翌朝、朝の散歩とばかりに、
やはり札幌ビギナー定番の二条市場に足を運んだ。
北海道の豪快な物産、山海の珍味が所狭しと並んでいる。
北海道と言えば、やはりカニ・・・
見たこともない北海の物産も
野菜だって・・・
「見てばっかりいないで、買っていきなよお~ッ。」
店の人も呼び込みに余念がない。
小遣いの少ない僕にはどれも高嶺の花。
「見るだけでお腹一杯だよッ」
と軽口をたたいて、スゴスゴと通り過ぎる。
茹で立てのカニの匂いが鼻をくすぐる
そのうち、またもや中国人ツアー客らしき御一行様がゾロゾロとやって来たではないか・・・
ワイワイガヤガヤ、品定めに余念が無い
標準的な北京語を話しているから、
きっと中国大陸の北方の人たちだな・・と推測。
乾物、珍味などを買う買う。
必ず試食して納得してから、値段交渉もしっかりして買っている。
さすが中国人。
中国人グループが一陣の風のように去った後、
お店の人にいろいろ訊いてみた。
「日本人よりも沢山買う人も大勢いるよ」
「でも台湾の人なんかは、数年前に比べると余り買わなくなったねえ。何度も来ているからなのか、それとも昔は金持ちだけだったのが、今は普通の人たちも来るようになったからかも知れないね。
以前は台湾人や香港人は一杯買ってくれたんだけどねえ。」
「最近はねえ、
添乗員がリベートをくれる店にしか連れて行かなくなったから、うちにはあまり寄らなくなったのよ。仕方ないねぇ。」
いろいろ事情がありそうだ。
市場のはずれに観光バスが止めてあった。
表札をよく見てみると、
「天津支店代理店様ご一行」。
これはインセンティブツアーではないだろうか?
そう、企業の社員や代理店のモチベーション(士気)を挙げるための報奨旅行のことで、最近、九州でも中国からのインセンティブツアーが増加している。
中国で保険やサービス、製品の販売・営業部門でよく採用されている手法で、結構効果を挙げている。
一定期間、会社に貢献した人は、日本への研修旅行のご褒美が付く、と言う訳だ。
そのうち、たくさんの袋を抱えた、さきほどの中国の人たちが白い息を吐きながら、ドカドカとバスに乗り込んでいった。
皆、買い物をして満足そうな表情をしている。
これは、日本人も中国人も変わらない・・・。
朝の仕入れ風景
ストーブで瓶牛乳を沸かしている・・・