高齢化も日本にすぐに追いつく!?

        
上海市人民政府(市役所)の福祉政策主管部門を訪ねた。
       

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珍しく上海で晴天に出会った

            

今後の日中間の福祉分野での協力関係について情報交換、意見交換を行なった。

           

政府担当者の話によると、05年の上海市の60歳以上の高齢者の割合は約20%弱だという。

       
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                            早朝の公園にて

            

日本の統計は65歳以上だから単純比較できないが、上海の高齢者比率は決して小さくない

        

今後、2020年までに35%くらいまで増加していくと予測されている。

    
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上海ではもう少子高齢化は始まっているのだ。

         

もっとも、上海では長期にわたる好景気で、若い人を中心とする流入人口が小さくないし、中心市街地だけを見れば活気ある若者の街という印象を持つのだが、実際の戸籍で政策を運営する政府にとっては、次第に頭の痛い問題になってくるだろう。

    
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紙には「怒るな、機嫌よく」と書いてある

            

現に、今の第11次五カ年計画では、経済過熱、環境汚染が克服すべき問題に据えられているが、次の五カ年計画では、間違いなく人口バランス、高齢化問題も取り上げられるはずだ。

     

    
それでも数年前、一部緩和された一人っ子政策も、最近維持強化の方向へ向かっているといわれるし、経済的理由、生活の豊かさを求めて、日本のように晩婚化、非婚化、望んだ少子化やノーキッズなどの状況が上海でもすすんでいるから、5年後10年後はやはり懸念されるテーマである。

       
    
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老人と子供
     
     

近い将来、中国で少子化が顕著になる時は、どんな事が起こるのだろうか?

    

上海市政府も高齢者福祉、障害者福祉、保険制度ほか少子高齢化に向けた対応について、今から対応を進めている。

      

情報交換・政策交流の面でも“少子高齢化先進国 ― 日本”への期待は大きい。

   
ビジネスチャンスかも・・・。

     
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また、「ニッポンを売る!」視点で観ると、対象国・対象地域の社会問題についても情報を収集しておくことは重要だ。

    

すでに台湾をはじめ東南アジアなど主要地域・都市の社会事情についても様々な特徴が見えてきている。

      
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上海の路上にて

      

例えば、   

今、日本食品を支持している年代や階層はどうなっているのか?
             
また10年後はどのように変化していくのだろうか?

      
など、思考を縦・横・時系列に広げていく事が求められる。

         

日本商品輸出の長期戦略を練る上でも、単なる実践マーケティング活動だけでなく、いろいろな「切り口」で捉えていく事が大切ではなかろうか。

    
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新旧の建物のコントラスト

     

    
まさか、将来中国は、石油・食糧のように世界中から移民、労働者の大量輸入を始める時代がやってくるなんて考えるのは早計だろうな。
      

しかし、エンジニアや優秀な経営者など高度人材は、もうドンドン世界中から引き寄せている

     
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上海カニ料理の名店 -王宝和酒家

          
                   

好き嫌いを越えて、海外事情に対して冷静に見ておくことが重要だ。

    
      

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壁を越える

             

27日、「九州地域バイオクラスター計画」が始動した。

   
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九州経済産業局が中核となり、産官学で連携して機能性食品や健康食品の開発や量産化拠点作りを目指すもので、「環境クラスター」「半導体クラスター」に続く第3の産業クラスター計画だ。

      

クラスターとは、ブドウなどの「房(ふさ)」、魚などの「群れ」を意味する英語で、産業クラスターとは関連する産業や事業がお互いに結びつくことによって新たな相乗効果を生み出す産業・事業群の総称である。

   
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キックオフセミナーの会場には200名を越える参加者が集まった

       
    

九州は農林水産業の出荷額は全国の20%に達し、食料品製造業の工業出荷額も2.5兆円と、域内の自動車産業2.7兆円に次ぐ中心産業のひとつと言えるのだ。

      

また、みそ、醤油、黒酢、焼酎、鰹節などの醸造・発酵技術では日本を代表する蓄積もあり、豊富な農産物を活用する事で、機能性食品や健康食品を生み出し、今後の社会ニーズに合わせた「フード・健康アイランド」の構築を目指すことになる。

