(前回より続く)
台南に来ると、ほとんどの観光客が必ず足を運ぶ史跡が
赤崁楼(せきかんろう)である。
普通、観光名所なんて一度行けば、
後はしばらく訪ねることなど滅多に無いものだが、
連続3回台南に通って、毎回ここに来るなんて不思議な気がする。
同行する方がその都度違うのが最大の理由だが、
なんとなく僕にとってのパワースポットなのかも知れない。
何故か引き寄せられるようにやって来る。
僕はこの扁額の字にとても惹きつけられる。パワーをもらってる感じだ
17世紀の初頭、オランダ人がこの街を支配していた時の
行政・商業の拠点として建造されたもので、
当時はプロヴィンシア城と呼ばれていた。
当時はきっと街を一望できる唯一の高楼だったに違いない
その後、民族英雄として名高い国姓爺「鄭成功」が
1661年にこの地をオランダ人から奪還した当時の史実は
台湾史においてとても興味深いシーンのひとつなので
出来れば、ぜひここを訪れて実際に触れて頂きたいと思う。
建物の中にある鄭成功の胸像
下の画像は、群馬出身の最後の台南市長だった羽鳥又男の胸像。
戦時中、倒壊寸前だった赤崁楼を軍部の反対を押し切って
台湾人にとっての貴重な歴史遺産だといういうことで、
戦時下にもかかわらず多額の費用をかけて修復した。
そのおかげで、今こうして昔日の遺産に
私たちは触れることが出来るのである。
その功績は日本人としてとても誇り高いことでもあり、
またそれを今に讃える台湾の人の思いにも頭が下がる。
古都台南を紹介するのに、やはり筆頭に挙げたいシンボルなのだ。