福岡地震と反日デモと「ニッポンを売る!」

16日に発生した上海での反日デモ活動が契機となり、
いま日中両国間で様々な駆け引きが展開されている。

我々日本人にとっては
中国政府が次にどんな対応をしてくるのか大いに注目している。

事態はまだ流動的で、
国際情勢、および中国の国内世論や政権内部の動向次第で
どう変わるのか、なかなか予測がつかず、未だ予断を許さない。

ところで、今朝6時11分、
福岡地方で震度5強の大きな地震が発生した。

私も福岡に滞在していたので、
この激しい揺れには驚いた。

3月20日の震度6の本震以来、
数日間めだった余震がなく、少しだけ忘れかけていた後の
突然の激しい揺れだっただけに、
実際の被害より、精神的なショックの方が大きかった。

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ここで、ふと考えてみると、
「これは、中国の反日活動をはじめとする
アジアで起きる様々な事件災害と同じではないか」
と。

私が30年ほど前から中国と関わりを持ってからも
政治問題に端を発する反日抗議や権力闘争による混乱、
予測もつかない事件や災害の発生などによる
突然の交流中断を何度体験させられたか。

数年間にわたり情勢が安定していたことなんて記憶にない。

最近でも、
大津波、SARS、鳥インフルエンザ、アジア通貨危機、天安門・・・

忘れかけた頃に決まって突然現れる不測の事態

戦後だけでも、日本は大国・中国に大いなる期待や幻想を抱きながら、
「これからはアジアの新時代だ」と盛り上がるのだが、
必ず乱気流に巻き込まれ、右往左往してしまう。

日頃、私は

多くのビジネスマンの方々は
2008北京オリンピック、2010上海万博までは
少なくとも右肩上がりのはずと期待されているようですが、
それ以前にも紆余曲折は何度かありますよ、

と訴えていたが、やっぱりそうなってしまった。

でも、その後、下の句が続く。

絶望的に見える状況になっても、いつの間にか回復し、
忘れたかのように、
また中国ブームが始まるのが不思議なんです

と。

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             (反日デモ数日前の上海)

要は、
常に不測の事態、予想もつかない出来事が起こりえるのが
当たり前の環境で、
それでも我々は「ニッポンを売る!」ことに挑戦するのである。

それは、今日発生した福岡西方沖の余震と同である。

専門家は、後追いの解説や分析は出来ても、
決して正確な予知は出来ないのである。

この耐性がない人・組織は、
中国などとのビジネスはやめておいたほうが無難である。

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“福岡地震と反日デモと「ニッポンを売る!」” への2件の返信

  1. 中華街、出島、そして福岡へ

    今週初め、長崎に行ってきました。博多から白いかもめで約2時間。仕事での長崎行きなのですが、エレガントな列車、車窓を次々と通り過ぎていく新緑のまぶしい山々と併せて、エキゾチックな長崎に行けることへの期待が膨らみました。
    でも花よりだんご。まずは長崎名物ち…

  2. 確かに今回の反日デモ騒動で「中国」の存在の大きさを再認識させられました。ある程度身構えいていも中国にかかわっている方々は大変だなあと思います。でももう一般人でも中国無関係というわけにはいかない時代ですね。

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