとりと柔らかいタイプと言える。干し柿好きにはたまらない一品
   
日本人は古くからこんなに上品で甘いデザートを食べてたんだ。
 
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どれも手作業であることについては変わらない
 
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JAくにびきは、本当に生産者のために販路開拓に努めている。
 
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商品の特徴を熱心に説く担当者の目はキラキラ輝いている。
 
きっと生産者目線で日々考えている頼もしいJAに違いない。  
 
 
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澄んだ青空と、深い緑の大地、そして干し柿の琥珀色。
 
 
今年の印象深い配色の里山の姿を振り返ってみた。
 
 
 
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名産地で浴びるほどマンゴーを頬張った日(その4)

(前回から続く)

   

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ここ玉井区青果集荷場で扱う商品は、もちろんマンゴーだけではない。

      

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パパイヤ、パイナップル、スターフルーツ、ライチをはじめ
様々な果物や加工品が売られている。

    
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台湾ライチだっ! 

     
    
   
話によると、ほぼ一年中何らかの青果物が扱われているのだそうな。

      
       

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突然、台南人社長が
「これ食べてごらん。」
と差し出してくれたのが、なんと青いバナナ。

    
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最近、バナナは黄色いどころか、
周りが醜く黒ずんだくらい熟しているのが一番旨い!
などとうそぶいている僕だから、
これを見た途端、
「こんな渋そうなバナナ食べれるもんか!!」
と一瞥しながら、恐る恐る口に運ぶと、なんと甘いどころか
バナナ特有の香りが口いっぱいに広がって、清々しい美味しさに包まれた。

   
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さすがバナナの宝庫である。

いろんな種類があることを学んだ。

 
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市場の奥には、官田名産の菱の実が売られていた。

      
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官田郷は、先のエントリで紹介した烏山頭ダムのある所で
菱をたくさん栽培していることがわかる。

            
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また、陳水扁前総統の生まれ故郷としても有名だ。

        

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口に運ぶとホクホクと懐かしい味がした。

       

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他にもドライマンゴーなど加工品やデザートコーナーも付設。

     
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今日僕は、一体どれだけのマンゴーを試食させてもらっただろうか?

          

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もう数えきれない。

   

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場外に歩を進めると、世界中どこも同じ、あの市場で働く人の
とびっきり美しい笑顔がここにもあった。

      
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ありがとう! 玉井の市場。

    

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場外生鮮市場

          
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こんなイメージの場所

       

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「早く、行くよ!」

社長はホトホト待ちくたびれた様子だった。
                                  (次回に続く)

        

        
※明日から海外出張に行きますので、次回のアップは来月5日前後の予定です。

多様モザイクTOHOKU

                               
アレレっ?? 雪が無い!!

    
    
毎日豪雪報道を見ていたから、宮城県仙台も
さぞや深い雪に閉ざされているだろうと思いきや、
ところどころに滑りやすいような固まった白い氷のじゅうたんが歩道を覆っていた程度だった。

     
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仙台市街を一望する

             

日頃雪になれていない僕はホッとするやいなや、
しばらく外を歩いていると、5分も経たないうちに
頭が締め付けられるような乾き切った冷たさに思わず立ちすくんだ。

     

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こりゃ、太平洋側の冷たさは半端じゃない!

  
体感温度が著しく低く感じられ、体の芯から冷え切ってしまう。

     

      
またひとつ体験の引き出しが増えた。

      

      
1日朝は、それでも今冬初めての本格的な降雪、と
地元の皆さんが盛んに話題にしているくらいだから、
真偽のほどは信じていただけよう。

    

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先入観や報道だけで、国や地域をひと括りに観てはいけないという教訓でもある。

      

     
この日、中心地の大型ホテルで、農商工連携で開発された東北ブロック各地の食品をプレゼンする大規模な商談会が開催された。

     

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開会の挨拶をする東北農政局小野寺食品課長

   

     

午前は、百貨店、高級スーパー、通販会社のベテランバイヤーをパネリストに迎え、販路開拓のポイントについてパネルディスカッションが開かれた。

        

