寒波に震える街で

      
西日本でも雪が降るほどの寒さに凍えたが、
5日、上海でも一日早く寒波が来襲した。

    
    
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黄浦江沿いビル23階からの上海の眺め

      
    

外では立っているだけで芯から冷えて、手がかじかんでしまうほどの冷たさ。

    
      
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北京や大連などでは当たり前のことでも、
上海で冷たく乾燥した寒さはあまり体験したことがない。

      
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上海市民の装いもまたさまざま。

    
           

   
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上海のハイクラスエリア“新天地”でもクリスマスの装いだ。

   
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それでも、世界不況の足音がここ上海にも忍び寄ろうとしている。

    

    
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バーゲン(特売会?)作戦も延期される・・・

    

   
対米輸出メーカーが集積する広東省ほどではなくても、
じわりとその影響が出てきているらしい。

     
   
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中国政府は内需刺激のために大胆な財政出動を行なうという…。

  
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世界の工場から市場へ転換するだけでなく、世界市場を牽引する使命まで自覚しているかのような動きに、私たちニッポンもスピード感を持って新しい扉を切り開いていかなければならない。

       
    

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ホテルの窓からのぞむ

            
      
朝日に見えますか?それとも夕陽に見えますか?

      
   
中国市場をどう観るかは人さまざまだ。

                                        
                                  (続く)

 

在りと無し(その2)

                
(前回から続く)
    

縁結びというといつも思い出す場所がある。

   

僕は「ニッポンを売る!」ミッションのために台湾に行くと、
必ず立ち寄る定点観測のポイントがいくつかある。

    

そのひとつに、乾物問屋街がある。

   
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“批發”とは卸売りのこと 

     

ここは、高級食材・業務用食材のほか、漢方薬草や健康食品までそろえている店もある。

   
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いつも興味を持った店に入り込み、話を訊くのが僕の習い性。

      

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   北海道はここでもブランド

   
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これが本物の日本産ならチャンスかも・・・

    
    

と、今回の話題はだから、市場の話はまたいずれにしよう。

    

この卸売街の一角に、小さな道教のお寺がある。

    

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台湾全土にはこのようなお寺が散在しているから、一見何ということはないのだが、いつここを訪れても、若い人たちで一杯なのだ。特に若い女性が大勢お参りに来ている。

    
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そう、日本で言えば、先回紹介した出雲大社や京都の地主神社のように、結構有名な縁結びの神様なのだ。

       
    
     

もっともメインは、城隍爺という街を災害などから守る神さまで多くの人たちに信仰されている。

    
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城隍爺   
          

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でも、おそらくこの賑わいは、もうひとりの月下老という神さまに願い事をするためなんだろう。

      
 
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月下老人は、以前日本でも結婚式のスピーチなどで、新郎新婦の仲を取り持った仲人さんのことを月下氷人などと呼んで文才をチラ見させている人がいたくらい、結構有名な中国の話に登場する。

   

皆さんは知ってましたか?

      
   

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結ばれる男女は、生まれた時から赤い糸(紅絲線)でお互いの足首が繋がれている伝説  と言えば、多くの人が知っているのでは?
   

(日本では小指で結ばれているということになっているようだが、物語ではそうなっていない。足首ではロマンチックじゃないからかな)
    

    

この縁結びを司る神様が月下老で、手には誰と誰とが結婚すると
冥界で決められた婚姻簿とその二人を結びつける赤い糸を持ってらっしゃるのだ。

      

         
「続幽怪録」という唐代の伝奇集からの出典らしい。

      
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とても短く、ほのぼのしてロマンチックなストーリーだから、下記のサイトなどをのぞいて読んでみては如何?
    
http://www.katch.ne.jp/~kojigai/gekkarou.htm

     

      
話は戻って、まあ沢山の善男善女が真剣な面持ちで参拝している。

  
      
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まだ見ぬ相手を探すのか、憧れている人との成就なのかは定かでないが、未婚の人にとって最大の関心事のはず。
     

      
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日本人の参拝も多いのだろう。このような説明書きも。
親切にも、好きな人がいない場合のノウハウについてまで…

      
     

一体、赤い糸は誰とつながっているんだろう?