       

農業を農業だけですべてを完結させようというのではなく、加工、販売、サービス、物流、研究開発、観光、医療、ITなどと連携することで大きな可能性が広がるのである。

      

農業関係者もぜひ海外を含め、あらゆるネットワークを求めて、柔軟な発想と行動力で壁を越えていって欲しい。

      

バイオというと高度な医薬品をイメージするが、実は農産物や地域資源が核となる夢のある産業なのだ。

      

それも大都市ではなく、地方にこそチャンスがあるのだ。

      
    

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羽田空港にて

  
   
今日から、羽田空港と上海虹橋国内空港との間にJALとANAのフライトが就航する。

      
我々ビジネスマンにとって、とっても便利になることだろう。

      

「成田空港は国際線、羽田は国内線」という固定観念の壁を打ち破り、そして行動を起こしたらこういうことだって出来るのだ。

    

    

そう言えば、あさって10月1日からいよいよ郵便局が民営化される・・・。

      

たかが家庭菜園、されど・・・

     

には、何か予感めいたものがあった・・・。

         
10年前、私がまだ中国ビジネスのコーディネーターとして活動していた頃、自宅の小さな庭は名前も知らない観賞用の庭木ばかりであった。

         

ところが、その後、庭師さんの制止を振り切って次々と庭木を切り倒し、その代わりに果樹を植えたり、畑にしていったのだった。

    
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我が家の自慢は果汁タップリのカボス
   
         

その後だ。私が日本の農業関係の支援事業に参画したのは。

           
    
今、庭には、梅、柿、柑橘類、タケノコ、ザクロ、イチジク、ブルーベリーなどの樹木が、畑には一年を通して夏野菜や万能ネギ、小松菜、大根、人参、玉葱、カツオ菜など様々な野菜を植えている。

   
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植えて4年目になるレモンが今年はたわわに実をつけた

      

今の季節、ちょうど夏野菜の収穫が終わった。

    
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唐辛子のことを九州では「こしょう」と呼ぶこともある   

   

トマト、ナス、きゅうり、苦瓜、バジルやルッコラなどのハーブ類、大葉、豆類などだ。

      
Bajiru
バジルももう終わり

   

ところが、まだ残暑も癒えないうちに、もう秋冬用のために畑を耕さなければならない。
       

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これが辛い。 

     
年2回の重労働。10分も続けていると運動不足の体が悲鳴をあげてくる。

    
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明日から3日間ぐらいは筋肉痛で顔をゆがめるだろう・・・。
     
   

これに加えてもっと過酷なのが夏場の草取り灼熱地獄そのものだ。

    
Kusa

    
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草取りしないニラ畑のコーナーはこのとおり
       

もっとも草取りや手入れするのは、年老いた両親だから私は偉そうなことは言えないけれど。

     
Toti
とにかく頑張って頑張ってこのような畑を数ヶ所作る

      

ところが、散々手をかけて育てた後、いよいよ収穫となると、カラスや野鳥がヒラリと飛んできて、熟した美味しいものから、さらっていかれる。
     
もうため息も出ない。

  
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大好物のイチジクは今年は豊作。だが、カラスとイタチゴッコだった

   
     

加えて最近は、無責任な餌付けをされた複数の野良猫が畑を荒らし、「何が動物愛護だッ!!」と、この程度ですら憤りを隠せない。

       

自家菜園だから無農薬は当たり前だけど、とてもまともな形にならず、近所におすそ分けすら出来ない有様だ。とにかく生産・栽培とはとても奥が深いことだけは体感して解る。
    
     
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この夏、重宝したシソの葉だが、このとおり・・・

       
    
日照りが続けば大量の水道水を撒き、毎年新しく高価な有機肥料などを試す一方で、素人で知識も情報もないから、結局収量などたかが知れている。

     

いったい、一本いくらのきゅうりになるんだろう!?
      

もし、労賃をまともにコストに入れたら????
   

