山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた(その2)

マンゴー選果場での視察が終わったら

お決まりの試食である。  
 
思わず唾液が染み出てくる。
 
 
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台湾ではお馴染みのマンゴーナイフで碁盤状に切り込みを入れる。
そして皮の部分を反転させると・・・
 
 
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「ほうら、このとおり。手で汚さずに食べられますよ」と毎度披瀝される
 
現地で頂く、完熟したマンゴーは殊の外、ジューシーで美味しい。
 
 
           *               *
 
 
マンゴーの畑、いや山を見せて頂いた。   
 
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去年は天候異変で気温が上がるのが遅れたため
収穫が遅れて、日本市場では他国産と競合して
思うように販売が伸びなかったと、今年も危惧している。
 
出荷のタイミングも、競争に打ち勝つ為の充当な要素だ。
 
 
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まだ大きさが達せず袋掛けしていないマンゴー
 
 
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見渡す限りのマンゴーの樹
 
 
これをパノラマで撮ると
 
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360度こんな感じ。
 
これだけの袋掛け作業をどうしているのかと聞いたら
袋掛けだけでなく、枝の剪定、摘果、袋掛け、収穫、施肥と
その都度何度も山に入って一本ずつ全て手作業で行うという。
  
気が遠くなりそうだ。
 
 
やはり台湾でも農作業する人がいないので
東南アジアからの外国人労働者で成り立っているのだという。
 
10年先の日本の姿が見えてくる。
 
 
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ご覧のとおり、接ぎ木をしている。国際競争に打ち勝つために不断に研究改良を重ねているという
 
 
もちろん国内向けと海外輸出向けは圃場を区別しており
農薬や肥料の管理も国別に徹底的に行っている。
 
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研究、栽培、加工、検疫、マーケティングとすべての過程において
輸出向けの組織と体制が整備されている。
 
 
 
それでも実績に甘んじることなく、厳しい海外市場での競争に立ち向かう関係者の意気込みは凄まじかった。
 
 
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山深い里で農産物の輸出とはこういうもんだと知らされた

いよいよシーズンが始まった。

 
 
そう、台湾産のアーウィン(愛文)種マンゴー
海外輸出の季節がまたやって来たのだ。
 
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台湾新幹線・台南駅で
 
 
台湾のブランド名産地である台南市玉井区の選果場では
輸出向けマンゴーの選果、蒸熱処理、事前検疫の作業が
始まっていた。
 
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今から7月いっぱいまで食事を摂る時間もないくらいの
多忙に追われている。
 
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今年も立派なマンゴーが日本や韓国、中国などに向けて
化粧を施されて航空便の出荷を待っている。
 
 
 
今年から無添加のドライマンゴーも商品化され
先ずは台湾市場に売り出されるのだが
早くも注文に追い付かないほどの人気ぶりだそうだ。
 
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無添加で1年間保存でき、しかも素晴らしい食感を呈するその製造ノウハウは、驚くほど緻密な温度管理にあった
 
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見よ、この飴色の光沢を! 出来立てのアツアツは生果を凌ぐほどの濃厚な美味しさだ
 
 
そろそろ首都圏でも台湾産のアップルマンゴーを見つけたら、
最新鋭の処理機器と日本の検疫官が常駐する
この選果場から大切に送り出されたものである可能性が高い。
 
 
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東南アジアで目撃した農産物輸出の現実に身震いした瞬間(とき)

一週間で、台湾とベトナムを廻ってきた。
 
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ベトナム南部の街の市場で
 
 
これがハブ都市の台北とホーチミンだけなら
オーソドックスな行程だが
いつもながら僕の場合、そうではない。
 
 
台湾は南部の、ベトナムもホーチミンから
数百キロ離れた農業地帯を訪問。
 
5日間、連日自動車で5~6時間の移動で気力の勝負。
 
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ホーチミン市街から一歩外へ出ると延々と水田が拡がる
 
日本のように高速道路ではない荒れた道を
しかもハリウッド映画並みに対向車線にはみ出して
正面衝突寸前で回避するような暴走スタント運転するから
もう生きた心地がしないシビレるスリルを
トコトン味あわせてくれる。
 
 
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ベトナム地方都市の八百屋さんで
 
 
今回の目的は、ニッポンを売る!ではなく
現地の彼らが、グローバルマーケットに向けて
その広大さだけでなく、
深さも、スピードも、技術も、発想においても
全ての要素において徹底した近代事業化に向かって
ドンドン進化成長させている現実を目の当たりにしてきた。
 
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台湾最大のマンゴー産地ではいよいよ海外向けの出荷が始まった。職員は食事を摂る暇もないほど忙しい
 
