台湾での農産品販促活動

1月18日から、台湾台北(タイペイ)の日系百貨店で福岡物産フェアを開催している。
旧正月(今年は2月9日が旧の元旦)前の歳末シーズンということも重なり、
売り場は買い物客でごった返した。
このお店は、台湾でも高級住宅街として知られる「天母」という場所柄、
高級商品の品揃えを追求しており、日本から食材を輸出する意味では
いいテストマーケティングになると期待している。
今回、福岡から、イチゴの「あまおう」をはじめ、甘柿、葉物野菜類、
とんこつラーメン、明太子、各種和洋菓子などを出品。
開幕前は、どうなることかと心配もあったが、
いざ開店してみると、あまおうをはじめ、予想以上の手ごたえを感じた。
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開店直後、まだ搬入作業も終えておらず、
売り場も雑然としているところに
一人のお客様が、「あまおうは今買えますか?」と
問いかけてきたのには一同ビックリした。
その後は、エスカレーターで地下売り場へ降りてくる客のほとんどが
福岡フェアの売り場へ足を運び、
興味深そうに商品をのぞき込む。
ひとパック450元。日本円にして約1500円である。
福岡での市価の約3倍の値段。
実は、この3倍とか10倍とかの比較は意味がないことを
これからの記事で解き明かしていこうと思う。
まだ開店まもない午前10時ごろ、
トレーナーを着た若い男性が「あまおう」をギフト用にぜひ欲しいと言ってきた。
タイペイの他の日系デパートや高級スーパーを数店舗探したのだが
売り切れてしまっていて手に入らない、と言うのだ。
この天母という所は、市街地から結構距離がある。
わざわざフェアの広告を見て、祈る思いで足を運んで来た、という。
「本当にありがたい!」
心の中で何度も頭を下げて応対した。
でも、感情にふけってばかりいられない。
包装中もいろいろインタビューさせていただいた。
このような情報こそ、生きたマーケティングリサーチ。
アッパーミドルの若い台湾人消費者の一面を知ることができた。
やはり知りたい情報は、現場にしかないのだ。

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

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