公益財団法人 九州経済調査協会から
今年も「九州経済白書」が刊行された。
1967年に創刊され、今年で47回目を迎えるという。

常に九州の産業経済の指針である同白書であるが
その年に採用されるテーマは、
地域を展望するにあたっての有効な「切り口」であり、
いつも高い関心をもって注目している。
これまでも僕の専門である
「アジア・中国」や「フードアイランド」といったテーマになった時は
自分の観点・視点にお墨付きをもらったような気分がして
とても心強い存在であった。
今年のテーマは、ずばり農業である。
「アグリプレナーが拓く農業新時代」とあり、
農業と企業家(アントレプレナー)を合成したものを
アグリプレナーと定義し、僕の好きな
「挑戦」、「開拓」という思想が全面に展開されており、
未来産業として農業が位置づけれられている。
九州の産業経済に最も深い知見を持つエリート集団である
調査協会が今回初めて農業に着目したことは、
感慨深いものがあり、同時に
単なる伸びしろのある成長分野というだけでなく、
単なる伸びしろのある成長分野というだけでなく、
将来、社会の価値観が変わる可能性をも含むのでは?などと、僕は勝手に解釈している。
7つの県を合わせたひとつの「島」としての九州では
その農業産出額は全国の2割を超えており(2011年)、
関東とほぼ同水準の全国2位のブロックである。
この多様で特徴ある農業を内向きに捉えず、
戦略的に活かすことで
戦略的に活かすことで
もっともっと元気で豊かな地域が各地で復活することだろう。
白書では、新たに挑戦する数々の農業事例が盛り沢山で
海外に向けた農産物輸出についても章を設けられており
体系的に理解したいのであれば、ぜひとも一読を薦めたい。