東京・虎ノ門で、農水省、関東農政局等の主催によるブランド保護対策セミナーが開催された。
(セミナー会場)
中国・台湾への農水産品の輸出に関わるブランド保護対策に関するセミナーは、国内でも新らたな試みらしく、たいへん勉強になった。
やはり東京、大阪には、このような情報収集の機会があるから
私のような活動をしている者は
平素出来るだけフットワークを軽くしておき
情報源を広げておかなければならない。
セミナーの前半は、中小機構国際化アドバイザーの太田光雄氏による「中国・台湾における日本産農産物のブランド保護対策」についての講演だった。
実は、太田先生は、私が20年ほどまえ前職当時、住友商事の中国食品関連のご担当をされており、数年間にわたり、よく一緒に仕事をしていたのだ。
早くから中国に対してとても造詣が深い方で、まだ駆け出しだった私に、いろいろと教えていただいたことを思い出す。
講演では、中国における商標・ブランド戦略など知的財産権に関する様々な情報や事例を挙げて、広範囲な紹介がなされた。中国での「青森」に関する商標権の争議や無印良品をめぐる日中間の侵害事例の経緯など細かく解説され、非常に参考になった。
海外における販売戦略において、日本産農産品や食品などは高級商品として扱われるだけに、ブランド維持やコピー対策などでも、「守りとしてのブランド対策」と、積極的に販売を展開するための「攻めのブランド戦略」のふたつの視点があることを再認識した。
ルート開拓にどうしても関心が偏りがちだが、このブランド構築と保護対策は、これからますます重要になると感じた。
多くの関係者が懸念するアジア市場でのコピー商品の出現は、当事者だけでは解決できないので、ぜひとも国の支援が必要な分野である。地方で輸出を展開するには、国や専門家との連携を強化すべきである。
このような情報は、私もぜひ地方で発信していかなければならない。 (続く…)