 
僕は自分に向けて
農産物輸出戦略の在り方を根本的に問い直す契機にしたかった。
 
 
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360度広がるマンゴーの畑
 
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国情が違う、文化が違う、体制が違う
目を背けるための理由ならいくらでも挙げられる。
 
 
でも、野球でもサッカーでもそうだ。
 
いま世界で、そしてすぐ近くの成長アジアで
「何が起こっているか」ということを、
その国で一流を目指すプレイヤーなら自分の眼で確かめることだ。
 
 
これが素人の僕ではなくて、
若くて志のある生産者が観たら、どれだけ武者震いするだろうか?
と考えた。
 
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ベトナム・ファンティエット付近に拡がる、ある果物の畑。壮観!!  後日紹介する
 
 
世界はスゴイ!!!  
 
 
しかも、農業・農業技術の持つ可能性
地球規模で、その価値でも貢献性においても
「超」モノすごい夢と可能性を秘めている素晴らしい分野だと
認識する若者が続々と出てくると、僕は信じている。   
 
ハイテク産業や先端工業は、野球のように
やる国は限られているが、
農業や観光、地場産業なら世界中でみんなやっている。
サッカー人口のように世界規模だ。
 
 
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とんでもなく奥まったベトナムの山間地で、元気な日本の農業法人がこれからプロジェクトをスタートさせる。スゴイ発想だよ!
 
 
 
僕に残された人生でのこれからの使命は、
   
さらに多くのニッポンの若きサムライたち
この身震いするような 魂の感動と恐怖と
そして自信と誇りを感じてもらい
 
地球と歴史を意識するくらいの
スケール大きな心のタイマツ(松明)に点火していくことだと
心の中で誓っている…。
 
 
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ベトナム・ホーチミンで

海外販路開拓事業の答えは何処に在る?

現場主義

 
言うのは簡単だが、
なかなか実行することは難しい。
 
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熊本県湯前町。 宮崎県境にあるこの村でも知恵と工夫でヒット商品が出来上がっている。写真は、流行している健康食品雑穀米用に使われるはだか麦の畑
 
 
僕が「ニッポンを売る!」と呼んでいる
我が国が誇る地場産品の海外販路開拓の支援の現場というのは、
一般に海外のマーケットでと思われがちだが、
僕は一貫して国内の生産現場に在りだと主張し続けている。
 
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麦秋というのかな。収穫を迎える麦穂が美しい
 
 
生産者、農業の現場に寄り添うことのない発想の支援などあり得ないと考えているからである。
 
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僕が支援させて頂く地域では、
必ず丹念に現場を訪ね、
現場で汗を流す皆さん、支援者の方々と
コミュニケーションを図ることをモットーに
している。
 
    
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ここ熊本県でも、事務局の集計によると
2年余りで僕は100軒を超す生産者さんを訪ねたそうである。
 
だから支援事務局と実際輸出に挑戦する事業者との間の連携がとても円滑だ。
 
 
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熊本県宇土市のトマト農家を訪ねて。 熊本県はトマト生産量日本一である
 
 
農業について少しだけ理解が深まったこと、
全くの無知を知らされたことなど
とにかく勉強になることばかりの中で
地域の奥深さ、農林水産業の現実と向き合っているつもりである。
 
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燃料費の高騰等でコストは上がる一方で、豊作や参入者の増加で出荷量が急増したためトマト価格が低落。売り上げも収益も減収する中でTPP、農政変化など不安材料が持ち上がっている今の生産者の思いに、まずどれだけ耳を傾けることが出来るかが出発点となる
 
 
 
生産者は日々、知恵と工夫を凝らして何とか勝負できると信じて
付加価値を上げたり、用途開発をすることに執念を燃やしている。
 
 
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八代で生まれた塩トマト。今や全国区の知名度を持つ
 
 
自然災害や日々の天候等に左右され、価格も自分で決められない生産者にとっての海外輸出で、産地の動機や背景は千差万別。過去の成功体験など、まるで役に立たない。       
 
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深刻な国際問題を九州の山ふところで目の当たりにしてショックを受けた日

    

九州のおへそ熊本阿蘇地方も
初夏の爽やかな風景が広がり・・・
 
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と言いたいところだが、
なんと目の前に広がっているはずの
阿蘇五岳や外輪山が
煙っていて何も見えないのである。
 
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眼前にはくっきりと阿蘇山の雄大な姿が拝めるはずだったのに…
 
 
一年で最も爽やかで、
澄んだ空気を胸一杯に吸い込むこの季節に
濃いガスが立ち込めたような
これまで経験したことがない光景。
 
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そう、微小粒子状物質 PM2.5等による大気汚染が
原因だと考えられる。
 
