新年あけましておめでとうございます
必ず現場に在り だと、ますます僕は確信を深めつつある。
<日本の農林水産物の輸出、海外展開><新時代の地域活性化><アジアとの新連携>を目指し、 海外に向けてニッポンを売り込み、地方の元気作りを支援する行動派コンサルタントの奮闘記
またまたご無沙汰してしまいました。
ごめんなさい。
8日から12日間、急きょ台湾、香港、中国広東、マカオを回ってきました。
目的はもちろん反日の嵐に揺れるアジア各地で、ニッポンの地方の販路開拓現場の実情はどうなっているか、自分の目と耳と肌の知覚アンテナで感じるためです。
普段はいつも穏やかな香港・ビクトリア湾も今回はとても荒れた
思えば、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行したときも、香港・台湾に向かう大きなエアバス旅客機の乗客はたった数人という体験から、2度の鳥インフルエンザ、靖国参拝、さらに、一昨年の中国漁船体当たり事件、昨年の原発風評など、それらの渦中にあって、いち早くサービス現場の実情を観ておくことが、少しでも元気ニッポン全国の仲間の皆さんたちへの参考に供したいとの思いからなのです。
(断っておきますが、私が触れるべき現場というのは、デモの様子や、流行病で野戦病院化した医療現場なんかじゃありませんので。絶対に近寄ってはいけません)
各地では様々ビジネス関係者、支援機関サポーターの皆さんの生の話を聞いたり、販売サービス、物流などの現場に行ったり、テレビや新聞などの現地報道などに浸りっぱなしになるのです。
いよいよ神戸BEEFが香港上陸!
だから、いくら現場のライブとはいえ、
一部の見聞や伝聞ということになりますから、これだって部分的な体験談に過ぎない訳ですけど。
中国、香港、台湾というと
とかく同じ中華系と一括りにされがちですが、
それぞれに反応や行動パターンが違います。
中国大陸が一番過激だと思われがちですが、
報道では香港が最も強烈でしたよ。
香港の街頭で売られている英字紙
親日といわれる台湾でも
戦後史を観れば必ずしもすべてがそうではないことは理解できるでしょう。
台北郊外でプロジェクトが始まる
今回は残念ながら路地裏歩きの時間はゼロだった・・・。 台北・天津街で
台北世界貿易センター展示場では次の展示会の準備が進んでいた
とはいえ、あれだけ過激な報道、散発的な事件があるにもかかわらず、消費者・生活者としての市民多数の消費行動は目立って変化していません。
香港の中心街で行われたドラえもんのイベントには大勢の人でごった返した
子供の笑顔をみると、今回は一際ホッとする
もちろんこれが国家や組織、イデオロギーとなると、まるで違う見方をしているのですから十分に注意しなければなりません。
海を超えると、様々な視点、価値観等が、多様に複合的に存在しているのです。
最近、円高や景気動向にばかり目を奪われていましたが
改めて海外でチャレンジする原点に立ち戻った感覚が鮮明に蘇り、背筋が伸びる思いがしたのです。
酷暑のただ中、熊本県阿蘇市を訪ねた。
そう、先月11日から発生した「九州北部豪雨」で
もっとも被害の大きかった地域のひとつである。
阿蘇五岳の山腹もごらんのとおり、
普段ならばこの季節、鮮やかな緑に覆われている斜面も
猫が引っ掻いたように深くえぐられた跡が生々しい。
麓の土砂ダムにはおびただしい流木や土砂が堆積し
行く手を塞いでいる。
夏休みの観光シーズンを迎え、
危険な個所を応急手当てを施され、
幹線観光道路は安全が確保されている。
連日の全国ニュースで報道されていた内牧(うちのまき)地区は、
阿蘇を代表する温泉街のひとつだが、
付近を流れる黒川が氾濫して大きな被害を受けた。
なかには1メートル以上の水が押し寄せ、
ホテルや病院に深刻な打撃を与えたという。
地域の被災廃棄物(水害がれき)置場に行ったら息を呑んだ。
おびただしい量のがれきが積み上げられている。
これでも半分以上が処理されたというのだから
その被害がいかに大きかったかが想像される。
話を聞けば、
水分を含んだ畳は、大人二人でも持ち上がらないほど
重くなるのだそうだ。
また、火山灰の土砂を含む洪水は泥流と化し、
排除がままならない。
さらに、水が引くと今度はセメントのように固まり、
手が付けられないほどの状態だったと言う。
地区の親しい畜産農家さんをお見舞いに訪ねた。
幸い、畜舎も水田、畑も
道路一本隔てて難を逃れたそうだが、
避難指示が出て数日間非難をされていて連絡がつかなかった。
当日深夜の豪雨の恐怖体験を伺い、
その後の気の遠くなるような復旧の苦労を耳にすると
かける言葉がまったく出てこない。
20年前にもこの地区では
浸水被害が出るほどの豪雨があったが
今回の被害は比べ物にならないそうだ。
このお家からわずか150メートルほどの裏手では
外輪山の麓の土砂が崩落して家屋を呑みこみ
3名の尊い命が犠牲となった。
