代表的な秋果実のひとつである柿が旬の季節を迎えている。
もちろん僕も大好物で、つい食べ過ぎて時々お腹が張ってしまうほどだ。
福岡は甘柿の生産では日本一の県であるが、
その主な産地のひとつでもあるJAにじの柿部会青年部の勉強会に参加させて頂いた。
農業をめぐる様々な可能性について議論したのだが、とにかく熱心。
そと者、よそ者の私の話を真剣に聞いてくれるし、
質疑応答には、とにかく次々を手を挙げて訊いて来る。
自分の主張も意見もはっきりと述べてくれる。
第一、考え方がみな前向き、建設的、専門的なのである。
技術革新、販路開拓、観光や地域との連携、海外市場視察など、自分たちでドンドン行動しているのだ。
女性のJA職員も組合員も元気一杯で目がキラキラしている。
今でも柿の生産は、決して恵まれた経営環境ではないけれど
この人たちなら何かやってくれるかもしれない、と思わせる頼もしい存在として私の心に映った。
国内有数の規模と近代性を備えた柿の選果場も見学。
最新鋭の設備で、選別や検品、包装、出荷まで一貫した作業が大規模に効率よく進められている。
ロボットも活躍していてビックリ。
この日も全国に向けて発送されていた
施設見学の後は、最近お目見えした新顔の柿「太秋」とのご対面だ。
昨シーズンに初めて味わい、ひっくり返るほど美味しくてビックリした。
その深い甘みと共に、なんか別の果物でも食べているようなサクッとした食感が、柿とは思えない新鮮な感覚に襲われる。
直販所でも最近は指名買いの顧客も増えている
これだけは食べんとわからんよお~ッ。
(食べてみなければ判りませんヨ!)
これが太秋の食べ頃の色合いなのだが・・・
大玉でずっしりとした存在感なのだが、果皮は決して鮮やかなオレンジ色ではないので、見た目で損をしているけれど、とにかく味わうべし!
このアバタ(条紋)こそ、じつは美味しさの証し
柿が苦手な人でもスイーツ感覚で食べられると思う。
青年の志(こころざし)、施設の先駆性、新種の味わいに3度の驚きを体験して、深い充実感に浸りながらふと西の空を見上げたら、一面真っ赤な夕陽に染まっているではないか。
柿と同じ、青年たちの情熱とまったく同じ、大地を照らす太陽の輝きがそこにあった。
田中 豊
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先日は、貴重な時間と素晴らしい講演頂きありがとうございました。
自分のようなものが、現在青年部の県や全国の執行部を仰せつかっていられるのも、地元組織がしっかりしているからです。
しかし、現状に満足していてはいけません。
今は、国内産地間の競争も大変なことですが、それ以上にグローバル化が問題です。
だと言って、すぐに輸出に目を向けるのは安易過ぎると思います。
しかし、視野に入れて準備はしておくべきだし、頭は常に柔軟にしておく必要があると思います。
そんな時の先生のお話、気持ちが高ぶりました。
今後とも、ご指導よろしくお願いします。
倉富さんコメントありがとうございました。また、大変お世話になりました。どんな分野でも結構ですから、果敢にチャレンジしてください。そして、域外、専門外に多くの仲間を作ってください。もちろん私も仲間に入れてくださいね。