痛めた腰をさすりながら、「これで生産者の苦労がわかる」なんて言ってたら農家の方からヒンシュクを買ってしまうだろう。

    

ましてや、かつて現地でトラウマになるほどの衝撃を受けた中国、東南アジアの農民の厳しい現実を思うと、なんとまあヤワな悩みだろうか。

    

これまで延べ何千人という生産者の人たちと日本の国際化とこれからの農業について議論してきた。

    
    

「私も少しは農業の厳しさを分かっているつもり…」
     

この感覚が一番危ないことを肝に銘じておかなければ。

     

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こんなに早くから

      
朝九時前。宮崎。

   

仕事の予定にはまだ随分時間があるので、
ミーハーで物好きな僕は、
連日全国版のテレビ番組で紹介されている県庁を一目見ようと足を運んでみた。

我ながら少々あきれてしまう・・・。

    

          
そうこうしていると、なんと県庁の正門から大型観光バスが3台も入っていくではないか!!

         
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まもなく開いたドアからゾクゾクと家族連れ、子供、年配のオジサマ・オバサマ方が降りてくるではないか。

   
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心なしか庁舎前が華やかに整備されている

      
       

バスを降りたご一行様方は一目散に、テレビですっかり見慣れた正門玄関の「」のあの一枚のボードの前で列をなして記念撮影を始めた。

   
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信じられないッ。
            

まだ出勤時間中のこんなに早くから!

    
正面玄関は大勢の観光客で占拠状態だ。
   
    
普通県庁の玄関でこんなことしてたら追い返されるに違いないが、ここでは守衛さんも温かく見守ってくれている。

            

ここはもう立派な観光資源・地域資源である。

            
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名刹同様、ガイドさんが説明するスポットでもあるのだろうか

             

しかも、なんと玄関横にはオープンカフェまで新設されているではないか。

       
     
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県庁玄関前の敷地内に、である。

    
開放感タップリなロケーションがなんだか複雑

         
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気鋭のコンセプターだって、こんな企画は出せないだろう。

      

        
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カフェ内にこんなコピーが。ジュース飲むと僕の頭にも効くかな?

      
     
さらに、庁舎の隣にあるみやざき物産館という県産品のアンテナショップ前を通ってみた。

    
           
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目を疑った。

なんと開店前というのに百人以上の人たちが待っているではないか!!
       

             

「そんなバカなっ!」

     
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つい、半年前までは、誰も気にも留めなかったような施設が、だ。

        

「ん~ッ!」

僕は頭を抱え込んでしまった。

        

いや、地元宮崎の人たちはもっとビックリしているのだ。

       
    
タクシーの運転手さんに聞いたら県外からの来訪観光客が最もよく行きたがるのが県庁なのだそうである。

    
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今や日本のホットスポット!?

         

かつての観光王国にとってありがたいことなのかどうなのか首をひねりたくなるが、とにかく大変貌である。

           

      
地元宮崎の元気仲間が紹介してくれた最高の「チキン南蛮」を頬張りながら、とにかく様々なビジネス現場の変化について教えてもらった。

       
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地元仲間推薦のチキン南蛮は格別ッ!
     
    

ここではマーケティングなど理屈なんか越えている

経済分析同様、もう後追い解説にすぎない。

       
      

空港までの沿道には、黄金色に頭(こうべ)をたれ始めた稲穂が敷き詰めたじゅうたんのようだ。
    

4号台風が直撃したにもかかわらず、稲が倒れなかったのが幸いだ。

     
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聞けば、なんと来週から稲刈りが始まるそうだ。

 

こんなに早くから!! 

        

日本一早い新米の収穫だ。

      
             
台風銀座である宮崎の知恵でもあり、出荷のタイミングの速さが1キロ1000円という付加価値をつけるのである。

         
        
宮崎のシンボルである太陽ハマユウが今日はひときわ目に映る。

   
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県花 はまゆう

     

それにしても「」は、あちこちにいる。

   
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新たなシンボルに定着だ。

    

こんなに早くから!!