厳しい寒さの中、地元をはじめ青森、秋田、福島など東北各地から
100名近くの参加者が集まり、熱心に耳を傾けていただいた。

     
会場からの質問もとても積極的で、農商工連携や6次産業化に対する事業者の皆さんの関心の高さを証明した。

   
   

  
午後からは、いよいよ商談会。

    

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全国から80社を超える各界からのバイヤーを招き
2日間に渡って白熱の商談が繰り広げられる。

        

       
東北ブロックも言わずと知れた食材王国

   
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新鮮で、バラエティーに富み、冴える技術も数ある逸品揃い。

      

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すでに全国版として有名なものもあれば、
食べ方から珍しい未発掘の原石もまだまだ沢山眠っている。

    
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食べたことが無いものも多い。
全国の消費者も機会があればきっと食べてみたいはず

        
            
どちらかと言うと、巧言令色少なき東北の生産者や事業者の更なる発信力にも期待したい。

       
   

      
地元の報道によると、
東北6県に北海道と新潟県を加えた地方広域連合に関する初めての会合が宮城県庁で開かれたそうだ。
       

北日本にも地方自立への受け皿が、またひとつ登場したのだろうか。

   

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北東日本の拠点都市 -仙台
    
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僕にとっては、知れば知るほど興味わく、
奥深い「東北」ブロックである。

     
     

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JR仙台駅で

    

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伊達の血を引く進取の土地柄に期待   -伊達政宗騎馬像

      

     

     

ところで今日、2日は旧暦の大晦日。

  
中国の北方では、今頃家族総動員で餃子を包んでいることだろう。

     

     

先週に続き、明日から中国南部に行って来ます。

    

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越年食材が並ぶ香港・上環問屋街   1月26日撮影  

  
  
   
躍動CHINAの正月風景に出会えるだろうか?               
          

見直したぞ 東京ッ!

         
今日は、一晩だけ東京に滞在している。

   
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東西線・竹橋駅付近

   
   

午後、千代田区のインキュベータ施設で
農商工連携の研究会が開かれた。

    

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ちよだプラットフォームスクエア  http://www.yamori.jp/

    
    
東京で農商工連携???

   
   

しかも、昼間人口と夜間人口の格差が圧倒的に大きく
まったく農業をしているはずがない  あの千代田区で!!!!

    

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僕はこの招請を受けた時、
どんな話題を提供し、何を提言すればよいのか?
    

チンプンカンプンの想いでこの日に臨んだ。

     

  

しかも、最近地方での会合で僕は
地方の時代に移るには、中央に頼らず自ら主体的に成長戦略を描くべき。しかもできれば離れた地方同士でも連携して、首都圏市場や海外を目指そう」なんて過激な発言をすることがある。

    

    
この日、50名近くの農商工連携プロデューサーの皆さんが集まってくれた。

    

そのうち実際に農業に従事している方は、たったの3名。
もちろん千葉県や山梨県の生産者さんだが貴重な存在でもある。 

      
    

では、そのほかの会員メンバーの皆さんといえば
農業プロデューサー、有機農業支援者、環境・バイオエンジニアリング、流通、大学教授、経営コンサルタント、はたまた霞ヶ関の現役官僚、マスメディア、出版、女性コーディネーターなど多彩な面々。

     

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このメンバーは皆、組織にとらわれるわけでなく自らの信念と哲学に基づいて農林水産業の支援や地域活性化を目指して、勉強したり活動している熱いサポーターばかり。

   

   

もともと各分野の得意技を持っている人が揃っているから、その組み合わせは無限大なのだ。

    

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ここ千代田プラットフォームスクエアには、農商工連携の関連組織が数多く入居している

   
     

いやはやこんなユニークな可能性を秘めた連携コーディネータ集団は、東京ならではと言うほかない。

    

この談論風発、活発行動の裏には、会員の取りまとめ役である
NPO法人 農商工連携サポートセンター代表理事の
大塚洋一郎さんというリーダーの存在が大きい。

    
  
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右から二人目が大塚先生。この日も農商工連携と6次産業化の
双方の支援施策の意義や共通点・相違点について解り易く解説された

   
     

