トップランナーたちから学ぶもの

       
農林水産物食品オリエンテーションの会(東北ブロック)仙台市で開催された。

   
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岡山で催された中国四国ブロックに続くもので、
私にとっても楽しみにしていた地域のひとつである。

      

この日の事業の冒頭で、東北農政局早川部長より挨拶があり、
東北地区は農産物輸出ではトップランナー。さらに一層の飛躍を」と熱烈なエールが送られた。

     
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午前に開催されたパネルディスカッションは
中国市場に向けた輸出戦略」と題し、北京・上海そして香港から招かれたパネラーが辛口の意見も加えて、真剣な議論が繰り広げられた。

     

コーディネーターを務めた私も、何度かタジタジとなる始末。

    
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海外の厳しい現場を知り抜いているパネリストだけに・・・

     

会場の参加者も極めて熱心にメモを取りながら、集中して有益なコメントを収集している様子が壇上からもはっきりと伺えた。

   
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全体レベルが高い証拠である。

      

午後の商談・相談会でも、すぐに実務交渉に入っている企業や団体がいくつもあった。

   

青森県から福島県にいたるまで、自治体や支援団体、企業の多くの皆さんと交流したが、情報の質が高く、極めて実践的なのに驚いた。

      
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単発のビジネスマッチングを訴求するのではなく、とにかくシステマチックに考えていることがわかる。

        

地域に輸出を展開する仕組みづくりをする思考法が貫徹しているかのようだ。

   
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商談会の後は商品発掘のためのプレゼンの場も

      

また、単独一社、地域で展開できることと出来ない事を早くから認識しており、地域連携や業域連携にも柔軟な思考をしているのが驚きでもあった。

     

特に、難易度の高い中国大陸、ロシア向けの輸出を本格的に挑戦するにあたり、国内や東南アジアで築いてきた経験やノウハウを生かして様々な可能性を模索しているようだ。

     
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東北在住外国人による味覚調査も行われた

       

支援者、事業者の多くが「なぜ輸出に挑戦するのか?」について、それぞれ明確な認識をすでに持ち合わせており、入り口論、そもそも論の重たい雰囲気が少ないのが他の地域との違いではないだろうか。

   
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こんなに素晴らしい醤油があるのか、と驚いた

   
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香港向け輸出に長年の実績のある豚肉  とにかく見事!

       

終日にわたり、文字通りのトップランナーたちの交流を通じて、刺激を受け、大いに勉強になったあっと言う間の一日だった。

         
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今や日本の農産物輸出のシンボルとなったリンゴ
厳しい経営環境を乗り越えた経験が強みに転化したと言える

     

もちろんトップランナーはトップとしての新たな壁にぶつかっており、「次の一手」にさらなる知恵を絞っている事はいうまでもない。

     
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調味料にも食べ方をきちっと提案
    
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今、中国で大人気のサーモンだが、この商品には全く別の工夫が・・・

       

イメージに反して(失礼!)非常にオープンマインドな東北地区の皆さんだからこそ、これまでの厳しい社会環境、経営環境を生き抜いてきた人たちばかりだろうし、また、今後の困難にも果敢に乗り越えていってくれそうな予感がする。

      

これからの時代、本当に開放的発信的で、連携志向の方が強い競争力を持つ、と実感した。

  
トップランナーの皆さんから、様々なことを学ばせていただいた。

     

      
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明治の福の神と呼ばれた仙台四郎もサンタの装いに

    

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今回、仙台まで来て牛タンを食べる機会はなかったが、
とにかく復活できて良かったヨカッタ・・・

       

      

日本にいながら海外へプレゼン

                          
岡山市で農水産物・食品の「輸出オリエンテーションの会」が開催された。

        
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朝の岡山駅前・桃太郎大通りの通勤風景

         

この事業は、農林水産省と各地方農政局の主催によるもので、
全国8ヶ所で順次開催される農水産物・食品の海外輸出促進のための情報交換、商談マッチング事業である。

                   

この日の岡山会場が全国の先陣を切って催された。

           

