年頭のご挨拶   見えない時代を乗り越える時  

        
新年あけましておめでとうございます
 
 
年末に総選挙と政権交代があり、
今年は元旦から期待と不安が入り交じった幕開けです。
 
 
デフレ克服、インフレターゲット、原発、領土、TPPなど
どれもグレーゾーン、中間を取るような結論はありえない、
待った無しの問題が立ちはだかっている。
 
 
誤魔化して先送りされることはあるかも知れないけれど…。
しかし、その時の副作用はきっと計り知れない。
 
 
私たちは、すぐ先ですら見通せない時代の転換期に立ち往生しているかのようだ。
 
我々の前を歩む国もない。
 
 
だからこそひとり一人の構想力が試されるのだ。
 
 
変化する時代にどう向き合うべきかの答えは、
必ず現場に在り だと、ますます僕は確信を深めつつある。
 
 
今年一年もまた、皆さんとご一緒に
現場を通じて、この時代の答えを探索しましょう!!
 
 
2013年が皆さまにとって幸多き年になりますように…
 
 
本年もブログ“ニッポンを売る!”を
どうぞよろしくお願い申し上げます。
 

年末のご挨拶 スカイブルーの2013年を目指して

         
今年一年間、ブログ“ニッポンを売る!”に
沢山の皆さまにお立ち寄り頂きまして
本当にありがとうございました。
 
 
未曽有の被害を受けた昨年の東北大震災を受けて
今年は少し無理をして日本全国を飛び回りました。
 
 
再会を果たした相変わらず元気な皆さん、
初めて出逢った目を輝かせていた皆さん
本当に多くの方々と出会い、大いに刺激を受けました。
 
Dscn0043
兵庫県神戸港の眺望  5月
 
 
そのたびに、心の中に抜けるような青空が広がり
爽やかで、しかも頼もしい気持ちにあふれたのでした。
      
   
Dsc04182
那覇の街頭で 11月
 
 
しかし、実際の天気は、特に秋以降、
全国的に日照不足に見舞われ
農産物ほか様々な産業に影響を与えています。
 
 
来年はぜひ青い空を眺め続けられるよう、希望を込めて
今年訪ねた青空美しい思い出のカットを紹介します。
 
 
Dsc_9343
開業前のスカイツリーと桜の花  東京都墨田区 4月
 
 
全国のどの都市、どの街に行っても
ニッポン再興をスローガンに多くの人たちが
現状打破を目指して立ち上がった印象が深い一年でした。
 
Dsc_6868
津波に襲われた街も道路が貫き、復興が加速される  宮城県亘理町 5月
 
 
各地でワクワクするようなプロジェクトが生まれており
これからの推移が楽しみです。
 
  
Dscn9060
国宝・松本城(長野県)の美しさに絶句 3月 今年は名城を抱える街との縁が多かった
 
 
過度に周りの眼やこれまでの常識にとらわれることなく、(自分で作り上げている)壁や限界を乗り越えてもらいたいと願っています。
 
Dsc_0998
  香港の寺廟の門前で  6月
 
 
海外でも、今年は変節の一年となりました。
 
 
1月の台湾を皮切りに、
香港、ロシア、フランス、アメリカ、中国、韓国と
各国で元首級の交替や改選が行なわれ
国民世論を意識した政治が行われました。
 
 
Dsc03286
並立する中国銀行とカジノビル   マカオ 9月
 
 
我が国も毎年恒例の首相が替わっただけでなく
政権交替まで起こり、閉塞打破の風が吹きました。
 
 
来年は、世界中で新しい秩序、価値観を求めて
経済・社会情勢に大きな変化や、
重大な決断が次々と求められそうな予感がします。
 
 
Dsc_7222
寒中に日差しが差し込み、思わず歩みにも力がみなぎる  札幌で 2月
 
 
変化はチャンス!
 
