県庁や国際通りのある那覇市は立派な大都会であるが、
車で少し行くと、すぐに沖縄郊外の農村風景が広がってくる。
那覇市から東に向かい、本島南東部の南条市の農場に向かった。
やはり島だけあって、丘陵が広がり、傾斜地も思いのほか多い。
農業強化のために、いとも簡単に大規模化とか集約化と言うけれど、このような光景を目の当たりにすると、いかに現実は厳しいものかが想像される。
一年のうちでも比較的涼しい今の季節は、様々な園芸作物が生産されているが、どうしても沖縄独特の品目に関心を寄せてしまう。
ドラゴンフルーツだそうだ。夜中にグローブ大の白い花が咲くという
左が島バナナ 右はパパイア
海の向こうは太平洋だ
さらに、旧知念町にまで足を運ぶと、いたるところにサトウキビ畑が広がっている。
海からの強い風にあおられて、サトウキビの葉や穂先が、本当にザワワ、ザワワとなびいているように聞こえるから不思議だ。
昨年も、南部や中部を幾度となく訪ねているから、
このサトウキビ畑の様子は、特段珍しくは感じない。
気候に任せて、自然のままに自生しているサトウキビの栽培は、牧歌風でいかにも南国・沖縄らしいなあ、なんてのんびりした気持ちになっていたら、初めて訪れたこの収穫の時期に見られる奇妙な姿に眼を奪われた。
(次回に続く)
田中 豊
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