昨年の農産物輸出実績

          

昨年(平成18年)の農林水産物の輸出実績(速報値)が公表された。

         

農林水産物全体の輸出額は対前年で+13.0%増加し
3,741億円になった
という。

    

このうち
農産物は+9.9%増加し1,947億円
林産物は-1.5%減少し90億円、
水産物は+17.7%増加し1,703億円となっている。

      

輸出先上位国・地域は、
     
1位が米国で662億円、2位が香港で610億円、3位が中国で585億円、4位が韓国で493億円、5位が台湾で408億円、6位がEUで192億円、7位がタイで188億円、8位がシンガポールで84億円の順。

   

近年中国の伸びが目立っているようだ

       
近年輸出額が増加している具体的な品目としては、

(援助米を除く)(4億円、13年比+497%)
ながいも(18億円、13年比+172%)
りんご(57億円、13年比+929%)
もも(4億円、13年比+4,558%)
緑茶(31億円、13年比+266%)
菓子(100億円、13年比+163%)
丸太(4億円、13年比+662%)
さけ・ます(177億円、13年比+452%)
さば(127億円、13年比+2,478%)
かつお(50億 円、13年比+205%)
ホタテ(102億円、13年比+186%)
    
などが挙げられている。

       

5年前に比べて大幅に伸びている品目があることがわかる。

   

絶対額で言えば、これからの品目が多いが、
昨年、全国の挑戦者たちが努力した成果も含まれる。

        

瞬間風速でなく、着実な実績となって欲しい。

   

(資料出所:農林水産省国際部)

      

車販売でも日本を抜いた中国

   
新年早々、あるニュースに目が留まった人もあるだろう。

    

昨年の中国での自動車販売数が日本を上回ったという記事である。

   

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上海にて

    

中国汽車(自動車)工業協会の発表によると、
2006年の中国製自動車販売台数が、前年比25.1%増の721万6千台だったと発表した。

    

輸出を差し引き、輸入車を加えた正味の国内販売台数は約715万台で、日本の約574万台を抜き去り、堂々の世界第2位の市場となった訳だ。

   

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今年は800万台を越える見通しとされる。

    

ちなみに、米国は1,655万台と圧倒的な自動車大国だが、中国が1000万台の大台に乗るのは、上海万博が開催される2010年には実現しそうだ。

    

参考までに、中国の昨年の生産台数は、前年比27.3%増の728万台で、ドイツを抜いて、アメリカ、日本に次ぐ世界第3位になったとみられている。

    

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空港を結ぶ高速道路

     

     
今回も、上海の浦東国際空港から市街につながる数十キロの高速道路沿いにそびえる大型の広告は世界各国の自動車のものばかり

     
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日本車

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ドイツ車

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アメリカ車

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韓国車

    

少し前までは、工業開発区や不動産の広告が多かったはずだが・・・。

        

街を歩くと自動車の洪水だ。
   

     
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観ているだけなら壮観な眺めなのだが、
実際にビジネスで移動するとなると、街中渋滞だらけでまったく時間が読めなくなってしまった。

  

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歩いた方が早い??

    

中心街では、移動手段としての自動車はもう期待できなくなりつつある。
   

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昼間は慢性的な渋滞の上海  

    

90年代のタイのバンコクを思い出させる。

  

また、夕方にもなるとタクシーも拾えない。
   

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タクシーの台数は結構ありそうなのだが、市民が移動の足として気軽に使うようになり、繁華街などでは奪い合いなのだ。
     
バブル時代の新宿や渋谷がそうだった。

    

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また、以前の中国は、一定の訓練を受けた職業運転手ばかりだったが、今は普通の市民が運転するようになったから、交差点や車線変更などで危なっかしいこと極まりない。
   

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もちろん排気ガスのことを考えると大気汚染や温暖化のことが心配だが、日本人や欧米人ならいいが、中国やインド、ロシアの市民が自家用車の便利さは享受してはいけないという理屈はないはず。

   

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なんとか技術革新で環境対策を急ぐべきだろう。

  

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自動車や住宅は、経済牽引の役割を果たすものであり、その国の経済力を如実に反映している。

          

    
中国にもいよいよマイカーブームがやってきたようだ

   

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上海の高級ショッピングモールでは、新車のプロモーション活動も。

    
ライブ演奏も花を添える・・・

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市民のライフスタイルも大きく変化していくことだろう。

    

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中国の車社会はどこへ向かうのだろうか?

