宮崎に講演のために出張した。
おりしも、
プロ野球、Jリーグの春季キャンプの真っ最中で
いつになく、街に活気がある。
(街中でキャンプを歓迎している)
恒例の読売巨人をはじめ、ソフトバンク、西武、楽天、広島、ヤクルトの各プロ野球チームと鹿島、広島、セレッソ、川崎など多くのJ1、J2チームがキャンプを張っている。今年は、欽ちゃんの野球チームやサッカー日本代表の合宿も宮崎で行なわれたとのこと。
名実共にキャンプのメッカである。
おかげで報道陣が詰めかけ、九州はもとより、全国から熱心なファンが宮崎に押し寄せている。
連日マスコミを通じて街が紹介されるし、多くの観光客を誘致するわけで、さながら、2月は宮崎がスポーツの話題を独占! と言った感じだ。
これは地域振興にとって、とてもプラスになっていることだろう。
(宮崎空港ビル㈱)
九州の中でも、よそからの来訪者にとりわけ親切な宮崎の人たち。
いつ行っても、気持ちよく迎えてくれる。
こんなに多くのクラブチームがキャンプ地に選ぶのは、単に気温が高いとか、晴天率が日本一だというだけの理由ではないのではなかろうか。
ここでもソフトパワー発揮である。
さて、14日、15日の二日間にわたって、
宮崎の皆さんと地域活性化、農産物の輸出などについて
意見交換を行なった。
15日の午後には、全県から農業生産者の代表が350名も集まって、ブランド化戦略に関する研究会が行なわれた。
やはり西日本を代表する農林畜産県である。
若い代表の比率も高く、非常に熱心な聴講振りであった。
意識の高さを肌で感じる。
安心、安全をブランド化する新たな戦略について
活発な議論が展開された。
実は、宮崎は、県庁と経済連の協力で
今年、「完熟きんかん」の香港向け輸出を開始した。
すでに2000パックの契約を実現しており、
そのスピードの速さが注目される。
(香港向けの中国語パンフレット・宮崎県)
皆さんご存知であろうか?
宮崎は、きんかん(金柑)の生産が日本一であり、
また、その中でも、3%程度しか収穫できないという
最高品質の完熟きんかん「たまたま」というブランドを。
私も初めて口にしたが、
その驚きの甘さとみずみずしさに絶句してしまった。
「なんだ!この美味しさは!!」
完熟きんかんの中でも、
糖度が18度以上で、横直径3.3cm以上の大玉だけが
「たまたま」と呼ぶことが出来るのだそうである。
無農薬で栽培されており、洗って生で頂くのが“お決まり”である。
値段もビックリするが、食べてみれば、それだけの価値がわかるのだ。
「これは、海外でも必ず売れる!」
すぐにピンと来た。
ちなみに、東京の市場でも大人気で、非常に高値で取引されているそうで、とても貴重な初春のフルーツである。
日本で価値のあるものは、海外に輸出することでさらに価値を高めることが出来るのだ。
宮崎の皆さん、挑戦してみませんかッ?

田中 豊

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