中部ジャワ地方の奥深い味を堪能し、インドネシア料理に対する認識が変わった(その2)

さて、サテに続き・・・。

 
インドネシアはイスラム教徒が88.1%(宗教省2010年)いると言われるから、肉と言えば、やはりなのだろうか、このレストランでもメインの呼び物は、ラム肉丸焼きのカッティッグだ。
  
   
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Kambing Guling と呼ばれるこのラムローストは
いったいどこの部位なんだろう?
 
目の前でカットされ供されるこの臨場感に
思わず手が伸びる。
 
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細かくスライスカットされたラム肉に
ニンジンやキュウリのピクルスと餅のような付け合せが共に供される。
 
 
舌なめずりしながら、岩塩とレモンなどで食べたいところだが
ここはインドネシア。
 
またもや超甘口の溜まり醤油が登場し、ネットリとかけられてくる。
 
 
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手前右が付け合せのピクルス。左が甘い醤油
 
 
理想とする味付けと、超甘口の現実に
一瞬、僕の舌の上で混乱するが、
これはこれで旨いな!」と
穏便に解決してしまった。
 
 
大人になったなぁ、と自分を誉める。
 
    
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肉を頬張ったら、野菜も頂くのは
子供の時からのお決まり事。
     
   
ソロ風のガトガトというような
茹で野菜のサラダのコーナーに移る。
    
   
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見たこともない葉物野菜もあり
これらもすべてピーナッツソースで和えて食べる。
 
 
九州に茹でた分葱(わけぎ)などを酢味噌に付けて食す
あれと同じ感覚だ。
 
 
そう思うと、急に親しみを覚えるようになってきたぞ。
 
   
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(次回に続く)
      

中部ジャワ地方の奥深い味を堪能し、インドネシア料理に対する認識が変わった(その1)

食べ物の話題が出たところで、

現地で頂いた料理のご紹介を。
 
今回6度目の訪問で
これまで印象薄かったインドネシア料理に対する
認識が変わったことは、前のエントリで語ったとおり。
 
 
特別に高級なレストランに行ったわけでもなく
また家庭料理を食べた訳でもない。
 
慌ただしいスケジュールの合間に摂る食事だから
ほとんどがホテルで済ますことになったので
市民が楽しむ地元グルメではないけれど、
ある意味、初めて
落ち着いた空間で皿の上の世界と向き合うことが
出来たのかもしれない。
 
 
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今回は、特にジャワ島中部地区に足を延ばし
地元「ジャワ風」料理を味わうことで
ようやく複眼視点を持つことで
多少は立体的にとらえることが出来たように思う。
 
 
食事処は、Hyatt Regency Yogyakarta の
「Kemangi bistro」。
 
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まずは、インドネシア料理の定番 サテ(Sate)から。
 
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東南アジアでは広く食されいるサテは、
ジャワ島が発祥だとも言われいてる。
 
 
牛、鳥、山羊などの小ぶりの肉塊の焼き鳥と言えば
イメージしやすいかも。
 
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でも日本と違うところは、
甘いピーナッツソースを付けて食べるところ。
 
 
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日本では塩だけなどシンプルな味付けが好まれる傾向にあるから、
このなんともベタ甘いソースに閉口していたが、
今回はこのソース付きが「意外に美味しいな」と
思えるようになってきた。
 
 
何もつけない、あるいは醤油系のタレだと
もうひとつしっくりこない。
 
 
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シーフード版もある
 
 
ホテルレストランだと
焼き立て、炭火焼きとは違うから、サテは今一歩の印象。
 
それに、もともと上品に食べる代物ではないし…。
   
   
(次回に続く)

御見それしました。インドネシア料理に初めて脱帽したその時が来た

正直、僕は心の中で馬鹿にしていた。

 
 
交通渋滞と共に、今一つ
インドネシアに行くことに腰が重い理由・・・。 
               
    
 
それは、食べ物
 
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世界どこに行ってもその土地の風土に合った食材があり
その土地の生活文化になじんだ料理がある。
 
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インドネシアのデザート  米粉やもち米、ココナツなどを使ったものが多い
 
 
もちろんインドネシアにも多様な食文化がある訳だけれども、これまで5回くらいしか行ったことがない僕だからなのか、どうにも印象強い料理に出逢ったことが無い。
   
    
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今一つ、個性がないというか、パンチがないというか、
「食べた気がしない」、「そそらない」のだ。
 
