受け入れられるか?ニッポンの食文化

ジャカルタの高級ショッピングモールは

ただただ驚くことばかり。
 
階上のフードコートレストラン街は
広くてシックな雰囲気で、
東京や香港の高級モールと少しも変わらない。
 
 
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イタリアン、シーフード、エスニック、中華、
お馴染みファストフード、コーヒーショップなどに加えて
和食、居酒屋バー、カレー、ラーメン、唐揚げ、スイーツ等
日本式がとにかく目立つ。
 
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日本の食品サンプルはジャカルタ市民にはどう映っているのだろうか?
 
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イスラム教徒の多いこの街で
各店とも健闘している。
 
ジャカルタでも非ムスリム客の消費が見込めるのだろうか。
 
 
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世界中で見られるようになったお馴染みオレンジ色の看板
 
 
市民も豊かな食事を落ち着いた雰囲気で
楽しんでいるよう。
 
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お買い物も同様。
 
 
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高級スーパーにも富裕層や豊かさに触れたい消費者が
数多く訪れていた。
 
店内だけを見れば、香港、シンガポール、バンコク等と
少しも変わらないアイテムの豊富さだった。
 
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ただ、日本食品関係は、バラエティーに乏しく
他のアジア成熟市場に比べ、あきらかに見劣りがする。
 
醤油、味噌、ワサビなどの調味料、菓子類、
そして、なぜだかお馴染みのスポーツ飲料が目についた。
 
 
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品質にも厳しそうなジャカルタの富裕層
 
 
やはりここでも
これからのジャカルタマーケットの可能性を
垣間見ることが出来たような気がする。
 

ところ変われば、人はどう感じるか? 香港のレストランで実験してみた

香港での日曜日。少しだけ遅い朝。
 
 
仕事が無ければ、行くところは決まって飲茶レストラン。
 
 
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九龍にあるホテル近くの飲茶楼は、すでに地元の人で満席。
観光客なんて絶対にいない場所。
 
 
飲茶(Yam cha)は、広東人の文化そのもの。
 
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香港ローカルの人たちに完全に埋もれて、
僕もお茶を楽しみながら点心をつまむ。
 
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シウマイって広東語からきている
 
 
でも今日はちょっとした実験を試みた。
 
 
 
レストランに持参したのは
日本の自宅でも愛用している煎茶のティーバッグ
 
 
抹茶も入っていて色も鮮やかで香りも高い、
仕事中などでも手軽で美味しい僕のお気に入り。
 
 
香港でも楽しもう。きっと癒されるはず…。
 
 
いつもは烏龍茶やプーアル(普洱)茶を淹れる
分厚い急須に魔法瓶の湯を先に入れ、
少し湯温を冷ます。
僕は緑茶には少々うるさいのだ(W)
 
お気に入りのティーバッグを入れ、
しばらくじっと待つ。
 
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ああ、至福の時間・・・。
 
このお茶を作ってくださっている生産者の家族
ひとりひとりの笑顔を思い浮かべる。
 
 
広東語が耳元を飛び交う喧騒の中だけども
しばしの憩いのひと時。
 
 
習慣にしている少し長めの時間を見計らって
武骨な茶杯に、茶を注ぐ。
 
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「これでいいはず。」
      
と口に含んで驚いた。
 
 
 
 
アレレレレレレレレレレレっ!
 
 
何度やり変えても、香りはしない上に、味も薄い。
       
水色(すいしょく)も濁っていて
全体的になんとも物足りない。
 
 
淹れ方を忘れてしまったのかな?
と思うほど、正直、味もそっけもない
 
 
これほど、ぬるくてメリハリのない味では、
点心をつまみながら飲む気がしない。
 
 
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せっかくのアイデアが肩透かしに終わって
拍子抜けな感じ。
 
 
同じ茶葉を使って、同じ淹れ方をしても
水質が違い、茶器が違い、空気も違い、
そして取り合わせも雰囲気も違う。
 
 
果物や他の食品に比べて、
お茶の海外展開は普通にやっては難しいことを
改めて体験した。
 
 
酒類や調味料などの一部も
これと似たケースがあることが知られている。
 
 
 
やはり同じく日本から持参した柚子こしょう
好物の蒸し蝦餃子につけて食べてみる。
 
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これは、僕としては、イケると判断。
   
でも正直、これまで慣れた辣椒醤(唐辛子ペースト)でもいいのかな、と。
 
 
あくまで人の感じ方とはいえ
計数化が出来ないので、
売り込むには知恵と工夫が必要なのかも知れない。
 
 
 
別の急須に、飲茶の定番プーアル茶を入れて飲んでみる。
 
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しっかりと熱くて、どこまでも深い珈琲色をして、
濃くて重厚なコクと香りの
中国雲南を故郷とするこの液体が喉を通り過ぎる。
 
 
「外国人」の僕も、気を失うほどの虜になってしまう。
 
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飲茶には、やっぱりコレだ!
 