    
夢見る乙女たちは、足首を撫でながら思いを馳せているのかな。

         
        

お守りには赤い糸と鉛製のコインを入れるのがお決まりらしい。

    
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なぜ鉛なのかというと、鉛という字の読みがチエンで、と同じ発音でという意味があるからだ。

      

考えてみると、鉛のもうひとつの読みでイエンとユエン(縁)でも韻を踏んでいるゾ。

   

いずれにしても、繋ぐ? つなぐ? 縁?

     

そうそう、僕の今年のメインテーマ、「連携」ではないかッ!!

     

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お寺の入口では“平安茶”という甘茶のような飲み物が無料で振舞われている。赤ナツメとクコ、そして祈祷された砂糖が材料だとか。

砂糖というのは、人を縁付け、またその甘さが人の心を暖かくする物だと書かれている。

       
    
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次回、台湾に行った時は、ぜひもう一度、月下老さまにお参りしよう。

    

     

「地方の元気つくりのため、農商工連携で多くの縁が結ばれますように・・・。」

     

僕も、これからの厳しい時代、もっと農・商・工業の現場に入って、赤い糸を結び廻る活動に汗を流さなければいけないな。

    

      
月下老さまに願いを込めて!

     

でも、まさか旧暦10月の神無月で出雲の全国会議に出張なさっている訳、・・・ありませんよね!?
                                 (シリーズ終わり)

       

地球最大の農商工連携(その2)

(前回から続く)

   
続いて、サトウキビ由来のバイオエタノールの製造プラントを視察した。

    
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需要の急増で設備更新もすすむ工場施設の詳細画像はアップしないのがマナー。

  
ゴメンナサイ。

   
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とにかく広大な丘陵地帯に突然現れた巨大秘密基地のような壮観な施設に終始圧倒され続けた。 

   

しばらくの間、そのあまりの巨大さにあっけに取られていた。
    

    
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サトウキビ原料をプラントに運び込む大型トレーラーもこの通り渋滞

     

    

この工場では、直接エタノールを生産するのではなく、まず食品用原糖を製造して、その後蒸留にかけて工業用と燃料用エタノールを精製するのだが、副産物として排出される搾りかすは、発電用燃料としてボイラーでたかれ、工場の自家発電はもちろんの事、系統にも売電されている。

    
また、上澄み液や廃液はそのまま有機肥料として再度畑に散布されるなど、徹底的に循環型リサイクルシステムの完結に取り組んでいる。
    

   
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搾りかすは発電用の燃料となる

   

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発酵上澄み液は、有機肥料として大地に還される。
とってもダイナミックな光景

   

    

生産されたエタノールは、国内はもとより、専用バースを通じて日本を含む世界中に輸出されている。

    
    

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これは地球最大の農商工連携だッ!!

    
    
思わず心の中で叫んでしまった。

   

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有限な化石燃料ではなく、再生産が可能な植物由来のエネルギーだ。
    

製造過程におけるCO2の発生も極力抑える努力をしている。

    

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    視察の時に支給された安全ヘルメットとゴーグル

     

     
よく報道で、ブラジルはアマゾンの原生林を伐採してエタノール用のサトウキビを植えまくっているとの批判めいたものがある。

   

「割り箸は森林資源を破壊するから一律にダメ」式のレベルの類だろうか。

          

       
  
もとより高温多湿に弱く、特に冬場の降雨に弱いサトウキビ栽培は熱帯雨林地帯には適さない。ブラジルではほとんどが、この南東部に栽培が集中しているそうだ。

      

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このような土地を好むサトウキビ

   
   

また耕作可能地で、未利用の土地が日本の8倍の面積もある

       

現に、この数年もブラジルは食糧用穀物の生産量は減少していないという(直接未確認)。

     

     
他国の事情は別として、ブラジルの現場の声にも冷静に耳を傾ける必要があろう。    

(ただし事実の根拠や見解にはいろいろあるのでここでは断定しない)

     

     

現在、ブラジル国内で販売される自動車用のガソリンにはすべて25%のエタノールを混入させることが法律で義務付けられているほどの徹底振りである。

   
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右の価格のガソリンにもエタノールが混合されているはず

    

またエタノールが0%から100%の任意の混合率でも走れるフレックス車も急速に普及しており、資源大国であり、同時に環境大国としても着実に歩みだしている。

    
   
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後ほど行く、イグアス国立自然保護区でも自然環境をそのまま手をつけずに守る徹底ぶりは目を見張るものがあり、
     
   
もしかしたら

    
10年後の環境共生社会をイメージしたければブラジルを見よ!