              

一転、寒波襲来の上海で

    
暖冬傾向といわれた上海でも、突然の寒波に襲われ
街を歩く人たちもご覧の通りの重装備となってしまった。

      

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私の記憶では、以前は上海でも気温が零下に下がったり、雪が降ったりしていたはず。

   

黄河以北の北方はボイラー暖房が普及しているし、
国から配給される練炭などで家庭でも暖かいが、
上海はこの配給がないので、10年ほど前までは一般家庭には暖房機が無く、真冬の季節は家の中でも分厚い綿入れやオーバーを着込んで、背を丸く縮めながらテレビを見ていたのを何度も目撃した。

    

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朝の路上で

   

「上海はハルビン(中国最北の省都)より寒いよ」などと笑い話になっているほどだった。

   

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繁華街のショーウインドー

   

そう言えば、最近はあまり寒いと感じた事がなかったのは、てっきりエアコンや暖房が普及したためだと思っていたら、やはり暖冬が続いているらしい。

    

暖冬と言えば、最近、どうしても環境変化、異常気象との因果関係を考えてしまう。

   

今回、上海市人民政府の環境政策主管部門とプロジェクトに関する協議も行ったが、責任者の話によると、上海市の経済運営は今年は大きな転換点という位置づけになっている。   

     

去年から始まった第11次5カ年計画では、それまで14年連続二ケタ成長を続けた上海の国内生産額を、今年は9%台に押さえ込むと宣言しているのだ。

   

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経済発展優先から調和社会への転換は、果たして可能なのか?

    

大気、水質、ゴミ廃棄物、緑化、食品衛生など多方面にわたる具体的な施策を紹介してもらった。

  

これらの技術・ビジネス分野でも、今後は日中の「相互依存」「協力関係」が求められている。

   

成長路線からバランスの取れたエコ社会(中国語で生態社会)への転換が実現できるかどうか、いま正念場を迎えている。

   

それにしても、今回は寒い。
      
しばらく外を歩くと手がかじかんでくる。

  

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30年前の冬の上海を体験している者としては、ある意味で懐かしく感じた。

    

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早朝の公園で

    

   

一日の仕事の終わりに、上海風味の暖かいスープが冷えた体を温めてくれる。
    

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日中の日差しで、一斉に洗濯物の花が咲く・・・
  

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新潟国際ビジネスメッセ

16日、新潟国際ビジネスメッセが二日間にわたり開幕し、
午後のビジネスシンポジウムにパネラーとして参加させていただいた。

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地場企業と共に、中国やロシア、モンゴル、韓国など海外からの商談ミッションも参加し、会場ブースでビジネスマッチングに出展した。
  

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シンポジウムのテーマは、「中国東北三省とのビジネスマッチングを求めて -その問題点と解決策を探る」と題し、中国側から三省のビジネス・キーパーソンが熱のこもった講演を行なった。

   

新潟と友好関係の深い黒竜江省からは省商務庁の王副局長、自動車工業など発展著しい吉林省からは人民政府の王副秘書長、省全体で外資誘致を全面展開する遼寧省からは対外貿易経済合作庁の宋副処長が登壇。
     

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各省とも豊富な資源と国家的な東北振興政策を背景に、自信たっぷりにプレゼンテーションを行なった。かつての国有企業の重荷を背負うイメージを払拭するに相応しいなかなかスマートな紹介振りであった。
      

中国東北部、朝鮮半島、極東ロシアに近い新潟は、戦略的にこの「北東アジアとの経済交流」に積極的に取り組んでいる。
     

企業誘致や観光誘致、農産物輸出などにも大変熱心で、私も大いに勉強させてもらった。

  

シンポジウムの進行と総括をされたのが吉田進 (財)環日本海経済研究所理事長で、今回のビジネスメッセの実行委員長である。

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吉田理事長は私の前職の貿易団体の大先輩で、日中貿易業界および中国ビジネスの実証研究では大御所的な存在だ。

最近の中国、朝鮮、ロシアの情勢分析は大変貴重で示唆に富み、今後の地方都市と近隣諸国との経済交流を考える上で大変参考になった。
     

財団法人環日本海経済研究所(通称:ERINA)は新潟を拠点とする実績あるシンクタンクで、中国、北朝鮮、ロシアに精通する若きエキスパートがそれぞれいて、活発な調査研究活動をしている。
   

私も今回のウラジオストク訪問を前に、情報収集の為にわざわざ新潟までERINAを訪ねたほどのとても頼りになる存在だ。

  

北朝鮮の今後の展開次第では、新潟を中心とする日本海側の経済交流が劇的に活発化すると私は観ており、来年、政令指定都市となるこの街を拠点に、元気な日本の地方がまたひとつ飛躍する事を心待ちにしている。
    

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新潟空港で
     

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紅葉の街路樹がロマンチックな新潟の通り

      
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それにしても、どうして新潟で買う柿の種は、こんなに美味しいんだろうか?