私はずっとそう言い続けています。
 
 
素晴らしい伝統や文化、技術を守るためにも
また長年守り続けてきた人の姿勢を見るにつけ
変化の時こそチャンスなんだと
向き合う気持ちを持ちたいと思います。
 
      
Dsc_9856
大勢の人たちと異なる視座を常に持ち続けていたい…  シンガポール 2月
 
 
全国・全員が一律ではなく、
多様な考え方、価値観、戦略戦術で行動する人たちが
生き生きとチャレンジできる地域、組織、ネットワークを
来年も応援し続けていきたいと考えています。
 
Dscn3782
俯瞰できる高い視点からも、時代の変化や潮目を見逃したくない
 
 
 
どうか皆さん、佳いお年をお迎えください。
 
  
Dscn2118
台湾中部の古都 鹿港にて 6月
 
 
賀状、年始メール等は欠礼させていただきますことを
この場をお借りしてお詫び申し上げます。
 
 
高い志と自信を持って、一歩ずつ昇っていきましょう!!
 
Dsc_3940
7月に水害に見舞われた熊本県阿蘇の草千里。右上の雲が昇天する龍に見えませんか?    
 
 
 
今年一年間、本当にありがとうございました。
 
 

東西にて年の瀬二題(その1)

 
台湾での出張も終え、
台北・松山空港から朝の便で羽田空港に帰国。
その間 2時間25分。
 
便利な時代になった。
 
 
浅草で用事を済ませての帰路、
平日の昼間というのに浅草寺は参詣者でごった返している。
 
Dsc00649
 
この日は、歳末恒例の羽子板市のさ中だった。
 
Dsc00486
   
Dsc09962
 
もみくちゃの状態でビックリしたが、
やはり賑わってる方が活気があって楽しくなる。
 
Dsc00461
   
Dsc_9104
 
気風のいいお兄さんの口上や粋な姐さんの愛想と
縁起担ぎにやって来た江戸っ子客とのやりとりが小気味が良くて、つい聞き惚れてしまう。
 
Dsc_9095
                       
Dsc00435
       
Dsc00542
外国人観光客の眼には、羽子板、屋台はどう映っているんだろうか?
 
 
そのうちあちこちから三三七拍子の威勢の良い掛け声が聞こえて来る。
 
高額な羽子板が売れたんだな。
 
Dsc00713
英語での中継風景  外国メディアだろうか。日本らしいものほど海外では注目される
 
 
今年年末の景気は、この三三七拍子の掛け声の多さで測れるかのよう…。
 
Dsc00661
世相羽子板も
 
 
店主が買い物客に丁寧に礼を述べた後、
    
良い年をお迎えくださいね~っ!
 
Dsc09885
 
 
この一言で、もう年末であることを自覚する。
 
 
Dsc00729
     
    
 
あっという間の一年。
      
   
Dsc01152
父方本家は浅草にあった。僕のルーツ。
 
 
今年僕は、いったい何か役に立ったのだろうか?
 
 
自問はするが、にわかに自答できない年の瀬だ。
 
 
Dsc00259_2
仲見世通り
 
 
心の迷いをこの羽子板でバシッと弾き返したい・・・。
 
  
Dsc09829
新旧の塔と飛び立つ鳩
     

ホイコーローが無性に食べたくなった日

麻婆豆腐と並んで日本でもなじみの深い中華料理のひとつにホイコーロー(回鍋肉)がある。
     
豚肉とキャベツ、ピーマンなどの野菜を
一度鍋で、油通し、または下茹でしてから一旦外に取り出し、その鍋を今度は油で強く熱しておいて、具材をもう一度鍋に戻して短時間でジャッと炒める。
 
鍋の二度使いの料理である。
   
     
Dsc09412
四川省成都で   2006年4月
 
 
日本では、甜麺醤の効いた甘辛い味が鼻をくすぐり、舌を楽しませるが、本来は四川料理で、キャベツの他にもニンニクの芽と豚肉とを炒めたものもあり、味付けも豆板醤などを用い、ずっと辛くてシャープな味がする。
 