     

七夕の習慣

      
私の自宅には、まさに猫の額ほどの小さな竹やぶがある。
   

昔ここ一帯は広大な竹林だったのだが、すっかり住宅地に変わってしまい、いつの間にか我が家の一角だけになってしまった。

   

毎年七夕の数日前に、団地サイズに竹の枝を切って、欲しい方に持ち帰っていって頂いている。

       
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近所には子供のいる家庭も多く、今年もこの日を待っている人も増えたのだろうか、20本ほど立て掛けておくと1時間足らずで無くなってしまう。

     
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来年以降も当分止められないだろうなあ。

     

    
七夕と言えば、中国の日系量販店で七夕のディスプレイを発見した。
    

この会社の総経理の方のお話では、
七夕と言えば中国の伝説なので、ごく自然に装飾を施したのだが、中国の人たちは意外に七夕のことを知らず、また祝う習慣もないことを知ってビックリしたのだと言う。

    
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中国北京にて  七夕祭の縁起が説明されている

   

日本では節句や季節のイベントを販売促進に積極的に活用することは普通のことだが、海外では必ずしもそのような工夫を凝らすことは多くないようだ。
   

ここに日本のノウハウがある
   

中国で言えば、もちろん中秋節や清明節は大々的に祝うのだが、最近では母の日やクリスマス、バレンタインなども生活の中に浸透し始めている。西洋の習慣も取り入れられるようだ。

   

日本の商品を海外で販売する時も、ただ売り込むだけではなく、日本の文化、習慣、食べ方・使い方などと共に提案することも重要である。

   

もちろんその国の消費者の生活に溶け込むような演出が必要だ。
   

今後、中国での七夕は、願い事をするお祭りになるのか、それとも男女の逢瀬の日となるのか?これから楽しみだ。

    
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日本の神社で見かけた彦星と織姫の人形  

    

まさか中国でも日本の浴衣が売れるようになるのだろうか・・・

    

ついたち(一日)に想う

   
今日は7月1日。

 

2007年もはや半年が過ぎ、下半期が始まることになる。

   

忙しかったかのようにも思えるが、その結果
いったいどれだけ人様のお役に立てたのだろうか?

    

あっという間の時の流れに、不安と後悔ばかりが心をよぎる。

   

    
最近、ある方の紹介で
毎月一日の午前零時を過ぎ夜明けにかけての時間に
自宅から車で1時間ほどの神社で行われる朔日(ついたち)参りに参加するようになった。

   
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ここは1600年前に創建された商売繁盛と開運祈願で広く有名な神社だ。

    
無事に過ぎた1ヶ月を感謝し、新しい月の無事を祈る習慣「朔日参り」は伊勢神宮が有名だ。
   
初詣で同様、誰でも参拝可能な年中行事。

   

月の末日の午後11時半を過ぎると、
この神社の境内に次々と人が集まってくる。

   

家族連れあり、カップルあり、商売人と思われる人あり・・・。

    
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深夜ということもあるからだろうか、年配の人より若い人がとても多いのに驚かされる。

   

一日の午前零時と共に合図の太鼓が打たれ、一斉に賽銭が投げられて拍手(かしわで)の音が鳴り響く。

   
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頭上の注連縄(しめなわ)は日本一だとか

   

気持ちが凛とする一瞬だ。

   

「先月も頑張りました。ありがとうございます。
今月もまたよろしくお守りください。」
と皆さん念じているに違いない。

  

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神様とのご縁が結べる様にと五円玉を結ぶ

    
   
境内には季節によっていろいろ演出も施されて、参拝信心の晴れやかさと共に日本の伝統文化を再認識する機会にもなり、改めて日本の素晴らしさを体感するのだ。

    
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先月6月1日は花ショウブが境内一面に飾られたが、今月は七夕飾りだ。

   
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願い事を短冊にしたためる。

     
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参拝を終えると、待ちに待ったお楽しみ―朔日餅(ついたちもち)を手に入れること。

   
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毎月趣向を凝らし、季節に合わせたここでしか手に入らないプレミアムな和菓子を頂く。

   

実は、この有り難いお菓子を納品している会社の社長さんとご子息にこの朔日祭を教えていただいたのだ。

   

昨年3月、台湾の台北で福岡県産イチゴ「あまおう」のプロモーションを行った時に、あまおうを使ったイチゴ大福の実演をお願いしたところ一週間の計画で準備していたのが、3日で売切れてしまうといったレコードを作られた時からのお付き合いでいろいろ教えを乞うている方なのだ。