   
とも言えるのではないか。

                             (連載終わり)

      
     

遠くて近い国へ(その6)

(先々々回より続く)

    
今年は日系移民100周年にあたり数多くの記念行事がサンパウロでも行なわれている。

   
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サンパウロ・大阪橋付近
   

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私が訪ねた期間も、ちょうど沖縄から大勢の団体がブラジルを訪れ、交流事業を行なっていた。移民の皆さんの出身地は、県別では沖縄県がもっとも多いことからその熱意が伺われた。
   

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その日の夜、在伯日本商工会議所(伯とはブラジルの意味:昔は漢字で伯剌西爾と表記していた)の会頭、日系県人会会長をはじめ多くの日系人のリーダーの皆さんと交流する機会があったのである。

       

本当に親しく面談していただいたが、二世、三世としての生い立ち、先祖先達の苦労や日本に対する想いを存分に伺った。そして感動した。

   
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会長さんのお話に本当に感動し、涙した

   

県人会会長さんの話によれば、当時はもちろん苦労も多く、最も困ったのは異国の地での様々な病気に医者が不足していたこと
      
そこで日系人は医者を育てることをはじめ、教育に力を入れそうである。医学だけではなく、本業の農業技術や土木・建築なども熱心に子弟に学ばせ、これを日系人だけでなく、ブラジル社会に還元させ、広く深く貢献したのである。

    

   
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東洋人街の医院  ※本文とは直接関係ありません

    

それは今でも農業という事業を通じてサンパウロ郊外に深く根付いていて、大勢のブラジル人から敬意と感謝の念を持たれていて、その結果、親日的感情がとても強い

       
僕自身も各地で何度も体験済みである。
  

  
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実に多様な人種が共存する国 -Brazil

   
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友誼の情は大切だよね

   

    

どちらかと言うと、流通や商売に熱心で結束強い中国人や韓国人との決定的な違いがここにあり、日本人街が少ない所以でもありそうだ。
   

   
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チャイナタウンやコリアンタウンは最近海外でもよく見かけるが、リトルトーキョーがとても少ないことにかねがね寂しい思いをしていたが、今回、その理由と真意がハッキリして、却って嬉しい気持ちにもなった。
    

    
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尊敬します 日系の皆さん!

     

僕はこのお話を時系列にスケール大きく滔滔と聞かせていただき、感動し心から涙した。

   
   
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この時ほど僕は日本人に生まれて良かったと誇りに思ったことはない。 

    

アジア各地では反日的感情の発露に寂しい思いをすることがたまにあるが、ここブラジルではまったく逆である。

   
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どこから見ても日本人同士なのに、言葉はポルトガル語だ。不思議!

    

日系移民先達の苦労と貢献のおかげで、後の世代の我々にどれだけの良好な環境をもたらしてくれたであろうか。

    

   
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ニッケイ新聞 !?

  
   

それにしても現代においても、日本人の農業技術における貢献は素晴らしいものがある

     

この点でも、日本国内で餃子問題のアンチテーゼとして感情的に唱えられている内向きの自給論議だけでなく、世界に日本の素晴らしい農業技術を広めることこそ、わが国の戦略にも適うし、自然条件の異なる環境での研究、向上のためにも必要な事ではなかろうか。

    
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ブラジルでは一体何杯のコーヒーを飲んだだろうか?
100年前、コーヒー園の契約労働者として入植した
移民の皆さんの苦労に思いを馳せる

    
     

今回面識を得た日系の皆さん方の異文化を受け入れ共存し、日本の文化や技術の伝播を惜しまないスケールの大きさ、そして底抜けに明るいポジティブ指向など考えさせられることの多い大きな収穫を得た。

      

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日本はこういうイメージ?
   
   
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手作りドリンクとっても美味しかったよ。ご馳走さまッ!