 
 
入郷随俗(郷に入れば郷に従え)という成語を
つい想い浮かべるのをあやうく思い止まって
日本茶の海外販路開拓の策を練り直すことにした…。
 
 
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飲茶の精算カード。いくらの点心をどれだけ食べたかを記録する
 
 
 
ちなみに日本茶の海外輸出はこの数年
関係者の努力もあって着実に伸長している。
 
 
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赤ひげ病院で悟った今年の行動指針

この正月、
心の底から静かに感動した話を聞いてください。
 
 
年末休暇が始まった昨12月29日の午後
高齢の父が転倒して、額に大怪我をしてしまいました。
 
 
日曜で、なおかつ年末休暇で病院はどこも既に休みで
公的機関である急患センターへ運び込みました。
 
たまたま外科医として当直していた30代後半くらいの
一見地味な医師がテキパキと縫合処置してくれたのです。
 
脳内のチェックも、連絡がつかない薬剤部との指示も
その医師が自ら動いてくれて、
慌てて動転していた僕が正気に戻るほど
冷静沈着で完璧な応急処置をしてくれたのでした。
 
 
それでも、怪我の状態が極めてひどいので
毎日、チェックと消毒が欠かせないとのこと。
 
 
長い連休が始まったばかりで
不安に思っていたら、
 
「大丈夫。安心しなさい。
明日からは自分が勤めている
町の医院に来てください」と。
 
 
言葉通り、大晦日も、元旦も三が日もずっと
病院を開けて治療してもらっています。
 
   
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その病院は、今では珍しいくらいの古びた病院で
カルテも手書き、医・薬も分業しておらず、
70過ぎの老院長が取り仕切る 
本当にクラシカルでアナログな町医者風情なのだ。
 
 
大晦日や元旦だから、
当然、看護師さんや事務の人がいない。
 
 
その担当医と老院長と若い男性医師だけで
10人ほど来院した患者を黙々と処置していく。
 
 
機器の準備や消毒交換、絆創膏の出し入れからすべて
その二人の男性医師が駆けずり回ってこなしていく。
 
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こんなに医師が駆け回る病院は見たことが無い。椅子に座っていることがない
 
 
元旦、2日、3日の昼間にです。
 
 
それに医療事務スタッフがいなければ
普通、預かり書を患者に渡して5000円か1万円を預かって
後日精算をするはずなのだが、
ここは名前だけ書いておいて、後日支払い。
 
 
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なんと治療の掛け売りではないか!
患者が来なければ取りっぱぐれたり、
保険事務が面倒になるのは病院側になってしまう。
 
患者を信じているの?
 
 
 
しかもニコニコと、すべての患者に
 
「大丈夫、もう心配要らないよ」
      
「明けましておめでとう!」
 
「今年はきっといい年になるからねぇ」
 
と自ら寄り添い、絶対に声掛けを忘れない。
 
 
 
嫌々な義務感では決してやっていない、
正月なのにやらされている感が微塵も無く、
疲れや面倒な表情も一切見せないのだ。
 
 
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このお二人が仁術医の赤ひげ先生だ。
左の先生は、前日の元旦に24時間の当直勤務明けした朝なのだ
 
 
この信じられない光景を見て
僕は自分でも無意識に頭を深く垂れていた。
 
 
全ての患者が、その老先生・若先生に対して
笑顔で丁寧に深々とお辞儀をして
お礼を述べている。
 
 
いったいこの僕は、今まで何をやっていたんだろう?
 