午前のプログラムは「定番化に向けた輸出の取組み」と題するパネルディスカッションで、マレーシア、香港・中国、タイ、東南アジア総合の食品バイヤー、現地卸売り事業者による質疑応答が繰り広げられた。

       
         
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内容は最新現地販売事情の紹介と定番化に向けた様々なアドバイスが披露された。
            

マレーシア・クアラルンプルの高級百貨店食品責任者氏による「とにかく現地に足を運び体感すべき。そしてひらめいたら、自ら継続的に忍耐強く売り込んでみることで活路が開ける。」という言葉が印象的だった。
             

もう人任せ、イベント任せの段階は過ぎているのだ。

               

会場は発言を耳にしながら真剣にメモを取る人たちばかりで、その熱気に圧倒された。

          
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最新情報の収集に会場の参加者は真剣そのもの
       

          
午後は、マッチング商談会

       

午前のパネリストに加え、内外の食品バイヤーが一堂に集まり、中国四国ブロック管内の食品・農林水産物事業者との間で活発な商談や個別プレゼンが展開された。

       

すべてのバイヤーに予め時間割が定められ、約4時間にわたりビッシリとスケジュールされているのだ。とにかく予想を超える国内サプライヤーが参加し大変な活況ぶりだった。

       
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私も相談コーナーを任されたが、結局トイレに行く暇も無いくらい次々と情報交換をおこなった。
     

中国四国地区はここ数年、各県とも活発な海外販路開拓事業を展開しており、商談内容も事業企画もレベルアップしている。海外での物産催事から新たな戦略構築の段階に入っており、「次の一手」を模索している。

      

挑戦的で清新、アクティブな人たちばかり。

日本の地場食品産業や農林水産業も変わり始めているなあ、という印象を強くした。
      

         

最後のプログラムは「商品発掘会」と称する、輸出指向食材を用いた試食会とプレゼン会。

    
                    
ホテルのホール一杯に、中四国各県が持ち寄った素材を調理した料理やデザートの数々が並び、数十社にのぼるミニコーナーが展開されて、活発な試食商談が展開された。

      
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香港をはじめ、内外のバイヤーから次々とテスト購入のオーダーが出てくるのを間近かに目撃して驚いた。

           
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また、地域在住の外国人によるテイスティング調査も同時に行なわれ、外国人の味覚による嗜好情報の収集も行なわれた。

        
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日本在住外国人によるテイスティング調査

           
      
運営事業者の話によると予想を超える参加企業が集まり、とても好評だったという。

     
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農林水産省として、初めての試みという事であったが、海外で同様の事業をすると参加者も主催者も費用がかかり、サンプル等の搬送などの手間や到着リスク等がかかるため、事業進行に力量が集中させて有効な情報収集が出来ないという欠点を克服する事業ともいえる。

       
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多くの日本酒も出品された

          
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地方中核都市にいながら、これほどまでに活発な農水産物・食品の商談マッチングが実現するなんて少し前なら信じられないほどの変化ぶりである。

           
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もちろん、この情報受発信・マッチング事業もひとつの有効なきっかけであるが、あくまで事業者の今後の忍耐強い取り組みが求められるのは言うまでもない。

       

     

高齢化も日本にすぐに追いつく!?

        
上海市人民政府(市役所)の福祉政策主管部門を訪ねた。
       

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珍しく上海で晴天に出会った

            

今後の日中間の福祉分野での協力関係について情報交換、意見交換を行なった。

           

政府担当者の話によると、05年の上海市の60歳以上の高齢者の割合は約20%弱だという。

       
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                            早朝の公園にて

            

日本の統計は65歳以上だから単純比較できないが、上海の高齢者比率は決して小さくない

        

今後、2020年までに35%くらいまで増加していくと予測されている。

    
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上海ではもう少子高齢化は始まっているのだ。

         

もっとも、上海では長期にわたる好景気で、若い人を中心とする流入人口が小さくないし、中心市街地だけを見れば活気ある若者の街という印象を持つのだが、実際の戸籍で政策を運営する政府にとっては、次第に頭の痛い問題になってくるだろう。

    
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紙には「怒るな、機嫌よく」と書いてある

            

