会津を訪ねる

材関係の仕事で福島県会津若松市を訪れた。

060514sta_1 Map1_1 
JR会津若松駅前                    (出所:あいづ観光情報館)

初めての訪問地だったが、この街にも元気印の企業が頑張っている。

途中、猪苗代町に立ち寄った。

確か今月初め小泉総理がアフリカ・ガーナのアクラ市を訪問した際、
野口英世博士が通ったという研究室に立ち寄ったことを思い出し、
生家のある猪苗代の野口英世記念館を訪ねたのである。

060514kinenkan_1

僕ら世代の幼稚園や小学生の時の偉人といえば
圧倒的に野口英世だった。
伝記を読んで、みな医者や科学者にあこがれ、そして世界で活躍することを夢見たのである。

060514hideyo_1 僕らはこの姿に憧れた…

060514irori
英世が幼少の時に落ちて大やけどをしたとされる囲炉裏

060514pmy_1
今日も生家には未来の科学者たちが見学に来ていた

それにしてもあの伝記に読んだ猪苗代湖と磐梯山の景色の素晴らしいこと!!
あまりの美しさにしばし言葉を失った・・・。

060514mtg_2 磐梯山

060514lake_1 猪苗代湖

遠くに残雪冠する山々も眺め、東北の山河を堪能した。

また、大の幕末史ファンの私は、仕事の合間に無理をお願いして会津若松市の飯盛山に白虎隊の史跡をわずかの時間、見学することができた。

060514iimori_1 飯盛山

改めて説明するまでもない会津藩公に殉じた19人の若者の悲劇は、日本人なら誰でも深く思いを馳せることだろう。

060514jijin_1 白虎隊自刃の地

自刃の地を踏みしめると、やはりその場に身を置かないと感じないような「気」に触れた。

なんだか旅ブログのようになってしまったが、
午後陽も傾きかけた頃、蔵の町として有名な喜多方市にも足を運んだ。時間がなかったのでサッと町を縦断した。

060514kura_1 060514kura2_2

味噌や醤油、日本酒などの蔵が確かに多そうで、もっとゆっくり歩きたい街だなと思った。

また、喜多方ラーメンでも全国的に有名だが、なんと午後3時を過ぎるとスープがなくなるのか、多くが店じまいしてしまっているのだ。もちろん、夜まで開いている店もあるそうだが、次の予定が入っていてタイムアウト。

060514close_1

喜多方まで来て本場のラーメンにありつけないなんてッ!?

今度はいつ再訪することが出来るんだろうか。

福島県といえば、昨年秋、
上海の有名百貨店で赤ナシの販促活動を熱心に行なっていたのに遭遇した。

060514shanghai_1 060514shanghai2_1
上海の百貨店でのプロモーション風景

聞くところによると、
県知事をトップに上海への売込みに大変熱心な地域のようで
上海事務所を拠点に活発な活動を行なっているという。

ナシのほかにもモモやブドウ、柿、リンゴなども有名な農業県だけに
今後の元気な活動が注目される。

世界遺産に触れる  成都紀行(その3)

川人のお国自慢の一つに中国で最も世界遺産が多い省だ、というのがある。

九寨溝(きゅうさいこう)峨眉(がび)山、黄龍、都江堰(とこうえん)などが有名だ。

そのもうひとつに1996年に世界遺産に認定された「楽山(らくざん)大仏」がある。

成都から約140キロほど離れた楽山市にあるが、今は高速道路も整備され一時間半ほどで行くことが出来る。

実はこの楽山大仏、私がまだ高校生の頃、とある写真を見てガツンと衝撃を受け、ぜひ行ってみたいと心底願っていた場所なのだった。もしかしたら万里の長城以上だったのかも知れない。