 
 
確かに、医師だけでなく、
旅館やホテルのサービス業は正月が掻き入れ時だし
警察官や消防士、自衛官ほか多くの公務員も
年末年始は休む時ではなく、忙しい期間のはずだ。
     
最近は小売業も元旦や2日が初売りだったりして
正月休み返上の業界は増えている。
 
 
 
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病院の玄関には休診の張り紙がしているが、建物の中では連日てんやわんやの処置が行われている
 
 
でも、でも、
僕は、この老医師、ベテラン医師、若い医師の
日常的にすら見える淡々と、黙々とした献身介護ぶりを見て
心の底から感謝し、感動した。
 
 
 
同時に、農業の現場でも
人の目の届かないところで、
休むことなく、正直に誠意をこめて、自然相手に、
消費者の笑顔を励みに日々研鑽努力する
農林水産畜産業の生産者、支援者の姿が重なりあった。
 
 
 
おりしもTPP参加で、もっとも影響を被り、
業界改革が急務だと言われてる農業と医療の世界。
 
大規模化、近代化、効率化、IT化・・・。
 
 
一方で、このような市井(しせい)
地域に根ざして決して目立つことがない、
真の農業者、医療従事者の活動が
少しでも報われる制度にも改革して欲しいと切望している。
 
食料も命も、やはり人の手で守られているのだから。
 
 
彼らは微塵も不平不満を漏らさない人たちなのだ。
 
 
 
僕自身も謙虚に学び、自ら顧(かえり)み、
情熱と誠意を尽くすことこそ我が核心なり」と再認識し、
今からでも遅くはないと、改めることに躊躇せず
新たな一年の指針テーマとして行動したい。
 
 
 
小さな小さな正月の出来事でした。
 
 
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年末のご挨拶

今年も目いっぱい動き続けた一年でした。
 
これまでの回想録をまだ3回しかアップしていないのに
まもなく大晦日を迎えることになってしまいました。
 
続きは、新年が明けて機会を見つけて紹介します。
申し訳ありません。
 
 
さて、みなさんにとって2013年はどういう一年だったでしょうか
 
 
本ブログの読者だったらチャレンジ精神旺盛な方が多いから
きっと色々なことに挑戦したり、学んだりしたのではないでしょうか。
 
つい数年前までは、アジアに出かけては、
その底知れぬ活力やハングリーぶりに刺激を受けては充電し、
日本に戻ると途端に、静まり返る情景を目にして、
独り大声を張り上げては放電していたように思います。
 
 
それが今年は形勢逆転
 
 
アジアの多くの人たちは、ゆとりや楽しみに顔をほころばせるか、
不満を露わにする人たちが増え、
一方日本では、全国各地で自ら立ち上がり、
行動を起こす人が次々と現れ、
僕の方が感心すること、学ぶことしきりだった
「転換点を思わせる」一年でした。
 
 
今、ニッポンがアジアで一番元気がイイ!!
 
と、僕は心底感じます。
 
 
「そんなことはない。周りはまだまだネガティブで…」
 
なんて声が聞こえてきそうですが、
何よりも あなた、
 
そう、
あなたが元気ではないですか!!
 
あなたが元気なんですよ!
 
トンがってますでしょ!
 
 
今、日本は、ニッポン人は、日本商品は、
世界中の人たちからどう見られているか、どう評価されているか
ぜひともメディアからだけでなく、
自分の眼と足と頭で確かめてみてくださいね。
 
自分ので”ですよ。
 
  
きっと予想と大きく異なるはずですから。
 
 
 
今年一年もブログ“ニッポンを売る!”に何度もお立ち寄り頂いて
ありがとうございました。
 
来年もさらに頑張りますので、
引き続きご支援ご声援お願いいたします。
 
 
2014年が皆さまにとって最良の年になりますことを
心からお祈り申し上げます。
 
 
深謝!

宣伝部長 台湾に現る!!