    
    

          

ブラジルはまさに「遠くて近い国」なのであった。
                             
                             (シリーズ終わり)

      

   
※今回、南米訪問の機会を与えて頂いた、創立50周年の社団法人
福岡貿易会
に対し、この場を借りて心から厚くお礼申し上げます。

      

   
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    Obrigado !!    ありがとう!ブラジルの皆さん

   

暴風吹き荒れる世界(その2)

    
(先回から続く)
        

台風「黒格比」(ハッカビー)と共に、アメリカ・ウォール街から来襲した「リーマンショック」が、アジアのグローバル化先進地である香港を襲った。  

    

この日、香港の株価指数であるハンセン指数が700ポイント近く急落。

    

リーマンブラザーズの個人向け小口債権を買った市民たちが決起に集結したり、風評により、ある有力銀行の取り付け騒ぎが起こったりして終日混乱した。

   
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風評の大きさを知る

     

銀行の取り付け騒ぎはその後も数日続いたが、
報道によると1997年のアジア通貨危機で銀行倒産に追い込まれた時以来ということである。

   
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また、もうひとつメラミン入り粉ミルク問題が火を噴いた。

    

まず小さな子供を持つ家庭で混乱が起こり、政府が指定病院・保健所での腎臓結石等の無料検診を発表したところ、多くの親子連れが検査に訪れ大混乱した。

    

関係の病院にも足を運んでみた。
    
   
心配そうな親子の表情、時折泣きじゃくる乳児など緊張感が伝わる。 ※報道人や写真家ではないので、さすがにカメラを向けることは出来なかった。

     

その後、菓子や加工食品、業務用食材、外食メニューなどから次々とメラミン検出の報道が相次ぎ、日本の比ではない食品パニックが起きている

    

事は乳幼児の食べ物ということもあり、中国大陸産食品の安全性に対し、決定的な不信感を増長させる事件となっているようだ。

   

日本産粉ミルクが引っ張りだこになったりプレミアムがついているが、現地のプロの流通マンは、日本の畜産業の現状、原乳等の供給が決定的に少ないことも知っている。
     
今はデンマーク産やニュージーランド産も打診している業者もいる。

   

それにしても日本製品の安全性に対する海外の信頼度の強さを改めて知らされた

   
国内の消費者同様、海外の消費者も日本産を求めているのである。

むしろ、より高い価値を認めているようにすら見える。

    

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香港でも秋果実が並び始めた。甘柿は人気。

   
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日本種のかんしょ(サツマイモ)も香港ではすっかり定着

          

      

金融危機の方は、まだほんの始まりに過ぎない。
      

僕はつい2週間前にNYCウォール街で生の声を聞いたばかり。
      

香港でも、まだ債権や保険など直接米国産金融商品を購入した人だけが騒いでいるが、これから地元金融機関のリストラや減給、もしかしたら再編劇も十分に考えられ、これが製造・サービスなどあらゆる産業に波及し、長期の消費不況、高額商品の敬遠などの状況が予測される。

   
    
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「ウォール街時代の終焉」と大見出し  蘋果日報経済面から

     

一方で、日本以上にアジア各地では中国産商品への不信、日本ブランドへの要求がより強まる傾向もあるだろう。

    

これからはますます、日本国内、香港、台湾、シンガポール、中国など全世界の経済・金融情勢の行方を固唾を呑んで注視し、果敢にチャレンジすることでのみ、自らの生きる道を切り開くことができるのだ。

      

        

金融も農業も、今静かではあるが日本は海外から求められているとみて良いと考える。

      

今こそ、内向きにならず、世界に拓くべし、 だ。
                            
                             (シリーズ終わり)

   

    

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香港は食糧自給率ほぼゼロ。
一人当たりGDPは日本に急接近している。

   

    

暴風吹き荒れる世界(その1)

     
今、南米編を自動更新でアップしているが、
実はその間、香港へ出張していた。

      
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現地で目の当たりにした時事の話題を臨時アップする。

      

     
香港入りしたその日は
まもなく台風「ハッカビー」(黒格比と漢字表記)が通過するということで少し慌しくなっていた。

    

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真っ黒い雨雲が猛スピードで動いていく

   
     

香港島・西区の問屋街でも、
いつもは冗談交じりの下町独特の風情だが、
この日は夕方の再接近に備えて、商品の搬送にも心なしか緊張が走っているように思えた。

      
    
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動きがいつもより慌しい・・・

     
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補修を急ぐ

   
       

午後を過ぎると、風雨が強まり3級台風警報のシグナルが発表されると仕事を切り上げて家路に急ぐ人の姿が目に付くようになった。

     
       
