建国記念日に沸く横浜中華街

今年初めて横浜中華街を訪れた。

ちょうどこの時期は、
10月1日が大陸・中華人民共和国の
国慶節で、
10月10日が台湾の
双十節
いわゆる建国記念日が続き、
中華街でも、毎年それぞれの出身者による慶祝行事や
記念のイベントなどが行われる。

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私は、かつて日中ビジネスの促進団体に勤務し、
3年間ほど、横浜地区の貿易を営む企業の管轄担当をしていて、
ここ中華街の多くの経営者の方々には大変世話になった。

20年ほど前は、
今ほど日中貿易が完全に開かれた時代ではなかったから
中国貿易を専門にしている企業は、
それなりに独占的な利益を得ているところもあったが、
反面、様々な困難や苦労も多かった。

中華街、横浜地区の経営者は、華僑であれ、日系であれ、
柔軟性というか度量の深さのような一種独特の雰囲気があり、
その頃20代の私は、彼らに大人(たいじん)の風格を感じていた。

この日、中華街の大陸華僑系のリーダー格の社長さんと15年ぶりに再会し、情報交換させていただいた。

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地下鉄も直下まで延伸し、新しい中華街の改造に
街を挙げて積極的に取り組むプロセスを仔細に伺った。
日本でも、これだけ中国との交流が活発化し、
商品や人々の結びつきが拡大している中、
文化発信地としての中華街の新たな役割を担っているのである。

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(横浜関帝廟)

カレーとマグロ

神奈川県三崎市と
横須賀市に初めて訪れた。

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JR横須賀駅を降りると、
すぐに多くの自衛艦(だと思う)が停泊しているのが目に飛び込んでくる。

街を歩いていても、
あちこちで制服姿の自衛官に出会うし、
もちろん米軍が駐留しているので、
いかにも基地の町なんだと感じさせられる。

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あちこちでカレーライスの店が目立つのは、
旧海軍の定番メニューである
カレーで町おこしをしているようだ。

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次回は、時間の余裕を持って
歩き回りたい所だ。

   *        *

三崎は遠洋・近海漁業の基地であり
マグロ料理でも有名だ。

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今、中国をはじめとしてアジア各国でも
日本食の普及によりマグロを食べる人たちが急に増えて、
鹿児島県から中国向けに輸出が始まっている

051011maguro (三崎のマグロはつとに有名)
051011maguro_sashimi (マグロは日本の食文化そのもの)

今後、遠洋で日本とアジアの漁船がマグロを奪い合うことになるだろう。

中国の需要増で、石油や天然資源だけでなく、
食品でもコーヒーやナチュラルチーズの相場が上がっているという。

マグロやフグ、アワビなどもそのうち中国特需が引き金の
価格高騰が訪れるかもしれない。

ピンチと思うか、チャンスと思うか、である。

安中を訪ねる

群馬県安中市で講演させていただいた。

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(信越本線安中駅)

安中・高崎地区商工界の経営者の研修会
物流、製造、自動車、石油、金融保険、不動産、会計事務所など
多岐にわたる。

変化大きい中国・アジア情勢の現状と
北海道・東北や九州のような東京から遠い地方ほど
アジアとの関わりが密接であることをレポートした。

もちろん「ニッポンを売る!」がメインテーマである。

それぞれの分野で非常に関心を持っていただいた。

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(安中の郊外風景)

安中地区には、ケミカル関係に従事する企業も多く、
物流業とともに、最近の原油価格、石油製品価格の高騰には
少なからぬ影響を受けている
という。

研修会の会長のお話では、
石油精製などの技術や設備が不足する中国に対して、
軽油などの石油製品を日本から輸出しているので
日本の石油価格はなかなか下がらないだろうという
見解をご披露いただいた。

石油製品までが、日本より中国の方が高く売れるのだ

国内では、
しばらくは高値を覚悟しなければならないのだろうか。

特需といえば、先の台風13号で
台湾中南部が過去最大という農業被害を被ったのだが、
ここ群馬県嬬恋産のキャベツが
数十コンテナ(40ft)も台湾向けに緊急輸出されたと
現地の商社から聞いた。

日本国内では生産過剰となり、廃棄処分が重なったことにもよる。

8月末に台北に行った時、高級スーパーで
日本産の見事なキャベツの方が
台湾地元産の萎びたそれより安かったのを見て驚いたばかりだ。

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(JR高崎駅)

アジア各地でも、山梨をはじめ、千葉、群馬、茨城産の青果物や食品を
最近良く見かける。

東京大消費圏だけでなく、
海外にも関東のスグレモノが出回ってきた。