中秋節によく売れる日本の農産物と言えば
がすぐ頭に浮かぶ。
 
 
満月に見立てた大きな梨は、
化粧箱に入れられて、中元のように
贈答品としてもとても喜ばれている。
 
なかでも鳥取県の二十世紀ナシは
香港や台湾でも特に人気が高い。
       
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台北の青果市場でももうすっかりお馴染みの鳥取梨
 
 
長年に渡る関係者の努力が実を結んだもので
現地の人たちは心待ちにしているし
またかつて日本でも
そのみずみずしさが光り輝いていたこの品種は
海外市場は、なくてはならない重要な存在なのである。
 
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最近の韓国勢の売り込みは激しい
    
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地元台湾の高接梨(台中・東勢産)も侮れない 
 
 
他にも大分県の日田梨も近年台湾などの販路拡大に熱心だ。
 
 
今年、特に目立ったのが、熊本県JAやつしろの吉野梨だ。
 
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青果卸売市場で最上顧客向けにギフト
 
 
高級デパートだけでなく、青果市場や街の大きな果物屋にも並んでいて、あちこちで見かけることが出来た。
 
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ギフト用にパッケージも一新され、目の肥えたプロたちも
お気に入りのようだ。
 
 
 
と、
台北の中心部で週末、大勢の人が集まっていて
たいへんな騒ぎになっていた。
 
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どこかで見たことがあるような…。
 
 
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そう。くまもんだ。
 
 
もうあちこちで大フィーバーである。
 
 
 
小さな子供はもとより、若い女性やお年寄りまで
大変な人気ぶり。
 
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“ゆるキャラ”のことを吉祥動物なんて訳してた
 
 
あまりの熱狂ぶりに近寄ることも出来ない始末だった。
 
 
そして傍らには、サツマイモをはじめ10種類を超える
熊本県の秋の青果物がしっかりと販売されいて
地元の消費者が手に取って、試食して、買い物を楽しんでいた。
 
 
よくこのようなイベント傾向を良しとしないと唱える人もいるが、
ただイベントで終わらせるか、これを活用して動きを創るかであって、
それは当事者の取り組み意識と知恵の問題だ。
 
くまもんの追い風を背景に
これだけ多様なチャネルに、拠点も台北だけでなく
しかも中秋のギフトシーズンに合わせた
商品の作りこみと販売先を多様化し緊密化を図り、
しっかりと継続的な販売に向けて一歩を踏み出している。
 
 
 
熊本県の宣伝部長も大いに貢献してくれている。
 
 
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観光夜市にも突然現れた!!  この数十秒後にはあっという間に人垣が…
 
 

中秋の楽しみ方 IN 台湾

もうひとつ中秋節の話題を。
 
 
中秋節は、中国大陸をはじめ、香港、台湾、韓国、東南アジアで
広く祝われるが、その中でなぜか台湾だけで行われている楽しみがある。
 
 
それは屋外バーベキュー(烤肉)をすること。
 
 
僕が滞在中、中秋当日ではなかったが、
庭先やガードの下、河川敷などで楽しそうに
バーベキューをする様子を目撃した。
 
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この時期スーパーでは、バーベキュー材料の特設コーナーを設けて販売している
     
 
 
なぜ台湾だけ中秋節にバーベキューをする習慣があるのか
現地の人にいろいろ訊いてみたが、
諸説あるらしく定かにならなかった。
 
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鮮魚コーナーもエビやホタテなど大売出しだ
 
 
中秋の晩にたまたま戸外バーベキューをしていた。
 
それを真似て近所でもバーベキューをするようになった。
 
 
そこまでは諸説だいたい同じ。
 
 
あちこちでチラホラ見かけるようになったところで
 
ある説では、醤油メーカーが仕掛けて
焼肉のたれを売るのに
中秋にバーベキューしよう!
と宣伝したというもの。
 
 
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大手メーカーのバーベキューソース    写真と文は関係ありません
 
 
別の人に訊いたら、
日本の某ビールメーカー
プロモーションの一環として
中秋のバーベキューをイメージして
ビールの宣伝攻勢をかけて
広まったという説なんかもあり、なかなか面白い。
 
 
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ビールが山のように積まれている    写真と文は関係ありません
 
 
誰か真相を知っていたら教えて頂きたいものだが、
いずれにしても広告代理店の上手い仕掛けのような気がする。
 
海外で常に販路開拓に余念のない僕にとってはとても参考になる。
 
 
実はこの時期、日本から台湾向けに輸出が伸びるバーベキュー素材となる農水産物や冷凍食品があり、シーズン前に提案することをアドバイスしている。
 
 
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中華風餅や臭豆腐もバーベキュー素材なのか  ※上記の画像はすべて店舗責任者の立ち会いの上で撮影しています
 
 
実は、商品を売る仕掛けにも参考になる考え方で、
身近にもバレンタインデーのチョコレートだとか
節分に巻き寿司を丸かじりするという恵方巻きなんて
最近のヒット作だ。
 