Dsc03227
成都のレストランにて  2006年
 
 
回鍋肉の「回鍋」とは、
鍋を回すとか具材を回転させるのではなく
一度外に取り出したものを元に戻す意味である。
 
Dsc08837
台湾の料理番組から  東風チャンネル
    
   
 
実は、台湾では、先の日本の総選挙で自民党が大勝して
安倍晋三総裁が次期首相に決まったことを「回鍋首相」と表現している。
 
Dsc09572
テレビニュースから  12月17日の中天ニュース
 
 
すでにお分かりだと思うが、
5年前一度首相を務められており、一旦野に下り、今回、再登板したことを外から戻るという意味で回鍋を使っているのである。
    
     
Dsc01686
12月17日付け中国時報から
 
 
訳せば、「返り咲き」といったところだろうか。
 
   
Dsc09651
17日 中天ニュース画像から
 
 
返り咲きと花にたとえる日本語と
回鍋と団子(食べ物)に例える中国語との違いが面白い。
 
 
Dsc09726
台湾ではどの新聞も一面トップの扱い。しかも全面記事である。日本への関心がいかに高いかが分かる。かたや僕らは海外情勢について、これだけの強い関心を持っているだろうか?
 
 
 
明日のランチは、ホイコーローにしょっと!
   
   
 
Dsc_4803
実に豊富な台湾の食材
            

海外で花開いたBonsai

            
ここは宇都宮線土呂駅。 大宮の次の駅である。
 
Dsc02484
 
以前は、「とろ」と言えば、
弥生時代の遺跡で有名な静岡市の登呂を連想していたが
今は、ここ埼玉県さいたま市の土呂の方がなじみが強くなった。
 
なにしろあの有名な盆栽町があるからだ。
 
 
この日の目的は、近くの埼玉県自治人材開発センターで行われた、シティープロモーションに関する研修会に参加したのだった。
 
Dsc02501
県、および県下各自治体の職員の皆さん方と活発なやり取りを行なった
 
 
   
さて、このセンターの建物の隣に「大宮盆栽美術館」がある。
 
Dsc02509
 
格調高い日本家屋のエントランスが心を落ち着かせる。
 
 
Dsc02513
 
日本を代表する文化のひとつでもあり、最近、海外からの見学客も多いそうだ。
 
 
Dsc02541
「季節の一鉢」と題されたこの作品は、この一本の低木から深山幽谷の晩秋の紅葉風景を想起させるからスゴい
 
Dsc02551
       
ネットからのニュースによると、
国内の盆栽人口はピークだった数十年前の3万人から
現在はわずか7千人にまで減少したにもかかわらず、
 
Dsc02585
 
JETROの情報によると、盆栽と庭木を合わせた輸出額は、平成13年度の6億4千万円から、昨年はなんと10倍の67億円の最高金額を記録したという。
 
Dsc02568
    
    
まさに、海外に販路を開拓して、勢いを取り戻している好例である。
 
   
Dsc02593
    
 
主な輸出先は、
中国、イタリア、オランダ、米国なのだそうだが、
     
    
アジアでは富裕層がステータスシンボルとして高額品を買い求め、欧州では簡易な盆栽がインテリアとして受け入れられる傾向にあるという。(以上の出所は、Sankei Biz10月5日付)
 
 
Dsc02607
 
    
技術者も各国に派遣され、その匠の技術が絶賛されているという。
 
まさに、自然をアートする最前線なのである。
   
Dsc02536
 
日本国内では、とかく高齢者の優雅な趣味というイメージがあるが、海外では全く違う支持層を開拓したのである。
 
Dsc02590
 
 
日本国内でも「Japanese Bonsai」の復権は間近いに違いない。
 
 
Dsc02618
屋外の庭木も色付きが始まった…
            

現場が第一 荒れるアジアを12日間巡り、自らの原点に立ち戻った

            
またまたご無沙汰してしまいました。

ごめんなさい。
         

8日から12日間、急きょ台湾、香港、中国広東、マカオを回ってきました。

        
       