060510daibutu
学生の頃、一枚の写真を見て衝撃を受けた楽山大仏

だから30年以上も恋焦がれ、とうとうやって来たこの日は、感動のあまり暫く声も出ないくらいだった。

ところでこの大仏像だが西暦713年から建造が始まり、なんと90年の歳月をかけて完成した楽山大仏。頭の部分だけで10年を要したという。

060510kao
どれだけの大きさかが分かってもらえるだろうか

060510yubi
足指だけでもこのくらいだ

全長72メートルで12階建てのビルに相当するという。もちろん磨崖坐像としては世界最大である。

060510daibutu2
まさに「山が仏、仏が山」と言われる所以だ

060510hekimen
壁面から観るとこんな感じになる。まさに断崖絶壁!

この地はちょうど、揚子江の支流にあたる岷江大渡河、そして青衣江が合流する大河の難所で、長年洪水に見舞われ、多くの犠牲者を出していたという。説明によると、この川の氾濫を鎮めるために大仏が建立されたわけだが、大仏建立後、目立った洪水は発生していないのだそうだ。まったく科学的根拠がないのに

060510minkou
右側が岷江、左側が大渡河が合流するところ。川の色が違う

それにしても、このハンサムというか個性的というか、大仏様の顔は印象的だ。

また、普通なら座禅を組むとか、手は印を結ぶなどするはずなのに、ここの大仏様は椅子に腰掛けているようでもあり、また手もお行儀良く膝の上に乗せてあって、とにかくユーモラスだ。

大仏の壁面だけでなく、対岸から船に乗って、岷江の水面からも大仏様全体を俯瞰したが、とにかく素晴らしかった。

060510hune
大仏は船上からと山上、足下から眺めた

30年前、中国渡航すら特別な事だった時代に、まさか仕事もあってここを訪れるなんて思いもしなかった。

いま観光開発の真っ只中だった。もう数年もすると立派な観光地になっているに違いない。 (続く)

060510yasaiuri
ゆったりした時間が流れる楽山の街
060510mamemuki

060510kome

060510kodomo

060510syodo

ミス福岡に感謝

多どんたくの行事の中でも、人々の関心を集めるイベントのひとつに「ミス福岡」の選出がある。

毎年5月2日に開かれる「どんたく前夜祭」で最終審査が行なわれ、その年のミス福岡が3名選ばれるのである。

ミス福岡は一年間、福岡の親善使節として内外の各種行事に参加するのだが、県産農産物の海外販路開拓にも大いに貢献していただいた。

今年1月末には、旧正月休みの台湾・中国・韓国から来日する観光客向けキャンペーン活動として、福岡空港でミス福岡の宮田さんに県産イチゴ「あまおう」を空港に降り立ったツアー客に振舞っていただいた。

060504apt

やはりミス福岡がいてくれると、その場の雰囲気がパッと華やかになる。

台湾からの観光客もはじめはビックリしていたが、ミスの宮田さんから試食用のイチゴを受け取るととても嬉しそうにしていた。

060504apt1
空の玄関では大いに注目を集めた

また、2月には台北の高級デパートや量販店9店で「イチゴ尽くしフェア」を展開した時には、ミス福岡の毛利さんも同行してくれて、各店舗で大いに歓迎された。

060504twn

連日朝から晩まで次々とキャンペーンを渡り歩き、本当に疲れ果てているはずなのに、最後まで笑顔を絶やさず好印象を与え続けてくれたのには感心した。本人曰く、「楽しくて仕方がない」のだそうだ。

もうひとつ嬉しかったのは、このように国産農産物の消費を少しでも拡大し、地域農業を元気にするために、農業団体や県庁の人たちが海外にまで日本ブランド農産物を苦労して販路開拓していることにミス福岡も共鳴してくれて、その後も事あるごとに県産イチゴの素晴らしさを訴え続けてもらっていることだ。

