地力アップした南国に 元気な季節がまたやって来た

久方ぶりの宮崎。
 
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前日は、全国ニュースで取り上げられるほど
日本で最も暑い夏日だったらしいが
この日は23℃としのぎやすい気温。
 
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日頃、僕が一目も二目も置く農業サポーターの
SさんとTさんとの打ち合わせが目的。
   
      
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「これから農業は変わるぞ~!」と
ますます意気が上がる。
 
 
 
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連休明けということでまだ観光客も多く、
休暇を後にずらした若い女性や熟年カップルの姿が目立った。
 
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一時の知事ブームから落ち着いたとはいえ、
それなりに認知度も上がり、
自然な付き合いの出来る宮崎県人のファンとなって
リピーター観光客も増えている。
 
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ブランドマンゴー“太陽のタマゴ”もお目見えだ
      
    
それに地域ブランド商品が沢山開発されていて驚いた。
 
 
むしろブームが去ったからこその新たな緊張感、
また口蹄疫や鳥インフルエンザ危機を克服してのたくましさが
そうさせているのではないだろうか。
 
 
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当の宮崎の人たちにはあまり自覚されていなくても
10年余り頻繁に通っている僕の眼には明らかだ。
     
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宮崎空港の中央催事場には
海外で一緒に汗を流した川野海産の川野社長(上)と
福冨農産の福冨社長(下)が頑張っていらっしゃった。
 
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有機米・野菜の生産から加工、カフェ経営まで幅広い経営にチャレンジする福冨社長。海外での農業ノウハウ・経験も持つ逸材でもあるとは、その穏やかな風貌からは誰も想像できないだろう
 
 
どちらも着実に業績を上げているホープ企業。
 
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国内も海外でも、自ら店頭に立ってまめに消費者と接し、
変化を察して、不断に商品創り、サービス創生に活かしていく。
 
伸びる生産者の王道だ。
 
 
 
 
やっぱり来て良かった!
         
宮崎はいつもそう思わせる天堂である。
 
 
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台湾ブドウの名産地で、新たなチャレンジが始まる

台中市の西南に隣接する彰化県
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面積は台湾本島では最小の県ではあるが、人口は130万人で逆に2番目に大きな県である。
 
 
ここ渓湖鎮の特産はブドウ
巨峰葡萄は台湾でもその名が知られている。
 
 
 
ブドウ園を訪問した。
 
 
 
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高付加価値化、加工度向上、輸出振興を目指して
2年前からワイン用ブドウの栽培に乗り出したという。
 
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白ワイン用の品種だそうだ
 
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青果では思うように収益が上がらなくなったという。
 
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この農園では大企業がバックアップ体制を敷き、
苗や肥料、農薬、栽培技術指導を行い
収穫したブドウも糖度に応じた価格で買い取りを保証する。
 
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明るく元気な園主の胡さんの話では
ブドウ栽培は、米作に比べ単収ベースで5倍の収益があるという。
 
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ただし、施設や手間がかかるので同面積とはいかないから
単純に比較はできないというが、
ワイン用にチャレンジする胡さんの表情はとても生き生きとしている。
 
日本も海外も挑戦者の姿は皆同じだ。
 
 
隣に、ゴーヤ(苦瓜)の棚栽培も
 
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ヘチマ(絲瓜)と並んで台湾にはなくてはならない食材だ。
 
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ミニトマトの収穫にも出逢った。
 
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台湾では盛んに高糖度のミニトマトが作られている。
 
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中央に掘られた溝に液肥が入れてあり、水中に根が張る「半水耕栽培」というのだそうである
 
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見学を終え、渓湖鎮のもう一つの名物「羊肉爐」を全員で囲んだ。
 
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そのまんまヤギ肉の鍋である。
 
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赤身肉でクセがなく、とても食べやすい。
 
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ここ台湾でも、園主ひとりで鍋の管理を受け持つ「鍋奉行」が生まれる
 
 
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生肉が必ずしもメインでなく、滋味深いスープを楽しんだり、
骨の髄をストローですすったり
数種の料理をついばんだりで、地方色あふれる逸品だった。
 
