上海で最も読まれている日本語情報誌のひとつである
最新12月号の表紙タイトルがこれ。
どこかで見たような・・・。
偶然なんだろうか?
「ニッポンを売る!」スピリットがこのような形で取り上げられるようになった事は、内心チョッピリ嬉しい。
上海で最大級の規模を誇る国際食品商談会
“FHC CHINA"を視察した。
もう形容しようが無いほど広大な会場は、幕張メッセや東京ビックサイトと比べても遜色ない。
入場受付には朝からこの人だかり
ここに世界中からの食品サプライヤーたちが集結して、中国人バイヤー相手に強烈な売り込み合戦を繰り広げることになった。
中国各地はもちろんのこと、世界各国がブースを出展し、盛んに試食やデモンストレーションを行なっている。
このようなキッチン・デモ形態が多い シンガポールブースで
さながら“食材販売のワールドカップ”だ
しかも、各国とも相当の熱の入れようである。
特に目立ったスペイン、イタリア、アメリカなどは、かなりの広さのブースを確保して販促を展開。
スペインの力の入れようはモノ凄かった
食材の宝庫イタリアのプロモーションは本当に勉強になった
とりわけ目を引いた商品は、ワイ・、・・・、・・・、・・・・。
それらに共通する、最近、中国で受ける商品の特性は、
○△●×◎□なもの。
止めておこう。
はるばる上海にやって来て、この商談会に参加した人たちが知り得る情報でもあることだし・・・。
メキシコやチリなど中南米勢も健闘していた
ほかにも、プロモーションの仕方、アピールの方法論、受けるブース設計、などなど様々な勉強をさせてもらった。
世界各地で逆風の中国食品も確実にレベルを上げている
…絶対に侮ってはいけない
あなたは“全羅南道”と言われて何かイメージするだろうか?
県名でのアピール戦略をもう一度検証してみよう。
さて、我らがニッポンはどうであったか?
私の率直な感想を言えば、
他国に負けず劣らず予想をはるかに越えて奮闘し、頑張っていた。
快いショックを受けた。
オープンセレモニーには、農水省、ジェトロの主管部門の責任者、報道陣も駆けつけ、気合が入っており、まず意気込みを感じた。
日本ブースも結構スペースを確保しており、装飾にもこだわりを見せていた。
地域的には九州、中四国、東北などの積極性が目立っている。
上海進出に力を入れる福島県は今回も積極的
二十世紀梨の輸出で頑張る鳥取県も
九州は、全県で構成される九州貿易振興協議会が取りまとめて出展しているからでもある。
県名でなく九州をアピールしているのが特徴的だった。
なんとも頼もしい。
アジアに近いという意識がチャレンジ精神を醸成しているのだろうか。
中国市場にはすでに150銘柄ほどの焼酎が輸出されているらしい
日頃、海外でご一緒したり、お手伝いさせていただいている企業の皆さんも大勢参加しておられ、異国の地でお互いに強いエールを送り合った。
福岡県は5年に及ぶ赤梨の輸出実績に加えて、
今回、数年企画を温めてきた新兵器を投入した。
また、参加企業もお付き合い参加や単なる情報収集というような雰囲気は無く、積極的に売り込む姿勢をみせている様子だった。
ひとたび海外へ出れば、単なる地域代表だけでなく、
あなたも“JAPAN代表” 侍ジャパンになるのだ。
中国市場開拓活動も短期間で随分と変わったもんだ、と驚いた。
日本ブースでも様々な仕掛けやイベントが盛り沢山
2003年にSARSが流行した年に、僕は日本人単独一人でFHCに乗り込み、世界はおろか中国企業もほとんど参加しておらず、閑散としていた様子をレポートにして農水省とジェトロに送った時の事がうそのような光景だ。
障害多い中国市場の開拓と言われて久しいが、今後の大きく予想される成長を見込んで果敢にチャレンジする日本の元気人たちが声を張り上げ、少しでもアピールしようと頑張っていた。
真剣に商材を探す中国人バイヤーたち
日本の各地のみならず、世界のサプライヤーのこの熱気に触れると、
すでにアジアにおけるマーケットの中心は東京から上海に移りつつある、とも言えそうなくらいの勢いを感じた。
世界のシェフたちによる創作競演風景
将来、NYに並び上海が食文化の発信地にもなる可能性が・・・
13億人の胃袋を狙えッ!!