現に、今の第11次五カ年計画では、経済過熱、環境汚染が克服すべき問題に据えられているが、次の五カ年計画では、間違いなく人口バランス、高齢化問題も取り上げられるはずだ。

     

    
それでも数年前、一部緩和された一人っ子政策も、最近維持強化の方向へ向かっているといわれるし、経済的理由、生活の豊かさを求めて、日本のように晩婚化、非婚化、望んだ少子化やノーキッズなどの状況が上海でもすすんでいるから、5年後10年後はやはり懸念されるテーマである。

       
    
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老人と子供
     
     

近い将来、中国で少子化が顕著になる時は、どんな事が起こるのだろうか?

    

上海市政府も高齢者福祉、障害者福祉、保険制度ほか少子高齢化に向けた対応について、今から対応を進めている。

      

情報交換・政策交流の面でも“少子高齢化先進国 ― 日本”への期待は大きい。

   
ビジネスチャンスかも・・・。

     
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また、「ニッポンを売る!」視点で観ると、対象国・対象地域の社会問題についても情報を収集しておくことは重要だ。

    

すでに台湾をはじめ東南アジアなど主要地域・都市の社会事情についても様々な特徴が見えてきている。

      
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上海の路上にて

      

例えば、   

今、日本食品を支持している年代や階層はどうなっているのか?
             
また10年後はどのように変化していくのだろうか?

      
など、思考を縦・横・時系列に広げていく事が求められる。

         

日本商品輸出の長期戦略を練る上でも、単なる実践マーケティング活動だけでなく、いろいろな「切り口」で捉えていく事が大切ではなかろうか。

    
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新旧の建物のコントラスト

     

    
まさか、将来中国は、石油・食糧のように世界中から移民、労働者の大量輸入を始める時代がやってくるなんて考えるのは早計だろうな。
      

しかし、エンジニアや優秀な経営者など高度人材は、もうドンドン世界中から引き寄せている

     
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上海カニ料理の名店 -王宝和酒家

          
                   

好き嫌いを越えて、海外事情に対して冷静に見ておくことが重要だ。

    
      

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壁を越える

             

27日、「九州地域バイオクラスター計画」が始動した。

   
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九州経済産業局が中核となり、産官学で連携して機能性食品や健康食品の開発や量産化拠点作りを目指すもので、「環境クラスター」「半導体クラスター」に続く第3の産業クラスター計画だ。

      

クラスターとは、ブドウなどの「房(ふさ)」、魚などの「群れ」を意味する英語で、産業クラスターとは関連する産業や事業がお互いに結びつくことによって新たな相乗効果を生み出す産業・事業群の総称である。

   
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キックオフセミナーの会場には200名を越える参加者が集まった

       
    

九州は農林水産業の出荷額は全国の20%に達し、食料品製造業の工業出荷額も2.5兆円と、域内の自動車産業2.7兆円に次ぐ中心産業のひとつと言えるのだ。

      

また、みそ、醤油、黒酢、焼酎、鰹節などの醸造・発酵技術では日本を代表する蓄積もあり、豊富な農産物を活用する事で、機能性食品や健康食品を生み出し、今後の社会ニーズに合わせた「フード・健康アイランド」の構築を目指すことになる。

       

農業を農業だけですべてを完結させようというのではなく、加工、販売、サービス、物流、研究開発、観光、医療、ITなどと連携することで大きな可能性が広がるのである。

      

農業関係者もぜひ海外を含め、あらゆるネットワークを求めて、柔軟な発想と行動力で壁を越えていって欲しい。

      

バイオというと高度な医薬品をイメージするが、実は農産物や地域資源が核となる夢のある産業なのだ。

      

それも大都市ではなく、地方にこそチャンスがあるのだ。

      
    

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羽田空港にて

  
   
今日から、羽田空港と上海虹橋国内空港との間にJALとANAのフライトが就航する。

      
我々ビジネスマンにとって、とっても便利になることだろう。

      

「成田空港は国際線、羽田は国内線」という固定観念の壁を打ち破り、そして行動を起こしたらこういうことだって出来るのだ。

    

    

そう言えば、あさって10月1日からいよいよ郵便局が民営化される・・・。

      

こんなに早くから

      
朝九時前。宮崎。

   

仕事の予定にはまだ随分時間があるので、
ミーハーで物好きな僕は、
連日全国版のテレビ番組で紹介されている県庁を一目見ようと足を運んでみた。

我ながら少々あきれてしまう・・・。

    

          
そうこうしていると、なんと県庁の正門から大型観光バスが3台も入っていくではないか!!