 
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鍋用のタレは、中国チーズとといわれる腐乳を使う
 
 
ここ台湾彰化だけでなく、韓国・中国・東南アジアでも
農業の新たなチャレンジはすでに各地で始まっている。
 

番組を通じてノウハウが学べる

ジェトロ(日本貿易振興機構)が製作するTV番組「世界は今-JETRO Global Eye」が面白くて役に立つので、よく視聴している。
 
 
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©JETRO
 
 
5月1日にアップされた「特集 海外へ売るための知恵と工夫 -日本産食品の挑戦」はインターネットでいつでも観ることが出来るので、海外に販路開拓を目指す諸氏にはぜひご覧頂きたい。
     
(約9分半)
 
 
まずはタイトルに共感。
僕は常々「ニッポンを売る!」ためには、知恵と工夫を徹底的に使うことだと訴えてきたから。
 
 
番組では、トロントで繁盛する居酒屋の日本人マネジャーの行動を軸に、出口戦略としての業務レストランに着目。Foodex Japanでの商談会風景や養殖・加工の現場を織り交ぜながら日本産農水産物輸出の様々な知恵と工夫を紹介している。
 
 
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©JETRO
 
 
ジェトロならではの視点とネットワークで、現場取材と事業者の生の声が聞けるのが特徴だ。
 
 
 
食品輸出の原理原則や成功のポイントを平易に紹介しているので、ぜひ参考にして頂きたい。
          

輸出を超えた海外農業ビジネスの可能性を感じた旅(その1)

1日から、台湾を訪ねた。

    
   
中南部の台中彰化嘉儀
そして台北の4カ所を4日間で廻ってきた。
 
つい先回の北海道に続いて
ちょいハードスケジュール。
 
 
人口約270万人の文字どおり
台湾中部の中心都市・台中の街は、
新幹線効果もあって、最近すっかり変わっている。
 
 
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ホテルの窓からの眺望
 
 
雨が比較的多い台北に比べ
台中は晴天が多いはずだが、
さすがに梅雨に入ったか、この日は朝から雨模様。
 
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でも、裏通りには
昔と少しも変わらない朝の風景も
 
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朝の軽食(早点)の店では
豆乳に蒸饅頭、揚げパンなど気軽に食べられる。
 
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台中では、上場企業で商談と工場を見学した。
 
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工場建屋の壁面緑化  やはり気持ちがいい
 
  
さらに蘭の栽培施設も見学させてもらった。
 
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さすが蘭大国 -台湾だ。
 
明日、シンガポールに向けて出荷の準備に大忙し。 
 
 
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日本も台湾も成熟段階に入り
難しい経済運営を迫られているが
農業分野でも“輸出を超えた日台協力の姿”が
垣間見えた出張となった。
 

熱い開拓者精神を持つ北国で農水産物輸出のサポート体制が強化される

ジェトロ(日本貿易振興機構)北海道パワーアップした。
 
   
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秋まき小麦の芽が、緑色の絨毯のように美しい   帯広市郊外
 
 
従来の札幌オフィスが強化された上に
旭川、帯広、函館の3か所
農水産物・食品専門のアドバイザーが着任して
相談窓口が今月より開設されたのである。
 
 
その相談窓口開設を記念して
当3都市でビジネスセミナーが盛大に取り行なわれた。
 
 
このセミナーには石毛博行ジェトロ理事長をはじめ、
東京本部・札幌からも幹部職員が参加した。
 
 
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石毛ジェトロ理事長による挨拶
 
 
セミナーに前後して、高橋北海道知事、および
三都市の市長や商工会議所会頭、農業団体、メディアと会見。
 
 
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米沢則寿 帯広市長
 
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西川将人 旭川市長
 
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工藤壽樹 函館市長
 
 
知事、市長、商議所会頭はじめ、
地域の官民によるリーダーからは、
今後のアジアを中心とする有望な海外市場に
攻めに出て行く戦略について、大きな可能性と強い期待が表明された。
 
 
 
帯広、旭川、函館の3会場とも100名を超える参加者を集め
ジェトロの強化された支援プログラムや着任したアドバイザーの紹介
そして講演と盛り沢山の内容であった。
 
 
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旭川会場には150名近い参加者が集まり、熱心に耳を傾けて頂いた
     