 
食を尊ぶ中華系の人たちにもさまざまな習慣があるが
現代の食でも応用できそうだ。

東京招致成功に想う

2020年のオリンピック開催都市が東京に決まった。
 
 
IOCによる最終投票会場となったのが
アルゼンチンのブエノスアイレス
 
2008年8月にこの街を訪ねた時の画像を紹介する。
 
 
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世界一道幅の広い道路と呼ばれる7月9日大通り。最大で16車線もあり、カメラを片手にのんびりと渡っていたら、向こうにたどり着くまでに信号が5回も変わっていた。
 
 
オリンピック招致にあたっては、
様々な課題や議論、汚染水問題などがあるものの、
世界に向けて堂々と東京の魅力、日本の素晴らしさをプレゼンして
見事にIOC委員の心をつかんだ。
 
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この招致活動成功の要因をチームワークの勝利とか、
団結力、総合力、官民協力の勝利だと分析されている。
 
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実際に現地でプレゼンした都知事をはじめとする
当事者が口々にそう言っているから間違いのないところであろう。
 
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ブエノスアイレスの繁華街 -フロリダ通り
     
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肉料理も充実している
 
 
ただ、あえて僕の視点から言えば、
 
招致が成功したのは、立候補したからである
 
と考えている。
 
 
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魅惑のアルゼンチンタンゴに酔いしれる  ※本ステージは静止画の撮影は許可されています 
 
 
当たり前のことなのだが、
東京にもう一度オリンピックを呼ぼう!と考え付き、
これを訴えた人が必ずいるはずだ。
 
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ブエノスアイレス名物 犬の散歩屋さん
 
 
僕の記憶では当時、
何を今更新興国じゃあるまいし、
たかがスポーツなんて、
無駄遣いだ、政治家のパフォーマンスだ、
波及効果なんてたかが知れてる
 
そして最も多かったと思えるのが、
どうせ駄目に決まっている、
失敗したらどうするつもりだ、
というものである。
 
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深夜のフロリダ通り
 
 
確かに勝てば官軍。
落選していたら、一体どうなっていたんだろうと
当事者のリスクを考えると空恐ろしくなる。
 
でも、今やメディアを通じてみる全国的なこの熱狂ぶりは何なのだ。
 
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この国のヒーロー  マラドーナ
 
 
翻って、僕らも官民を挙げて、
結果が見通せない、しかも舞台は海外で、どうやっていいか解らないという状況下で、リスクを背負い、極めて高い緊張感をもって日々模索しながら、農林水産物・地域の良品を輸出するという地道な作業を積み重ねている。
 
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だからこそ、僕は余計に強く感じるのだ。
 
立ち上がらなければ、夢は実現しないのだ」と。
 
 
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夏の終わりに想うこと

長い夏休みを頂いてしまいました。
 
まだまだ暑い毎日が続いていますが
いかがお過ごしでしょうか?
 
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福岡県糸島市
 
 
この間、
松江、大阪、東京、岡山、横浜、横須賀、大津、京都、熊本、札幌などを廻り、多くの皆さんと交流してきました。
 
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関門海峡から下関市を臨む
 
 
猛暑にもめげず、皆さん
新しい事、未知の領域、ゴールが見えない事業にも
積極的にチャレンジしているなぁと驚くことばかり。
 
ニッポンは全国的に変わり始めていることを実感しています。
 
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岡山市
 
 
たとえ政府が何本の矢を放とうが、
結局は国民一人一人が立ち上がり、
これまでの壁を自ら打ち破らない限り、
デフレや長期の閉塞感は打破出来るわけがない
というのが、僕の持論。
 
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祇園祭山鉾巡行も過ぎた京都
 
批判しながらも、政治家や官僚・役所が何か解決してくれるだろうと
知恵も働かせずに、万能薬を心待ちにする姿勢こそ
僕が一番恐れ、忌み嫌うこと。
 
ところが、今や各地で元気な人たちが立ち上がり、
強みを活かして、外の領域とつながろうと
知恵を出し合い、行動している姿を目にし、耳にする度に
とても心強く、頼もしく感じる日々となってきた。
 
