豊穣と放生と(その1)

   
の彼岸を前にして、いつもこの時期に放生会(ほうじょうや)というお祭りが開かれる。

        
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なんと1000年以上も続いているそうで、昔から「ナシもカキも放生会」と言われることくらいは、私も子供の頃から知っていた馴染み深い秋の収穫祭である。

   
   
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放生会には縁起物の新ショウガが必ずお目見えする
        
  
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私にとっては昔懐かしい祭りではあったが、ここ10年ほど農産物マーケティングや地域資源を活用した商品開発の仕事にも携わってから、露店の並ぶ参道を歩いても、妙に視点が変わっていることに気づき、我ながらあきれてしまう。

      
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延々と続く社前の参道

       

最近は、ご当地ブランドの商品も目立つし、流行便乗商品もある。

   
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こんなところで茨城名物を見つけ、つい足を止める

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地名を冠する商品が多くなった

      
        
祭りの露店は、どれも屋号を付けず商品名でストレート勝負だから分かりやすい。

      
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ローカル化とグローバル化と・・・
    
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延々と続く参道を歩くだけで、面白いアイデアがいくつも見つかる。

      
   
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宮崎と佐賀と熊本がチャンポン!?

    
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この外人家族が興味を示したものは、意外なものばかり・・・
とても参考になった。
    
        

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この日は35℃を越す猛暑。地球は絶対におかしくなっている!!!

    

       
もともと放生会は、生けるものの命を慈しみ、五穀豊穣を祝い、秋の収穫に感謝する祭りだ。

    

恵みを与える山の神、海の神を敬い、農業・漁業の営みの永続を祈願し、地域や国の平和・安泰を願うという思想が込められた神事であり、庶民の年一回の楽しみの場でもある。

    
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日本人はもともと心が大きな民族なのだ

       

農業・漁業あっての日本文化の原点であり、全国の多くの祭りにも共通する私たちの財産でもある。

     

気象や自然現象に左右されやすい農水産業の永遠の安定・発展に対する願いは、これから迎える未来社会でも同じはず

     
    
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多くの著名人の揮毫に触れることが出来る

  
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ホークスの王監督は、まだ夢を追っている・・・
      

     
子供たちにもこの素晴らしい文化を伝えるためにも、地域の持つあらゆる農水産資源・産地技術を再認識して、世界に誇れる宝物としてポジティブに活用するべきである。

    
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子供たちに日本の良さを伝えたい・・・

    

心から農業に感謝!!

    
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収穫の秋

   
       

祭りの最終日、「放生」という名のとおり、池に鯉を、社前で鳩を放つそうである。

    
   
ういえば、この前、カンボジアの首都プノンペンの河畔で目撃した放生の光景をふと思い出したのだった。   (次回に続く)

    
      
   
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季節を先取りする日本人の美意識はスゴイ

  
     
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雲もすっかり秋支度・・・

     
            

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“豊穣と放生と(その1)” への2件の返信

  1. 放生会ってあまりにも身近すぎてもう何十年も足を運んでいません。貴殿のように違った視点で眺めると面白いですね。いろいろと新しい庶民のアイデアが感じられて行ってみたくなりました。

  2. ラツさんコメントありがとうございます。ホント、僕らにとってあまりに身近すぎて意識しませんよね。「のぼせる」祭りと「楽しい」の祭りがあるようです。ラツさんは学生時代、デートコースとして沢山思い出があるのでは?僕なんか、野郎ばかりで足を運び、甘くもなく酸っぱくもない、童心だけを呼び戻す懐かしいものでした。

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