   
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てんてこ舞いの忙しさ  台北にて

   
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台湾でも高級イチゴとしての博多あまおうの認知度は抜群

   

自社ばかりでなく、近い将来、九州中の志ある多くの和菓子を世界に広めたいと大きな夢を持っておられることにとても敬服している。

       
とにかく、私は毎月この朔日餅が楽しみなのだ。

         
先月は葛で寄せられた菖蒲餅だったが、今月は特製ワラビ餅だそうだ。

    
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接待所でも無料でお茶と共に頂けるのだが、必ず数箱買い求め、近所の甘党のお年寄りなどに配っている。

  

    

    
そういえば、先月24日、日本産のコメの中国向け輸出が4年ぶりに再開された。

    

わずか24トンのごく少量の第一便ではあるが、これが意味することは予想以上に大きな契機になるだろうと考えている。
   

様々なマスコミ関係者からもコメントを求められた。

   
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北京の大手スーパーのコメ売場

   
   

攻めの農業の本格的な行動開始とも、また新たな摩擦の始まりとも賛否渦巻くニュースではあるが、政府の外交交渉支援の下で、難度高いと言われる中国での販売事業に果敢に挑戦する人がいるということは事実だ。

    

この機会を生かすも殺すも我々の考えと行動次第。

   

折りしも、昨夜の経済新聞では、10年ぶりにコメの国際価格が上昇したと言う記事が目に留まった。

     

もっとも上昇したのは世界の9割を占める長粒種のことであって、日本の短粒種ではないのだけれど、世界的に資源保護、環境破壊、同時好況を背景に穀物相場がエネルギーと同じ運命にはならないとはもう言えないだろう。

    

時間を後戻しして分析することは比較的簡単だ。

    

今後半年、3年後、5年後、10年後の変化を読んで対応することこそ我々日本人に最も求められることだと思う。

    

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ぽっかり浮き出た満月がとても印象的

    

      

一日(ついたち)零時の心のけじめは、私にとって、時の流れを再認識する絶好の機会にもなっている。

     

    

さあ、朔日餅を頂こう!!

     

梅雨の沖縄で

          
沖縄は今日も雨だった。
    

2年ぶり2度目の訪問だ。

      
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前回の出張も6月で梅雨の最中だったから、
今回も含めて、まだ真っ青な「あの沖縄の空も海」も見たことがない。

     
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以前、広東や香港の滞在が長かった頃のあの雨季のジメジメが思い出されるようなそんな一日だった。

       
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それでも案内していただいた方の話では
今年の梅雨は雨量も少なく凌ぎやすいのだそうな。

   
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僕は雨男のようで晴れ男
    

あいにく雨になる事は多々あるのだが、
外出する時、移動する時にはなぜか雨は上がる
     

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今回もそうだった。

     
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梅雨前線のちょうど真っ只中にあるというのに
外に出ようとすると一時的に雨が上がる。

    
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雨の合間に、沖縄の風を感じる・・・
   

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豊見城郊外のさとうきび畑

  

     
さて、仕事前のお約束の早朝市場徘徊。

   

とにかく早く行かなければならないと教えられた那覇市内の農産物市場だ。

      
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6時前にしては人影が少ないと思っていたら、
この時間は、もう終わりがけなんだそうである。

   

午前1時や前の晩11時ごろから行商をしている元気な「おばあ」たちがいるそうだ。

     
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ゴーヤやナーベラー(へちま)、エンサイなどを除いては
あまり違和感のない野菜ばかりだが、中にはヨモギやハコベラといった子供の頃親しんでいた野草も並べてあって面白い。

   

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薬食同源の沖縄食文化の一端に触れる。
   
      
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いろんなことが知りたくて尋ねてみるのだが、おばあたちが話す言葉がわからず要領を得ない。

   
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これで一袋500円!?