 
この日、連続3日に及ぶ基準値越えによる注意喚起が出され、
不要不急の外出は避けるようにと
朝のテレビやネット等をとおして通達された。
 
 
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都会の真ん中でない
日本の誇る大自然の良質オゾンの発生源にまで
これほど深刻な影響が出ようとは
僕はかなりショックを受けた。
 
 
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外輪山頂から阿蘇の街を眺める事すら出来ない。霧じゃないのだ
 
 
もう、環境、食糧、エネルギー、医療などの生命安全分野
もう自国を守るだけの発想では太刀打ちできないところまで来てしまった。
 
つくづく商品でなくて、技術やマネジメントの国際展開のことを
真剣に考える段階に入ったのではないだろうか?
 

北海道のおへそを旅する(最終回)

その後も北海道央部をひたすら
車を走らせても走らせても、車窓には
限りなく続くかのような広い丘陵地帯が続く。

 
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それでも中国からの客人は飽きることなく
益々テンションが上がるほど。
 
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日頃のストレス多い香港での生活から
解き放たれたのだろうか?
 
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時折、奥さんが車を降りたいと一時停車すると、
ホレ、このとおり、体全身を使ったパフォーマンス表現が始まる。
 
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主演映画の一節を演じてくれた。
 
改めて写真で風景をよく眺めると
なんだか大舞台の背景画のようにも見えてくる。
 
芸術家だけに見えてくる大自然の中の表現の舞台。
 
 
わずか3日間の訪問だったが
深い印象を残すことが出来たと大喜びしてもらった。
 
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さっそく上海に住む娘を夏の旅行シーズンに
連れてくると国際電話を始める始末。
 
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もう北海道リピーターが一組出来上がった。
 
 
ちなみに、この中国人夫婦が
「必ず買って帰る!」と
唯一最大にこだわったお土産は何だと思いますか?
 
答えは、日本産のコメでした。
 
とにかく美味しいと絶賛するのだ。
僕は誇らしい想いに浸った。     
 
 
現地でお世話になった皆様方、
この場を借りまして厚くお礼申し上げます。
 
 
 
今回の北海道編のタイトルである「おへそ」であるが、
もうご存知の方もおられよう。
 
北海道の地理的中心地
(北海道中央緯度観測標~東経142度23分・北緯43度20分)
この富良野市にあるので、いつからともなく
北海道のへそ」と呼ばれるようになったのである。
     
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さて、もう少しドライブを続けようか・・・。
 
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広大な草原が広がる。
 
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お気づきだろうか?
 
上の3枚の画像は、
実は、北海道のものではない。
2000km近く離れているだろうか。
 
 
東京でこのご夫婦を見送った後、
その翌日、僕は熊本県を訪ね
2日目は阿蘇地方を車で廻っていたのである。
 
 
北海道も九州も、共にそのおへそは
日本人も外国人も大好きな
ダイナミックな高原と蒼い空が広がっており、
心も体も芯から癒してくれるのである。
 
 
 
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北海道のおへそを旅する(その5)

延々と広がる北海道中央部の丘陵地帯。

 
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その印象深い雄大な光景は
道中で出会ったわずか数十センチ四方の白磁の皿の上でも再現され、昇華されている。
 
    
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緑、白、紫のアスパラガスに、ハート形のトマト、マイクロトマトが散りばめられた小宇宙
 
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野菜が主役と呼べるほどの存在感を発揮している。添え物なんかじゃない
 
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春ウドの爽やかな食感も中国人の心をつかんだようだ
 
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デザートにまで繊細な心遣いをする姿勢に、日本びいきの外国人は益々虜になっていく…。
 
 
地元の居酒屋に行っても、
食材の豊かさを感じる料理の品々と
背景にある物語やこだわりを
店主とのやりとりを通して味覚が醸成され、
より強い満足感に心が浸っていく。
 
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南蛮エビの滋味深い味は、殻と一緒に食べて倍増された
 
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旬を迎えるアスパラを味わうためのシンプルな素焼きの調理法で、その奥深い味を確かめる
 
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富良野産きたあかりと男爵を食べ比べる。その滑らかな舌触りを通して、北海道の大地の薫りを堪能した
 
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中華系の人たちが大好きなタラバガニ(帝王蟹)。この日のカニはとにかく巨大。ここまで大きなタラバは僕も見たことない。このボリューム感がまた外国人をグッと泣かせる
 
 
 
連日の存在感大きな食材と巧みな調理法に圧倒されて
朝のバイキングは、乳製品とフルーツだけになった。
 
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本当は、このホテルのバイキングは全国的にも有名で、
宿泊客のほとんどがこれを目的に来訪し、
1時間以上かけてすべての料理を試しているという
垂涎の機会にもかかわらずにだ。
ホント、もったいなかった。
 