生産者にとって心強い味方だと思う。

今年もさる2日に第46代ミス福岡が3名選出された。

毛利さん、宮田さん、一年間本当にお疲れさまでした。プロモーションでは大活躍して頂きありがとうございました。

これからも郷土が育んだ農産物をみんなに紹介してくださいね。

博多どんたくのオープンマインド

3日と4日に、福岡市では「博多どんたく港まつり」が行われた。

060503dontaku_1

ゴールデンウィーク期間中、弘前の桜まつりと並んで約200万人の人出を記録する日本一のイベントである。

060503dontakukankyaku_1
今年も大勢の観客でごった返した

この人出の数値について関係者の人に聞いた話だが、結構意外な算出法みたいだ。もちろんここでは言えない。

博多どんたくは820年の歴史を持つ民俗行事を起源としているそうだが、今のような港祭りに発展してからもすでに45回目を数える歴史ある祭りだ。

060503dontakukuro

同じく全国的に有名な夏祭りである博多山笠が、限られた町内の格式と規律によって統制される地域伝統行事であるのに対して、博多どんたくは市民総参加型のオープンマインドの開放的なイベントである。

だから時代の変化に従って参加者も多種多様となり、現在のようにアジアとのゲートウェイとしての福岡・博多を反映して、どんたくパレードに参加する外国人も年々増えている。

060503kokusai_1 060503kokusai2_1

今年も大勢の外国人居住者や参加のために来日したアジアの人たちがパレードに参加した。観るのと参加するのでは感じ方がが大違いだというから、参加した人たちはきっと感激したに違いない。外国人の福岡ファンが着実に増えることだろう。

060503china_1
姉妹都市の広州市からもパレードに参加

おりしも中国もまた5月の第一週は、メーデーのゴールデンウィークとして一週間の連休になっているので、数年後には大勢の中国人観光客で賑わうはずだ。

060503china2_1 Thai

今年は特に2016年夏季オリンピックの候補地に福岡市も名乗りを上げていて、なお一層海外へのアピールを強めている。

また、どんたく直前には、台湾から観光誘致のために関係者が来日し、福岡市の繁華街でGW直前の観光宣伝活動を行なった。

060503taiwan_2 060503taiwan2 

双方向のアジア交流が活発化し、地方も活気が出てきたように思う。

歴史の都 成都紀行(その2)

成都は海抜500mの四川盆地にあり、周囲は4000mを越す山にも囲まれ、奥深い内陸にありながら、気候は温和でしのぎやすい地だ。

天府の国」と呼ばれるように、実は古くから物資が豊富で、コメ、麦のほか、菜種やゴマ、落花生、淡水魚、豚、綿花、シルクなど自己完結できるだけの豊富な経済作物に恵まれていたのだ。

060502natane_2
成都郊外の農村風景。菜種がいっぱいに実をつけている

この地も数千年の歴史をもっているが、豊かで温和な風土で比較的安定した社会が続いたため、戦乱続く江南など他の地域から多くの人が四川の地を目指してやってきたのだという。

060502silk_2
四川シルク(蜀錦)の手紡ぎの再現

成都の歴史といえば蜀の国。
そう、ここは多くの日本人も親しんでいる三国志の舞台になったところでもある。

060502sanngokuseiti_1 成都は三国志の聖地なのだ

日曜日に地元政府の案内で「武候祠(ぶこうし)」を見学した。

060502bukousi_1

060502take_2

もともとは、この地を収めていた劉備の墓のあるところなのだが、どうも地元の人は諸葛亮孔明が好きなようで、孔明の字(あざな)である「武候」を冠して偉業を称えているようだ。

060502koumei_2 諸葛孔明像

また、劉備と共に関羽、張飛を合わせた三傑も祭ってあり、桃園の誓いや三顧の礼など馴染み深いシーンも再現している。

060502sanngi_1

地元の人の説明を受けると、三国志に出てくるエピソードにまつわる文物を目の当たりにできて本当に感動ものだ。

中でも南宋の民族的英雄で書家でもあった岳飛が書いた出師の表などは、もう歴史ファンならずともたまらない魅力だ。

060502syussinohyou_1
(今も手本とされる岳飛が書いた出師の表)