農業には一見無縁の千代田区が、
さながら個性家集団の梁山泊の様相だった。

    

TOKYOというメトロポリスの知られざる一面を垣間見る思いだった。

   

     

明日から、およそ一週間、
今度は関西の元気な皆さんと、少しばかり暖かい国を訪ねる計画。

  
しばし寒さから避難しますね。
           

豪雪体験と熱い志と

   
(前回より続く)

    
去年は年末まで雪がなくて、不思議がってたくらいなのに…

      
    
札幌地方は年が明けてからここ数日で、どかっと雪が降ったらしく、
地元の皆さんも少々ビックリしているみたいだった。

   

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豊平川沿いの雪の堆積場。
巨大札幌シティーの除雪した雪置き場のひとつなんだ。

   
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その規模の大きさは眼前に見えていてもイメージできないくらいだ

       
    
    
江別に向かう途中の自動車の窓からは、
僕がこれまで目にしたことのない積雪の情景が続く。

    

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空の向こうは雪が舞い上がっているゾ

    

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どうやって家から人や車が出れるんだろう?

    

     
屋根に届かんとする積雪のため、頭を挙げて上ばかり見ているが、実は凍った道を何もなさげに進み続ける座席の下のスリップが気が気でならない。

    
    
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内心ハラハラ・ドキドキ   きっとよそ者心理なんだろうな

   

       
そこは地元の皆さんは慣れたものらしく、
ブレーキの踏み方から、ハンドルの切り方、車間の空け方など堂に入っている。

          
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もともと6車線や4車線の大きな道路もこのとおり1車線に

    

     
雪下ろしの仕方、住宅の構造、屋内での暮らし方、そして農業や中小企業の現状について様々なことを教えていただいた。

   

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寒そうに見える住宅も高気密で、中はポカポカで暑いくらいだそうだ。
真冬にビールとアイスクリームの売上げが上がるらしい???
寝る時には夏用のパジャマを着てるんだって!

    

    
つくづく日本は広くて多様だと感じた。

   

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どおりで強い子が育つはずだ

       
    

自分たちの周囲のことだけで、物事は語れないことを改めて知り、
発信するものとして気を引き締め直す。

    

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札幌から江別市に入る
    

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1時間ほどで、予定通り江別市民会館に到着。

    

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江別市役所前

    

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大雪にもかかわらず、地元をはじめ札幌や夕張などからも
本当に大勢の地域リーダーの皆さんに集まっていただいた。

    

    
江別市は人口約12万人の中堅都市だが、
大学が4つもあって、若い人も多く、サークルやセミナー、文化事業など積極的に活動を行う土地柄なのだそうだ。

     

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予定の3時間を大幅に超過して、参加者の皆さんと地域活性化、農商工連携、海外開拓、地産地消などのテーマについて交流した。

         

時間がとても足りず、コミュニケーションが十分に取れなかったことが最大の反省点。

    

申し訳ありませんでした。
    

屋外の寒さとは正反対で、終了後も盛り上がりっぱなしのアツアツの情熱と志を持った皆さんとのエールの交換が延々と続いた。

          
    

何かが始まる予感…。

    

   

    
広陵として静寂な夜の雪景色を見つめながら、
心は上気しっぱなしで札幌の街に帰った。

    

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北海道中小企業家同友会の皆さん、ありがとうございました!
          

北海LIVE

           
今年3度目の出張は北海道だ。

   

福岡から新千歳まで直行便で偏西風に乗って
わずか2時間足らず。

     

日本なんてちいセーなあ、チョロいもんだぜ。 

    

     
なんて思った直後、機内アナウンスから
報告によりますと、
札幌の気温はマイナス13℃とのことでございます
。」

   

ゴクリっ

   

息を呑み込んだ。

    
   
我が神国ニッポンは、やっぱり広くて多様なのだ。

      

    
新千歳空港に着いたら、案の定一面の雪。

  
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これでよく飛行機や列車、自動車が走るもんだ

これが東京以西なら必ずパニックになるんだろうなと感じながら、改めて気候だけでなく、文化から人の能力・タフさまで多様なんだと再認識する。

    

札幌に移動するエアポート快速も
時折吹き付ける横殴りの吹雪のために、何度も停止するほどの荒れた天候だ。

   
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かと思うと、カラッと晴れ渡るなど、寒波の来襲を物語る。

   
    
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JR札幌駅前

   
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さあ、これから夕方には、多くの若き地域プロデューサーたちが待つ江別へ車で移動する。

   
   

大丈夫かなあ???

