去年の8月に続き、再び富良野の地を訪れた。
本州以西では、梅雨の湿度と猛暑、それに今年は節電が加わり、
特別に凌ぎにくい毎日だが、ここ北海道の中心に位置する富良野では、そんな悩みは皆無。
毎日爽やかな風に包まれている。
澄み切った風を感じる町
おりしも7月初旬はラベンダーの季節で、
今年は春が遅く来た分、まだようやく始まったばかりという風情であったが
平日にもかかわらず、ラベンダー園は観光客であふれんばかり。
昨年訪問した時は、すでにラベンダーの季節は終わっていたが、
今年は、ついに夢のご対面が実現。
やっぱりその清楚な美しさに感激。
ここファーム富田。
今や年間100万人もの観光客を集めるほどの一大観光地となったが、
ラベンダー栽培を始めたのが、今から53年前。
それまでオイルや線香用香料向けに栽培されていたが、
輸入物や合成香料の登場などで、
250戸あった付近の農家がほとんど栽培をやめていく中、
最後の一年にしようと悩んでいた頃、
国鉄のカレンダーやドラマ「北の国から」に登場したことで
人気に火が着いたのだという。
情熱、信念、継続、思い、自立。
この奇跡の物語に、今、全国各地で農業生産に励んでいる皆さんの姿を重ね合わせる。
遠くに今も火山活動を続ける十勝岳の雄姿が望める
ラベンダーが紫蘇科の植物とは知らなかった。
なんか縁があるのかも。
僕にとって、富良野の町も特別な存在になりつつある。
(次回に続く)
木陰に入ると爽やかな風が体中を吹き抜ける
ラベンダーは高温多湿を嫌う繊細な植物。でも熱々のカップルが良く似合う
田中 豊
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