もうひとつ成都で有名な歴史的旧跡といえば、詩聖といわれた唐代の大詩人「杜甫」が4年間住んだといわれる「杜甫草堂」だろう。

060502toho_1

060502tohozou 杜甫の像

草堂というから小さな庵(いおり)でもあるのだろうと思っていたら、広大な敷地全体が歴史博物館になっており、杜甫に関する文物はもとより、当時の遺跡の発掘状態をそのまま保存している展示館もあり、複合的に理解できるようになっていた。

060502toudaiiseki_1
(唐代の発掘遺跡)

私は漢詩にはあまり造詣がないのだが、

060502tikurin_1

国破山河在
城春草木深

感時花濺涙
恨別鳥驚心

烽火連三月
家書低万金

白頭掻更短
渾欲不勝簪

春望の句を知っているくらいだが、それでも十分面白い史跡だった。

また、成都の西側には「青羊宮」と呼ばれる道教寺がある。かつて老子が青羊を引いてきたという言い伝えにより建立された道廟で、現存する建物は清代のものだ。入り口の幅の割には意外に奥深く、予定時間を大幅に超過してしまい、思った以上に見ごたえのある道廟だった。

060502seiyoukyu

三清殿と呼ばれるひときわ荘厳な建物には一対の銅製の羊があるが、そのひとつは、十二支の各動物を表したという極めて奇怪なものなのだ。

すなわち、

060502hituji_1

耳が鼠 鼻が牛

爪が虎 背中が兎 

角が龍 尾が蛇

嘴が馬 ヒゲが羊 

目が鶏 頭が猿

腹が犬 臀が猪

をあらわすとされているのだ。

060502dousi
敷地の一角で道士が座禅を組んでいた…

どの建物も興味深いが、併設している広い喫茶コーナーは秀逸で、多くの老人たちが朝早くから思い思いに茶をすすりながら談話したり、編み物をしたりしている。ほんとうにのどかな風景だったが、とても印象深かった。

060502tyakan
060502tyakan2

北京や西安ほど史跡観光地としての認知度は高くないが、成都は歴史の街としても十分に面白いところだ。

(続く)

テーマパーク化する中華街

年ぶりに横浜中華街を訪ねた。

060422tyuukamon

平日の昼間というのに多くの団体客やカップル、家族連れで一杯。

以前から中華街は人出の多いところで、
土日に行ったら歩くスペースもないくらいだった。

その後、長期不況もあってしばらく停滞する時期があったと聞くが
この日見る限り、そんなことはない様子だ。

街全体が生まれ変わっていることが実感できるのである。

先回のエントリで、アメ横でアジア人観光客が急増していることを紹介したが、中華街もそうかと思ったら、日本人が圧倒的に多いのである。
しかも老若男女、団体・個人さまざまな訪問客を迎えている。

060422street

つまり、アメ横は売っているのが日本人で、買っているのはアジア人であるのに対し、中華街では訪れるのが日本人でそこで働いている人のほとんどが中国人なのでまるでどこにいるんだか分からなくなる。その中国人というのも二世・三世の華僑ではなく、中国からの就労者や留学生アルバイトが多い。たどたどしい日本語が面白い。

060422tyuugokujin
(売り子さんの多くが中国人!?)

地下鉄も渋谷から直接乗り入れるようになり、確かにアクセスが便利になったことも大きいだろう。
しかし、街づくりにも熱心に取り組んでいるし、昔の閉鎖的なコミュニティー特有のあのワクワク感というよりは、外からも受け入れる開放感が感じられ

060422mazumiao
(オープンしたばかりの横浜媽祖廟

関帝廟に続き、今年立派な「媽祖廟」も完成し、またひとつ立ち寄りスポットが出来た。そういう意味では、以前は本格中華料理を食べに行くところ、他では売っていない食材を手に入れるところというイメージだった中華街も、飲食はもとより、雑貨や土産店を冷やかしたり、中国寺を詣でたり、占いをしてみたり、と単店舗目的ではなく、街全体の回遊性が高まり、さながら入場無料のテーマパークを散策しているよう。また、年間を通してイベントも企画されている。

060422yobikomi
(イベントの呼び込み?)