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バイキングで色々な料理を選んでも味付けはほぼ同じ。いつもチャンプルー(混ぜ)状態になってしまう
 
 
タイやベトナムの料理はとても口に合うし、
現地で個性的な味に出会うと狂喜してしまうほどなのに。
 
 
串焼きのサテにしろ、サラダのガトガドにしろ
「甘め」ではなく、「ストレートに甘い」味付けには
さすがに味覚のストライクゾーンが広い僕でも
かなわないものだった。
 
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インドネシア風サラダのガドガド(Gado-gado)。茹でたジャガイモ、さやいんげん、ニンジン、キャベツ、もやし、油揚げなどに、ピーナツや椰子砂糖などを使った甘~いソースをかけ、クルプッと呼ばれるえびせんべいを添えて食べる。実はこの店のガドガドがめちゃくちゃ美味しかった。僕がようやく馴染んだ一品だ
 
 
 
ところが、今回の旅では、
決して有名レストランばかりでなかったのだけれど
インドネシア料理の味を美味しく堪能することが出来て
とてもハッピーだった。
 
 
もしかしたら、これも経済成長のおかげで
料理も洗練されてきたのかな?
 
いや、僕の心が受け入れ始めている、
ということの方が正しいような気がする。
 
   
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受け入れられるか?ニッポンの食文化

ジャカルタの高級ショッピングモールは

ただただ驚くことばかり。
 
階上のフードコートレストラン街は
広くてシックな雰囲気で、
東京や香港の高級モールと少しも変わらない。
 
 
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イタリアン、シーフード、エスニック、中華、
お馴染みファストフード、コーヒーショップなどに加えて
和食、居酒屋バー、カレー、ラーメン、唐揚げ、スイーツ等
日本式がとにかく目立つ。
 
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日本の食品サンプルはジャカルタ市民にはどう映っているのだろうか?
 
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イスラム教徒の多いこの街で
各店とも健闘している。
 
ジャカルタでも非ムスリム客の消費が見込めるのだろうか。
 
 
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世界中で見られるようになったお馴染みオレンジ色の看板
 
 
市民も豊かな食事を落ち着いた雰囲気で
楽しんでいるよう。
 
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お買い物も同様。
 
 
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高級スーパーにも富裕層や豊かさに触れたい消費者が
数多く訪れていた。
 
店内だけを見れば、香港、シンガポール、バンコク等と
少しも変わらないアイテムの豊富さだった。
 
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ただ、日本食品関係は、バラエティーに乏しく
他のアジア成熟市場に比べ、あきらかに見劣りがする。
 
醤油、味噌、ワサビなどの調味料、菓子類、
そして、なぜだかお馴染みのスポーツ飲料が目についた。
 
 
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品質にも厳しそうなジャカルタの富裕層
 
 
やはりここでも
これからのジャカルタマーケットの可能性を
垣間見ることが出来たような気がする。
 

ひとり二台持参のモバイル空間に漂い、滄海桑田の想いに至る

その超高級ショッピングモールの階上には
大きなフードコートがあるんだけれど、

どんな食材があるのかよりも
目についたのが、
スマホかタブレット端末か
モバイルパソコンかのどれかをみんな持っていること。
 
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特に若い女性が盛んにカチカチやっている。
 
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この女性も“二台持ち”
 
 
こんな光景は日本と少しも変わらない。
 
いや、日本よりスゴイかも
 
 
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僕には未だにパソコンとスマホの使い分けがわからない…
 
 
レストランでは、若者たちが
ひとり一台ずつのパソコンとスマホを使って
ワイワイとコミュニケーション。
 
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秋葉原のような携帯電話を扱う雑居ビルにも潜入。
 
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ブラックベリー(BlackBerry)という機種が
この国では圧倒的な人気らしい。
 
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一転、外に飛び出し
公園でこんな風景を見ると、僕は一瞬混乱する。
 
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露天物売りのお兄さんまで
携帯やスマホを持てるほどの豊かさなんだろうか?
 