 
 
圧巻は、ランチで頂いた北海道野菜のチーズフォンデュ。
 
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カボチャ、ニンジン、ナガイモ、ニョッキ、アスパラガス・・・。体にも心にも優しい
 
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道産チーズは、常に素材の持ち味の引き立て役を演じる助演賞。
 
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ナガイモを信奉する台湾人、香港人にとっては夢のような演出だ
 
 
年配ゆえ、食が細い夫婦だという事前情報の確度が疑われるほど
モリモリと食腑に収めてくれて、接待側を安堵させてくれた。
 
 
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北海道のおへそを旅する(その4)

北海道を車で移動すると

沿道の広大な田畑や農業施設に
つい目がいってしまう。
 
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住んでいないから、
季節ごとの風景の移り変わりが分からず、
例年の景色というものを知らないけれど、
サクラの開花が遅いのと併せて
なんとなくいつもと違うのではと感じてしまうほど、
ただむき出しの土地が目についた。
 
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聞けば、やはり暖かくなるのが例年より遅いので
農作業が遅れているのだという。
 
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表面の土が十分に乾いていないので
耕せないのだという。
 
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水分が多いまま耕すと、土が塊になってしまい
苗や種が植えられないのだそうだ。
 
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ハウスの中で、さらにトンネル栽培をしてる。おそらく苺の苗を植えているのだろう
 
 
富良野の郊外で、
若い緑色の芽が風に一斉になびていて
とても美しかった。
 
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タマネギの苗だそうだ。
 
 
夕餉の席に、このタマネギ苗のお浸しが供せられた。
 
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なんとも柔らかく、クセのない口当たりと青葉の薫りは
初体験ではあるが、春を感じさせる逸品だった。
 
 
農場を俯瞰して、
改めて食卓の豊かさを感じることになった。
 
 
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北海道のおへそを旅する(その3)

この日はまだ15℃と肌寒く、

天気もグズついていたが
車で実にあちこちと案内して頂いて
ダイナミック北海道を満喫した。
 
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真っ白な雪や雪山は
やはり中国人観光客には大きな感動を与える。
 
南方の人はもとより、北方にあっても
こんなに美しい雪を愛でることが出来る所は
さほど多くないからでもある。
 
写真を撮りあって、その場から離れない。
 
 
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かみふらの八景 “ジェットコースターの路”
 
 
高層ビルばかりの香港に在住する夫婦の眼には
この広い大地がいかに魅力的に映っているかは想像できる。
 
 
中国大陸にも地平線の風景はあるが
草原、丘陵、真っ直ぐの道、大木の林など
日本人と中国人の感じ方に微妙に差があることがわかった。
 
 
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最近注目され始めた美瑛町の「青い池」。
 
河川工事による人造の池に火山成分が流入し
蒼く観えるようになったものだと聞く。
 
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ご主人の陳さんは
白樺の樹を観るたびに感慨に耽っていた。
 
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新中国建国当初、蜜月関係だった
ソ連邦のシベリアのイメージだそうで、
ロシア民謡を口ずさんでいた。
 
 
 
突然、キタキツネが道路を横切った。
 
一同、大感激。
 
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よくぞカメラを構える一瞬まで留まってくれた。ガンマン並みのショットだった
 
 
不意の出来事は旅のアクセント。
 
思い出を心の印画紙に焼き付ける作用がある。
 
 
   
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北海道のおへそを旅する(その2)

中国から来訪した夫婦の奥さんが女優さんであったことから
地元の方の計らいで、全国的に有名な実験的劇場である
富良野演劇工場」を視察することが出来た。
 
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ここは平成12年にオープンした公設民営の劇場で、
富良野在住の脚本家・倉本聰さんも関わった
とても独創的な演劇文化の拠点である。
 
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300の観客席も素晴らしいが、奥行き深い舞台はもっとすごい。
楽屋や控室にもユニークな工夫が凝らされており
演者が心地よく演技できるように配慮されている。
 
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「演者のための劇場」でもあるという意味で
一流の俳優にも一度ここで演じてみたいと思わせる所以である。
 
 
奥さんが舞台の中央に立つと演劇人魂に火が付いたのか
自然と体が表現を始めるから不思議。
 
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当時、周恩来首相の直接の指示で第一主役に抜擢されたという奥さんは、今でも香港と深圳にバレエ教室を主宰し、舞台演出も手掛けている
 
 
 
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大自然と文化が調和する富良野の魅力を
またひとつ体感した。