高雄の変貌ぶりに驚く

およそ7年ぶりに、高雄に来た。

台湾南部の大都市、高雄は、
コンテナ取扱量でも世界第5位のアジアを代表する港湾都市で
台湾経済の発展とともに大きく変容してきた街である。

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(アジア物流の拠点-高雄港)

宿泊したホテルが85階建ての高層ビルの61階の部屋で、
その眺望のよさも見事だったが、単なる港町だと思っていたら
かつてのタイペイ(台北)を思わせるような規模に拡大している。

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(陸地にも広がる高雄の街)

商業の中心地には、日系百貨店の看板も目立つ。
伊勢丹、三越、そごう、阪神などなど。
大丸も今は撤退したが、店舗を構えていたという。

高雄の人たちは、とりわけ親日的な様子で、
出会った人は大方、心底日本びいきではないかと感じてしまう。
だから、食の世界でも日本製、日本産の商品は関心が高いようだ。

また、ここ数年、富裕層が増えたそうで、
高額商品のほとんどが、地元ローカルの顧客層が購買するのだという。

台湾のお金持ちは、確かにひと目でそれとわかる風貌の人もいることはいるが、暑い気候の土地だからか、服装や持ち物をみても庶民と変わらない人が結構多い。
普通のTシャツを着てハンバーガーなどをかじっているようなオジサンがベンツに乗って、すごい時計をしていたり、高級レストランやスポーツクラブなどに出入りしていたりする。
袈裟の良し悪しで、簡単に判断できないのである

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(ここにもいた台湾家族の団結力)

ちょうど25日の午後2時に、防空訓練と称する
市民総動員の避難訓練に出くわした。

14時の時報と共に、街を歩いている人も
デパートで買い物をしている人も、
決められた防空施設(シェルター)に非難するのである。

おりしも、中国でロシアとの共同軍事訓練の最中で、
すわ緊張か、と、妙に興奮したが、
今日の訓練は、年一回定められた定期的なもので
年中行事のごとく慣れた感じだった。

050826boukuu それでも、街には装甲車が走ったり、
戦闘機が高速道路に着陸訓練することもあるそうだから驚く。
平和になれた日本人には、にわかに信じがたい。

台湾には徴兵制もあり、地域によって様々なコストがあるもんだと考えさせられる。

コストといえば、高雄まで、農産物を運ぶとすると、運賃、積み替え、荷痛みなど地方独自のコストが発生するかもしれない。

これまでは、タイペイ、香港、シンガポールなど、
国際空港のある拠点都市で販売していたから、あまり意識していなかったが、高雄の街では新たな課題ができそうだ。

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(高雄市有国民市場にて)

それでもアジアでは、高雄までは十分にマーケット目標にしても良い都市なのかもしれない。

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(夜遅くまで多くの客でにぎわう六合夜市)

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“高雄の変貌ぶりに驚く” への1件の返信

  1. せいさく0319と申します。
    掲載されている日記を興味深く拝見させていただきました。事後の御連絡となりましたが、当方の記事にリンクをはらせていただき、日記を紹介させていただきました。
    リンクをはらせていただいた件について、何か差しさわりがございましたら、その旨、御連絡ください。何分、ブログ初心者なもので、ご容赦ください。
    また、よろしければ、今後とも、そちらのサイトを拝見させていただくつもりです。よろしくお願いいたします。
    せいさく0319 
    サイト名 気になるブログ10件
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