目的はもちろん反日の嵐に揺れるアジア各地で、ニッポンの地方の販路開拓現場の実情はどうなっているか、自分の目と耳と肌の知覚アンテナで感じるためです。

     
Dsc04321
普段はいつも穏やかな香港・ビクトリア湾も今回はとても荒れた
         
             

思えば、2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行したときも、香港・台湾に向かう大きなエアバス旅客機の乗客はたった数人という体験から、2度の鳥インフルエンザ、靖国参拝、さらに、一昨年の中国漁船体当たり事件、昨年の原発風評など、それらの渦中にあって、いち早くサービス現場の実情を観ておくことが、少しでも元気ニッポン全国の仲間の皆さんたちへの参考に供したいとの思いからなのです。

(断っておきますが、私が触れるべき現場というのは、デモの様子や、流行病で野戦病院化した医療現場なんかじゃありませんので。絶対に近寄ってはいけません)

 

      
各地では様々ビジネス関係者、支援機関サポーターの皆さんの生の話を聞いたり、販売サービス、物流などの現場に行ったり、テレビや新聞などの現地報道などに浸りっぱなしになるのです。
      
Dsc04512
いよいよ神戸BEEFが香港上陸
          
      
だから、いくら現場のライブとはいえ、
一部の見聞や伝聞ということになりますから、これだって部分的な体験談に過ぎない訳ですけど。
           

中国、香港、台湾というと
とかく同じ中華系と一括りにされがちですが、
それぞれに反応や行動パターンが違います。
           

中国大陸が一番過激だと思われがちですが、
報道では香港が最も強烈でしたよ。
           

Dsc04061
香港の街頭で売られている英字紙
         

親日といわれる台湾でも
戦後史を観れば必ずしもすべてがそうではないことは理解できるでしょう。

      
Dsc08287
台北郊外でプロジェクトが始まる
     
Dsc07990
今回は残念ながら路地裏歩きの時間はゼロだった・・・。 台北・天津街で
       
Dsc08595
台北世界貿易センター展示場では次の展示会の準備が進んでいた

      
とはいえ、あれだけ過激な報道、散発的な事件があるにもかかわらず、消費者・生活者としての市民多数の消費行動は目立って変化していません。

      
Dsc05846
香港の中心街で行われたドラえもんのイベントには大勢の人でごった返した
       

Dsc05864        
Dsc05809
子供の笑顔をみると、今回は一際ホッとする

 

もちろんこれが国家や組織、イデオロギーとなると、まるで違う見方をしているのですから十分に注意しなければなりません。

 

海を超えると、様々な視点、価値観等が、多様に複合的に存在しているのです。

 

最近、円高や景気動向にばかり目を奪われていましたが
改めて海外でチャレンジする原点に立ち戻った感覚が鮮明に蘇り、背筋が伸びる思いがしたのです。
                       

元気の源が失われる危機感を実感した

                                              
酷暑のただ中、熊本県阿蘇市を訪ねた。
       

そう、先月11日から発生した「九州北部豪雨」で        
もっとも被害の大きかった地域のひとつである。

        

Dsc_3555
      

阿蘇五岳の山腹もごらんのとおり、
普段ならばこの季節、鮮やかな緑に覆われている斜面も
猫が引っ掻いたように深くえぐられた跡が生々しい。

   
Dsc_3608
     

麓の土砂ダムにはおびただしい流木や土砂が堆積し
行く手を塞いでいる。

   
Dsc_3652

   
Dsc_3577

夏休みの観光シーズンを迎え、
危険な個所を応急手当てを施され、
幹線観光道路は安全が確保されている。

   
Dsc_5012

          
連日の全国ニュースで報道されていた内牧(うちのまき)地区は、
阿蘇を代表する温泉街のひとつだが、
付近を流れる黒川が氾濫して大きな被害を受けた。
         

なかには1メートル以上の水が押し寄せ、
ホテルや病院に深刻な打撃を与えたという。

     