  

親切にいろいろ教えてくれているのだけれど、こちらに通じないから会話が成立しないのだ。

   

だれか通訳してえ~ッ。

   

他に目を引いたのは、カステラや饅頭などのお菓子類やお惣菜。
    
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あたりが明るくなると市場もそろそろ終わり

       

       
帰路、那覇空港内のあるカウンターで、こんなものを見つけた。

    
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そう言えば、那覇についてすぐに2000円札を受け取ってビックリしたっけ。
   

沖縄では流通を奨励しているらしい。

そう言えば、守礼の門がデザインだった。

       
平和希求紙幣”とある。

  
     
僕は何も知らなかった。
  
        

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後で財布の中身をみて見つけたくらいだから、
確かに美しいデザインではあるのだけれど、他の紙幣に見間違えしやすいから使いにくいことは事実だ。

    
これから2000円札に触れるたびに、沖縄のことを思い出すだろう。

    
     

奨励といえば、駅の構内でこんな看板も発見。

   
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理由としては、

男性も日傘をさして健康のために歩きましょう
    
熱中症の予防のために日傘を活用しましょう
    

ビジネス時も日傘を活用しましょう
    
男性も日傘をさして、ゆいレール駅(モノレール)、バス停まで歩きましょう
   

とある。

    

要するに、健康増進と公共交通利用促進なのだろうか。

   
いいことだと思う。
    

雨傘の置き忘れ常習犯の私がすぐに日傘をさすかどうかは疑問だが、最近、日焼けあとのシミがやたら気にかかる・・・。
    

かりゆしに次ぐ、沖縄発のブームになるだろうか。

    

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頑張れ 日本農業!!

     
    

今回もまた、地元の皆さんに盛り沢山の面白いお話を伺った。

       
沖縄の特産品のこと、開発秘話、活性化の取組み、生活や風習、そして戦争のこと、日本の将来・・・。

    
沖縄慰霊の日(6月23日)ももうすぐだ。

   
学生時代、沖縄戦に関する読み物をむさぼるように読んだ記憶がある。
   
でも、まだ現場でじっくりと触れたことはない。

  
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戦跡を偲び、これに学ぶ旅は、また日を改めて行うことにしよう。
     

    
      
ビジネスもそうだが、なぜか沖縄へ来ると視点が切り替わるが不思議な土地だ。

         
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屋根上の新旧のシーサー?

   

   

こんども先回同様、まったくゆとり時間なし。
     
もっとゆっくりと時間をとって街をそぞろ歩きたいと思った。

    

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もうひとつの格差を考える

      

やっぱり今、東京は元気がいい

       

東海や関西地方は別かもしれないが、
やはり地方との格差がまだ開きつつあること実感する。

   
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日本橋東急デパートの跡もすっかり変貌

    

ビジネス展開のスピードもボリュームも違うようだ。

    

Dsc05464 Dsc05462ビルの屋上広告も次々と更新されていく・・・

    
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ダンディーが目立ってきたぞ!!

     

目に見える街の変化、見えないところでの実感、
いずれにしてもポジティブな話題が多い

    
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新上陸のドーナツ店に延々長蛇の列が出来る街 -TOKYO

   
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生ジュースや黒酢ドリンクを飲んで元気を補充するビジネスマン

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この格差と呼ばれる状況は、
地方にしてみれば中央に、勝ち組に取り残されていると被害者意識も働くが、別角度から言えば、長い日本の停滞感から東京がまず抜け出している、とも言えなくもない。

   

同じように、生活や社会面でも意識格差が進んでいると思える側面もありそうだ。

   

例えば、生活ゴミの分別
    

私が半分暮らしている地方の街では、紙類から発泡スチロールまでが燃えるゴミ。金属やガラスでなければなければいいという位アバウトな認識で通用する。
      

きっと焼却炉が高性能だからなんだろうな、などと調べもしないで都合よく解釈している。

    

一方、東京都のある街に移ると、分別の決まりごとが3つも4つもある
   

見られていないからと手を抜くことは許されず、容器や缶なども中をきちんと洗って出さなければならないといった具合。

   

もちろん地方にはもっと細かい分別をしている所もあるだろう。

リサイクルの効率を上げるためにも、分別をして出した方がいいはずだ。

      

先日、練馬区石神井公園一帯で開かれた照姫祭りを観に行った。   
     
Dsc_7922 Dsc_8008オーディションで選ばれたという照姫が主役
   

大規模な歴史再現のお祭りで屋台やイベントも盛りだくさんだ。
   

この広い会場では、多くの来場者がゴミ清掃に積極的に参加している。

   
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親も子も、青年もとっても意識が高いのに驚いた。
   
地方ではどうだろうか?