         
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まもなく開いたドアからゾクゾクと家族連れ、子供、年配のオジサマ・オバサマ方が降りてくるではないか。

   
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心なしか庁舎前が華やかに整備されている

      
       

バスを降りたご一行様方は一目散に、テレビですっかり見慣れた正門玄関の「」のあの一枚のボードの前で列をなして記念撮影を始めた。

   
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信じられないッ。
            

まだ出勤時間中のこんなに早くから!

    
正面玄関は大勢の観光客で占拠状態だ。
   
    
普通県庁の玄関でこんなことしてたら追い返されるに違いないが、ここでは守衛さんも温かく見守ってくれている。

            

ここはもう立派な観光資源・地域資源である。

            
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名刹同様、ガイドさんが説明するスポットでもあるのだろうか

             

しかも、なんと玄関横にはオープンカフェまで新設されているではないか。

       
     
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県庁玄関前の敷地内に、である。

    
開放感タップリなロケーションがなんだか複雑

         
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気鋭のコンセプターだって、こんな企画は出せないだろう。

      

        
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カフェ内にこんなコピーが。ジュース飲むと僕の頭にも効くかな?

      
     
さらに、庁舎の隣にあるみやざき物産館という県産品のアンテナショップ前を通ってみた。

    
           
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目を疑った。

なんと開店前というのに百人以上の人たちが待っているではないか!!
       

             

「そんなバカなっ!」

     
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つい、半年前までは、誰も気にも留めなかったような施設が、だ。

        

「ん~ッ!」

僕は頭を抱え込んでしまった。

        

いや、地元宮崎の人たちはもっとビックリしているのだ。

       
    
タクシーの運転手さんに聞いたら県外からの来訪観光客が最もよく行きたがるのが県庁なのだそうである。

    
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今や日本のホットスポット!?

         

かつての観光王国にとってありがたいことなのかどうなのか首をひねりたくなるが、とにかく大変貌である。

           

      
地元宮崎の元気仲間が紹介してくれた最高の「チキン南蛮」を頬張りながら、とにかく様々なビジネス現場の変化について教えてもらった。

       
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地元仲間推薦のチキン南蛮は格別ッ!
     
    

ここではマーケティングなど理屈なんか越えている

経済分析同様、もう後追い解説にすぎない。

       
      

空港までの沿道には、黄金色に頭(こうべ)をたれ始めた稲穂が敷き詰めたじゅうたんのようだ。
    

4号台風が直撃したにもかかわらず、稲が倒れなかったのが幸いだ。

     
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聞けば、なんと来週から稲刈りが始まるそうだ。

 

こんなに早くから!! 

        

日本一早い新米の収穫だ。

      
             
台風銀座である宮崎の知恵でもあり、出荷のタイミングの速さが1キロ1000円という付加価値をつけるのである。

         
        
宮崎のシンボルである太陽ハマユウが今日はひときわ目に映る。

   
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県花 はまゆう

     

それにしても「」は、あちこちにいる。

   
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新たなシンボルに定着だ。

    

こんなに早くから!!

