水に暮らす(その3)

        
(前回から続く)
      

カンボジア・トンレサップについて、少しのぞいて見よう。

      

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この湖は東南アジア最大の大きさというが、
雨季と乾季では大きさがまったく違うそうで、
そのたびに伸縮しているのだ。

    

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                                        インターネットより抜粋

     
     

全長約4500キロの「メコン河」につながっており、
乾季にメコンの水量が減ると湖の水が流れ出し、
雨季に入ってメコンの水量が増すと湖のほうへ大量の水が逆流する。

   

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このトンレサップ湖は、いわばアジア第三の大河メコンの調整弁の役割をしていて、下流の洪水発生を軽減させていることになる。

    

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乾季に比べ雨季では、この湖の大きさは約3倍になり、

水量は14倍にも達するという。

   

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上2枚は高床式の住居、下は浮床式で移動が可能。

 
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乾季時の大きさでおよそ東京都と同じ面積だというからものすごい。

     

    
しかし、この水は単なる量だけでなく豊富な栄養分も供給し、

豊穣な土地と水産資源を生み出しているのである。

   

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乾季には豊かな耕地となり、雨季には水産物の絶好の産卵場となる

      

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豚さんたちも水と共生

          

             

          
中国・青海省に源流を持ち、チベット高原、雲南、そしてミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、そして最後はベトナムを河口に南シナ海に注ぐメコン河は、神秘的な自然そして多様な民族と生活文化が様々な顔を見せてくれる。

   

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シーナこと椎名誠の紀行文を読むのが好きなのだが、
メコン・黄金水道をゆく」にもトンレサップ湖にまつわる生き生きと、楽しい描写が、僕の旅の記憶をより奥深いものにしてくれる。

               (次回に続く)

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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“水に暮らす(その3)” への4件の返信

  1. 今回の水シリーズ、嵌ってしまいました(ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ この風景、何とも言えず大好きです。『香り』ではなく『匂い』がアジアの原風景かもしれない、そう感じています。いや、アジアというより『水のある暮らし』と言ったほうが正確でしょう。
    それに、、、
    椎名誠。。。随分前に読んで、こんな風景に出会いたいなと感じていたのを思い出しました。改めて、読書のジャンルの広さに感服です。
    水シリーズ、次回が楽しみです。

  2. 三方よしさんコメントありがとう。
    地域や日誌ではなく、統一テーマでエントリを綴っていくのは初めての試みですが、いかがでしょうか。匂い… いいですねえ。僕は食べ物ではとにかく臭い物ほど興味をそそられる変態嗜好で困っています。水シリーズの次は匂いシリーズでいきましょうか!この本の初版はそんなに以前からあったんですね。知りませんでした。

  3. そういえば、高校時代の地理の先生が田中先生でした。その先生も旅が好きで世界各地の楽しい話を沢山してくれてとても面白い先生でした。生涯一教師を貫いた先生です。ニッポンを売るさんのような地理の先生が写真と地図を使って世界各地の話をしてくれたら、もっともっと世界各地に興味を持つ子どもたちが増えるのになぁ~。ぜひ今後は子供向けの講演もいかがですか?

  4. いのさん コメントありがとうございます。僕の親戚のうち4人が教師で、ある意味自然に教員になる運命を背負わされたのですが、生来のあまのじゃくでそれを拒否してしまいました。理由は何もありません。性格テストをすれば、必ず教員が上位になるというDNAを持ち合わせていたんですが。でも人間を育てるって大事業ですよね。世界をもっともっと興味深く知れば、日本に対する健全な誇りと愛国心もはぐくまれると思うし、さらに海外に対しても心のドアを開け放つことが出来ると信じています。教育の是非について単純化して語りすぎる風潮に危惧をしています。もちろん僕だって自分独自の経験や見識を体系化できるよう頑張って、多くの若い人に問うてみたいと願っています。いのさんは、最高学府でお勤めになっていますが、ぜひまた現場の様子を教えてくださいね。

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