   

また、この祭りでは、地域通貨を使って売る側、買う側が共に地域コミュニティーを考えることが楽しみながら体験できる。

    
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この貨幣を使って買い物をする

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地元産農産物を子供たちが売る

     
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練馬の大根キャラクターが地産地消を訴える

    

街のイベントもすっかり変わった。

  
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石神井公園
   
    

都心では分煙化が一層すすんでいた。

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都心ビルの脇に路上の指定喫煙コーナーが。
    
歩きタバコの取り締まりも厳しいからなのだろうか。

         

そんなの当たり前だろう、という意見があるとしたら、すでにその意識にも地域格差が生じているのだ。

      

リサイクルといえば、先日、埼玉県所沢にある航空記念公園巨大なフリーマーケットに出くわした。

         

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 すごい! の一言。

       
一体どれくらいの人たちが売ったり買ったりしているのだろう。
       
しかも皆、すっかり慣れ親しんでいて、とても楽しんでいる様子だ。

     
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ちょっと前までは考えられなかった光景だ。

    

15年前、半年間ほどアメリカオレゴン州のポートランドに滞在した事があるが、その時、毎週末に屋台やストリートパフォーマンスと共にリサイクル品を持ち寄るフリーマーケットがあった。
    

「やっぱりアメリカ人は違うなぁ。人が使ったものを売ったり買ったりするなんて日本じゃとても考えられないよ、この意識は」
        

などと人ごとのように思っていたら、いつの間にか日本もすごい事になっているじゃないか。

    
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やはり遅れてアメリカのあとを追っているのかなあ、と感じつつも、いいことなんだよな、と改めて思う。

  
休日といえば、ショッピングにドライブ、遊園地、グルメに温泉のような過ごし方に加え、フリマや地域イベントで主催者側や売る側やになったり、スポーツイベントを行なったりと参加型、運営型もあるとニュースや雑誌で知ってはいたが、ここまで盛んだとは思わなかった。

    
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とにかく、ビジネスの世界だけでなく、生活者の意識も変わり、ここでも格差を感じてしまう

     

もちろん大都会だけでなく、元気な地域、コミュニティーも次々と現れているが、そのほとんどがマンパワー、やる気、元気が源だ。

        

閉塞感、停滞感に悩む地方の人たちは少なくないが、単に政治セクターが解決すべき課題なのではなく、一人ひとりのアイデアや実行力で現状を打破することを今一度考えるべきではないだろうか。

        

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山手線ガード下から新橋方面を眺める

       

変化する東京

      
私は東京と地方と海外の三重生活のような事になっていて、ちっとも落ち着かない毎日だから、生活者としてその土地の深いことはなかなか理解できない替わりに、移動するたびに新たな変化が刺激となって目に付く事も多い。

     
         

特に、ここ数年の東京の変化は目覚しい。
     

東京にどっぷり漬かっていないからそう感じることが出来るのかもしれない。

     
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有楽町の東京国際フォーラムももう10周年だそうだ

      

これまでバブル崩壊後、20年近くも変化の少ない日本のシンボルのような存在だった東京の街も、改革の声を聞き始めた頃からか、変化が見えてきたように思う。

   

ニュースになるような商業施設や社会インフラの新設・更新もあるし、住民生活、ビジネス上のソフトインフラや新しい習慣などにも変化を感じる。

   

六本木、丸の内、新橋、品川、川崎など、すっかり変わっていてどこにそんな余地があったのかと驚いてしまう。

   

停滞感著しい地方とは対照的だ。

  
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春の嵐の丸の内オフィス街を歩く

     
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東京の真ん中でも青葉が美しい季節

     
     

トピックといえば、やはり4月27日にオープンしたばかりの「新丸の内ビル」だろうか。

    

薫風香る中、さっそく見学に行ってみた。僕もかなりミーハーか?