20年前、私が横浜中華街の貿易商社協議会の皆さん方と貿易促進のお手伝いをしていた頃の社長さんたちは、今中華街のさまざまな組織の会長や顧問としてますます活躍されている。当時も日中貿易にはさまざまな障害があり、会社の利害を超えて数多くの難題を解決してきた。今の反日騒ぎどころのレベルではなかった。貿易そのものが出来なくなるほど、当時は中国の政治情勢や社会混乱の影響をいつも受けていたのだ。それでも、いつ私が訪ねても中華街の皆さんは快く迎え、共に汗を流していたことを懐かしく思い出す。

それにしても中華街散策は益々面白い。
特に目に付いたものは、肉まんや焼売など点心類のテイクアウトだ。持ち帰りやその場で歩きながら食べるなど随分と消費の姿も変わった。

060422thamepark
(ディズニーランドの家族連れと変わらない)

また占いも大変な人気で、女の子だけでなく若い男の子が集まっていたのは興味深い。

060422tesou 060422kaitenyamutya

他に、足つぼやエステなどの癒しマッサージ系、食べ放題、麺食、開運グッズ、健康ハチミツなども人気が高い様子だった。

060422tougarasi
(開運ストラップも人気)

危機感をバネに常に挑戦と革新を続けていくことが発展のために必なのだ。
変革なき組織や地域が長期にわたり存続し続けることはありえない。

伝統を受け継ぎ、それを現代に生かしながら自己改革していくことが、地方ではいま特に求められている。

横浜中華街には熱い想いを持つ行動派が何人もいるのだろう。大いに参考になる。

アメ横に続き、ここ中華街も観光誘致、企業誘致、物産振興のアイデア満載の宝箱だ。

060422gomi
(中華料理の七つの味は・・・)

日本でわかるアジア人の嗜好

東京でまとまった数の外人に出会うとなると
少し昔までは六本木や品川など港区と相場が決まっていたが、
今確実に、しかもアジアの人たちと出会おうとすれば
秋葉原かアメ横に行くのが一番手っ取り早い

060409ameyoko

桜の満開を過ぎた上野公園ではなく
フラリとアメ横に立ち寄ったら、
いるわ、いるわアジアの団体ツアー客や常住者らしき人たちが
大勢買い物をしている
ではないか。

060409kaimonokyaku 

もしかしたら日本人より多いんじゃないかと思うくらいの比率だ。

060409guide
(立ち止まって観光ガイドブックで場所を確認)

耳を澄ませば、韓国語、広東語、台湾語、北京語、タガログ(フィリピン)語、タイ語が聞こえてくる。

060409kaimono

それにしても旺盛な購買欲だ。これは最近、上海やバンコクなどの食品スーパーで見た光景とどこか似ている

変な人だと思われないよう彼らが何を買っているのかをコッソリと観察する。

060409negiri

宗谷産干し貝柱、ドンコ椎茸、水産珍味、ワサビ味の豆菓子、うなぎ蒲焼、タラバガニ、イクラ、イチゴ、健康茶などを買っている。

海苔屋では、台湾人と思われる若い女性の二人連れが、家で寿司を作りたいからと英語で交渉して、寿司用海苔をまとめて数帖買っていたのにはビックリした。寿司がアジア人家庭にも入り込んでいるのだ。

060409nori
(家庭で寿司を作るらしい・・・)

ほかにもいろいろ興味深い消費行動をしていたが、 紹介はいずれ別の機会で。

060409negiri2
(電卓片手に値切り交渉は当たり前)