   
各会場はどこも熱気を帯びていたが
やはりTPP交渉参加承認直後だっただけに
参加者から発せられる緊張感を
体全身で受け止めるような
これまで以上に真剣なセミナーとなった。
      
      
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春の作業が始まっている    帯広市郊外
 
 
 
北海道は、耕地面積も広く、生産額も大きく、生産性・専業化率も高いので、自由貿易の条件下では、唯一競争力を持つ地域かと うらやましく思っていたら、穀物、酪農、畑作どれも海外の農業国とまともに競合する品目が多く、第一次産業、食品加工業が経済の柱になっているだけに、北海道各地は大変な危機感を持っていることを改めて認識することになった。
       
     
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水産業の主要基地   函館
 
 
それでも海外販路開拓に関する話題には、
とても冷静に、熱心に耳を傾けて頂いた。
 
 
日本を代表する農林水産物の生産基地であり、
また海外輸出のトップランナーの一翼を担うここ北海道。
       
より現場に近い3拠点における新たな挑戦に対して
ジェトロ北海道貿易情報センターの果たす役割に
大きな期待が寄せられている。
 
 
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函館でも桜のつぼみが膨らんできた  5月3日頃が開花予想
 

台湾の縁起担ぎ(その2)

続いては、パイナップル
 
 
台湾では金運や幸運を運んでくる食べ物のシンボルとして知られている。
 
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パインの事を台湾語では「オンライ(Ong-lai)」と呼び
繁盛する、繁栄するという意味の「旺来(オンライ)」と似た発音だからだそうだ。
   
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ちなみに、台湾の中国語(国語)では鳳梨(Feng-li)という。
大陸の中国語(普通話)では菠蘿(Bo-luo)というから少々ややこしい。
 
 
1~2月の春節の頃は、まだパイナップルの季節ではないが
ハウス栽培か輸入品が、縁起物として買い求められている。
 
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パイナップルの数え方は、台湾では一粒だったと改めて知る
 
 
旬のパイナップルは、ちょうど今頃4月から5月にかけて
市場に出回ってくるはずだ。
(過去の台湾パイナップルの紹介記事)
 
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その甘くてジューシーな美味しさは
現地台湾で食べなければ分らないが
最近は東京や関西でも台湾産プレミアムパイナップルが売られるようになった。
 
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街の市場でパイナップル葉の置物を見つけた。店の人に訊いたら、吉祥の象徴である鳳凰の尻尾に似ているから縁起物なんだと言う。
 
 
街で見かけたら、一度ご賞味あれ。
 
金運もアップするかも…。
 
 
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信心深い商人が毎月2日と16日(旧暦)に行う「牙祭」にもパイナップルが供えられている
 
 
ちなみに台湾名物でお土産の定番パイナップルケーキ(鳳梨酥)の芯に入っているパインジャム餡のシャキシャキ果肉はパイナップルではなくて、実は冬瓜(トウガン)だって知ってました?
 

台湾の縁起担ぎ(その1)

台湾の人たちにとって大根という野菜は
どうも年じゅう欠かすことの出来ない食材のひとつらしい。
       
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春節前の台北の青果市場にて
 
 
とりわけ春節(旧正月)前の青果店では
心なしか大根の売れ行きがいいようだ。
 
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地元産の大根は少しずんぐりした形状をしている
 
 
 
そう、シリーズのトップバッターの大根は
台湾では縁起の良い野菜だと言われている。
 
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小ぶりの大根もあるぞ
 
 
台湾語では大根の事を「菜頭(tshai-thau)」と呼び、
これは、幸先が良いという意味の「彩頭」と
発音が似ているためだ。
 
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大根のイミテーションにさらに縁起の良い赤色に染めて置物にしている
    
   
正月にはさらに縁起がいいように
好菜頭」と呼ばれることもある。
 
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近年は、日本からも大根は輸入されており、
台湾の食卓にもかなり馴染んできている。
 
守秘義務があるので明かせないが
日本のある地方産の高級大根(日本人なら誰でも知っているブランド品種)
歳末商戦で持ち込んだ分すべてが完売したのには僕も驚いた。
日本でも考えられない単価だったのに…。
 
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高級宴席料理にもステーキに大根が添えられていた   
 
 
台湾人のお客さんに尋ねたら、
普段よく作っている家庭料理の食材として
春節の縁起物だから思い切って買ったということらしい。
 
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本ブログでの紹介したことのある大根と豚スペアリブのスープ  絶品!
 
