水に暮らす(その5)

     
(前回から続く)

              
随分と長い間、湖上にたたずんでいた。

         
伸縮する巨大な自然体とそこに住む人々が織り成す姿に見とれているうちに、いつの間にか陽も西に傾き出したようで、僕らを乗せたボート船は元の船着場に向かって進路を変えた。

      

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途中、この湖に生息するワニや養殖の鯰のような魚も見せてもらった。

   
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食用というよりはやはり皮革用だろうなぁ。両方いいか。

   

生物学苦手な僕もこういうのなら分かりやすくて大好き。

    

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この魚はきっと地元の大衆魚じゃないだろうか。

  
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そのうちまた、あの生活の場に戻ってきたゾ。

    

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屋上にソーラーパネルを取り付けている家もある

   
          
      

ちょうど夕餉の時刻。

   
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いつもの、毎日の、日常のひとコマに違いない。

    
   

アジアではどこでも、お母さん、女性が働き者だね。   

   
   

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女家族だけで囲んで、早めの夕食かな?

    
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僕もこの年頃、暗くなって家に帰り、何度お尻をぶたれたっけ・・・

    

    
往路でのあまりの興奮から冷めたためか、

帰路では少しだけ冷静に観察できるような気がする。

      

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1500年前のクメール人も変わらぬ姿だったんだろうか?

     

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乱伐、乱獲を戒めるものだろう。自然と共生する人間の知恵
       

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まもなく到着~ッ!

    
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岸辺に上がっても、足元はまだユ~ラユラ。

    
頭の中もユ~ラユラ。

   
心の中もまだまだユ~ラユ~ラと酔いしれていた。

      

      
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この豊かな湖水は、
トンレサップ川から国境をまたいでベトナムに通じる。

       

ユ~ラユラ

      

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ベトナムでは九本の支流に別れて南シナ海に注いでいる。

     

九つの頭を持つ龍の名からクーロン川とも呼ばれているらしい。

    

ユ~ラユラ

     

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この肥沃なメコンデルタ地帯はコメの生産で有名で、

2年間で7回収穫できるのは世界でもこの土地だけだそうだ。

       

        
いまやタイをしのいで、ベトナムがコメの輸出世界一に躍り出た。

      

       

メコンが肥えれば、食は安泰。

      

       
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インドシナの民に幸あれ。

                                                                           (シリーズ終わり)

               

        
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田中 豊

地域の元気づくりと海外ビジネスを通じて、日本を元気にしたい行動派プロデューサーです。 海外ビジネスの参謀役として長年活動してきました。 とりわけ農林水産業を振興にすることで地域が元気になることを現場の生産者、支援者の皆さんと共に日々実践していることをとても誇りに感じています。 「地域を活かし、そしてつなぐこと」をスローガンに訴え、いつの時でもチャンス(chance)ととらえ、絶えずチャレンジ(challenge)し、チェンジ(change)を果たしていくことの「三つのC」をモットーにしています。

“水に暮らす(その5)” への11件の返信

  1. ブラボ~~~~~!!!気分は上々です[E:upwardright]
    「水に暮らす」シリーズは、実に見事なものでした。造詣の深さと、平易な表現が『アジアの懐の深さ』を感じさせてくれました。懐かしいと感じさせるのは、DNAにまで届いたということでしょうね。
    ありがとうございました。

  2. 三方よしさん コメントありがとうございます。ブログで紹介したい印象に残るシーンというのは、やはり自分自身が心から感動したことに尽きますね。ということは、毎日が感動するような行動を取れるかどうかということにもなりますか。ブログを通じて自分の活動の質が高められるといいですね。「水」をテーマにしたシリーズはもうしばらく続きますので、これからもお付き合いください。

  3. ブログを書き始めて、ようやっと1年になろうとしていますが、『神髄』はそのあたりにあるのでしょうね。自己研鑽して、小さな感動を得る感性を磨く。ぼ~っとしていても1日は過ぎていきますし。。。小さい頃によく祖父が言っていたことを思い出します。「何があっても、寝てても、日はまた昇るし日は沈む。。。だから、時間を大切に、目の前の小さなことに感動出来るようになれ、、、云々」今になれば、深い言葉かもしれません。

  4. このシリーズ企画は面白かったです。ライブ写真がとても上手なので、あの場が彷彿とされます。自然と共生する人間の営みの原点に臨場することは、世界のすべてのリーダーに必要な学習かもしれません。
    また、通好みの「のんびり学習ツアー」でも企画しましょうか。