  
     

北海道は頼もしい。

    

   

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日程進行中・・・

   
予定通り、スケジュールを淡々と、そして熱っぽく進めています。

  
腰と肩をかばいながら・・・。

      

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北京の街で  渋滞で全く動かない!!!

   
      

国内外、どこを訪ねても元気な人たちばかり。

   
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農商工連携のマッチング事業  全国を廻っているが、スゴい進歩。
ここ大阪会場では、連携事業者・バイヤーが予想を超える商談を展開した。

   
    

海外開拓、新規事業開発という
チャレンジング(挑戦的)な支援の仕事をしていて
大勢の元気な人たち、常識破りの人たちと出会えることに
つくづく充実感に満ち、またパワーを頂いています。

   
感謝!

    

Dscn3631香港の飲茶楼にて  「洗椀」 自分で念入りに食器を洗うのも習慣
香港も元気の良いビジネスが続いている。食欲も旺盛!

      
   

TPPやFTAに参加してもしなくても、
これからのニッポンは、フロンティア(開拓者)精神に富んだ人たちの時代になります。
      

いや、もうなっています。

     
後戻りは出来ません。

    

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中国で若い人が運転する乗用車の中で、現地の青年記者3人と熱い日中関係論を本音で語り合った。お互いの理解がまだまだ不足している・・・。

      
          

今日からまた中国大陸へ入りますが、

来月2日までノンストップの弾丸出張です。

   
次のブログのアップは、12月10日ごろを予定しています。  

    

もうしばらくお待ちくださいね。

   

コメントへのお返事も必ずいたします。

        

弾丸列車の内部事情

           
イデデデデデデ・・・。

   
   
生まれて初めて腰を痛めてしまった。 不覚…。

       
   
低周波治療器とシップ薬、そして腰ベルト(コルセット)で固めて
平然顔をしているのは、結構辛い。

      

ブログの更新が滞って、大変失礼しました。
深くお詫びします。

         

     
今、長野県上田市からアップしています。

    
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手前は真田幸村像、奥はJR上田駅

     
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清流・千曲川

     
    

農商工連携の事業で、
圏内一円から元気な生産者や事業者、支援者の皆さんが一堂に介し、熱い議論や積極的な販促活動を繰り広げています。

   
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この3週間、とても公表できないような過密スケジュールと移動で、
しかもまたこの先およそ5週間も同じような調子で動いていくのだから気が遠くなる。
     

        
このスケジュールを知った知人が、

オンボロな弾丸列車みたいだ。」とゲラゲラ嘲笑してくれる。

     
     
その弾丸列車、
実は腰だけでなく、体も心も相当蝕まれている。

       
      
     
今日の上田の皆さんのような、元気で、前向き、外向きな交流であれば、動くほどますます充電出来るのだが、

9月頃からだろう、また地域の景気が落ち始めているのか
経営が厳しくなった事業者さん、販売のめどが立たず厳しい状況に陥った生産者さんが顕在化し始めていて、なんともやり切れない毎日が続いている。

     
   

元気を出そうよ!と、互いに気合いを入れることで立ち直ってくれる人もいれば、すぐに相談先、支援先を見つけて対処を始める人、さらに緊急入院や手術が必要な事業者さんもあり様々なのだ。

    

    
口蹄疫や円高、異常気象や災害、規制強化や公共投資削減などもあり、皆、否応なしに自助努力せよと称して、過去のやり方が通用しなくなった大海に放り投げだされている感がある。

      

これからさらにグローバル化、自由化、規制緩和などの大波が打ち寄せてくることが必至のニッポン。

    

僕も腹を据えて向き合っていこうと覚悟している。
      

腰の痛みなど気にしている場合ではないのだ。

       
     