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一晩中激しい風雨が吹き荒れ、特に予想外の降雨に「少し様子がおかしいな?」とよそ者の僕にも感じるほどの凄さだった。

    
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外での営業ももう限界。店閉まいだ

  
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そろそろ傘も役に立たなくなってきた  

      

翌日の方では案の定、香港の沿岸地区、マカオの一部地域で浸水被害に見舞われ、

こんな水害は50年来経験したことがない

というTVニュースでの住民のコメントも。日本でも最近よく聞くフレーズだ。

     

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その後も台風一過とはいかず、大雨に見舞われて動きが取れなかった。

    

ひどい風雨だった・・・。

     

たまに居合わせた台風を恨めしく思ったが、
その日さらなる暴風雨に見舞われることになったのだ。
                            (次回に続く)

      

遠くて近い国へ(その5)

(先回より続く)

セー広場から、しばらく歩くと隣接しているのがサンパウロ市の
リベルダーデ(Liberdade)地区

   
     
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リベルダーデ広場前
     
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広場はちょうど工事中で立ち入ることが出来なかった

      

     

ここは、今回の出張で僕がどうしてもじっくり訪ねたかった場所のひとつである。

    

東洋人街と呼ばれているこの地区は、かつての日本人街で、
いまでも系人の重要なコミュニティーを形成している。

    
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聞くところによると、最近は中国人の進出が目覚しく、店舗のオーナーや家主が商売上手な中国人の手に渡ってしまい、日本人ではなく東洋人街として移り変わっているらしいのだ。

    
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日本人としては少々残念

   

    
それでも街のレイアウトや店の構えは、まだ日本の面影を数多く残している。

    
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通りの入り口は朱の鳥居も

   
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こういうセンス たまらないねぇ

    

さあ、一軒ずつ店舗探訪だッ。

   
   

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調味料だけでもこの品揃え

    
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ブラジル産だろう。日本式の野菜が数多く並んでいる

   
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おやっ!? デコポンが売られているぞ!
熊本県の皆さん!ブラジルまでその名が轟いていますよっ

    
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日本酒類もこのとおり

    
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おおおお~っ!? イチゴが売られているぞ。

   

日本から持っていければ売れるだろか?

   

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サンパウロでも寿司ブームのようだ。

  
日系人というよりも、白人の方が関心を示していた。

    

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       半生和菓子類も良く売れていた

    

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ジャポニカ短粒種の米も山積みされている。
寿司専用米というのもあった

     

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麺類も豊富

       

加工食品がメインだけれども、ものすごいアイテム数にビックり。

   
この通りだけには、日本の空気が流れいる。

     

つい、地球の真裏にいることを忘れてしまいそう。

   

  
日系人はもとより、白人、中国人、韓国人など非日系人も数多く買い物をしていたのが印象的だった。

    
   
ここブラジルでも日本食材は人気なのだ。

    

      
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文字通り日系社会を構成している。 「ココ ヤキウ」は面白い

                
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面白いブランドがあるもんだ

         

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ハチミツや強壮剤プロポリスはブラジルの特産品

      

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人通りは非常に多い。人種に区別は全く感じられない

    
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東洋人街のメインストリートであるガルボン・ブエノ通り

  
鮮やかな夕陽を浴びながら、僕はこの通りにかかる大阪橋と呼ばれる橋のたもとで30分以上も物思いにふけって立ち止まってしまった。

 
長年にわたる日系移民の開拓者精神
思いを馳せながら・・・。

   

それを思えば、この精神はニッポンを売る!という新たな思想として、今も脈々と僕の体に息づいていると思えばよいのではないだろうか?

     

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すでに相当の距離を歩ききっているのに、
脳内アドレナリンは噴出しっぱなし

     

それにしても「ニッポンを売る!」ための本能的行動は
たいしたもんだ
、と自分の事ながら驚くやら、あきれるやら・・・。
   
(本当は時差ボケも加わっていて、かなり参っているはずなのだ)

       

        
        
そして、今からちょうど100年前にあたる1908年にここから約70キロ離れたサントス港に笠戸丸が着岸して、日本人最初の移民が上陸したのである。
                                 (次回に続く)

       

歴史の大転換点の現場に立って

       
先々回の9・11グラウンドゼロ編に続き、
2度目の臨時ニューヨーク編を。

      