  5. じーこむらさん お褒めのコメントありがとうございます。それにしても対象が素晴らしいと、誰が書いても面白いエントリになるのではないかと思わせるくらい「湖上の感動」でしたね。ご指摘のとおり、いま世界の最先端は、NYCでもTYOでもなく、もしかしたらこんな自然共生世界なのかもしれません。田舎暮らし、地域活性化などという表層的な入り口しか僕にはまだ見えていません。ぜひ視野を世界にも、足元のわが国にも広く向けて、また「最先端」に触れてみたいと願っています。

  6. ご無沙汰しております。
    以前コメントをしました、syotaroです。
    いやー、「水に暮らす」シリーズは本当に素晴らしいですね。
    僕も一度で良いからあんな生活してみたいです。
    もちろん、生活水準や暮らしやすさ等は日本にはかなわないと思いますが、心のゆとりでは日本よりもあちらの方々の方が確実に大きいと思います。
    私が昆虫マニア(笑)ということもあり、大学の卒業旅行の際に昆虫好きの友人とマレーシアに昆虫採集に行ってきたのですが、その時の現地の人々の素敵な笑顔は忘れられません。
    発展途上国における経済発展は重要な課題だと思いますが、心のゆとりを考えた上での経済発展が最も重要なのではないかと思った瞬間でした。

  7. syotaroさん いつもコメントありがとう! 楽しんで読んで頂いたようでとても嬉しいです。昆虫マニアでいらっしゃるんですか。じゃあきっとアドベンチャー好きですよね。僕の弟が大の昆虫マニアで、同じ光景を見ていて、僕はただ美しいと漠然と感じているその瞬間に、すでに数種類の昆虫を発見して小躍りしているんですよ。葉っぱの裏とか枝の先とかにね。視点の違いで目に飛び込んでくるものがこうも違うんだとつくづく感じる瞬間です。カメラの画像を見ても人によって見方がさまざまです。だから世の中上手くいくんですかね。でも、本当にご指摘のゆとりの重要性については視点の違いなく大切なんだと身に沁みています。今まで周回遅れだと見ていた発展「途上国」が、実は先進国だったなんてこともありえますよね。地球で一番種の多い昆虫がそれを一番知っているのかもしれないですね。

  8. ゆーら、ゆーらの気分よく分かります(笑)
    毎回楽しく拝見させていただきました~
    ありがとうございました!!ニッポンを売るさんらしい視点、優しさ溢れる写真が物語っていますね。ぜひまたご一緒にいろいろなところに旅したい今日この頃です!

  9. inoさん コメントありがとう! 少しは僕らしい視点というのがありますですかね?だとしたら、とても嬉しいです。目指していはいるんですが・・・。
    また、ぜひ旅の企画をしましょう。でも、僕と一緒だと全身ずぶ濡れになりますけどいいんですか?

  10. 同じ時間を共有したはずなのに、感性の違いをまざまざと見せつけられましたヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ
    一粒で二度美味しいとは、今回のシリーズで完結したように思います。
    実は、あれから二度ほど、トンレサップ湖遊覧をしたのですが、タライの法師たちの姿をみることはありませんでした。
    教育委員会のせいですかね(笑う)ある意味、タイミング良く湖上散策をしたとも云えます。
    次回作 楽しみにしていますヽ(´▽`)/

  11. Y社長さん コメントありがとうございます。この時の見事なアレンジ本当に感謝しています。トン湖の素晴らしさもさることながら、道中でいろいろと解説していただいた事が何よりの感動でした。
    「感性の違い」というのは、ある意味、現地通のYさんと「よそ者」の私との当然の違いだと思います。あの人々の生活を観て、Yさんの話も聞いて、当時のメンバーと同様のことを感じ取ったり、思いを馳せたりしました。文章や画像で表現できるのに能力的限界があるんです。ですから、それだけは百聞は一見にしかずで体験共有した、私たちのお土産ということになるのでしょうか。
    あれからまた2度行かれたんですね。季節によって風景が違うんですよね。タライ法師たちはどうしたんでしょうか。事故でもあったんでしょうか。ぜひこれからも日本とベトナム、カンボジアの架け橋として益々のご活躍祈っています。またよろしくお付き合いくださいね。遠くない時に、またプノンペン徘徊編を書きます。

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