それとも、本業があってスマホを持てる兄さんが、
たまたま余暇でも商売に励む勤労青年なのだろうか?と。
 
 
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何処に行っても、どんな時でも
携帯・スマホは若者たちの日常ツールだ。
 
 
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今まさに光り輝く一面を見せ始めた南洋の巨龍の姿を垣間見た

アジアの高成長のひずみと格差拡大は
確かに深刻な課題で、時事問題としては興味あるが
ニッポンを売る!という観点からは、一部の明るい光の部分を通して数歩先の可能性を発見していくことも、我がミッションだと心得ている。
 
 
 
ジャカルタには、大規模小売店が相次いで開業しており、
市民の購買力、豊かな生活への希求ぶりを垣間見て、
数年前に比べてもその変化に驚きの連続だった。
           
        
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ここは、ジャカルタの中心部の大型ショッピングモール。
 
 
 
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中間層を対象とした展開とみえる店内。
           

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広くて多層な空間に、所狭しと商品が溢れている。
 
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マッサージチェアの実演販売も。懐かしい
 
 
かつて僕も幼かった頃、大型店舗のその威容と物量の豊富さに魅了され、頻繁に友人と繁華街に通っていたことを思い出す。
        
   
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地下フロアの食品・日用品を売る巨大スーパーのレジで。カートいっぱいの商品を買う客が目立つ。日本では考えられないボリュームだ
 
 
この街は、いま、まさにそんな状態なのかもしれない。
 
 
すぐ隣には、豪華な威容を誇る
超がつくほどの高級ショッピングモールもあって、
ここにも立ち寄った。
      
         
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シャネルやグッチなど馴染みの欧米ブランドと共に
日本企業、日本ブランドも、その特性を生かして
豊かな生活を見事に提案している。
 
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5年後10年後の巨大市場出現に向けた展開が始まっている。
            
           
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日本車にとって大事な大事なマーケット。
 
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パラパラと外国人駐在員や観光客もいるが、
何と言っても主役は、インドネシアローカルの富裕層が目立ち、
実際に買い物袋を抱えている姿が印象的だった。
 
 
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ブランドに身を固めるムスリムの富裕層      ※ソフトフォーカス処理をしてます
   
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家族でショッピングのシーンを散見
 
 
 
改めて思う。
 
 
百聞は一見にしかず
 
百見は一考にしかず
 
百考は一行(行動)にしかず…
 
 
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ジャカルタ名物

「やはり、そうだったか……」
 
 
僕は乗ったばかりの車の中でため息をついた。
 
 
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ジャカルタの街での慢性的な交通渋滞である。
 
とにかく動かない。
 
   
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第一、移動手段が車しかない上に、
何処へ行っても、どの道を通っても渋滞だらけ。
 
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このようなミニバスが縦横に走ってはいるが、渋滞は同じ
 
 
地元の運転手は、これが当たり前だとばかり慣れた様子。
 
 
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バイクだって、ほらこのとおり
 
 
かつての北京上海やバンコクのよう。
 
   
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これでは仕事が効率的に進まず、社会的損失は計り知れない。
 
それとも、これがジャカルタテンポだと郷に従う?
 
 
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夜遅くても、このとおり
 
 
そこで一応、車線の多いメインストリートには
バス専用レーンの「バスウエイ」が設けられており、
渋滞の車列を横目にスイスイ走るのだが、
いかんせん点と点を結ぶ線に過ぎない。
 
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バスウェイ(トランスジャカルタ)の専用レーン
 
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道路中央に設けられたバスウェイ乗り場。まるで埠頭のよう
 
 
街の中心地にあるホテルから、ジャカルタ空港に行くのに
通常であれば30分程度で行けるところを
運転手は何気ない顔をして「2時間かかる」と言うのである。
    
狐につままれたような気分になった。
 
 
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空港バイパスも多数のコンテナトレーラーが走っている。これでは…
 
 
実際に1時間45分くらいかかりハラハラしてしまった。
 
        
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特に外国人出張者には先ず、なんとも頭の痛い第一関門だ。
 
   
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南洋の大国で、急激な成長の光と影に触れた旅

数年ぶりにインドネシアジャカルタを訪ね、
また、ジャワ島中部にも足を運んできた。
 
 
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ジャカルタまで8時間のフライト
 
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シンガポールはギリギリ北半球だけど、ジャカルタには赤道を越える
 
 
ここ数年、世界から注目を集めるインドネシア。
 
    
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日本からの直行便はビジネスマンで満席。しかもそのほとんどの座席がファーストクラスかビジネスクラスだった   
 