試食にもよく反応する中国人
不確実な時代を迎え、常に未開の市場を目指して行動する世界の食品、および関連産業の意気込みをまざまざと感じ取った一日だった。
負けるなッ ニッポン!!
ローカル・ニッポン!!
田中 豊
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お疲れ様です。
冒頭の「ニッポンを売れ!」には、脱帽しました。さすが、コピー王国という感じです。上海レポートも会場の熱が伝わってくるようで、わくわくしました(^^)
僕らも来年は、こんな会場でワイワイ商談の花を咲かせたいものですね。
元祖「ニッポンを売る!」として。。。
三方よしさん コメントありがとうございます。本当に熱気がありました。中国人の食に対する貪欲さを改めて感じてきました。この展示会もおそらく年々大きくなっていくでしょうね。とにかくいろいろな情報やネタ、アイデアがゴロゴロ転がっていて本当に勉強になりますよ。少し前のようなお粗末一次加工品の中国食品交易会とはすっかり変容しています。中国で何が起こっているかを決して侮ってはいけません。常に情報収集、学ぶ姿勢が大事だと思いました。
『ニッポンを売る!』
『ニッポンを売れ!』。。。。
複雑な心境ですね。。。
売れより売る!でしょぉ~
しかし、この展示会は凄まじいです!
13億人の胃袋を埋め尽くすほどの
内容ですね。
~PS~
試食する人は台湾でも目にしますが、
試食の量が多いのにビックリです。
試食より食事?!ですね・・・^^
先生、今週は中国出張で不在ですか?どおりでレスもないですし、上海で良い仕事しているなあとしきりに関心しています。
ベジタリーさん コメントありがとうございました。輸出対象のマーケットとして台湾と中国を比べるにはまだ早い感じもしますが、ご指摘の通りその胃袋の潜在力の大きさには驚かされます。数年もしないうちに世界中の上手いものを取り込むようになるでしょうね。ベジさんは今しっかりと台湾市場を押さえ込みましょう。次のシナリオも考えますからね。収穫が楽しみだア!
人吉のけんさん コメントありがとうございます。 律儀なけんさんにレスが遅れて済みません。親しき仲にも礼儀あり、ですね。海外でも国内でもいつもいつも同行する企業家の皆さん、生産者の皆さん、行政機関の皆さんから教えられることばかりでつくづく恵まれているなあ、と感じています。一緒に良い仕事したいですね。
日本のよさを海外でアピールするには、やはり日本人が歴史を学んだり、日本のよさを再認識するのが一番だと思います。それが、日本の強みになり、日本らしさになるのではないかと。。。他の国のまねではなく、日本的な文化、風習、伝統などなど。宮崎の冷や汁も中国あたりでヒットするかも?なんて思いましたが。。。
いのいのさん コメントありがとう!
ホントおっしゃるとおりですね。私たちが日本の良さを再認識するために、実は海外へ出て(いや日本を離れることが)重要なのかもしれません。外から日本を観て、その素晴らしさを発見し、海外の良いところも吸収することでパワーアップするのです。中国人は習慣的に冷たいものを口にすることを嫌いますが、だから売れないと諦めるのか、だからこそ売れるチャンスありと提案するのか、ここが分かれ道かもしれません。冷汁、実は僕の大・大・大好物なんです。今度、美味しいお店を紹介してくださいね!
ニッポンを売る!さんの精力的なご活躍にはいつも感服しております。また、このブログに来ていらっしゃる方々の意識の高さにも感心しているところです。小生も微力ながら、ニッポンを売り込みます!
じーこむらさん 励ましのコメントありがとうございます。嬉しい事に「ニッポンを売る!」「地域を発信する」ために日々頑張っている熱い皆さんと協働できることをとても幸せに感じ、僕も向上しなければ、と背筋を伸ばす想いです。今後ともぜひじーこさんの豊富なご経験をお借りしながら一緒にニッポンを元気にしていきたいと願っています。