絶句して腰が抜けてしまった。
全国、そして海外でも自然災害が多発している。
この現実にどう向き合うべきか思案しているさ中にも
また新たな被害が地域を襲い続ける。
大都市に対しても生命線の
食糧、水、空気、電気、元気を供給している地方が
次々と深刻な打撃を受けているのだ。
待っていてはもう答えは出ない。
昨夜まで香港経由で中国広東に駆け足で行って来た。
滞在中、ずっと雨模様でうんざりしたが
香港では今まで見たこともないような光景を観てショック。
23日夜から24日未明にかけて襲った台風8号
(アジア名:ヴィセンティ・韋森特)の直撃を受け、
かなりの被害を受けた様子だった。
シグナル10という最高度レベルの台風警報が発令され、
24日の晩は強風と大雨に一睡もできなかったと友人が恐怖を語っていた。
シグナル10が発令されたのは1999年以来というから13年ぶりということになる。
ちなみにシグナル8以上で学校や会社は休みとなる。
僕が訪ねたところも、大きな街路樹が根こそぎ倒れ、
太い生樹の枝が折れるなど、その物凄さがうかがえる。
この地域でこれだけの台風が発生するのは珍しいことだそうで
先日も豪雨が九州を襲ったが、
ここ香港でも異常気象、地球の変化が噂されるようになっている。
それでも郊外の大型アウトレットモールに足を運べば
買う気満々の中国大陸から来た観光客でごった返し
そんな土砂降り雨にもかかわらず、
目を疑うような買い物ぶりを今日も見せつけていた。
これも一陣の強大台風と言えばそうかも知れない…。
福岡県、大分県と並んで
今回「九州北部豪雨」で大きな被害を受けた熊本県を
3日間かけて、現在なお復旧作業中の阿蘇地方を除く
県下を巡回訪問してきた。
熊本市の中央を流れる白川 普段は清らかな水をたたえる清流も今回濁流と化した爪痕を初めて目撃した
JAの方の話によると20日現在、未集計の数字でも
熊本県など被災3県では1100億円を超えるという
桁違いの被害が発生しているらしい。
あちこちで重機を用いて護岸工事をしていた
未だに阿蘇地方では道路が寸断されて車両が進入できず
JA職員が人海戦術で物資を搬入している所もあるという。
熊本市から阿蘇地方を眺める あの山懐では未だ懸命な救出復旧作業が続いている
それでも各地を訪ねると多くの生産者、事業者、行政、JA関係者の皆さんたち延べ150名を超える熱心な皆さん方と海外販路開拓について、情報交換をこの3日間で集中的に行なった。
安全・健康に心を込めた商品創りを目指す水俣の町
この2年間、県庁の担当官と一緒に
県下50を超える事業者を訪れ、
現場の声を聞き、支援の戦略戦術メニューを策定したり
海外での個別サポートを行ない、実績を積み上げている。
販路開拓にかける事業者の皆さんの熱意には、
いつも圧倒される火の国の熱いマグマが沸騰している。
大人気キャラクター「クマモン」関連商品も溢れている
この熊本県ほど海外販路開拓においては、
間違いなく最も熱心で、層が厚い県はないだろう。
3~5年先が楽しみだ。
必ず結果を出すことは間違いない。
一日も早い復旧を願い、被災された皆様には
心からお見舞い申し上げます。
明日6月23日、すなわち旧暦の5月5日は端午節といって
春節、中秋とならぶ三大節句のひとつである。
節句の挨拶や贈り物などの需要もあるので
商品によってはギフトシーズンとして販路開拓に活用している諸氏もおられる。
端午節と言えば、香港のドラゴンボート(龍船)レースや台湾ちまき(粽子)、ヨモギや菖蒲を飾る習慣などを思い出す。
この節句の起源は、楚の屈原を偲んて行われていることをご存知の読者も多いことだろう。
端午節前までは、寒さ暑さも安定せず、これを境に夏本番を迎えるのだ。
先日、台北に立ち寄ったら
ありました、ありました、ちまきを売っていた。
台北の露天市場で
製造直売?! 台北晴光市場で 2012年6月
現代の家庭ではチマキを作るところは少なくなっているそうで、
もしやダイエット等と称して更に消費が減っているのでは? なんて心配する。
ちまき調理セットを売っている
チマキの具につかう干しシイタケや貝柱なども売っている。日本産もあるかも
しかし、そこは業界も黙っていないようである。
ベジタリアンちまき、健康ちまき、冰ちまき、フルーツちまき、アイスクリームちまきなんてのも登場しているから面白い。
台北で仕入れた本によると、
ちまきの起源は、夏、または夏至の食べ物で、祭祀に使われていたそうである。
ここ台湾では「ちまきを包む」という言い方が、
合格や当選と語呂がいいので、試験や選挙で縁起が良い食べ物だとされている。
ちまき製造工場で 2012年6月
さあ、今こそマーケティング頭をひねってみよう!
ちまきのシーズン、中秋の月餅のシーズンに
わがニッポンの食文化や技術とのコラボは考えられないか?
アイデアがいくつか出てきそうだ。
24日に再度台北に立ち寄るから、
本場の、節句のちまきを食べてみようかな。