早春の名古屋で元気な農業に触れる(その2)

愛知県の担当者のご厚意で
近郊の農産物販売拠点を紹介して頂いた。
 
Dsc06933
 
 
愛知県大府市。
 
Dsc06936
 
健康支援とスポーツでその名は全国レベル。
 
 
大府高校野球部の槙原投手や赤星選手くらいは知っていたが
柔道の吉田秀彦、谷本歩、
至学館大学レスリング部の吉田沙保里、伊調姉妹という世界トップアスリートを輩出し、バトミントンも盛んだと教えてくれた。
 
 
 
訪ねたのは、JAあいち知多が運営する
JAあぐりタウン げんきの郷”。
 
Dsc07194
     
Dsc07191
 
ここは愛知県はもとより日本でも最大級の産地直売所である。
 
Dsc07149
   
Dsc07122
   
Dsc07130
  
   
 
知多半島一円の農産・水産物や加工品を扱う巨大な売り場に加え、
個性あるレストランや温泉、体験農園など複合施設となり
2000年の設立以来、いまだに進化し続けている。
 
Dsc07159
   
Dsc07038
時代を先取りする様々な試みやチャレンジする気風が伝わる
    
Dsc06951
昨年もまた新たな施設がオープンしたという
 
とかく自動車や精密工業、繊維ほか製造業のイメージ強い愛知県だが、改めて農水産業の実力を垣間見た思いだ。
 
Dsc07161
豊かな知多半島と名古屋商圏を結ぶ拠点
     
Dsc07169

     
 
農工商業のバランスとれた幸せな地域ではないだろうか。
 

早春の名古屋で元気な農業に触れる(その1)

先日名古屋に行き、愛知、岐阜、三重の東海地域の皆さんと
海外における知的財産権について学んだ。
   
Dsc06457
セミナー会場となったジェトロ名古屋貿易情報センター
   
   
海外でニッポンを売る!ことが日常化してきた今、
知財権の重要性は益々高まっている
 
 
今回のセミナーでも多くの新たなチャレンジャーの皆さんと知り合い、また海外でも栽培に事業に頑張っているイチゴ生産の加藤君も収穫に忙しいのに会場に駆けつけてくれて、またまた進化した姿をみせてくれた。
 
 
 
久しぶりの名古屋の街は、まだ肌寒さが残っていた(3月)
住みきった空に精緻な都市空間が心地よく目に飛び込んできた。
 
Dsc07434
   
Dsc07450
 
いつもながら、じっくりと滞在する時間なく寂しい想い。
 
Dsc07943
JR名古屋駅で  
 
 
Dsc07844_2
      
この日は小雪がちらつく寒い一日だったが
アツアツの味噌煮込みうどんが心も体も温めてくれた。
 
Dsc07917
あまりに熱いから、フタを取り皿にして一度冷まして食べるのが名古屋流。それでフタには蒸気穴が開いていないとも。
 
 
愛知県の担当者のご厚意で
近郊の農産物販売拠点を紹介して頂いた。
                             (次回に続く)
 
Dsc07596_2
名古屋市栄で
         

寒中に酷暑あり。アツいのは気温だけじゃなかった (その4)

         
去年末のタイ・バンコクのラライサップ市場の続編から再スタートです。
 
 
女性好みのオフィス街にある市場だから、誰が呼んだかOL市場というカテゴリーに属し、衣類やアクセサリー、雑貨などを取り扱っている店や露店が多いのだが、食べ物についても、フルーツやスナック菓子、健康食品・飲料など女性好みの品揃えが目につく。
 
Dsc02644
 
タイの人は、よほどの果物好きと見える。
 
Dsc02772
 
本場タイのフルーツは豊富で美味しいものね。
 
Dsc02666
 
それだけ舌が肥えているということだろうか。
 
 
Dsc02670
今回出逢ったマンゴーはこんな風に青いものばかりだった。これで甘いのだろうか? それとも青パパイヤのように野菜みたいに使うのだろうか?食べなかったのが不覚
 
Dsc02654
     
 
マンゴーやドリアン、マンゴスチンなど熱帯特産果実は、確か4~6月の雨季の中心の頃がシーズンだっだような気がするが、今の季節は、柑橘類、ブドウ、リンゴなど日本の品種と重なる物ばかりが目立った。
 
Dsc02753
 
興味深い。決して高級店ではない。
 
あくまで露店。
 
   
Dsc02542
 
とりわけザクロはあちこちで見かけたぞ。
 
Dsc02745
       
事業者さんの話によれば、日本では二つの県がタイ向けに非常に熱心に柿を輸出しているそうだ。
 
Dsc02350
中国産か韓国産だろうか? 干し柿もたくさん売っている
 
Dsc02802
 
原産地も地元の他に、アメリカ、マレーシア、韓国など世界中から集まっている。
 
 
Dsc02741
 
日本の技術で作られていたり、商品化されている、メイド・バイ・ジャパンも見つけた。
 
Dsc02783
 
 
消費国であり生産国でもあるタイだからかも。
 
各国市場での5年先の姿が垣間見えるようだ。
 
 
Dsc02794
        

寒中に酷暑あり。アツいのは気温だけじゃなかった (その3)

