日本ブランド農産物が空の玄関にもお目見え

回のエントリに続き、成田の話題をもうひとつ。

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成田空港出発ターミナル

少し前の話になるが、6月5日、
海外出張のためにいつものように成田空港に行ったら、
出国審査を出た後の一角(第2ターミナルビル本館3階)にJAが日本の農産物を宣伝・販売するコーナーを見つけた。

その名もぶらんどJAである。

パスポート検査の後すぐの場所で、免税品の買い物に散らばる前の多くの人が通過するローケーションのよい所だけにプロモーションには格好の場所ではないだろうか。

店舗の外観は黒を貴重にしたとてもシックなデザインだ。

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あまりに洗練されているので、およそ農産物の販売店というイメージとは大きく異なるところが斬新だ。

どんどん買ってくださいという免税店とは明らかに一線を画しているようで、日本を訪れる外国人に対して、ハイテク、アニメだけでなくジャパンブランドの農産物を紹介するという情報発信機能が前面に出ている。

ちょうど3日前の6月2日に正式オープンし、式典には中川農水大臣も駆けつけたという。

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店内の様子

季節商品として、メロンさくらんぼが販売されていた。

さくらんぼは化粧箱入りで15000円とかなり高価だから、簡単に誰でも手土産に買っていけるものではないが、技術王国・日本の高品質農産物を知ることはできる。

奥には、コシヒカリやあきたこまちなど日本を代表するブランド米や高級煎茶、梅干や乾し椎茸などの加工食品なども取り扱っていた。

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試しに、販売されていたブランド米450グラム(500円)をひとパック買い求めてみた。

お土産用のお米だから、もちろん国内で普通に買うより明らかに割高だけれども、ワンコインで買える価格だから、数個なら手にも持てるし、海外で配って話題作りになるだろう

和服を着た親切な店員さんから、お米に関する話を聞く。

英語や他の外国語が出来るかどうかは判らないが、日本語で丁寧に商品情報やこのコーナー設立の趣旨を説明してもらう。

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0607022matrix_2また買う時に、これからどこの国へ行くのかと尋ねられる。

農産物は、国によって個人で持ち込める商品に制限があるからだ。

資料で持ち込めることが出来ることを確認してから売ってくれる仕組みだ。

店内にも日本語と英語で国別、品目別にマトリックスで持ち込み可否が判るポスターやパンフレットが備えてあるが、これが少し判りにくい。

でも、買う時に確認してくれるから、それもよいか・・・

お米を買うと、サービスとして商品に貼れるよう日本チックなデザインのステッカーをつけてくれる

浮世絵とか、富士山、桜、和のデザインなど20数種類の中から好きなものが選ぶことが出来る。

これはとても洒落たサービスだと思うのだが、残念ながら実際に買ってみないとそういうサービスがあることが分からない。もったいない。

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好きなステッカーを選んで、パッケージに貼る

全体コンセプトから、商品、サービスに至るまで、斬新なアイデアが散りばめられているが、まだスタートしたばかりで、きっと試行錯誤なのだろう。

「まず事を起こし、走りながら考える」ことを良しとする、私の信条には合致している。

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もっとも今後、これをどう生かすかは、現場の不断の改良と努力が必要だろう。

かなりの実践を必要とするが、やり方によっては、貴重な情報受発信の場として活用することができるかも知れない。

今後の展開を注目したい。

とんだトバッチリ

まさか、最後にドンデン返しが起ころうとは!! 

中国での出張日程をすべて順調に終え、ビジネス交渉も上手くすすみ、いよいよ帰国の途に着くことになった。

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まさかこれから災難が降りかかろうとは…  北京空港にて

北京空港でも、予定通りの離陸のアナウンスを受けて
無事中国国際航空(CA)の機内に着席したと思ったら、
それから1時間以上経っても、
機体は出発スポットに張り付いたままピクリともしない

