ここはタイ・アユタヤ県。
あの有名なアユタヤ遺跡からは程遠い農業地帯を訪ねた。
あちこちにクリーク水路が張り巡らされている。
日本は寒い冬だというのにここは30℃をはるかに越える熱帯の地で、容赦なく降りそそぐ太陽の熱で全身から汗が滴り落ちる。
ギラギラの太陽。今の日本の季節じゃイメージできまい
今は乾季だからだろうか、あちこちで農作業の様子を見ることができた。
一面に広がる水田。
「ああ、同じアジアなんだぁ。」と心が和む。
でも良く観ると何かが違う。
日本でなら南北の地方によって多少のずれはあるだろうが、
普通、田植えや稲刈りなど同じ土地なら農作業や田んぼの風景はほぼ同じなのが常識。
しかし、ここでは、直播きの田植えをしているその横で稲刈りをしていたり、勢いの良い鮮やかな緑の苗がすくすく伸びていると思えば、隣では黄金色に稲穂が垂れていたりする。
これら数枚の写真は、すべて同じ日、同じ時、同じ一帯なのだ
そうだよなあ。一年雨季と乾季の違いはあっても、四季の区別が無い訳だから、田んぼの作業によってバラバラでも良い訳なんだ。
聞けば、年に4回は収穫出来るそうだが、このあたりでは3回が普通だそうだ。
ここでは、これが農村の風景。
いずれにしても、心が癒されるアジアの原風景なのだ。
しかしその後、この地の農業にもとんでもない大きな変化の波が押し寄せていることに衝撃を受けることになる・・・
(次回に続く)
田中 豊
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