尖閣問題や政治浄化問題も国の根幹を決める大事な問題だけれども、国民の関心がそちらの方だけにヒステリックに傾斜していくのはどうなのだろうか。

         
      
僕も中国・アジアにも関わっている以上、避けては通ることは出来ない問題だが、どう考えても、今、我々ニッポン人として、まず何をなすべきかについて、待ったなしの状況にあると思うのだけれども。

     
    
感情的に火が着き易い問題に関心を奪われているその間に
この国の行く末が、益々制約されていくようで
僕の心の中は危機感で充満している…。

            

     

あっ、そうそう。先回のブログのエントリの続き。
      

長崎で一日の終わりにもう一ヶ所、さるいて(散策して)きたという話の続きです。

      
あれから急いで出かけたのは、閉館間際の亀山社中の史跡でした。

         
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画像はネットから引用

     
   
幕末の脱藩浪人たちによる結社・内外交易の拠点。        
わが国最初の商社とも言われていますよね。

          
以前、よくここに通っていた時分は、いつも人も少なく静かなもので
畳の部屋に腰を下ろして、柱に寄りかかり、
何時間もの間、当時の龍馬たち隊士と同じ空間を共有していたもの。

         
でも、今は龍馬ブーム。

         
夕方というのに大変な人手でビックリした。

         

そそくさと建物を後にして、戸外の坂の上から、涼やかな風に打たれながら、また長崎の港をしみじみと眺めて観る。

       
Dsc_4098    

         
      
何を思ったのか、

今、龍馬が生きていたら、いったいどう考えるだろうか?
        

なんて、ふと頭をよぎった。

           

歴史の「もし」は、究極の愚問だといわれるが、
自分の思考の角度を変えたり、別視座で見つめる時の
結構、重宝する思考法なのだ。

               

たとえば、尖閣問題。

         
テレビをひねれば、どこも薄っぺらいコメントばかり。
中国との交渉術はかくあるべきだとか、どう対峙すべきなどなど
根拠も思慮もないものばかり。
           

ウンザリである。

      

さて、龍馬だったらどう考えただろうか。

      
ここからは、僕も妄想、虚言である。

     
    
高慢中国けしからんっ!と、生理的拒絶のような反応は、まずしないだろう。 

          
かといって、
いまだからこそ中国と友好的に交易を展開して平和的に解決すれば良い、などと寝ぼけたことも考えないだろう。

      

龍馬なら、世界の情勢をしっかりと洞察して、

今、日本がどのような立場に置かれているのか
このままいくと、どうなっていくのだろうか
、と、まず思案したに違いない。

      

この20年間、日本人だって、決して楽な歩みではなかったけれど
欧米の好景気に寄り添って、世界第2位、アジアNo.1の地位に甘んじ、大胆でスピーディーな自己変革が貫徹できなかったという意味では、明らかに惰眠を貪っていたと感じよう。政府だけじゃない、国民一人ひとりがだ。主体性なき勤勉さが残念ながら裏目に出た。

        
    
国力の低下はもう覆いようのないところまで落ち続け、
それでもなお既得権益にしがみついている階層がいる。

      
ほんの一部の官僚や汚職政治家、はたまた反論出来ない芸能人や在日外国人などを槍玉に挙げてガス抜きしてる。どこかの国と変わらない。

       
     
外から見れば、時間軸で観れば、日本の国力の明らかな低下
領土問題、経済問題、政治問題においてもある意味必然の結果だと見抜いているに違いない。

  
        
もう一度、新たな構想力で国力を充実し直すことに他ならない。

      
軍備や単なるGDP経済力のことだけじゃない。
       

国家力? 国民力? 地球力? 龍馬ならどう表現しただろう?

     

       
     
海外でも、地方でも、たくましく元気に活動をしている日本人が増えている。

          
僕には、まだまだ気迫も気力も、行動力・実行力も足りない。
    

僕に出来ることは、いったい何?