      

港湾を視察して

 
ラジオストク港の調査にあたり、沿海州政府、港湾行政機関、管理企業、民間企業などを精力的に訪問し、情報収集を行なった。

   

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行政府の案内で、一般には入れない港湾施設の視察も実現した。

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とにかく目立つのは、日本から輸入されたおびただしい台数の中古車だ。
    

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ほかに建機や農機も多かった。

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日本の地方港にはウラジオ港からは木材や水産物、鋼材関連などが輸出されるが、日本からの輸入貨物は圧倒的に中古車と自動車部品だ。

    
   

市内では、やはり圧倒的大部分が日本の中古車が走り回っている

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道路の車道は、日本と逆の右側通行だが、ハンドルはすべて日本と同じ右ハンドル、とお構い無しである。

   

トラックやバスは、塗装も替えずにそのまま走っている。

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コンテナヤードも管理はされているようだが、それ以外のスペースは、とにかく通関待ちの中古車で溢れているといった状況だ。
     

建築中の駐車場も、まだ工事中なのに、すでに出来上がったフロアから車を保管しているという荒業だ。本当に駐車スペースがないのかも知れないのが、信じられない。
    

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10階建て予定の駐車場ビルが頭上で工事中だというのに・・・

   

ちなみに昨年のウラジオストク商業港のコンテナ取扱量は12万TEUで増加傾向にある。

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ウラジオ港もここ数年中国向けの貨物が増加しており、どちらかというと今は中国の方を向いている感じだ。
    

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また、この現場でも、中国人・韓国人ビジネスマンの精力的な活動ぶり目についた。商談や視察のミッションが相次いでいるらしい。

   

日本人も頑張ってもらいたい。
サハリンプロジェクト中断や漁船銃撃報道だけを観て、ロシア全体に先入観を持ちビジネスの現実から目をそらすことなかれ!

  

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日本から一番近いヨーロッパへ(その2)

 
(前回から続く)

 

機内食を食べ終わったかと思うと、もう降下を始めている。

   

そのうち延々と広がる海岸線とロシアの大地を見ながら無事着陸。
   

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新北九州空港の滑走路を飛び立って着地するまでの時間を正確に計測したら、なんと92分間であった!?

   

九州から東京へ行くのと同じ時間で、飛行機の計器が壊れて、方向を間違ってしまったら、もしかするとウラジオストクに着いてしまうのだ!!  

     

信じられないッ。

   

旧式のタラップを降りて、一台のバスにギュウギュウに押し込まれて発車するまで待つこと10分以上

    

ところが、発車して10秒後に空港ビルに到着、と、バスを降ろされた。

    

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あのタラップから道路隔てたここまでわざわざ満員バスに乗るなんて!!

      
何のことはない、たった20メートルほどの車両用の車道を一本またぐのにわざわざバスに乗せたのだ。歩いても15秒ともかからない。

       

皆んな、エエ~ツとどよめいた。

     

パスポート検査の入国審査では、3つも4つも検査を越えなければならず、しかも要領が悪く、時間ばかりかかる。

      
列も乱れがちで、この気の遠くなる非能率・縦割り手続・ノンビリ作業に忍耐力も限界が来る。

    

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昔懐かし、あのイライラ・・・・

   

「これは30年前の中国、15年前行ったベトナムと同じじゃないか!」

  

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ひと気のない簡素な到着ターミナル
   

僕にとっては、懐かしい昔の社会主義体制を思い出させてくれる有難い経験だったが、これから一体何が起こるのか、と少々暗澹たる想いが頭をよぎりながら、すでに夕闇の迫った薄暗い空港を後にした。

     
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着陸した時は、まだ明るかったのに・・・

 

しかし、空港を一歩外に出ると、それから4日間の間、僕はウラジオストクの魅力にトコトン参ってしまうのだった…。

  

    

日本から一番近いヨーロッパへ行く(その1)

  
物流ビジネスの視察を目的に
ロシアのウラジオストクに出張した。

初めてのロシア訪問である。

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ロシアと言っても、世界一の面積を持ち、
いわゆる極東沿海地区のウラジオストクなら
実は、九州からでもわずか1時間50分で着いてしまう距離なのだ。

  

これなら東京へ行くのとほとんど変わらない。

  

もうひとつ、今年3月、新北九州空港が開港し、
8月と9月の時限つきでウラジオストク間の定期便が就航
西日本のビジネスマンにとってはグッと身近な存在になったのである。

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JR小倉駅から新北九州空港までバスで約40分間、
海上に浮かぶ新空港がお目見えだ。