 
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松江の武家屋敷  島根県の水害お見舞い申し上げます
 
 
今こそ前を向いて立ち上がる人とそうでない人の違いは
いずれ明確になるはず。
 
 
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熊本県の阿蘇赤牛も黒毛和牛に近い評価を得るほどまでになってきた
 
 
もう、バブル的な成長は期待できないし、必要もない。
国も地域も、いや何よりも貴重な人生なのに、
これ以上の喪失感に満ちた失われた10年なんてまっぴらご免だ。
  
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横須賀・どぶ板通り
 
 
少子高齢化社会という新たなステージに在って、
地域に、本気で前例を廃し、壁を乗り越えようとする人材が生まれれば、多様で幸福感に満ちたニッポンが復活するに違いない。
 
 
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山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた(その3)

ここはベトナム南部地区。

 
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ホーチミンから北東に約200km離れた街
ファンティエット(Phan Thiet 潘切 )に向かう道中。
 
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延々と続くかのようなゴム園を横目に快走する。
 
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広い大地のような景観になると
突然、奇妙な幽霊サボテンのような植物の畑が続く。
 
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それはもう、壮観そのもの。
 
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そう、
ここはベトナムでも有名なドラゴンフルーツの産地として名高い一帯。
 
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早速見学させて頂いた。
 
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ちょうど収穫が終わった直後で、熟した果実は見れなかった。
 
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これがその巨大な花のつぼみだ。
 
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月下美人の花のように、夜中に咲くのだという。
 
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ドラゴンフルーツ(中国語名火龍果)という呼び名のとおり
まさにしなやかな躯体の龍を思い起こさせるフォルムだ。
 
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ここはもちろん海外輸出がメインの産地で
使用農薬から収穫・出荷まで厳しい管理下に置かれている。
 
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なかには、グローバルギャップ(G-GAP)
ベトナム版GAPの認証を受けいてうる圃場も沢山あるそうで
ますます厳しい安全管理が
アジアでも標準化されつつあることを思い知らされた。
 
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通りには、おそらく100台を超える超大型輸送用冷蔵トレーラーが待機していた。
 
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年間を通して、ここから全世界に向けて出荷されている。
 
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一体何台のトレーラーと冷蔵倉庫を見たことか?
 
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沿道のあちこちで収穫されたばかりの果実を売っていた
 
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そのスケールの大きさと
海外輸出に向けた徹底した取り組みの姿勢に
ただただあんぐりと口を開けて見入るばかりだった・・・。

山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた(その2)

マンゴー選果場での視察が終わったら

お決まりの試食である。  
 
思わず唾液が染み出てくる。
 
 
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台湾ではお馴染みのマンゴーナイフで碁盤状に切り込みを入れる。
そして皮の部分を反転させると・・・
 
 
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「ほうら、このとおり。手で汚さずに食べられますよ」と毎度披瀝される
 
現地で頂く、完熟したマンゴーは殊の外、ジューシーで美味しい。
 
 
           *               *
 
 
マンゴーの畑、いや山を見せて頂いた。   
 
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去年は天候異変で気温が上がるのが遅れたため
収穫が遅れて、日本市場では他国産と競合して
思うように販売が伸びなかったと、今年も危惧している。
 
出荷のタイミングも、競争に打ち勝つ為の充当な要素だ。
 
 
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まだ大きさが達せず袋掛けしていないマンゴー
 
 
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見渡す限りのマンゴーの樹
 
 
これをパノラマで撮ると
 
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360度こんな感じ。
 
これだけの袋掛け作業をどうしているのかと聞いたら
袋掛けだけでなく、枝の剪定、摘果、袋掛け、収穫、施肥と
その都度何度も山に入って一本ずつ全て手作業で行うという。
  
気が遠くなりそうだ。
 
 
やはり台湾でも農作業する人がいないので
東南アジアからの外国人労働者で成り立っているのだという。
 
10年先の日本の姿が見えてくる。
 
 
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ご覧のとおり、接ぎ木をしている。国際競争に打ち勝つために不断に研究改良を重ねているという
 
 
もちろん国内向けと海外輸出向けは圃場を区別しており
農薬や肥料の管理も国別に徹底的に行っている。
 
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研究、栽培、加工、検疫、マーケティングとすべての過程において
輸出向けの組織と体制が整備されている。
 
 
 
それでも実績に甘んじることなく、厳しい海外市場での競争に立ち向かう関係者の意気込みは凄まじかった。
 
 
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