     

インドシナへの冒険行

   

ベトナムカンボジアを訪ねた。

          

ベトナムは1991年以来15年ぶりの訪問
カンボジアは初めてだ。

          

人件費上昇、規制強化、反日運動など新たな要因が台頭している中国のリスク回避先として、タイやマレーシアなどと並び、日本のビジネスマンからもにわかに注目されている地域だ。

             

チャイナプラス・ワン戦略などと呼ばれている。
        

      
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伝統から成長路線への過渡期を思わせる・・・

       

今回は、最新の経済事情把握と金融ビジネスの視察が目的だが、
実はインドシナ内陸部への冒険の旅。 

      

今回の行程の最大の呼び物は、
ベトナムホーチミン市から国際バスに乗って国境を越え
カンボジアの首都プノンペンに向かうというもので
期待と不安が交錯するスケジュールだ。

         
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プノンペンの王宮前広場にて

      
プノンペンでは日本の製造業最前線に触れ、また農水産物市場の予想以上の活気を体験した。

         
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また戦後アジア史に刻まれるカンボジアの悲劇の現場にも足を踏み入れ、観光資源としての未整備ゆえの生々しい光景にショックを受けた。

     

続いてプノンペンから飛行機でシェムリアップへ。
あの世界遺産アンコールワットをじかに手に触れ、足に感じ、空気を我が物にしてきた。

           
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日の出直前のアンコールワット

   
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神秘的なアンコールトム

    

       

行程の後半はベトナム・ホーチミン市に5日間滞在して
躍進するインドシナの拠点にどっぷりと浸ってきた。

 
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もちろんホーチミン最大の食品スーパーも探訪

         

そのほんの一端をこれから時折、本ブログで紹介していこうと思う。

        

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もうひとつの格差を考える

      

やっぱり今、東京は元気がいい

       

東海や関西地方は別かもしれないが、
やはり地方との格差がまだ開きつつあること実感する。

   
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日本橋東急デパートの跡もすっかり変貌

    

ビジネス展開のスピードもボリュームも違うようだ。

    

Dsc05464 Dsc05462ビルの屋上広告も次々と更新されていく・・・

    
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ダンディーが目立ってきたぞ!!

     

目に見える街の変化、見えないところでの実感、
いずれにしてもポジティブな話題が多い

    
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新上陸のドーナツ店に延々長蛇の列が出来る街 -TOKYO

   
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生ジュースや黒酢ドリンクを飲んで元気を補充するビジネスマン

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この格差と呼ばれる状況は、
地方にしてみれば中央に、勝ち組に取り残されていると被害者意識も働くが、別角度から言えば、長い日本の停滞感から東京がまず抜け出している、とも言えなくもない。

   

同じように、生活や社会面でも意識格差が進んでいると思える側面もありそうだ。

   

例えば、生活ゴミの分別
    

私が半分暮らしている地方の街では、紙類から発泡スチロールまでが燃えるゴミ。金属やガラスでなければなければいいという位アバウトな認識で通用する。
      

きっと焼却炉が高性能だからなんだろうな、などと調べもしないで都合よく解釈している。

    

一方、東京都のある街に移ると、分別の決まりごとが3つも4つもある
   

見られていないからと手を抜くことは許されず、容器や缶なども中をきちんと洗って出さなければならないといった具合。

   

もちろん地方にはもっと細かい分別をしている所もあるだろう。

リサイクルの効率を上げるためにも、分別をして出した方がいいはずだ。

      

先日、練馬区石神井公園一帯で開かれた照姫祭りを観に行った。   
     
Dsc_7922 Dsc_8008オーディションで選ばれたという照姫が主役
   

大規模な歴史再現のお祭りで屋台やイベントも盛りだくさんだ。
   

この広い会場では、多くの来場者がゴミ清掃に積極的に参加している。

   
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親も子も、青年もとっても意識が高いのに驚いた。
   
地方ではどうだろうか?

   

また、この祭りでは、地域通貨を使って売る側、買う側が共に地域コミュニティーを考えることが楽しみながら体験できる。

    
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この貨幣を使って買い物をする

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地元産農産物を子供たちが売る

     
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練馬の大根キャラクターが地産地消を訴える

    

街のイベントもすっかり変わった。

  
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石神井公園
   
    

都心では分煙化が一層すすんでいた。

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都心ビルの脇に路上の指定喫煙コーナーが。
    
歩きタバコの取り締まりも厳しいからなのだろうか。

         

そんなの当たり前だろう、という意見があるとしたら、すでにその意識にも地域格差が生じているのだ。

      

リサイクルといえば、先日、埼玉県所沢にある航空記念公園巨大なフリーマーケットに出くわした。

         