 
ここ3年は6%の経済成長を見せ、
一人当たりのGDPも3000ドルを超え、
いよいよ新興市場として外資も呼び込み
日本からも投資に勢いがついてきた。
     

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スカルノハッタ空港から市内へのバイパスには日本企業の広告看板が続く

 
 
約2億4千万人という世界第4位の人口を抱え
資源も豊富で、また地域経済の基盤は農業であり、
内需にも力強さがある。
 
何と言っても戦後一貫して日本との関係も良好だ。
 
 
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安倍総理が就任後初の外遊先(ベトナム・タイと共に)に訪れたことも記憶に新しく、オバマ米大統領も幼少の頃、数年間ジャカルタで暮らしていたことも知られている。
 
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とはいえ、急激な経済成長の裏で、
物価上昇、広がる格差、脆弱な社会・インフラ基盤等で
市民生活は決して楽ではなく、
先月初めには最低賃金の大幅アップを求めるゼネストが起きた。
 
 
僕の訪問中も、大使館ほかから外出時の注意喚起を促す通知もあり、外国人の宿泊ホテルや空港では、厳重な荷物検査など、やや緊張感が走る状態でもあった。
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大統領官邸
 
 
日中関係の冷え込みで、日本企業の東南アジアシフトが進んでいるが、当然のごとく、それぞれの国・地域でも様々な事情を抱えており
決して一筋縄ではいかないのである。
 
 
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アジアの共通課題。高度経済成長の光と影
 
 
この国も今後、ひと波乱起きそうな予感がするが、
とにかくすっかり変わったジャカルタの街と
中部ジャワの町興し、世界遺産などに触れた数日間だった。
 

2013年を振り返る(ベトナムの山中でとんでもない食材との格闘編)

今年も各地で美味しい食べ物、素晴らしい食材
珍しい料理に出会ったが、

最もインパクトが強かった体験をご紹介しよう。
 
 
「あああああ~っ! もう耐えられない!
 
 腰が悲鳴を上げているぅぅぅ~ッ。」
 
 
6月のこの時の出張は特別に強行だった。
 
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台湾で、台北から台南に下り、
車で山中を10時間くらい走破して、
そのままベトナムへ移動。
 
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そのくらいならよくある話なんだけど
翌日、以前のエントリで取り上げた
ドラゴンフルーツの里ファンティエットに
ホーチミンから往復12時間越えの1泊視察に行ったあと
間を開けずに、ホーチミンからまた西に向かって
ひたすら移動。
 
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田園地帯をとにかく横断する
 
 
もうフラフラでどこに行っているかの興味も失せ、
ただ腰だけをかばっていた記憶しかない。
 
 
やはり6時間くらい乗っていただろうか、
着いたところは、ベトナム南部の農村地帯。
 
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ジャングルみたいでもある
 
 
海からは程遠い内陸部であることだけは分かった。
 
 
ドンタップ省という行政区で
後で調べたら、北側はカンボジア国境らしく
メコンデルタの一角にあるらしい。
 
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あるプロジェクトの視察に来たのだが、
ここで手荒な、もとい、大歓迎を受けたのだった。 
 
 
中国や東南アジアでも、田舎に行くと
想像を絶するような歓迎をされたり
宴会に呼ばれたりすることがしょっちゅうある。
 
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仕事の話も無事に終わり、
吹き抜けの屋根の下で、地元のパートナーが
手作りのご馳走を振る舞ってくれるというのである。
 
 
まず最初に茹でたての蓮の実が、お通しで出てきた。
 
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これがホントに美味!
 