もちろん気の利いた説明アナウンスや謝罪の言葉などあろうはずも無い。

皆イライラしていると、離陸もしないうちに乗務員が機内食を配りだしたのには驚いた。

「マズいッ!」

機内食の味のことではない。

もともとの成田到着時刻が午後9時だから、出発が2時間以上遅れたら、接続の交通機関が無くなってしまうので、その日のうちには自宅に帰りつけないと直感したのだ。

私は大体、機内食を食べないことにしているのだが、そのうち乗務員が慌しく食器を片付け始めたのである。

暫くすると機体がゆるりと動き始めた

狭い機内に長時間閉じ込められていた乗客も安堵の声をあげてくつろぎ始めた。

2時間遅れだ。

「やっぱりマズい!」

予感は当たった。

やっとのことで成田に着いたのが夜10時50分。

もう成田23時05分発のの最終列車には間に合わない。

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出迎えホールに誰もいないおかしな風景

航空会社が、東京駅と新宿、横浜行きの無料バスを出すと言うのだが、それに乗っても、結局その先の電車は終電を過ぎて無くなっている。

深夜新宿で、重い荷物をガラガラ引いてホテル探しをするのも大変だ。とはいえ、成田で高いホテルに泊まるのは癪に障る。

ここは思い切って空港のベンチで一夜を明かす決意をした。

何十年ぶりだろうか。20代のサラリーマンの頃、ときおり公園や駅のベンチで夜を明かしたことを思い出した。今でもきっと出来るはず…。

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深夜の成田空港のホール

ベンチで長期戦の構えに移ろうと思った矢先、県警の人にここはダメだから別のところに移るよう促された。なんてことはない、夜明かし人を一箇所に集められただけのことで、やはりベンチに寝ることには変わりなかった。

警察官にパスポートを見せ、住所や連絡先を細かく聞かれ、それとは別に警備会社の人にも同じ事を確認された。近々、空港反対派の集会が予定されているのだそうだ。だからロッカーも使えない

ホールの照明も落とされ、なんだか蒸し暑い。

「なぜ僕は今、こんなところに居るんだろう…。」
さまよえる旅人の心境だ。

ベンチで寝ているのは、欧米人の中年男女が数名と日系ブラジル人の老人、そして中国人の若い女性で、日本人は僕だけであった。

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さながらワールドカップ状態だ。

サムライ日本を代表する僕が、ここでメゲではいけないのだ。

それにしても皆んな、アッという間に横になって寝入っている。

なんと逞しい事だろうか…。

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結局僕は一睡もせず、ずっとパソコンで仕事をする羽目になった。

おかげさまで、原稿3本と出張レポートが完成したのは喜ばしい限りではあるけれど。

中国の航空会社にしてみれば、たった2時間遅れただけだろうが、
この「たった2時間」のおかげで、とんでもないトバッチリを受けてしまったのである。

それにしても、僕らがベンチで休んでいる間、
ずっと警備員の方が交代で夜通し見張りをしてくれた。

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心から感謝している。

一夜明けて、帰国したんだな、と初めて思った。

帰国した日に、余計に日本で一泊して帰宅できないというのは、本当に心身疲れるもの。

チョー便利な成田空港 バンザイ!!

北京は夏に限る

都・北京の街
春の日はとても短く、梅雨も無いから
あっという間に夏がやってくる。

5月でもすぐに30℃を越える日が始まるので、大変な暑さになってしまう。
でも、湿度が低いので、木陰に入るとあれだけかいた汗がすっと引いていき、気化熱のせいだろうか、とても涼しく感じるから不思議だ。

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気温は35℃を越えていても、木陰に入るととても涼しい

日本よりずっと気温は高いのに、うだる様な蒸し暑さがない。

日差しを避けて水分さえ十分に取れば、外出はさほど苦にならないのだ。

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「ちょっとお~ッ!暑いんだからさあ、
帽子ぐらい買っていきなよッ」

私は1984年に約1年間、北京に滞在したことがある。
当時は自動車も少なく、パソコンやFAXなど無かった時代である。

夏は35℃、冬は零下15℃位の外気温でも、自転車に乗って北京電報局へ日本の本部向けに写真電報を打ちに行くのに、天安門の前を一年間毎日横切っていたのも、今ではいい思い出だ。

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天安門  昔はこの前を一年間、自転車で通った…

もっとも当時の私は、広東省広州や香港に滞在することが多かったので、南方中国の風景や生活風俗に強く魅かれていたのだが、こと、北京の夏の素晴らしさだけは別格だと思う。