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 すごい! の一言。

       
一体どれくらいの人たちが売ったり買ったりしているのだろう。
       
しかも皆、すっかり慣れ親しんでいて、とても楽しんでいる様子だ。

     
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ちょっと前までは考えられなかった光景だ。

    

15年前、半年間ほどアメリカオレゴン州のポートランドに滞在した事があるが、その時、毎週末に屋台やストリートパフォーマンスと共にリサイクル品を持ち寄るフリーマーケットがあった。
    

「やっぱりアメリカ人は違うなぁ。人が使ったものを売ったり買ったりするなんて日本じゃとても考えられないよ、この意識は」
        

などと人ごとのように思っていたら、いつの間にか日本もすごい事になっているじゃないか。

    
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やはり遅れてアメリカのあとを追っているのかなあ、と感じつつも、いいことなんだよな、と改めて思う。

  
休日といえば、ショッピングにドライブ、遊園地、グルメに温泉のような過ごし方に加え、フリマや地域イベントで主催者側や売る側やになったり、スポーツイベントを行なったりと参加型、運営型もあるとニュースや雑誌で知ってはいたが、ここまで盛んだとは思わなかった。

    
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とにかく、ビジネスの世界だけでなく、生活者の意識も変わり、ここでも格差を感じてしまう

     

もちろん大都会だけでなく、元気な地域、コミュニティーも次々と現れているが、そのほとんどがマンパワー、やる気、元気が源だ。

        

閉塞感、停滞感に悩む地方の人たちは少なくないが、単に政治セクターが解決すべき課題なのではなく、一人ひとりのアイデアや実行力で現状を打破することを今一度考えるべきではないだろうか。

        

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山手線ガード下から新橋方面を眺める

       

新潟国際ビジネスメッセ

16日、新潟国際ビジネスメッセが二日間にわたり開幕し、
午後のビジネスシンポジウムにパネラーとして参加させていただいた。

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地場企業と共に、中国やロシア、モンゴル、韓国など海外からの商談ミッションも参加し、会場ブースでビジネスマッチングに出展した。
  

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シンポジウムのテーマは、「中国東北三省とのビジネスマッチングを求めて -その問題点と解決策を探る」と題し、中国側から三省のビジネス・キーパーソンが熱のこもった講演を行なった。

   

新潟と友好関係の深い黒竜江省からは省商務庁の王副局長、自動車工業など発展著しい吉林省からは人民政府の王副秘書長、省全体で外資誘致を全面展開する遼寧省からは対外貿易経済合作庁の宋副処長が登壇。
     

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各省とも豊富な資源と国家的な東北振興政策を背景に、自信たっぷりにプレゼンテーションを行なった。かつての国有企業の重荷を背負うイメージを払拭するに相応しいなかなかスマートな紹介振りであった。
      

中国東北部、朝鮮半島、極東ロシアに近い新潟は、戦略的にこの「北東アジアとの経済交流」に積極的に取り組んでいる。
     

企業誘致や観光誘致、農産物輸出などにも大変熱心で、私も大いに勉強させてもらった。

  

シンポジウムの進行と総括をされたのが吉田進 (財)環日本海経済研究所理事長で、今回のビジネスメッセの実行委員長である。

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吉田理事長は私の前職の貿易団体の大先輩で、日中貿易業界および中国ビジネスの実証研究では大御所的な存在だ。

最近の中国、朝鮮、ロシアの情勢分析は大変貴重で示唆に富み、今後の地方都市と近隣諸国との経済交流を考える上で大変参考になった。
     

財団法人環日本海経済研究所(通称:ERINA)は新潟を拠点とする実績あるシンクタンクで、中国、北朝鮮、ロシアに精通する若きエキスパートがそれぞれいて、活発な調査研究活動をしている。
   

私も今回のウラジオストク訪問を前に、情報収集の為にわざわざ新潟までERINAを訪ねたほどのとても頼りになる存在だ。

  

北朝鮮の今後の展開次第では、新潟を中心とする日本海側の経済交流が劇的に活発化すると私は観ており、来年、政令指定都市となるこの街を拠点に、元気な日本の地方がまたひとつ飛躍する事を心待ちにしている。
    

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新潟空港で
     

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紅葉の街路樹がロマンチックな新潟の通り

      
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それにしても、どうして新潟で買う柿の種は、こんなに美味しいんだろうか?