日本のブランド栗にも引けを取らない
甘みとホクホク感だった。
初めての食べ方だった。
 
 
次に出されたのが、
自家菜園で栽培している茹で野菜の盛り合わせ。
 
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ニンニクだれが誠に美味しゅうございました。
   
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続いては、蒸した地鶏の香草和え。
 
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歯ごたえは地鶏のものだけど、
それでいて柔らかく、味が濃くて、何よりもとてもジューシー。
 
 
ここまで来たら次々と。
 
家庭で作ったバインセオ。
 
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初めて食べたベトナム式お好み焼き。
 
 
息子がエビを焼いてくれた。薫りが香ばしい。
 
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「さあ、出来たわよぉ~っ!」
と、ここの大奥さんが運んできたのが、
ヘビのスープ。
 
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僕は、香港で冬の名物として
時々食べるんだけど、ちとグロテスクでもある。
 
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滋養にいいらしい。
 
 
 
次に出てきたのが
本日のメインディッシュである。
 
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ネズミの丸焼きだ。
 
 
「うわっ・・・!?」
 
僕は、絶句してしまった。
 
 
今年のメモリー。
 
 
僕は、20代の頃、広東に毎年2回延べ2か月以上を
8年間滞在していたから大抵の動物や
熊の掌、象の鼻、駱駝のコブなどの珍味部位など
ここでは公表できないほど
珍奇鳥獣の類を食べた経験を持っている。
 
当時中国はワシントン条約にも入っていなかったし
野味」といって、それが
広東料理の名物ジャンルのひとつでもあった。  
 
 
それでも、このネズミさんだけは、食べた記憶がない。
 
酒の飲めない僕は、いつも食べる担当。
 
意を決して一匹全部頂いた。
 
 
地元の人やホーチミンから同行したスタッフにとっては
もちろんご馳走だから、僕は嫌な顔をする訳にはいかないのだ。
 
聞けば、ここの大奥さんは、
事前に高級食材を買い込んできて、
前日から料理を仕込んでおいてくれたらしい。
 
 
ニコニコ完食しました。
 
この後も、まさに野味のオンパレード。
 
いつも間にか腰の痛みを忘れていたのは
気のせい?  
それとも野味の滋養効果?
 
 
日本メンバーのひとりが
ベトナム入りして早々と胃腸を崩し
何も食べられないからといって、
わざわざ作ってくれたのが、この地鶏のおじやだった。
 
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これがもう絶句するほどの美味しさだった。
 
銀座の高級水炊き屋にも劣らぬ深い味わいだった。
 
 
 
最後には果物の女王マンゴスチンや竜眼、
スターフルーツ、濃厚バナナなどを頂いて
心から満足したフルコースだった。
 
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こうして紹介するとベトナムの奥地は
まだ未開の、遅れた地域などと誤解されそうだが、
ここで出会った農村風景や生産者一家の温かい愛情は
日本の里山で感じたそれと少しも変わらない
 
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この日のシェフ 大奥さんはスケールが大きい
 
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ビジネスパートナーでもあるご当主とも完全に打ち解けた
 
 
別れ際には涙が止まらないほど
ベトナムの生産者と心が通じ合い、
これから良いビジネスにしようねと誓い合ったのだ。
 
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爽やかな街にもあの熱気が戻ってきた

札幌に出張した。
 
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夏の終わりでも北海道グリーンの鮮やかさは残っていた
 
 
全道の青果、水産、花卉の卸売市場の経営者の皆さんが一堂に介し、海外流通の現状と課題について、情報交換を行った。
 
農水産物流通のプロフェッショナルだけあって
海外展開の困難さについては熟知されている方々であるが
そこはトップランナー北海道である。
強い関心と冷静な分析が大変心強く、大いに刺激となった。
 
今後の動向に注目したい。
 
 
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この日、気温は22℃。
 
空気も乾燥していてとても心地よい。
 
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うらやましいほどの爽やかな季節を迎えている。
 
 
 
繁華街に出てみると、
台湾、香港など東南アジアからの団体観光客で賑わっていた。
   
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雪の季節でなくても魅力的なコンテンツ満載の北海道。
 
 
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アジアの人を惹きつけるのにはインパクトが必要
 
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タイからも大勢来るのかな?
 
 
同じ日本人でも惹きつけられる感覚は変わらない。
 
 
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薄野ラーメン横丁は香港・台湾からのツアー客で全店占拠状態
 
 
人が往来すれば、商品も動き出す。
 
この積み重ねである。
 
 
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北海道にもこんなに ゆるキャラがあった
 
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JR札幌駅の正面入り口には応援の横断幕が。
絆は今も継続していた。
下で集合している、やはり人情厚い台湾人のグループにも、この標語の意味が伝わるといいのに・・・。
 
 
 
Dsc02208  北1西3交差点
    
 
ここ北の大地が、
アジアの観光、物産、投資の交流拠点になろうとしている。
 
 
 
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