北京は代々王朝の首都として歴史の舞台となったので名所旧跡も多いのだが、駐在時代は万里の長城や天安門に行くより、
北京の人々の生活をじかに感じることの出来る「胡同」(フートン)と呼ばれる庶民住宅区の横丁を徘徊することを私は何よりの楽しみにしていた。

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横丁を意味する胡同

昔からある庶民の家はとても狭く、庭もほとんど無く、ひしめき合うように建て込んでいるので、共用スペースしての胡同は、名実共に住民のコミュニケーションの場である。

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私のイメージどおりのフートン

暑さを凌ぐために、老人たちは昼夜を問わず胡同に出ておしゃべりをする。学校帰りの子供たちも格好の遊び場だし、若い女性たちもひっきりなしに行き来する。

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豆腐やスイカ、ビール売りなどが鐘や拡声器でやって来ると、あちこちから付近の住民が草履がけで買いにくる。

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ビール売りがやってきた   掛け声が粋だねェ

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大ネギも北京の家庭料理には欠かせない

僕らが育った昭和30年代と少しも変わらない。
きっと郷愁を感じるのだろう。

いや、この風景はもしかしたら、服装は違えども解放前の清朝末期とも変わらないのではないか、などと勝手に想いを巡らすのも楽しい。

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今の生活です

ところが最近、オリンピックを2年後に控えて、再開発のためにこの胡同が次々となくなっているという悲しい事態が起きているらしい。

文化財としても、また博多の屋台など同様、観光資源としても重要なことを市政府は認知しているらしく、一部保護地区を設けて胡同を残しているという。

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これからも胡同が守られることは良いことだが、観光地化してしまうとしたら、本来の素晴らしさが半減してしまわないかと他人事ながら心配してしまう。

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こんな風情があるから価値がある

老北京人(生粋の北京っ子)の暖かで大らかな人情や互助の精神あふれた胡同のコミュニティーの様子を、今のうちに心のフィルムに納めておきたいと考えているのだが、出張では訪ねる時間も限られ、とても残念だ。

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こんな住宅街の表情もいずれなくなってしまうのか?

この時ばかりは、仕事で使う標準中国語ではなく、
聴いても解らない北京なまりのあの独特の調べの方が耳に心地よい。

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今どきの看板  ロナウジーニョとは漢字でこう書くらしい

私にとっては、胡同徘徊のために、わざわざ北京を訪れる価値がある。

しかもそのベストシーズンは、
清少納言ではないが、必ず夏に限る

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北京市民の夏野菜がこんなに豊富に素晴らしくなっている

名物に旨い物はあるか?(その2)

(前回から続き)
津三絶の二番目は、日本でも有名な「十八街・麻花(マーファー)」だ。

日本のかりん糖を巨大にしたような、小麦粉をねじって油で揚げた甘い菓子で、ゴマやナッツ、サンザシ、ミントなどトッピングによって様々な味がある。

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作りたての麻花は、さほど脂っこくないが、かなり硬くてボリューム感があり、ひとつ食べるのに結構閉口してしまった。

天津の人の話によると、
昔は年中、よく外から買って食べたらしいが、
最近は若い人などを中心に、あまり食べなくなったらしい。

どうせなら、このブランド名にある「十八街」という所に行って、元祖か本家だかの麻花を食べようと思うのだが、天津の大沽南路がそのルーツだそうだ。次回はぜひ足を運んでみたい。どうも「桂發祥」という老舗が有名らしい。

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長崎や横浜の中華街にもこの麻花児(マーファール)という名のお菓子が昔からあり、私も小さい頃、これを食べた記憶がある。

後の3番目は、「耳朶眼の揚げ饅頭」。

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これは中国でも天津以外ではあまり有名ではなさそうで、もちろん私も知らなかった。

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柔らかな餅皮の中にこし餡が入った揚げ饅頭(炸羔)で、日本のものと大差なく、これは日本人にも結構いける思う。
揚げたてのものは、中はしっとりとやわらかく、外はサクサクと香ばしい。

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ただ、麹が入っているからか、油が酸化しているためか知らないが、妙に酸っぱい味がして、これも少々閉口する。