     
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新丸の内ビルディング外観

     

テレビなどを見ていると、駅前商業ビルのオープンぐらいでそんなに騒がなくても・・・と内心思っていたが、足を踏み入れたらいやはや驚いた。

  

連休明けの平日の午後だったが、見学利用者でごった返していた。

    
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百聞は一見に如ずだから多くは説明しないが、単なるトレンド情報だけでなく、テナント企業誘致の真骨頂を観た気がするし、情報発信力、統一感の演出など感じる事が多かった。

         
      
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また、レストラン街もかなりのフロアスペースが割かれていて、これまで高級SCと言えば最新ファッションや高額商品がメインだった構成も、フード関連産業の進化ぶりを見るようで興味深かった。

     

はじめはセレブな施設やテナントの個性ある演出に目を奪われていたが、そのうち気になりだしたのは来訪者の姿である。
     
        
確かに、丸の内地区だからエリートビジネスマン、OLはもちろんのこと、各フロアをそぞろ歩く来訪者の多くが「イカした」人たちなんである。

      
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特にカッコいいミドル、シルバーの人たちが目立つ
   
      
外来語はあんまり好きではないのだが、中年、初老と漢字で書くのと少し感じが違うから、やっぱり片仮名でミドル・シルバーとした方がしっくりいくような、そんな人達なのだ。
        
    
平日だからかもしれないが、とにかくここが東京の違いなんじゃないか、と考えてしまう。

       
     
僕も20代の約10年間、隣の大手町に勤務していたのだが、とうとうこのセンスを身に着けることなく、今に至ってるのが物悲しい・・・。

      

センスいいよなァ・・・
    

と思う人たちが、結構いるのだ。

      

子供・ペット連れでは行けない大人の男女の空間、ファッショナブルなシニアの空間を演出しているのは、施設だけでなく、そこに集う人たちそのものだ。

    

このような新感覚は、あっと言う間に香港や台湾など東南アジアの大都市にも伝播することだろう。

    
       
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フロアのラウンジスペースから東京駅を眺める

     

それにしても、ファッションや行動のセンスの良い人たちというのは、きっと情報感度がいいんだろう。このようなホットポイントが出来るとすぐに体験にやって来るのだ。

     

人が一杯で面倒だ、ミーハーな感じがして気が進まないと感じているあなた、旬の話題のスポットに一度、意を決して足を運んでみられたら如何だろう。

      

もしかしたら、高感度人間に変身できる、・・・かもよ。

         

3度目の節目

   

今日から四月

  

新しい年度を迎えた。

   

関東以西は各地で桜の花が満開で
視覚的にも気分一新にひと役買っている。
   

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結局はこの時期に無事、満開の桜を愛でる事ができたが、
今年は桜の開花予想では、直前になって不安になったりもした。

   

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ずっと記録的な暖冬で、
3月半ばになり、開花予想が出た後になって
厳しい寒さに見舞われるなど、
本当に気象変化の複雑さにはかなわない。

      

Dsc_8156佐世保・中央公園

      

開花予想ですらそうだから、実際に自然に働きかけて従事する一次産業の難しさを感ぜざるを得ない。

    

とはいえ、この時期に帳尻が合うことの不思議さも感じながら、春の到来を喜んでいる。

    

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Huis ten bosch

    

年の初めの正月と
仕事柄で縁の深い旧暦正月(中国春節)に加え、
4月の新年度の3回もリスタートを切れるのは、何事も三日坊主に終わる私にとって、とっても有り難い節目だ。

    

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何かと億劫な寒さもなく
ただただ前だけを向いて新たな一歩を踏み出せそうだ。

   

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この時期、入社、転勤、転任などで文字通り新たなスタートを切った方も大勢おられることだろう。

   

日本、いや日本人は、昨年ごろから明らかに変わってきている。

    

新しいことに挑戦することをワクワクしながら行動している人たちが急増していると感じているからだ。

   

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これからの10年がとても楽しみになってきたのは、ひとり私だけではないと思う。

      

Dsc_8666 My small garden