コンパクトで機能的な感じだ。

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ウラジオストク航空カウンターで手続きをする。

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乗客は少ないだろうと思っていたら、年配の団体観光客らしい人たちで機内はほぼ満席

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機材はツポレフ154Mだそうな。昔の中国やベトナムで乗ったことがあり、少々不安。

  

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約30分遅れで離陸。急上昇してすぐに急旋回するという何ともいえないスリル。

エンジン音はうるさいが、上空に達すると結構安心して乗れた

   

機内食にピロシキが付いていたのもロシアらしい。
   

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ウラジオストックの地名は、
ヴラジェイ(征服・支配) ・ヴォストーカム(東方)ということで
かつての皇帝が言った「東方を征服せよ!」に由来するという。
(総領事館HPより)

  

さてさて、これからどんな東方の姿が私たちを待っているのだろうか?

(続く)

    

緊急事態に翻弄される対外貿易

  

属する貿易団体から、緊急のニュースレターが届いた。

  

経済産業省貿易経済協力局からの通知で、
11日、政府が「北朝鮮による核実験に係るわが国の当面の対応について」を発表し、その中に北朝鮮からの全ての品目の輸入を禁止するという措置が含まれている。

この措置は、今日13日に外為法第10条に基づき閣議決定され、明日14日から施行される予定だ。

詳細については、同省のホームページに掲載されることになっている。

  

措置の主な内容として、

○北朝鮮からの全ての貨物について、経産大臣の輸入承認義務が課せられることになり、輸入が禁止される。

○北朝鮮から第三国へ輸出される仲介貿易取引や承認を受けずに行う輸入貨物代金の支払いも禁止される。

また、施行日以前に交付された輸入承認の取扱いについても別途規定が盛り込まれる。

今回の北朝鮮による核実験は、唯一の被爆国であるわが国としては断じて容認されるべきものではない。それはわが国に近かろうが遠かろうが関係はない。人類存亡の問題でもあるからだ。

  

核問題に対してわが国、我が国民が敏感に反応するのは当然のことである。

  

民間貿易取引は、原則的には平和と安全保障が前提として行われる経済行為である以上、これが脅かされることがあれば、政治上の理由で制約が加えられることは覚悟をしておかなければならない。

  

国際貿易では市場原理だけでなく、政治問題や様々な天災・人災が原因で予測もつかない事態に急変することが時々起こる。

最近でも、9.11テロSARSの流行で身動きすら取れない経験をした記憶はまだ新しい。

  

私も業務上関係している農水産、食品、繊維、建材の業界では北朝鮮と何らかのつながりがあるはずで、企業によっては取引中断や制限、逆に他国へのシフトや調達奔走など、逆風や特需に追われているはずだ。

前世紀までは中国をはじめ、主に社会主義国とのビジネスは常に政治問題に翻弄され、私も何度か修羅場を経験してきた。

  

新内閣発足直後、様々な波紋を呼んでいる今回の核実験問題だが、平和を前提とする貿易立国に住む国民のひとりとして、この事態に対して毅然と立ち向かうことが求められている。

  

同時に、したたかな国際派ビジネスマンなら、当然、世論やマス報道だけに目を奪われるのだけでなく、次ぎの展開、またその次ぎの展開を見据えた変化を先取りするイメージを持ち、アクションを起こしおかねばならない事は言うまでもない。

    

整備を進める博多港

 
多湾のアイランドシティ地区で9日、国際コンテナターミナル整備事業着工式が行なわれた。

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国交省、福岡市など行政をはじめ、工事関係者、各界来賓や福岡地区選出の国会議員、多くの報道陣が式典に参加した。

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神官による安全祈願祭礼の後、式典が行なわれ、国土交通省九州地方整備局長および福岡市長が挨拶に立った。

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国交省九州地方整備局 小原局長
 

最後に来賓によるスイッチ起動が行なわれ、海上のポッパーが作動して工事が始まった。

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最近、北部九州への自動車関連産業の集積や躍進する東アジア各国との活発な輸出入を背景に、博多港で取り扱われるコンテナ貨物は急増している。

この10年間で全国平均で約1.5倍の伸びに対して、博多港は2.4倍の勢いである。

コンテナ船も大型化しており、その対応として岸壁水深15mのコンテナターミナルが計画されている。

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この地点にターミナルが整備される

   

また昨年、予想外の地震を体験した博多港は、今回耐震仕様となっている。

平成20年初めの供用を目指してこの日工事が始まったが、高規格のコンテナターミナルが整備されることによって、国際中枢港湾としての更なる貢献が期待されている。

博多港は、主に工業製品や素材などを輸出し、肥飼料、食品、民生品などを輸入しており、産業の動脈として重要な役割を担っている。

 

