ウラジオストク港の調査にあたり、沿海州政府、港湾行政機関、管理企業、民間企業などを精力的に訪問し、情報収集を行なった。
行政府の案内で、一般には入れない港湾施設の視察も実現した。
とにかく目立つのは、日本から輸入されたおびただしい台数の中古車だ。
ほかに建機や農機も多かった。
日本の地方港にはウラジオ港からは木材や水産物、鋼材関連などが輸出されるが、日本からの輸入貨物は圧倒的に中古車と自動車部品だ。
市内では、やはり圧倒的大部分が日本の中古車が走り回っている。
道路の車道は、日本と逆の右側通行だが、ハンドルはすべて日本と同じ右ハンドル、とお構い無しである。
トラックやバスは、塗装も替えずにそのまま走っている。
コンテナヤードも管理はされているようだが、それ以外のスペースは、とにかく通関待ちの中古車で溢れているといった状況だ。
建築中の駐車場も、まだ工事中なのに、すでに出来上がったフロアから車を保管しているという荒業だ。本当に駐車スペースがないのかも知れないのが、信じられない。
ちなみに昨年のウラジオストク商業港のコンテナ取扱量は12万TEUで増加傾向にある。
ウラジオ港もここ数年中国向けの貨物が増加しており、どちらかというと今は中国の方を向いている感じだ。
また、この現場でも、中国人・韓国人ビジネスマンの精力的な活動ぶりが目についた。商談や視察のミッションが相次いでいるらしい。
日本人も頑張ってもらいたい。
サハリンプロジェクト中断や漁船銃撃報道だけを観て、ロシア全体に先入観を持ちビジネスの現実から目をそらすことなかれ!
田中 豊
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