暫く中断していた、「水」シリーズドバイ篇へ戻ろう。
アラブの7ッ星ホテル バージ・アル・アラブ:Burj Al Arab
360度拡がる荒涼たる中東砂漠を眼前にして、
地下に眠る豊富な石油資源をうらやむよりも、
良質な水に恵まれたわが国の素晴らしさを再認識した。
サラサラ、サラサラ・・・
さて、市街に戻ると、
この10年余に、砂漠に突如出現した高層ビル群、各種インフラ、
商業施設などを観て、想像を絶するその規模や奇抜な発想に、
ひっくり返るような気分になった。
いたる所でインフラ工事をやっている
リフト付きの室内スキー場まである!!
人というのは無いものに憧れるんだな。
ドバイの平均的な家族風景なのかなあ
世界金融危機後、日本の報道では
世界の投資を飲み込んできたドバイはバブルがはじけ、
もう終わった・・・。
という論調が一時席巻した。
僕がこの地を訪れた2月は、その渦中にあった。
このような画像ばかりシンボリックに誌上を覆っていた頃だ。
そう言われれば言われるほど、疑いたくなるのが僕の性分。
確かめずにはいられない。
まして、人の逆を行くことこそ、商機あり(逆向思惟、商機無限)
という中国の格言を座右の銘にしているくらいだから、
こんなにタイミングのいい訪問はなかったのである。
この貴重な機会を提供いただいたジェトロ本部には本当に感謝している。
この場を借りて再度お礼を申し述べたい。
現地のビジネスマンや経営者に訊けば、
確かに、プロジェクトの延期や建設工事の中断、レイオフなどが起こったことも事実。
しかし、建築が続いている高層ビルの現場や旺盛な消費をしている市民や観光客の姿を目撃したり、貿易商社マンもこれからも引き続き、海外からさまざまな物資を買い入れたいという積極的な発言を聞き、数年の調整期間を経れば、必ず予想以上の速さでリカバリーするだろうという仮設を持つに至った。
建築工事は中断されずに続けられているものも多い
砂漠の小国にも世界中の商品が溢れている
ドバイ首長国は、実は石油をほとんど産出しない。
隣のアブダビ首長国などとは全く事情が異なる。
だからこそ、金融・商業流通・物流の拠点としての戦略が生まれたのだろう。中東主要都市のハブ、世界各地からの橋頭堡、
ゲートウエイとしての地位は今後も変わらないだろう。
慢性の終日渋滞は何の証し?
香港やシンガポールに似た環境や機能を有するドバイは、
この2都市と同様、すでに経済も回復基調にあるのではないだろうか。
スピード、実行性、開放指向を実現できる地域は、
均しく上昇の波に乗っている。
ちなみに、組織も個人も同じだということも付け加えておきたい。
次回はドバイでのとんでもない目撃談について語ろう。
(次回に続く)
田中 豊
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ドバイには室内スキー場があるのを初めて知りびっくりしました。まさにゲレンデですね・・・しかもそれをガラス越しに見学できるのもすごい!ニッポンを売るさんが言われるように、新聞やテレビで見聞きするフィルターを通した、あるいは切り取られた情報よりも自分の目で見て肌で感じることがとっても大事なような気がします。
初めてコメントします。今月に入ってから、こちらのブログを知り、バックナンバーまで読破中です。一週間ぶりの更新ですね。
写真も美しく、自分が世界を旅してきたような錯覚に囚われます。
ドバイも何か恐ろしいところかと思っていましたが、人がいて、家族が居て、生活がある風景をみるとホッとしますね。また楽しみにしています。
inoさんへ コメントありがとうございました。お久しぶりです。inoさんこそ現場主義の活動の様子をブログで見ています。
7日、綾町でスローフードのイベントに参加してきました。参加者がやれることを背伸びせずに持ち寄ってやる、そんな手作り感あるイベントでした。イタリア風なんでしょうね。
はなさんへ はじめまして! 立ち寄ってコメントをいれていただき本当に嬉しいです。ありがとうございます。ドバイにも生活の匂いはあるのですが、何分歴史がない町だけに、旧市街のような街並みが観れず、やはり人の生活感はあまり感じられなかったですね。今回は、とても緊張するビジネスで訪ねたので、視点が偏ってしまったのかもしれません。次回機会があれば、ぜひじっくりと生活の場にまで足を踏み入れたいですね。
これからもしばらく出張の連続で、なかなか更新できませんが、時々チェックしてコメントを頂けたら嬉しいです。