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既存の14mバースでは効率よい荷役が行なわれていた

  

物流の利便性が向上することにより、新たなビジネスが発生する。

アジアとの近接性を生かすためにも、今後も地域の物流機能が高まることは、自動車・IT半導体関連から農産物・食品に至るまで幅広い産業振興の可能性を押し広げるもっとも有効な「架け橋」のひとつであると実感している。

  

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さらに一歩動き出したアイランドシティー事業だが、真に地域社会に貢献し、少しでも効率的で将来ビジョンに即した現実プロジェクトとなるよう、今後も多くの人たちの知恵と努力を結集していかなければならない。

  

私は仕事を通じて様々な産業の国際化支援に携わっているが、ビジネスマンは海運および港湾の機能や利便性について、もっともっと認識を深めておくと大きな武器になると考えている。

  

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とんだトバッチリ

まさか、最後にドンデン返しが起ころうとは!! 

中国での出張日程をすべて順調に終え、ビジネス交渉も上手くすすみ、いよいよ帰国の途に着くことになった。

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まさかこれから災難が降りかかろうとは…  北京空港にて

北京空港でも、予定通りの離陸のアナウンスを受けて
無事中国国際航空(CA)の機内に着席したと思ったら、
それから1時間以上経っても、
機体は出発スポットに張り付いたままピクリともしない

もちろん気の利いた説明アナウンスや謝罪の言葉などあろうはずも無い。

皆イライラしていると、離陸もしないうちに乗務員が機内食を配りだしたのには驚いた。

「マズいッ!」

機内食の味のことではない。

もともとの成田到着時刻が午後9時だから、出発が2時間以上遅れたら、接続の交通機関が無くなってしまうので、その日のうちには自宅に帰りつけないと直感したのだ。

私は大体、機内食を食べないことにしているのだが、そのうち乗務員が慌しく食器を片付け始めたのである。

暫くすると機体がゆるりと動き始めた

狭い機内に長時間閉じ込められていた乗客も安堵の声をあげてくつろぎ始めた。

2時間遅れだ。

「やっぱりマズい!」

予感は当たった。

やっとのことで成田に着いたのが夜10時50分。

もう成田23時05分発のの最終列車には間に合わない。

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出迎えホールに誰もいないおかしな風景

航空会社が、東京駅と新宿、横浜行きの無料バスを出すと言うのだが、それに乗っても、結局その先の電車は終電を過ぎて無くなっている。

深夜新宿で、重い荷物をガラガラ引いてホテル探しをするのも大変だ。とはいえ、成田で高いホテルに泊まるのは癪に障る。

ここは思い切って空港のベンチで一夜を明かす決意をした。

何十年ぶりだろうか。20代のサラリーマンの頃、ときおり公園や駅のベンチで夜を明かしたことを思い出した。今でもきっと出来るはず…。

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深夜の成田空港のホール

ベンチで長期戦の構えに移ろうと思った矢先、県警の人にここはダメだから別のところに移るよう促された。なんてことはない、夜明かし人を一箇所に集められただけのことで、やはりベンチに寝ることには変わりなかった。

警察官にパスポートを見せ、住所や連絡先を細かく聞かれ、それとは別に警備会社の人にも同じ事を確認された。近々、空港反対派の集会が予定されているのだそうだ。だからロッカーも使えない

ホールの照明も落とされ、なんだか蒸し暑い。

「なぜ僕は今、こんなところに居るんだろう…。」
さまよえる旅人の心境だ。

ベンチで寝ているのは、欧米人の中年男女が数名と日系ブラジル人の老人、そして中国人の若い女性で、日本人は僕だけであった。

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さながらワールドカップ状態だ。

サムライ日本を代表する僕が、ここでメゲではいけないのだ。

それにしても皆んな、アッという間に横になって寝入っている。

なんと逞しい事だろうか…。

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結局僕は一睡もせず、ずっとパソコンで仕事をする羽目になった。

おかげさまで、原稿3本と出張レポートが完成したのは喜ばしい限りではあるけれど。

中国の航空会社にしてみれば、たった2時間遅れただけだろうが、
この「たった2時間」のおかげで、とんでもないトバッチリを受けてしまったのである。

それにしても、僕らがベンチで休んでいる間、
ずっと警備員の方が交代で夜通し見張りをしてくれた。

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心から感謝している。

一夜明けて、帰国したんだな、と初めて思った。

帰国した日に、余計に日本で一泊して帰宅できないというのは、本当に心身疲れるもの。

チョー便利な成田空港 バンザイ!!