ブラジルからの帰路も僕は再びニューヨークに滞在したが、その間ロンドンと並ぶ世界金融の心臓部ウォール街のアナリストと面談していた。

    
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面談の時の僕の問題意識は、サブプライム問題の実像と大統領選挙の動向を現場の声で感じることだった。

     

そのアナリスト氏は、多角的な観点から様々な観測を披瀝してくれたが、結論としてはサブプライム問題の実相は、報道で言われているような生易しいものではなく、根も深く長期的な影響を世界にもたらすほどの深刻なもので、もしかしたらブラックマンデーに匹敵する混乱もありえると声を荒げていた。
              (あくまで当人の個人的観測であることを予めお断りしておく)
              
         

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ニューヨーク証券取引所(NYSE)の入口    
     
     

その面談から、わずか10日も経っていない日本時間9月16日に、アメリカ証券業第4位のリーマンブラザーズの破綻、そして17日には米保険最大手のAIGの公的支援が発表され、世界を震撼させた。

     

15日のアメリカの平均株価だけ観れば、確かにブラックマンデーの時と同じ500ドル超の急落となり、そのとおりとなってしまった。
     

もしかしたら当のアナリスト氏本人がビックリしてるのかも知れない。

   

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   アメリカ経済に赤信号が燈ったのだろうか? 

   

僕も日本に帰国した後、講演の機会や知人に会うたびにアメリカのサブプライム問題は予想以上に深刻だという見解があるということを伝えていたのである。
    

    

アメリカ(米国)金融危機と三笠フーズの汚染米流通問題というふたつの「米」問題がわが国を揺るがせている。
    

    
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一方的なクライシス(破壊)だけは御免被りたい

    

僕は、資本主義社会である以上、金融の果たす役割は大変重要なものと認識しながら、複雑な金融工学を駆使した大量の資金が利ざやを求めて瞬時に世界を駆け巡るというバーチャル経済の過度の膨張には一貫して慎重な観方をしている。

     

このブログでも何度か訴えているように、知恵を絞り、汗を流してモノを作り、これを売っていくという実体経済の主人公が真に報われる社会を再構築しなければ、地球環境が破壊される以前に経済社会全体が破綻してしまうんじゃないか、と心から憂いている。
    

      

天然資源である石油ですら、リーマンショックの報道から100ドルを割り込んで軟調である。振り返ってみれば価格の乱高下ではないか。

    

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この日も株価が下がり、経済ニュース解説番組をライブ収録していた

      

そのために世界中の生産者・流通業者・サービス業者、そして消費者が被った有形無形の損失は計り知れない。

    
    
           

僕はニューヨークのウォール街に自分の足で立ってみて、
次の10年に向けた新たな志を立てたその直後に
歴史的転換点ともいえるこの大事件に今、遭遇しているのだ。

     

    
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世界はさらに進むべきか、それとも一度立ち止まるべきなのか?

    

     

ダイナミック農水産業の拠点で

(先回より続く)
         
札幌市で「北海道農商工連携フォーラム」に参加させていただいた。

http://www.hkd.meti.go.jp/hokic/noushoukou_f/index.htm

    
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会場のホテル

      

会場は300名を大きく越える参加者が集まり、さすが北海道は農林水産業の一大拠点であることを再認識した。

     
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高橋北海道知事も駆けつけ、先頃行なわれた洞爺湖サミットを通じて世界中に北海道の素晴らしさを発信でき、これを契機に厳しい状況から大きな発展に換えていこうとエールを送った。

     
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はじめに農商工連携88選の道内関係者の授与式が行なわれた。

http://j-net21.smrj.go.jp/expand/noshoko/88/01.pdf
(農商工連携88選)

           
    

地場産小麦を使った高品質麺の開発やIT農業の実践、酪農用自動給餌システムなど7団体などだが、ユニークかつ日々の挑戦と努力が結集した生産者ばかりで、その謙虚な姿勢にもとても共感した。

    
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基調講演は慶応大学大学院(札幌)の林美香子教授による「農都共生のすすめ」。

       
    

しっかりしたフィールドワークによる説得力ある研究成果とキャスター出身の見事な話術に、つい引き込まれてしまった。
      

     
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後半は農商工連携支援施策の説明とパネルディスカッション

      