またここでは、食品だけでなく時計やアクセサリー、化粧品、薬品、ハローキティーのキーホルダーや携帯ストラップなども売れていた。

060409watch

何もいちいち海外に行かなくても、日本国内でテストマーケティングをしているようなものだ。アジアの華人や韓国人がどんな日本食材を求めているかを知りたければ、一度アメ横に行ってみることをお勧めする。

060409ameyoko2060409kanban

東洋のハワイ…三亜にやって来た

海南島北部から南部へ向かう道は、
東回りと西回りの2つのルートがある。

東回りは観光ルートで、見所が多い。

アジアフォーラムで有名な博鰲(ボアオ)鎮もこの沿線だ。

今回、我々は滅多に通る機会の少ない西ルートを進むこととなった。

洋浦開発区を後にして
目的地である三亜市までの約3時間の沿道には
椰子、檳郎、竜眼、バナナなどの畑が延々と広がり、
亜熱帯の農村風景に少しも飽きることがなかった。

060227banana
海南島の南西部はバナナ畑が広がる

060227endo 060227endo2
沿道にて

ここ海南島ではコーヒーも栽培されている。
沿道のコーヒーのテーマパークで一服したが、意外に美味しかった。

060227cafetree 060227coffee
(海南コーヒー…現地語では“コビ”と言うらしい)

ちなみに中国の高速道路は日本と同様、有料だが、
ここ海南島は、ガソリン税から手当てされていて、
通行料金は徴収されない

060227highway
(海南島では高速料金はタダ)

夕刻、海南島最大のリゾート地である三亜に到着した。

060227hana
(ブーゲンビレアの花がお出迎え)

細長く広がる海岸線では、ビーチやリゾート施設が延々と広がる。

夕暮れ前のひと時だったが、
どのビーチも観光客で賑わっており、
海水浴を楽しんでいる人もいた。
やはり中国南端の海南島である。

先週、広東・香港と台北にいたが、
肌寒くてビックリした記憶が忘れられない。

私はハワイに行ったことがないのだが、
同行の人によるとホテルからの眺めはワイキキビーチを
思わせるそうだ。

060227beach
(ホテルのテラスからの眺望)

三亜のリゾートホテルは、どこもプールやガーデン、テラス付きのようで
私たちが宿泊したホテルもビーチサイドで
設備、内装ともに洒落ていた。

土産屋、カラオケ、屋台など夜遅くまで賑やかなのは、
東南アジアのリゾート地と少しも変わらない。

060227mangogai 060227kaisen
(豊富な海鮮・・・左は海南島でしか食べられないマンゴー貝)

それにしても、三亜や海口では
とにかく韓国人ツアー客の多さが目立った。

現地の人の話によると、
春節期間中から2月下旬の予定で
仁川と釜山から毎日のようにチャーター便が就航し、
多くの韓国人観光客が来訪したという。

060227golfbag ホテルでも、ハングル文字の名札をつけたゴルフバックがたくさん並んでいる。

ゴルフに温泉、リゾートライフと
三亜は韓国の人にとっても気軽で魅力的な観光地となったのだろう。

もちろん、春節期間中は
中国国内からの観光客でごった返したのだという。

ホテルの価格も2・3倍などではなく、
7~10倍も跳ね上がったそうで、
普通のツインが一泊7000元(約12万円!?)もしたという。

タクシーの運転手も、この間、休む間もなく働き
大いに儲かったそうだが、
春節も去り、観光客のピークも過ぎたせいか、
やたらと「案内するからどこかへ行かないか」と
必要もないのに盛んに声をかけてくるのであった。