           
午前中、シーロム通りにあるバンコク銀行本店に行った後、
その側にやたら露天商のような店が並んでいる路地があったので、つい、路地裏経済学派の血が騒ぎ、奥の方へ引き込まれていった…。
 
Dsc02443
 
よく見かけるアジアらしい活気のある路地だな程度に考えていたら、帰国してから知ったのだが、この通りはラライサップ市場という結構有名な市場であった。
 
 
午前11時前に賑わいだし、場所柄、近くのオフィス街のOLや若い主婦、女学生が多いそうだ。
 
 
Dsc02317
 
別名OL市場と名付けられたカテゴリーに属するらしく、女性物の衣類やカバン、靴、アクセサリーが中心のお店や露天商が多い。
 
Dsc02497
 
 
それでは、市場内のスナップを。
 
Dsc02321
 
Dsc02646
                  
Dsc02163
   
Dsc02319

    
Dsc02450
     
Dsc02264
 
Dsc02408

次回は、食べ物の路地スナップを紹介します
 

東西 年の瀬二題(その2)

            
台湾に行く前の今月初めは京都にいた。
     
   
いつも立ち寄るJR京都駅構内の観光案内所には
紅葉見頃情報が。
 
Dsc06534
ほとんどが「見頃終了」になっていた
 
 
残念でしたなあ。先週の週末で見納めでしたわぁ。
 
親切な地元のおばさんがそう教えてくれた。
 
 
仕事で来ましたから。
と強気で返事した僕。
 
内心ちょっぴりがっかりしてた。
 
 
それでも販促プロモーションしてる清酒の蔵元さんに挨拶するため嵐山に行ったら、確かに名残りを残すのみで、そのかわり強烈な寒さ冷たさの洗礼を受けた。
   
Dsc07516
底冷えのする嵐山・渡月橋
 
 
それでもたった一本のモミジの紅葉でも絵になるのが京都。
 
Dsc07159
    
Dsc07553_2
人力車のお兄さんもしばし休憩
 
    
     
京野菜を作る農家さんや食品、工芸品など伝統産業に携わる皆さんも、今年は歳末まで、地元で、都心で、そして海を越えて海外までも、その素晴らしさを広く消費者に伝える努力をしている。
 
Dsc07096
地下鉄構内で京野菜を販売
 
Dsc07100
京野菜を身近に感じる
 
 
鴨川にかかる四条大橋の上でも野菜を売るおばさんがいる。
     
京都特有のグッとくる寒さにもめげずに
   
Dsc08542
    
 
Dsc08377
縁あって通う和菓子屋さん。明治創業のこの会社も日々挑戦を続けている。
 
 
 
都心に戻ると通りの一角のお寺(矢田地蔵尊)では、
23日にかぼちゃ供養が行われるという。
   
Dsc08322

   
Dsc08326
   
Dsc08331
 
 
 
歌舞伎の南座の前には、いつもより多くの人が足を止めている。
 
Dsc08516
 
わずか3日前に、若くして亡くなった中村勘三郎さんの息子・中村勘九郎さんが顔見世興業をここで気丈に務めているのを知っているのだろう。
   
Dsc08502
 
 
日が傾くと益々寒さが身に染みる古都の冬。
   
Dsc08561
  
Dsc08557
 
 
今年は複数のプロジェクトがあって6回訪れたことになっている。
      
       
回を重ねる度に、未知の領域が益々増えていく地域である。
 
 
Dsc06905
            

東西にて年の瀬二題(その1)

 
台湾での出張も終え、
台北・松山空港から朝の便で羽田空港に帰国。
その間 2時間25分。
 
便利な時代になった。
 
 
浅草で用事を済ませての帰路、
平日の昼間というのに浅草寺は参詣者でごった返している。
 
Dsc00649
 
この日は、歳末恒例の羽子板市のさ中だった。
 
Dsc00486
   
Dsc09962
 
もみくちゃの状態でビックリしたが、
やはり賑わってる方が活気があって楽しくなる。
 
Dsc00461
   
Dsc_9104
 
気風のいいお兄さんの口上や粋な姐さんの愛想と
縁起担ぎにやって来た江戸っ子客とのやりとりが小気味が良くて、つい聞き惚れてしまう。
 
Dsc_9095
                       
Dsc00435
       
Dsc00542
外国人観光客の眼には、羽子板、屋台はどう映っているんだろうか?
 