ディスカッションの中のやり取りの中で、北海道と九州を比較するような話題となり、

私が、

九州から観ると北海道の農水産品の層の厚さとバラエティーさ、作り込みの巧さに、国内のみならず海外でも引っ張りだこでうらやましい と水を向けたら

    

コーディネーターの林さんに

北海道のスケソウダラの卵が辛子明太子として付加価値を加え、全国で有名な特産品に変えた九州の商売上手には適わない と切り替えされたのには面食らった。
     

博多名物辛子明太子もなるほど、考えてみたら確かに原料は北海道産だ、と言われてみればその通りだが、正直これまで考えてみたことも無かった。

       
    

でも同じような事は、大産地の鹿児島や宮崎の緑茶が静岡ブランドになっていたり、九州産の南高梅が紀州ブランドになって価値を上げていたりしてもいる。
   

    
それに、九州に旅行に来る台湾の人たちが、福岡市の中心街にある札幌出自のレストランに大勢押しかけて、大好物のタラバガニの鍋料理を頬張りながら、
     
  

やっぱり本場の[E:cancer]カニは旨いッ!!

      

などと喜んでいるのを観ると、なかなか興味深いものである。

     

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パネルディスカッションの壇上で  皆さんユニークな発言で面白かった

右は㈱イソップアグリシステムの門脇社長、右2は㈱ナチュラルアートの鈴木社長
左奥はコーディネーターの林さん  

     

     

いずれにしても、北海道や東北と九州・中四国という北と南のエリアが頑張ってこそ、真に日本は動き出すのかもしれない。

      
   

北端と南端で連携して、ものすごい事は出来ないだろうか???

        

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北海道の空と大地は、本当に包み込まれるように雄大だ

     

     

いつもはのんびり構えている僕の脳みその一部がメラメラと動き始めてきたゾ。
                           

        

連携・融合の元祖

    
崎県食品産業協議会の研修会に参加させていただいた。
    

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会場のホテル

    

日本でも代表的な水産加工業をはじめ、様々な加工食品の製造・販売に従事される代表の皆さんと交流した。
    

    
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一杯の会場は熱気に包まれた
   

      

昨今の原油、素材、食糧等の高騰に対する危機感を共有したことはもちろんのこと、新商品の開発や新たな販路開拓について前向き・活発な情報交換も行われた。

   
   

長崎の人は静かな人が多いかと思っていたら、なんの、元気でアイデアマンが多いのでビックリした。

  
        

とんでもなく面白いアイデアが次から次へと出てきて、これからが楽しみ楽しみ。

   

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交流会での自社紹介コーナーは大盛り上がり

   
    

あんまり面白くてワクワクする企画ばかりなので、僕もここで自慢に披露したくて喉元まで出かかっているのだが、どれも各社・各業界にとってシークレットのはず。
   

ここはグッとこらえておこう。
    

どのアイデアも、実は突拍子も無いものなのではなくて、いろいろな異質な物や考え方の組み合わせが実に多い。

      

何故だろう?

     

      
  
アッ

    
   

    

チャンポン、卓袱料理、トルコライス・・・

   

     
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文字通りチャンポンは混合文化の象徴

     
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トルコライス: パスタ(欧州)と炒飯(アジア)を取り持つカツがトルコだとか?

    

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高級宴席料理の卓袱(しっぽく)料理も和華蘭(わからん)文化
僕はまだ食べたことが無い・・・
   

     

これってどれも融合・連携じゃないか!?

    

長崎の人は、何百年前もから異文化や異質なものを取り込んで新しいものを生み出すという連携をやってのけてきたのだ。
      

    

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君は「ハトシ」を知っているか?

長崎ではポピュラーな食べ物で、エビのすり身をパンに挟んで油で揚げた食べ物だ。
    

中国広東省広州で見かけた飲茶点心の「蝦多士」(広東語読みでハートーシー)なのだ。多士はトーストの音訳。
     

台湾でも、タイのバンコクでも同じような食べ物を食べたことがある。
     

まさにアジアとの融合。

    

      
来月から経済省と農水省による「農商工連携」施策が始まったら、一番得意なのは長崎県じゃないだろうか。

      

      
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現在長崎では県産品の愛用運動が展開中

     
     

いや~あッ こりゃ楽しみだ。
                                 (次回に続く)

     

      
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日本初の石造りアーチ橋と言われる眼鏡橋。 文化も技術も連携だ