中部ジャワ地方の奥深い味を堪能し、インドネシア料理に対する認識が変わった(その3)

続いて僕が触手を伸ばしたのは

温かいスープ料理である。
 
バリ島などインドネシアの一部では
食事は朝の一度だけ作り置きをして
三度に分けて食べる家庭もあると聞いたことがあるためか
アツアツの炒め物や鍋物、汁麺などあまり見かけない。
 
暑い地域とはいえ、熱い料理も恋しくなるもので
温度もまたバラエティー感を感じる大事な要素だと思う。
 
 
そこで所望したのが、
TENGKLENG KAMBINGというラムの骨付きリブのスープだ。
 
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しっかりとコク味の強いラムのスープだが、
揚げたエシャロットや刻んだリーキ(ポロ葱)などの香味野菜や
スパイス・ハーブがしっかり味のバランスを補っていて
ホッとする絶妙な一品だった。
 
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昔は天秤棒を担いで売っていたのだろうか?温めて供してくれる
 
 
得てしてこの種の料理は、羊臭かったり、香料が強すぎて
閉口することが多いのだが、全く僕のストライクゾーンだ。
 
ジャワ風おすまし というところか。
 
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なんか中部ジャワの料理ってホッとする味、癒される味なのかなと
ひとりで勝手に得心してしまった。
 
 
また、中部ジャワの代表的な料理なんだそうだが
GUDEG BU AYU (グドゥッ)を食した。
 
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これは、世界最大のフルーツと言われている
ジャックフルーツ(現地ではナンカ、和名は波羅蜜)
若い果肉と鶏肉、ココナッツミルク、牛皮などを煮込んだ料理。
  
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ジャカルタの屋台で見かけた巨大なジャックフルーツ
 
 
これも味のメインは椰子砂糖で甘口だが、
噛みしめるほどに口の中に豊かさが拡がるような味わい。
 
ここでしか味わえない逸品でございました。
 
 
ジャワ料理のフルコースにも似た品々を味わい、
それらを支える食材、副材に思いを馳せる。
 
スパイス、ハーブ、調味料を眺めると
その一端を垣間見ることが出来る。
 
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主役級の調味料の椰子砂糖(パームシュガー)をはじめ
クローブ、クミン、ショウガ、タマリンド等のスパイス、
レモングラス、エシャロット等のハーブ類が脇を固める。
 
 
またこの国の料理に欠かせないのが、
サンバルソースだ。
 
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唐辛子をベースに、ニンニク、タマネギ、トマト、エビの発酵品などを煮詰めて作る
 
 
毎回食事のお伴に登場するけれど
これまではあまり深みのないものだと思っていたが
今回は地方やメーカーによって味が違うことが解るに至り
その奥深さの一端を知った。
 
 
もしかしたら、人間と同じように
異文化の料理を理解するのにも
思い込みや伝聞を廃し、
時間をかけながら興味と関心をもって
素直な気持ちで向き合い続けることが大切なのかもしれない…。
 
 
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(次回に続く)
 
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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。