地域の被災廃棄物(水害がれき)置場に行ったら息を呑んだ。

 
Dsc_4898

             
おびただしい量のがれきが積み上げられている。

  
Dsc_4865
      

これでも半分以上が処理されたというのだから
その被害がいかに大きかったかが想像される。

  
Dsc_4878

話を聞けば、
水分を含んだ畳は、大人二人でも持ち上がらないほど
重くなるのだそうだ。
      

また、火山灰の土砂を含む洪水は泥流と化し、
排除がままならない。
    

さらに、水が引くと今度はセメントのように固まり、
手が付けられないほどの状態だったと言う。

     

       
地区の親しい畜産農家さんをお見舞いに訪ねた。
    

幸い、畜舎も水田、畑も
道路一本隔てて難を逃れたそうだが、
避難指示が出て数日間非難をされていて連絡がつかなかった。
        

当日深夜の豪雨の恐怖体験を伺い、
その後の気の遠くなるような復旧の苦労を耳にすると
かける言葉がまったく出てこない。

    
Dsc_4924
      

20年前にもこの地区では
浸水被害が出るほどの豪雨があったが
今回の被害は比べ物にならないそうだ。
     

このお家からわずか150メートルほどの裏手では
外輪山の麓の土砂が崩落して家屋を呑みこみ
3名の尊い命が犠牲となった。

  
Dsc_4954       

絶句して腰が抜けてしまった。

  
Dsc_4930

      
       
全国、そして海外でも自然災害が多発している。

     

この現実にどう向き合うべきか思案しているさ中にも
また新たな被害が地域を襲い続ける。
        

Dsc_4941

        

大都市に対しても生命線の
食糧、水、空気、電気、元気を供給している地方が
次々と深刻な打撃を受けているのだ。

               

Dsc_4955

           

        

待っていてはもう答えは出ない。
        

東洋の真珠に一陣の強風を観た

          
昨夜まで香港経由で中国広東に駆け足で行って来た。

    

滞在中、ずっと雨模様でうんざりしたが
香港では今まで見たこともないような光景を観てショック。

  
Dscn7068
    

23日夜から24日未明にかけて襲った台風8号
(アジア名:ヴィセンティ・韋森特)の直撃を受け、
かなりの被害を受けた様子だった。

   
Dscn7037

   

シグナル10という最高度レベルの台風警報が発令され、
24日の晩は強風と大雨に一睡もできなかったと友人が恐怖を語っていた。

   
Dscn7053

    

シグナル10が発令されたのは1999年以来というから13年ぶりということになる。
            
ちなみにシグナル8以上で学校や会社は休みとなる。

   
Dscn7040

            

僕が訪ねたところも、大きな街路樹が根こそぎ倒れ、
太い生樹の枝が折れるなど、その物凄さがうかがえる。

  
Dscn7033
   

この地域でこれだけの台風が発生するのは珍しいことだそうで
先日も豪雨が九州を襲ったが、
ここ香港でも異常気象、地球の変化が噂されるようになっている。
   

Dscn7024       
Dscn7036

     

それでも郊外の大型アウトレットモールに足を運べば
買う気満々の中国大陸から来た観光客でごった返し
そんな土砂降り雨にもかかわらず、
目を疑うような買い物ぶりを今日も見せつけていた。

     
Dscn7170    
Dscn7191
   
Dscn7223
        
   