      

港湾を視察して

 
ラジオストク港の調査にあたり、沿海州政府、港湾行政機関、管理企業、民間企業などを精力的に訪問し、情報収集を行なった。

   

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行政府の案内で、一般には入れない港湾施設の視察も実現した。

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とにかく目立つのは、日本から輸入されたおびただしい台数の中古車だ。
    

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ほかに建機や農機も多かった。

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日本の地方港にはウラジオ港からは木材や水産物、鋼材関連などが輸出されるが、日本からの輸入貨物は圧倒的に中古車と自動車部品だ。

    
   

市内では、やはり圧倒的大部分が日本の中古車が走り回っている

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道路の車道は、日本と逆の右側通行だが、ハンドルはすべて日本と同じ右ハンドル、とお構い無しである。

   

トラックやバスは、塗装も替えずにそのまま走っている。

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コンテナヤードも管理はされているようだが、それ以外のスペースは、とにかく通関待ちの中古車で溢れているといった状況だ。
     

建築中の駐車場も、まだ工事中なのに、すでに出来上がったフロアから車を保管しているという荒業だ。本当に駐車スペースがないのかも知れないのが、信じられない。
    

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10階建て予定の駐車場ビルが頭上で工事中だというのに・・・

   

ちなみに昨年のウラジオストク商業港のコンテナ取扱量は12万TEUで増加傾向にある。

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ウラジオ港もここ数年中国向けの貨物が増加しており、どちらかというと今は中国の方を向いている感じだ。
    

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また、この現場でも、中国人・韓国人ビジネスマンの精力的な活動ぶり目についた。商談や視察のミッションが相次いでいるらしい。

   

日本人も頑張ってもらいたい。
サハリンプロジェクト中断や漁船銃撃報道だけを観て、ロシア全体に先入観を持ちビジネスの現実から目をそらすことなかれ!

  

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日本から一番近いヨーロッパへ(その2)

 
(前回から続く)

 

機内食を食べ終わったかと思うと、もう降下を始めている。

   

そのうち延々と広がる海岸線とロシアの大地を見ながら無事着陸。
   

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新北九州空港の滑走路を飛び立って着地するまでの時間を正確に計測したら、なんと92分間であった!?

   

九州から東京へ行くのと同じ時間で、飛行機の計器が壊れて、方向を間違ってしまったら、もしかするとウラジオストクに着いてしまうのだ!!  

     

信じられないッ。

   

旧式のタラップを降りて、一台のバスにギュウギュウに押し込まれて発車するまで待つこと10分以上

    

ところが、発車して10秒後に空港ビルに到着、と、バスを降ろされた。

    

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あのタラップから道路隔てたここまでわざわざ満員バスに乗るなんて!!

      
何のことはない、たった20メートルほどの車両用の車道を一本またぐのにわざわざバスに乗せたのだ。歩いても15秒ともかからない。

       

皆んな、エエ~ツとどよめいた。

     

パスポート検査の入国審査では、3つも4つも検査を越えなければならず、しかも要領が悪く、時間ばかりかかる。

      
列も乱れがちで、この気の遠くなる非能率・縦割り手続・ノンビリ作業に忍耐力も限界が来る。

    

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昔懐かし、あのイライラ・・・・

   

「これは30年前の中国、15年前行ったベトナムと同じじゃないか!」

  

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ひと気のない簡素な到着ターミナル
   

僕にとっては、懐かしい昔の社会主義体制を思い出させてくれる有難い経験だったが、これから一体何が起こるのか、と少々暗澹たる想いが頭をよぎりながら、すでに夕闇の迫った薄暗い空港を後にした。

     
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着陸した時は、まだ明るかったのに・・・

 

しかし、空港を一歩外に出ると、それから4日間の間、僕はウラジオストクの魅力にトコトン参ってしまうのだった…。