中秋に想う

今日は旧暦8月15日で中秋である。

       

   
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9月8日とこんなに早い中秋ってあったっけ?と
不思議に思って調べたら、
なんと1976年以来の38年ぶりなんだそうである。
              
           
ちなみに今後、今年の記録を破る早い中秋は、
やはり38年後の2052年に、9月7日が中秋になるという。

    
    
こんなに早い中秋では、
台湾や香港で定番になりかけている日本産の大型梨の供給
困難を極めたのではないかと想像する。
    
  
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香港ビクトリア公園での中秋イベント (2010年撮影)
    
    
ちなみに来年の中秋は、9月27日だそうである。
       
    
この中秋、文字通り旧暦で秋の真ん中の日を表し、

十五夜として日本、中国、韓国、ベトナムなどアジアの国では

月を愛でる習慣があるのは広く知られている。
 
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我が国では地方によっては、
十五夜のことを芋名月と呼んで

ススキやお団子と共に、里芋を供える地方もある。
   
    
最近、あまり食べなくなった里芋だけに

冬至カボチャのように、この日のイベントアイテムとして

広く知れ渡るといいな。
 
  
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また、今日9月8日は、二十四節気の「白露」である。
      
    
暦の上では、草木に朝露が宿る頃とされ、

日一日と秋の気配が深まっていくと言われる。

           
         
秋なのに白というのは、
日本人の感覚から観たら少々違和感もあるけれど

中国の陰陽五行説では、白は秋の色とされている。

          
北原白秋の名もそうなのだろうか。

        
ちなみに春は青(緑)、夏は紅(赤)、冬は玄(黒)である。
 
 
旧暦は月齢に基づく暦なので、太陽の運行と無関係なため

季節の周期とズレが生じてしまう。

      
農作業などでは春夏秋冬の季節を正しく知る必要があるため、

中国の戦国時代に「二十四節気」が考案されたと言う。

今に生きる知恵である。
 
 
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本来なら五穀豊穣を祝うこの時も

30年ぶりだと言われる異常気象により

農産物の流通が広く混乱しており、

生産者も消費者も大変な被害を被っている。
  

           
             
今日の十五夜、そして明日のスーパームーンに

気象の安寧と収穫の加護を願わざるを得ない。

      
       
 
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  月月に 月見る月は 多けれど

  月見る月は この月の月
        
                           詠み人知らず

      

これは良く知られた歌ですよね。
      
毎月毎月,月を見ることができる月は多いけれど,

月を見る価値がある名月は,やはり今月のこの月だ。

ということでしょうか。
 
        
     
ちなみに

英語では天体の日と一日の日を"sun"と"day"に分けていますが、

日本語はどちらも「日」を使います。

    
空の月と一ヶ月の月も、英語では"moon"と"month"ですが、

日本語ではどちらも「月」といいます。

面白いですよね。
 
 
 
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香港・ノースポイントで
 
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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。