もうひとつ中秋節の話題を。
中秋節は、中国大陸をはじめ、香港、台湾、韓国、東南アジアで
広く祝われるが、その中でなぜか台湾だけで行われている楽しみがある。
それは屋外バーベキュー(烤肉)をすること。
僕が滞在中、中秋当日ではなかったが、
庭先やガードの下、河川敷などで楽しそうに
バーベキューをする様子を目撃した。
この時期スーパーでは、バーベキュー材料の特設コーナーを設けて販売している
なぜ台湾だけ中秋節にバーベキューをする習慣があるのか
現地の人にいろいろ訊いてみたが、
諸説あるらしく定かにならなかった。
鮮魚コーナーもエビやホタテなど大売出しだ
中秋の晩にたまたま戸外バーベキューをしていた。
それを真似て近所でもバーベキューをするようになった。
そこまでは諸説だいたい同じ。
あちこちでチラホラ見かけるようになったところで
ある説では、醤油メーカーが仕掛けて
焼肉のたれを売るのに
「中秋にバーベキューしよう!」
と宣伝したというもの。
大手メーカーのバーベキューソース 写真と文は関係ありません
別の人に訊いたら、
日本の某ビールメーカーが
プロモーションの一環として
中秋のバーベキューをイメージして
ビールの宣伝攻勢をかけて
広まったという説なんかもあり、なかなか面白い。
ビールが山のように積まれている 写真と文は関係ありません
誰か真相を知っていたら教えて頂きたいものだが、
いずれにしても広告代理店の上手い仕掛けのような気がする。
海外で常に販路開拓に余念のない僕にとってはとても参考になる。
実はこの時期、日本から台湾向けに輸出が伸びるバーベキュー素材となる農水産物や冷凍食品があり、シーズン前に提案することをアドバイスしている。
中華風餅や臭豆腐もバーベキュー素材なのか ※上記の画像はすべて店舗責任者の立ち会いの上で撮影しています
実は、商品を売る仕掛けにも参考になる考え方で、
身近にもバレンタインデーのチョコレートだとか
節分に巻き寿司を丸かじりするという恵方巻きなんて
最近のヒット作だ。
食を尊ぶ中華系の人たちにもさまざまな習慣があるが
現代の食でも応用できそうだ。
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田中 豊
地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。
海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。
とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。
「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。
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