ホテルといい、タクシーといい、
中国の市場原理というものは物凄い…。

060227asayake
三亜の朝焼け

滞在時間が短く、街を探索することが出来なかった。
また、ぜひ訪ねたい街だ。

060227sanyaapt
早朝の三亜空港

日本のキャラクターも海外へ

台湾の航空会社の台北-福岡線に
キティーちゃん専用機ハローキティージェットが就航している。

060216hikouki

キャラクターをあしらった飛行機は
日本でもすっかりおなじみだが、
機体デザインやノベルティーだけでなく、
機材備品などにここまで徹底しているのか、と驚いた。

060216epuron

搭乗の機内音楽から始まって
シート、常備袋、乗務員のエプロン、石鹸やトイレットペーパー、
そして食器だけでなく食材までもキティーのデザインが施されている。

060216hasi 060216manjuu 060216soba

これでもか、というほど、機内はキティーだらけだが
乗客の子供だけでなく、大人も結構喜んでおり、
雰囲気が和んでいる。

ツアー観光客らしき台湾人の乗客が多いのだが、
福岡線はビジネスマンより観光客が多いからだろうか。

考えてみれば、キャラクターグッズは、
雑貨や食べ物、小物など結構、機内で使用できるものがあるもんだと改めて認識した。

060216sekken 060216paper 
(化粧室の中までも…)

それ以上に、台湾の人たちのキティー熱には恐れ入った。
「卡娃伊(カワイイ~ッ)Kitty猫!」と言った感じなのだそうだ。

これがアメリカのディズニーやスヌーピーなどではなく
日本のキャラクターであることは、私たちの好感度をグッとくすぐる。

アニメを含めた日本カルチャーが海外へ雄飛することは
大きな追い風となる。

正月商戦

日本ではとっくに終わった正月だが、
アジアでの多くの国が昔の陰暦(農暦)を用いた旧正月を祝うところが多い。

中国をはじめ、台湾、韓国、シンガポール、ベトナムなど数多い。
中華圏ではこの旧正月を春節、韓国ではソル、ベトナムではテトと呼ぶ。

060115newyear1
(中国の正月飾り)

月の満ち欠けを基準にする太陰暦だから、いわゆる太陽暦の一年とずれが生じるので、毎年カレンダー上では元旦が変わることになる。

今年の旧暦元旦は、新暦では1月29日となり、この前後が正月休みとなる訳だ。

060115kinkan
(中国の南方では、日本の門松のように、めでたい金柑を飾る)

この正月休みに合わせて、ボーナスや祝い金などがでるから
旧正月前のひと月位がいわゆる歳末商戦となり、
一年で一番、消費者の購買意欲が刺激される期間となる。

060115kinkan2
(会社でも金柑やポチ袋が飾られる-台湾のオフィスで)

家庭や職場の正月準備はもとより、贈答の習慣もあるため
高額なギフト商品もこの時期良く売れる。

香港・台湾をはじめ、東南アジアの大都市でも
当然、日本食品は好んで選ばれるから、
どうしても高価になりがちな日本製の輸出食品は、この時期に販売するのが得策でもある。

日常売られている商品なら押しなべて何でも良く売れるが、
この時期に特に良く売れるものがいくつかある。
でも、これは輸出に真剣にチャレンジする人が得られるノウハウでもあるから、残念ながら、ここでは紹介できない。

また、パッケージの色やデザインの工夫をすると売り上げが変わる。
買ってそのままギフトとして使える凝った包装の商品は人気が高い。

パッケージのデザインについては、現地の嗜好に合わせて改良すると売れる場合と日本のものをそのまま用いた方が、いわゆる「舶来信仰」を刺激してよく売れる場合があるから、一概にどちらが良いとは言えないのである。あまり精巧に現地化したパッケージにすると、折角の日本直輸入のテイストが失われる場合があるから注意が必要だ

ある食品などは、この春節商戦で一年のほとんどの売り上げを稼ぐから、バレンタインデーのチョコレートやクリスマスケーキよろしく、売る方は当然真剣勝負なのである。

今年は、アジアが全般的に景気回復基調にあり、各都市で例年になく売り上げが伸びているようである。

060115newyear