これも一陣の強大台風と言えばそうかも知れない…。
            

試練を超えて希望に向かう火の国

   
福岡県、大分県と並んで
今回「九州北部豪雨」で大きな被害を受けた熊本県
3日間かけて、現在なお復旧作業中の阿蘇地方を除く
県下を巡回訪問してきた。

  
Dscn6421
熊本市の中央を流れる白川  普段は清らかな水をたたえる清流も今回濁流と化した爪痕を初めて目撃した

   
JAの方の話によると20日現在、未集計の数字でも
熊本県など被災3県では1100億円を超えるという
桁違いの被害が発生しているらしい。

   
Dscn6626
あちこちで重機を用いて護岸工事をしていた

   
未だに阿蘇地方では道路が寸断されて車両が進入できず
JA職員が人海戦術で物資を搬入している所もあるという。

    
Dscn6429
熊本市から阿蘇地方を眺める あの山懐では未だ懸命な救出復旧作業が続いている

   
それでも各地を訪ねると多くの生産者、事業者、行政、JA関係者の皆さんたち延べ150名を超える熱心な皆さん方と海外販路開拓について、情報交換をこの3日間で集中的に行なった。

   
Dscn6498
安全・健康に心を込めた商品創りを目指す水俣の町

   
    
この2年間、県庁の担当官と一緒に
県下50を超える事業者を訪れ、
現場の声を聞き、支援の戦略戦術メニューを策定したり
海外での個別サポートを行ない、実績を積み上げている。

     

販路開拓にかける事業者の皆さんの熱意には、
いつも圧倒される火の国の熱いマグマが沸騰している。

  
Dscn6660
大人気キャラクター「クマモン」関連商品も溢れている

      
    
この熊本県ほど海外販路開拓においては、
間違いなく最も熱心で、層が厚い県はないだろう。

  
3~5年先が楽しみだ。
     

必ず結果を出すことは間違いない。

    
Dscn6606
   

一日も早い復旧を願い、被災された皆様には
心からお見舞い申し上げます。

                       

夏を迎える節句

            
明日6月23日、すなわち旧暦の5月5日は端午節といって
春節、中秋とならぶ三大節句のひとつである。
    

節句の挨拶や贈り物などの需要もあるので
商品によってはギフトシーズンとして販路開拓に活用している諸氏もおられる。

      

端午節と言えば、香港のドラゴンボート(龍船)レースや台湾ちまき(粽子)、ヨモギや菖蒲を飾る習慣などを思い出す。

   

この節句の起源は、楚の屈原を偲んて行われていることをご存知の読者も多いことだろう。
    

端午節前までは、寒さ暑さも安定せず、これを境に夏本番を迎えるのだ。

      

     
先日、台北に立ち寄ったら
ありました、ありました、ちまきを売っていた。

  
Dsc_5957
台北の露天市場で

   
Dscn3014
製造直売?!  台北晴光市場で  2012年6月

   

現代の家庭ではチマキを作るところは少なくなっているそうで、
もしやダイエット等と称して更に消費が減っているのでは? なんて心配する。
   

Dscn3010
ちまき調理セットを売っている

  
Dsc_7948
チマキの具につかう干しシイタケや貝柱なども売っている。日本産もあるかも

     

しかし、そこは業界も黙っていないようである。
    

ベジタリアンちまき、健康ちまき、冰ちまき、フルーツちまき、アイスクリームちまきなんてのも登場しているから面白い。

     

台北で仕入れた本によると、
ちまきの起源は、夏、または夏至の食べ物で、祭祀に使われていたそうである。
    

ここ台湾では「ちまきを包む」という言い方が、
合格や当選と語呂がいいので、試験や選挙で縁起が良い食べ物だとされている。

   
Dscn3289
ちまき製造工場で   2012年6月
   
Dscn3285        
   
             
    
さあ、今こそマーケティング頭をひねってみよう!
       

ちまきのシーズン、中秋の月餅のシーズンに
わがニッポンの食文化や技術とのコラボは考えられないか?

        
アイデアがいくつか出てきそうだ。

     

24日に再度台北に立ち寄るから、
本場の、節句のちまきを食べてみようかな。

   
Dscn3043