 
そのうちあちこちから三三七拍子の威勢の良い掛け声が聞こえて来る。
 
高額な羽子板が売れたんだな。
 
Dsc00713
英語での中継風景  外国メディアだろうか。日本らしいものほど海外では注目される
 
 
今年年末の景気は、この三三七拍子の掛け声の多さで測れるかのよう…。
 
Dsc00661
世相羽子板も
 
 
店主が買い物客に丁寧に礼を述べた後、
    
良い年をお迎えくださいね~っ!
 
Dsc09885
 
 
この一言で、もう年末であることを自覚する。
 
 
Dsc00729
     
    
 
あっという間の一年。
      
   
Dsc01152
父方本家は浅草にあった。僕のルーツ。
 
 
今年僕は、いったい何か役に立ったのだろうか?
 
 
自問はするが、にわかに自答できない年の瀬だ。
 
 
Dsc00259_2
仲見世通り
 
 
心の迷いをこの羽子板でバシッと弾き返したい・・・。
 
  
Dsc09829
新旧の塔と飛び立つ鳩
     

今日は何の日?

               
おとといの11月15日は、何の日かと言えば、
七五三、
そして、ボジョレーヌーボー解禁
の二題がニュースを飾った。
 
 
全国の歴男歴女、坂本竜馬ファンなら、この日は
竜馬の生まれた日であり、暗殺された命日として
見逃すわけにはいかないだろう。
(もっとも当時は旧暦の11月15日を使っていた)
 
 
竜馬に思いを馳せていたら、先月先々月と続けて二度訪れた京都・伏見の街を思い出した。
 
伏見には竜馬ファンのメッカ、寺田屋があるところ。
    
Dsc01069
 
暗殺の舞台の京都蛸薬師の近江屋とは異なるが、
薩長同盟を成し終えた直後の危機的事件の舞台として
あまりにも有名な場所。
   
Dsc09353
     
Dsc09423
   
最近、日本にも、僕の周りにも、平成の竜馬と呼べる熱血改革の志士が何人も現れているぞ。
 
Dsc09456
おりょうさんが風呂場から竜馬に危険を知らせたと言われる階段
 
青年諸君! 高い志を立てて、この階段を駆け上がれ!!
 
 
 
街は濠川の穏やかな流れに静かな佇まいをみせる。
   

Dsc09242
   
Dsc09244

 
かつては、京の都と各地を結ぶ水運の要所であり、
様々な物資を運んだのであろう。
  
Dsc00929
    
遠くから寺田屋お登勢さんの威勢の良い掛け声が聞こえてきそうだ。
   
Dsc01005
    
 
 
伏見は、かつては伏水と書かれていたほどの名水の里。
 
Dsc00966
 
 
濠川沿いには立派な酒蔵が並ぶ。
 
Dsc01010
月桂冠大倉記念館
  
Dsc01032
   
Dsc01106
 
 
今やここ伏見の名酒も、欧米を中心に世界の愛飲家によって、その柔らかな吞み心地が楽しまれている。
   
Dsc09203_2
    
 
 
その伏見名水を使って丹念に育てるトマト農家のH君も
今、大きな夢を描き世界を向いてチャレンジしている。
 
 
 
この街を案内してくれた方が、僕の鯖寿司好きを知って
紹介してくれた。
 
Dsc01194
僕はこの逸品に目がないのだ。
 
Dsc01244
    
そのつやつや光る鯖寿司をひと口頬張ると
適度な弾力のサバの身と米が口の中で踊りだし、
甘酢に加えて、ショウガとゴマの風味が脳天一杯に広がる。
 
 
僕にとって悩ましい、最後の晩餐候補がまた一つ現れた。
 
   
Dsc00922
民家の庭先で見つけた大輪の花
 
Dsc01156

“チュッちん ヤッてぃん”

            
1982年に初めて香港に行った時、
ある何気ない日本食品が、この街で圧倒的なブランドを確立しているのに度肝を抜かされたことを覚えている。
         
     
それが“チュッちん ヤッてぃん”。
 
 
パッケージを見ると日本人なら誰でも知っている、おなじみのアレ。
   
Dscn7156_2
 
 
いや、香港人の方がずっとよく知っているともいえる。
          
 
Dsc_3414_2
このかわいいキャラクターを香港では「チェンちゃい(清仔)」と呼んでいる     
 
 
当時、このことを香港の友人に話題にする度に
「これはいったいどういう意味か?」と聞かれ
閉口した思い出がある。
 
そう、この漢字のままでは中国人には意味不明なのだが、
みんなそのまま知っているのだ。
    
 
ニッポンブランド強し!!
 