            

        
夕刻、長崎で眺めた港の遠景のふとした妄想を
暖かい山懐に包まれた長野県上田の町で改めて反芻している。

          
     
もう僕には時間が足りない・・・。

     
     

今夜帰還して、明日から中国大陸へ北から南へ縦断する。

       
中国に分け入って体感してこよう。

        
      

またしばらく、ブログが更新できないかもしれませんが
必ず復活させますから、しばらくお待ちください。

                
今後もひと月間ほどメールや携帯電話が通じないこともありますので、どうかお許しください。

         

      
自分の五感を総動員させて世界と10年先とを俯瞰・展望し、
何をなすべきか自分の頭で考え抜いて、
主体的に行動していこう
ではないか。

   

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僕は、青年たちの感性と実行力に、心の底から期待している。

    

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上田の市街地も紅葉までもう一息

   
                             (シリーズ終わり)
    
          

世界を俯瞰して考えてみる(その1)

                    
連休を挟んで、これまで10日余り、
宮崎を除く九州6県と山口県を廻ってきました。

    
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九州の穀倉地帯-佐賀県   JR特急かもめからの車窓

    
   

いつまでも続くのでは、と思わせるほどの猛暑も
台風余波の雨もあって、涼しさが戻ってきた。

   

28℃でも涼しくなった、ってんだから、尋常でない。

                            

農水産業の現場を廻ると、あらゆる産品に日照被害や高温障害などの影響が出ており、病害虫の発生や収穫の遅れ、規格外品の大量発生などが起こっている。

   

甘柿の産地では気象の影響で、ある品種については歩留まりが悪化していて、厳しい状況を迎えようとしているところもある。

   

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日曜の夜というのに大勢の生産者の皆さんが勉強に集まってきてくれた 福岡県
    
Dsc_0687_2          

     

また、夏の高温で赤潮が異常に発生したため
沿岸部での水産養殖業へのダメージはことのほか大きく、
深刻な状態にある事業者も相当数に上っている。

    

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口蹄疫のような大きなニュースにもならず、
世間が知らないところで様々な対策が施されているが、
年末から来年にかけての見通しも立たなくなっているケースや
加工場も休止している地区もある。

   

現場の様々な現状や要望をうかがうにつけ、
第一次産業の厳しさを改めて思い知らされた。

   
    
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大型ショッピングセンター内に設けられた県産材とふれあうコーナー  熊本県
地域の元気企業の挑戦的な取り組みだ。子供たちがなかなかその場を離れない。
自然のオーラがあるから?

              Dsc_0912_2JR新八代駅で
         
 

Dsc_2832
地域の野菜づくしの郷土料理  
素材と調理技術の融合が眼と舌の上で交響楽を奏で、人知れないところで手間を惜しまない生産者や調理人の心意気のようなものを感じて心底感激する  

          

      
さて、九州行脚の最終目的地は長崎である。
    

かつての外国交易の窓口であり、維新回天の舞台ともなった地である。

   
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長崎では、農商工連携のプロデューサーを志す皆さん方と交流し、
私からは、出島精神が息づくこの土地らしくスケールの大きい海外との連携も含めた、大胆で型破りなコーディネートの必要性について熱く訴えたのだった。

   
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研修会の会場外観

   

Dsc_4171  早くから中国人観光客を積極的に誘致している先進県

  

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「瓦と教会」 僕はこんな風景が大好きだ   中町教会 

   
                                 (次回に続く)
             

北の大地で人に酔う(その1)

        
その日は、全国的に大雪に見舞われ、自宅の庭もすっかり雪化粧をして、目覚めたら真っ白だったのでびっくりした。
      

無事に飛行機も離陸して、ホッと一息。
            
数センチの雪でも慣れない土地ならパニックを起こす。
              
これから行く所の人たちにとっては
きっと、大げさ過ぎてお笑い沙汰なんだろうなぁ!

         
ふと、笑いが込み上げた・・・。
       

空港に降り立つ。

        
   
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そう、ここは北海道・十勝帯広空港。

   
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海外からも大勢観光客が訪れているはず

       
       
一面真っ白な雪。どこまでも広がる大地。

   
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あの幸福駅や愛国駅、そして最近生キャラメルで有名な「花畑牧場」はすぐそこなのだ。

                                (次回に続く)

  
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