以上、三種の食べ物が「天津三絶」と呼ばれる名物だそうである。

どれも、なんだかもう一息という感じだ。

ものすごく美味しいかと問われれば、
答えは、「名物に旨いもの**」といったところか。

なみに、河北省の良郷という所が特産の「天津甘栗(糖炒栗子)」というのは存在するが、あのカニ玉あんがのった「天津丼」「天津麺という食べ物は、昭和初期に日本で発明されたといわれており、天津には存在しない

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甘栗は存在するが・・・

もう10年以上も前になるが、
同行したグルメ探求派の日本の方から「ぜひ本場の天津丼が食べたい」と散々せがまれて、
これにも閉口したことを今でも鮮明に覚えている。

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天津の旨いものが集まる「南市食品街」

明代に「天子の津」と呼ばれ、19世紀後半に起こった「洋務運動」の拠点のひとつとしての天津は、「浜海新区」に対する国家の重点投資が始まっおり、至る所で再開発の真っ只中にある。

どちらかというと、これまで遅い発展、保守的な考え方を持つと言われてきた天津は何処へ向かうのだろうか。

名物に旨い物はあるか?(その1)

天津三絶」という言葉をご存知だろうか?   天津三絶060702sanjueの看板

天津の3種の名物というような意味で、
街を歩くとこの言葉を時々目にする。

その筆頭は、全国的にも有名な天津名物「狗不理(ゴウブリー)包子」(豚饅頭)だ。

「狗不理」は約150年も続く「中国老字號」(老舗ブランド)のひとつで、
天津に初めて来たら誰でも一度は食べてみたいと思う一品だ。

この狗不理の名前の由来だが、
よく「犬も見向きもしない」との直訳でまことしやかに言われているのだが、
犬も食わない様な物が、何で旨い名物を指すのか私にはこれまでどうしても解せなかった

ちなみに中国語で「狗」とは犬のことで、
「理」とは、ここでは動詞で(相手にする・構う)という意味である。

どうもこの由来は、巷でも意外に知られていないようなのだ。
タクシーの運転手に聞いてもあやふやで、
天津っ子でも正確に知らない人がいる位だから、
結構いい加減なのか、はたまたどうでもいいことなのだろうか。

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由来を簡単に説明すると、

今から150年余り前に河北省武清県に生まれた幼名「狗子」(ワンちゃん)と呼ばれた男が、天津で肉饅頭屋を始めたが、これがめっぽう美味しくて大変な評判を呼んだ。

しかし、あまりに忙しく、いちいち接客できない(狗子売包子不理人)ため、いつしか人々の間で「狗不理」客をかまわない狗子)と呼ばれるようになったのだという。

天津の本店で、そう解説してあったから、これが真説なのだろう。

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本店の解説文

最近、日本でも職人堅気で、無愛想なラーメン屋の主人がいるけれども、そんな感じなのだろうか。

今や全国に多くのフランチャイズを持つ「狗不理包子舗」だが、天津に来たらやっぱり総本店で食べたくなるのが旅人の人情というものだ。

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本店正面

蒸し立ての肉まんを一口ほお張ってみる。

「ん~ッ!?」

実は、見た目は特別ウマそうではなく、また食感もさほど良い訳ではない。上海の小籠包のように、熱々のスープが滲み出てくる訳でもない。どちらかと言うとパサパサとした感じで、肉餡も少なく、拍子抜けしてしまった。

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ところが、一口食べると、またひと口と箸が伸びる。

強いて言えば、なんだか不思議な後を引く旨さなのだ。

値段が高い「三鮮包」(三種餡)よりも、安い「猪肉包」(豚肉だけの餡)の微妙なコクと塩加減の方が私には食欲をそそる。

軽食セットでは、この肉まんに、粟と緑豆で出来たお粥や醤油漬けの漬物を一緒に添えて食べるようだ。

060702xifan 添え物の粟・緑豆粥

今回ばかりは、狗不理の肉まんの味よりも、
犬が見向きしないのではなく、
主人のワンちゃんが客に見向きもしないという店名の由来を知り、
長年の謎がクリアになったことの方が感動したと言ったら天津の人に悪いだろうか?  (続く)

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みんな、包子をほおばる、ほおばる

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街頭の壁にまで…(狗不理の肉まんをいつも食べると長寿になると書かれている)