これまでにないアツい研修会だった!
参加者の熱気で雪を溶かしたんじゃないだろうか!?
などと、感じつつ、
実は他方で、この日襲った寒波のせいで
戸外ではもう耐えられないほどの大変な寒さを思い知ったのである。
今日は特にしっばれるねぇ~!
食事中に隣に座ったサラリーマン風の客が
カウンター越しの板前さんに心底嘆息している。
そうか!今日特別に寒く感じるのは僕だけでなく、
道産子だっておんなじだったんだ!
・・・少し安心した。
“しばれる” とは、こんなことなのか、と
改めて得心した。
寒いのではない。
冷たいでもない。
しばれる のだ。
外を歩くと、5分もしないうちに
顔面や耳、手のひらなど露出しているところが
見えないカミソリで膾(なます)のように切り裂かれていくような
鋭利な空気の接触で、強い痛みを感じるのだ。
僕は田舎もんだから、
今回の出張にも手袋、マフラー、帽子、肌着など防寒具は、一切何も準備して来なかった。
イテテテテテテ…。
およそ30年ほど前、不便な時代の北京に駐在したことはあるし、
厳寒のハルビンや長春などにも行ったことがあるので、
零下27~8度くらい、体験だけはしたことがあるのだが、
今回の札幌は、なまらしばれるのだった。
この日の全国ニュースで、
占冠(シムカップ)村では、マイナス31.4℃を記録し、
今冬、全国の最低気温になったと言っていた。
ふーん、
なんて、ホテルでニュースを呑気に見ていたら、
なんと去年の年末12月13日に
僕は実際に占冠村に行っていたではないか!!
北海道の中央南部に位置する占冠、トマムは
リゾート地としても一時名を馳せた町だ。
NEXCO東日本HPより抜粋
昨年12月撮影
とにかく、札幌でのあまりの冷たさに
僕は気を失いそうになりながら、
厳寒の超低温「しばれる」とは異なる、もうひとつの強敵が現れ、
真冬の北海道に慣れない、か弱い僕を容赦なく襲った。
(続く)
田中 豊
最新記事 by 田中 豊 (全て見る)
- 人生で一番高いところに登った日(その3) - 2021年2月10日
- 人生で一番高いところに登った日(その2) - 2021年2月5日
- 人生で一番高いところに登った日(その1) - 2021年2月1日