 
売るタイミングも重要だということになる。
 
 
 
幸先良い(好彩頭)スタートになったかな?
 

早春の名古屋で元気な農業に触れる(その2)

愛知県の担当者のご厚意で
近郊の農産物販売拠点を紹介して頂いた。
 
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愛知県大府市。
 
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健康支援とスポーツでその名は全国レベル。
 
 
大府高校野球部の槙原投手や赤星選手くらいは知っていたが
柔道の吉田秀彦、谷本歩、
至学館大学レスリング部の吉田沙保里、伊調姉妹という世界トップアスリートを輩出し、バトミントンも盛んだと教えてくれた。
 
 
 
訪ねたのは、JAあいち知多が運営する
JAあぐりタウン げんきの郷”。
 
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ここは愛知県はもとより日本でも最大級の産地直売所である。
 
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知多半島一円の農産・水産物や加工品を扱う巨大な売り場に加え、
個性あるレストランや温泉、体験農園など複合施設となり
2000年の設立以来、いまだに進化し続けている。
 
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時代を先取りする様々な試みやチャレンジする気風が伝わる
    
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昨年もまた新たな施設がオープンしたという
 
とかく自動車や精密工業、繊維ほか製造業のイメージ強い愛知県だが、改めて農水産業の実力を垣間見た思いだ。
 
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豊かな知多半島と名古屋商圏を結ぶ拠点
     
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農工商業のバランスとれた幸せな地域ではないだろうか。
 

早春の名古屋で元気な農業に触れる(その1)

先日名古屋に行き、愛知、岐阜、三重の東海地域の皆さんと
海外における知的財産権について学んだ。
   
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セミナー会場となったジェトロ名古屋貿易情報センター
   
   
海外でニッポンを売る!ことが日常化してきた今、
知財権の重要性は益々高まっている
 
 
今回のセミナーでも多くの新たなチャレンジャーの皆さんと知り合い、また海外でも栽培に事業に頑張っているイチゴ生産の加藤君も収穫に忙しいのに会場に駆けつけてくれて、またまた進化した姿をみせてくれた。
 
 
 
久しぶりの名古屋の街は、まだ肌寒さが残っていた(3月)
住みきった空に精緻な都市空間が心地よく目に飛び込んできた。
 
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いつもながら、じっくりと滞在する時間なく寂しい想い。
 
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JR名古屋駅で  
 
 
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この日は小雪がちらつく寒い一日だったが
アツアツの味噌煮込みうどんが心も体も温めてくれた。
 
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あまりに熱いから、フタを取り皿にして一度冷まして食べるのが名古屋流。それでフタには蒸気穴が開いていないとも。
 
 
愛知県の担当者のご厚意で
近郊の農産物販売拠点を紹介して頂いた。
                             (次回に続く)
 
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名古屋市栄で
         

寒中に酷暑あり。アツいのは気温だけじゃなかった (その5)

       
果物に続き、野菜も売っている。
         
 
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八百屋さんの風情ではなく、サラダを売る専門露店ばかり。
 
タイ人は以前から野菜を生で食べる習慣がある。
      
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ランチにテイクアウトする商品だろう。ドレッシングもいろいろ。
 
 
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僕はタイ語の字が読めないから解らないが
きっと安全性やオーガニックなどを謳ったものじゃないだろうか。
 
 
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いくら食物繊維が必要だからと言って、まさかタイの人は、光ファイバーまで食べないよね??? クレンザーっておなかをキレイにするってこと?
   
    
 
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これはお寿司屋さんだそうだ。
 
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食生活の豊かさを垣間見る
 
 
 
食堂もあちこちにある。
 
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昼下がり、なんだかおなかが空いてきた。
 
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ほかにも食べ物屋台があるところを歩きたくなってきた…。
 
香港行きの便まで時間はあるかな?