 
香港の七不思議の一つに
あれだけグルメの香港人が朝食にインスタントラーメンを
外の食堂でも普通に食べるのだ。
 
Dscn8951
その上、目玉焼きやプレスハムなどをトッピングして、なぜか洋皿にフォークで食べるから傑作
 
 
しかも、メニューには、出前一丁を特別に指定する場合は
プラス2元なんてプレミアムになってるんだ。
      
Dsc_2188
ちゃんと出前一丁であることを証明するために、必ず添付のごまラー油を添えてくるってのが傑作じゃないか
     
    
日本では1968年最初に発売され、翌年には香港にも輸入されていたそうで、あまりの売れ行きにまもなく工場まで設立されたのである。
 
Dsc_7019
         
       
いまや袋ラーメンの5割以上のシェアを持っているとも言われ、そのレパートリーも十数種類を数える大ヒット食品に成長している。
   
Dsc_7637
今年の香港フードエキスポ2012会場で
    
Dscn7155
   
Dscn7153
神戸照り焼きビーフ風味なんてある
    
Dsc05068_2
ビーフンタイプも
                
Dscn7154
XO醤シーフード味 想像もつかないが、実はここに「ニッポンを売る!」ためのいくつもの秘密が隠されている
    
 
バラエティーに富んだラーメンは
今や立派な日本の国民食ともいえるのだが、
麺文化発祥の中国でこれだけ健闘しているのだから
ニッポンも大したものなのだ。
    
         
Dsc_7625

フードエキスポ2012で
    
Dsc_7640
     
 
今日も街のいたるところで
チュッちん ヤッてぃんが売られている…。
    
Dsc07495

               

もうすぐ・・・(その2)

(前回より続く)

        
台湾では、月餅と並ぶ中秋節のもうひとつの定番と言えば
文旦(ザボンの一種)がある。

       
Dsc_9509           
中国語で「柚子(ヨウズ)」といい、
同じく中国語で子供に加護があるという意味の「佑子(ヨウズ)」と同音なのだ。
          

この文旦の皮をバナナのように縦にむき、
子供たちの頭にかぶせると、縁起がいいとされているとか。

 

Dsc_9337               

 

台南の麻豆鎮産が有名ブランドだが、
他にも雲林、花蓮産も近年ブランド化に力を入れている。

      
       

今年の6月に、日本の生産者の皆さんと台北西北部の八里という、丘陵広がる産地に交流に行った時も、ブランド文旦が栽培されていた。

         
Dsc_9499

       
これも中秋節用ということだったから
きっと今頃出荷されていることだろう。

     
Dsc_9332       

青い果実も収穫してしばらく貯蔵しておき
表皮が黄変したら食べごろ。

   
Dsc08448
       
酸味は抜け、爽やかな香りととても甘い果肉が心地よい。
             

あま~い月餅に少々ゲッペイしてた口中がサッパリとして
思わず「これはいい」と心の中でつぶやいた。
           

領土問題で主張しあうのも必要だが
相手の文化を学び、自国の文化を発信するのも
同じくらい重要だと考える。

        
Dsc_9667
八里の観光農園で。これなら子供連れがリピーターになる。 アイデア!
                    

もうすぐ…(その1)

               
9月30日は旧暦8月15日の中秋節を迎える。

      
Dsc07815
          
今年は閏年だからずいぶん遅い中秋となる。

        
日本では、お月見にススキとお団子というイメージだろうか?

        
中華圏では、多くの皆さんが知っているように、
旧正月(春節)に次ぐ大きな節句で、重要なギフトシーズンでもある。

 

今回、台湾、香港、マカオへの訪問でも
訪ねる親しい会社や友人宅では、月餅が振る舞われ、
お土産に、と必ず頂くのが通例である。

      
Dsc08423
小豆やナツメ、ハスの実の餡にアヒルの卵を名月に見立てて
      

これが少々重くて、かさばるから
昔の日本の結婚式のように持ち帰るのが辛いのも
この季節の風物詩のようなものだ。

 

Dsc03387
マカオの会社からも大きな包みを頂いたが…

 

それに加えて、月餅は皮にも餡にもラード(豚脂)を使うから
艶があっていいのだが、口に入れると重くて、
ひと口食べると胸がつかえるほどヘビーな食感なのだ。

    
Dsc08440                         
最近の和菓子などは甘さ控え目、ソフトな口当たりが主流だから、日本人には少し持て余す食べ物だけど、お節句の品だから仕方がない。

         
景気の良い会社、パートナーとして期待されている会社からは、月餅と共に、赤い専用のポチ袋もこっそり配られる。
      
Dsc08584
結構な額が入っていてビックリ。 面子(メンツ)の国なんだなあ

      
いつの時代もどこの国でも季節の節句は楽しいひと時。

      
Dsc_7154
        
Dsc_7161
香港にて
      
      
今頃、各地ではランタン祭りやパーティー、観月会、音楽会など、賑やかに行なわれていることだろう。